【知らないと損をする】赤ら顔を最速で治すポイント5つ

皆さんこんにちは。皮膚科医の小林智子です。このチャンネルではスキンケアから美容医療そして皮膚疾患まで肌にまつわる全てのことを発信しています。公式LINEもありますので是非そちらも登録していただけたらと思います。

今日テーマにお話ししたいのは「顔の赤み」についてです。当院でも顔の赤みで受診される方、非常に多いんですけれども、中でもこれまで他院で何回かVビームを受けたけれどもなかなか赤みが良くならないというご相談を受けます。

なぜ治療を受けているのにも関わらず赤みがなかなか改善しないのか、今回はその原因と赤みを最速で改善するためのポイントを5つご紹介したいなと思います。それでは早速いってみましょう。

この記事は、こばとも皮膚科院長、皮膚科医の小林智子が運営するYoutubeチャンネル「こばとも先生のスキンアカデミー」内の動画内容を書き起こしたものです。Youtubeでは薬の塗り方・副作用、スキンケア方法、美容施術の種類や効果についてなど、お肌のお悩みを持つ方の少しでも助けになれればと思い動画を公開しています。ぜひチャンネル登録をお願いします！

赤ら顔を治すためのポイント1つ目「赤みの原因をきちんと診断する」

では、早速ポイントの1つ目なんですけれども、1つ目は赤みの原因についてきちんと診断するということです。

顔の赤みをもたらす疾患には赤ら顔の酒さが1つあるんですけれども、実はそれ以外にも様々な疾患によって顔の赤みがもたらされます。

例えばアトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、それから接触皮膚炎などの疾患も顔の赤みをもたらします。

まずは赤みの原因が何かをきちんと診断してもらうのが最初のステップとなります。

よくあるのが、酒さにかぶれを併発しているようなケースです。酒さの方の中には肌が敏感になっていて化粧品などでかぶれを引き起こしてしまう方がいらっしゃいます。

酒さの方でご自身のことを勉強している方は、酒さに対してステロイドの塗り薬は良くないと言ってステロイドの塗り薬は絶対塗らないというスタンスの方もいらっしゃるんですけども、もし酒さにかぶれが合併しているようなケースではそのかぶれの改善のためにステロイドなどの塗り薬が必要となってきます。

またかぶれが併発している場合、それが顔全体で起こってるのか、あるいは顔の一部分なのかその方によっても変わってきます。そういった場合は、酒さのお薬とかぶれのステロイドなどの塗り薬を塗り分ける必要があります。

かぶれの合併があるかどうか、また薬の塗り分けが必要かどうかについてはなかなか自分自身では判断しにくいところかなと思います。

まず皮膚科専門医を受診して赤みの原因が何なのか、また薬をどう塗ったらいいかどうかをきちんとアドバイスしていただくことが重要かなと思います。

赤ら顔を治すためのポイント2つ目「悪化原因を把握する」

次に2つ目のポイントなんですけれども、酒さと診断された方は、悪化原因が何かどうかをきちんと把握することが重要です。

酒さの方は何かしらの原因によってその症状の悪化をもたらします。

多いのは紫外線や寒暖差、それからアルコールなんですけれども、それ以外にも例えば辛い食べ物だったり、あとは一部の化粧品の成分などが合わず赤みの悪化をもたらす方がいらっしゃいます。

そういった悪化原因はできるだけ避けるようにしてください。寒暖差など中には避けるのがなかなか難しいものもあるんですけれども、アルコールなど避けられるものはできるだけ避けるようにしましょう。

そういった悪化原因を除去できていないと、なかなか赤みの改善効果が期待できないこともあります。

赤ら顔を治すためのポイント3つ目「正しい治療」

続いて赤ら顔、酒さの3つ目のポイントなんですけれども、3つ目は治療についてです。要はその方の酒さの症状に対して正しい治療がされているかどうかがポイントになってきます。

酒さと言うと赤みを連想される方、多いんですけれども、顔の赤み以外にもブツブツといって丘疹を併発される方もいらっしゃいます。そういった方は皮膚科で処方される塗り薬がまず優先されます。

具体的な塗り薬についてはこちらの3つの種類があります。保険適用になっているのはこちら。ロゼックスゲルというメトロニダゾールです。

保険適用外のお薬ですとこちら。アゼライン酸やイベルメクチンもあります。

こういった塗り薬は、いずれも塗って効果が出るまでに比較的時間がかかるお薬です。

このうち最も効果が早いと言われているのがこちら、イベルメクチンなんですけれども、イベルメクチンでも塗り始めて大体2週間から1ヶ月程度改善効果に時間がかかることが多いです。

保険適用のこちらのロゼックゲルの場合はもう少し、12ヶ月程度要することが多いかなと思います。なのでこういったお薬が処方された場合は一定期間、根気強くお薬を塗っていただく必要があります。

こちらのお薬の使い分けについては以前の動画で詳しく解説しているものがありますので是非そちらもご覧になっていただけたらと思います。

こういった塗り薬に塗ってもなかなか症状が改善しない場合は、ミノマイシンなどのテトラサイクリン系の抗生剤が追加されることがあります。

また保険適用外の薬にはなるんですけれども「イソトレチノイン」という飲み薬も有効です。

特に皮脂が多くそれによって赤みをもたらしているようなケースの場合、イソトレチノインがよく効きます。その方の症状にあった塗り薬や飲み薬が処方されている場合、それだけでも赤みが軽減してくることが多いです。

逆にこういった薬が適用なのにも関わらず、Vビームだけをひたすら打ってもなかなか症状は改善しません。

もしVビームを受けてもなかなか症状が良くならない赤ら顔でお悩みの方は、塗り薬や飲み薬が適用かどうかを一度皮膚専門医で相談されることをお勧めします。

赤ら顔を治すためのポイント4つ目「シンプルなスキンケア」

次にポイントの4つ目ですが、4つ目はスキンケアについてです。よく酒さの方にスキンケアはどういったものを使えばいいですかという風に質問を受けることがあります。

酒さの方の中でも様々な肌質があって、乾燥が強い方もいれば皮脂の分泌量が非常に多い方もいらっしゃいます。

なのでその方によってもおすすめのアイテムは変わってくるんですけれども、基本的に酒さの方にはシンプルなスキンケアをお勧めしています。

肌のバリア機能を高める・皮膚の常在環境を良好に保つ

酒さのスキンケアのポイントについてはまた改めて動画で詳しく解説する予定ですが、特に注意していただきたいのは肌のバリア機能と皮膚の常在環境です。

まずバリア機能についてなんですけども、酒さの方の中にはバリア機能の低下を伴う方が多くいらっしゃいます。バリア機能が低下することによって炎症が悪化し、赤みの悪化という風に悪循環をもたらすことがあります。

そのためスキンケアでは肌のバリア機能を高めることが1つポイントになってきます。

また皮膚の常在環境も1つポイントになってきて、皮膚の常在環境が悪化するとニキビダニが増えたり、あとはバリア機能の低下を伴ったりとこれも赤みの悪化をもたらします。

シンプルなスキンケアのポイント

シンプルなスキンケアではまず何を意識したらいいかというと、洗顔においてはやりすぎない洗顔が1つポイントになってきます。ゴシゴシと洗いすぎたり、あとは洗顔料に関してはpHも1つ注目していただくといいかなと思います。

これも1つ、常在環境が関係してるんですけども私たちの肌は元々弱酸性でできていて、この弱酸性が健やかな肌の常態環境を作っています。

健常な方ですと石鹸などアルカリ性の洗顔料を用いてもまたすぐに肌を弱酸性に戻るのですが、敏感肌の酒さの方の場合はアルカリ性に1度傾くとなかなか弱酸性に戻りにくく、その間に肌のバリア機能が低下してしまう可能性があります。

なので使うスキンケアアイテムについては弱酸性が1つ、おすすめです。

私がよく酒さの方にお勧めしているのは、泡で出てくる弱酸性の洗顔料です。弱酸性のアミノ酸系の洗顔料なので肌の常態環境にもいたわるような設計になっています。

セラミド

同じく化粧水など他のアイテムも弱酸性のものがおすすめです。また酒さの方におすすめの成分というのもいくつかあります。まず1つがセラミドです。

セラミドというのは肌のバリア機能を担う細胞間脂質の主成分なんですけれども、肌のバリア機能を高めるのに非常に有効な成分の1つです。

ナイアシンアミド

またナイアシンアミドと呼ばれるような成分も、セラミドの産生を高める効果があり、バリア機能の改善に一役買ってくれます。

こちらハルスキンのスキンローションという化粧水にはセラミドとナイアシンアミドが両方配合されていて、かつ弱酸性の処方となっています。酒さの方でも比較的使いやすい化粧水かなと思います。

トラネキサム酸

またトラネキサム酸も酒さの方の赤みの改善に1つ、お勧めです。トラネキサム酸は抗プラスミン作用のある成分で、肌のバリア機能の改善だったり、あとは抗炎症作用や赤みの改善効果があるという風に言われています。

私のクリニックではオリジナルのこちらのジェルクリームというものがあり、こちらは5%のトラネキサム酸と4%のナイアシンアミドが配合されています。

酒さの方がよくこちらの商品を購入されるんですけれども、伸びも良く使いやすいとご好評をいただいています。

ポリヒドロキシ酸

また、もう1つおすめの成分があって、それは「ポリヒドロキシ酸」と呼ばれるピーリング成分です。

ピーリング成分というと肌に刺激のある成分というイメージのお持ちの方も多いと思うんですけれども、ピーリング成分の中でもポリヒドロキシ酸と呼ばれるタイプのピーリング成分は肌に非常にマイルドに働きかけることが特徴で、肌の水分量を高めたり赤みの改善効果があるというようなことが分かっています。

こちらの「ネオストラータ」と呼ばれるスキンケアブランドがあるんですけれども、こちらはpHの代表的な成分である「グルコノラクトン」が配合されているアイテムがいくつかあります。

こちらは最近私もスキンケアに取り入れているんですけども、確かに赤みが軽減されてような感じがあります。赤みに対してはこういったおすすめの成分を取り入れつつ、シンプルなケアを心がけていただくことをおすすめします。

また私のクリニックではこちら。肌のバリア機能を測れる機械も用意しています。

スキンケアアイテム何を使ったらいいかわからないというような方はこういった機械を用いつつスキンケア指導も行っていますので是非お気軽にご相談いただけたらと思います。

赤ら顔を治すためのポイント5つ目「美容医療」

最後にポイント5つ目です。ポイント5つ目は美容医療です。美容医療は先ほど挙げたポイントである赤みの原因、悪化原因、治療、スキンケアが全てできて初めて生きてきます。

赤みに対してはパルス色素レーザーの1つであるVビームが1つ、おすすめではあるんですけれども、それ以外にも選択肢はいくつかあります。

ボワッとしたような赤みに対してはIPLだったり、あとはポテンツァなどのマイクロニードリングRFも有効です。

どういった美容施術が最適かについては画像診断が有効になってきます。画像診断を用いてきちんと赤みの評価をしつつ、おすすめの治療方法を選択してくるようなクリニックがおすすめです。

またなんとかVビーム受けて赤みは改善したけれどももうちょっと良くしたいというような場合には他の施術と組み合わせていただくのもお勧めです。

私のクリニックではよくトラネキサム酸のピーリングや導入、それからマイクロボトックスなどの併用をお勧めしています。

こういった治療もその方の症状によってお勧め具合は変わってきますので、気になる方は是非1度ご相談にいただけたらと思います。

またサプリメントについては抗酸化成分が1つ、お勧めです。抗酸化成分というのは紫外線などによってもたらされる過酸化酸素を除去してくれる成分のことを言うのですが、過酸化酸素は酒さの赤みを悪化させることで知られています。そのため抗酸化成分が1つ、お勧めです。

抗酸化成分というとビタミンCが1番有名なんですけれども、ビタミンC以外にもいくつか抗酸化成分はあります。

私が飲んでるのはこちら。ドクターレシピの「セラミドミックスアドバンスド」というサプリメントなのですが、こちらは肌のバリア機能を高めるセラミドと紫茶エキスなど、ビタミンCよりもより抗酸化作用の高い成分をいくつか配合しています。

こういったサプリメントを併用していただくのも1つお勧めです。

エンディング

ということで以上の5つが赤みを最速で直すためのポイントでした。赤みでお悩みの方は是非今日お話しした5つのポイントを1つずつ見直していただくことをお勧めします。

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