膝に体重をかけると痛い原因疾患!立ち上がりや歩行時の負担と受診の目安

立ち上がりや歩行で膝に体重をかけたときの痛みと、荷重を受ける膝関節の軟骨を表した医療イラスト

立ち上がりや歩き出しに膝が痛むのは、体重という荷重が膝の一点へ集まり、傷んだ組織が刺激されて起こる痛みです。安静で和らぐなら、早い時期の知らせと受け止めておくと安心です。

荷重時に痛む原因は変形性膝関節症が多いものの、半月板の傷みや膝のお皿まわりの不調が隠れることもあり、痛み方は一様ではありません。体重の増減も痛みの出方に関わります。

痛みの進み方には幅があり、荷重時だけなのか安静時にもうずくのかによって、膝を見通す目安は変わってきます。どの動作でつらいかを覚えておくと役立ちます。

膝に体重をかけると痛い原因疾患を荷重の面から整理し、負担を軽くする工夫から受診の目安までをまとめました。

目次

膝に体重をかけると痛いのはなぜ起きるのか

歩いたり立ち上がったりするたびに膝が痛むのは、体重の何倍もの力が膝の一点へ集まり、傷んだ部分がそのつど刺激されるからです。荷重の瞬間だけ痛むのは、膝がその負担を受け止めきれていない知らせといえます。

立ち上がりや歩行で膝にかかる荷重の大きさ

平らな道を歩くだけでも膝には体重のおよそ2倍から3倍の力がかかるとされ、階段の上り下りやしゃがむ動きになると、その負担はさらに大きくふくらみます。数字にすると荷重の重さが実感しやすくなります。

立ち上がる瞬間は上半身の重みを膝で一気に受け止めるため、とりわけ強い力が集まりますし、歩き始めの一歩も、止まっていた体を動かし出す分だけ衝撃が増える場面です。何気ない動作ほど負担は見えにくいものです。

こうした荷重は膝を曲げ伸ばしするたびにくり返し加わり、一回ずつは小さくても、一日の歩数を重ねるうちに膝への負担は思いのほか積み上がっていきます。歩数の多い日ほど、その差は無視できません。

荷重時に痛みが出て安静で楽になる理由

動いたときだけ痛み休むと楽になるのは、荷重時痛と呼ばれる膝の痛みの典型的な出方で、体重をかけた瞬間に傷んだ部分が刺激され、力を抜くと刺激がやわらぐためと考えられます。この出方を知っておくと膝の状態を落ち着いて見つめられます。

この痛みは膝の軟骨やその下の骨、関節を包む組織が負担を受けて生じるもので、安静にすると痛みが引くうちは、膝がまだ回復する力を保っている段階のことが多いといえます。無理のない範囲で様子をみてよい時期です。

一方で、休んでも痛みが残る、夜間にうずくといった場合は、炎症が強まっているのかもしれません。荷重時だけの痛みか安静時にも続くのかは、膝の状態を見分ける大切な手がかりになります。

痛みが出る場面を思い返すと、膝のどこに負担が集まっているかが見えてくるもので、立ち上がり、歩き始め、階段など、どの動きでつらいのかを覚えておくと後の相談にも役立ちます。記録は短いメモで十分です。

体重が膝の負担を押し上げるしくみ

体重は膝にかかる荷重を左右する大きな要素で、歩くときの膝への力は体重に比例して増えるため、わずかな増加でも一歩ごとの負担にそのまま上乗せされてしまいます。だからこそ体重の変化は見のがせません。

研究では、体重が増えるほど歩行時に膝へかかる力もその何倍にもなって伝わると報告されており、逆に体重を減らせば膝の負担は目に見えて軽くなると考えられています。数値の裏づけがあるところが心強い点です。

つまり体重の管理は膝を守る手立てとして理にかなっており、急にやせる必要はなく、少しずつ整えていくやり方のほうが膝にも体にも向いているといえるでしょう。日々の小さな増減を意識することが第一歩になります。

膝に体重をかけると痛い原因疾患で最も多い変形性膝関節症

膝に体重をかけると痛い原因疾患として最も多いのは変形性膝関節症で、軟骨がすり減って荷重を受け止めにくくなり、立ち上がりや歩き始めに痛みが出やすくなります。まずはこの病気の成り立ちから見ていきます。

軟骨のすり減りで荷重時に痛みが出るしくみ

膝の骨の表面はなめらかな軟骨の層でおおわれており、この軟骨が衝撃をやわらげるクッションとなって、体重をかけても痛みなく動けるように支えてくれています。ふだんは意識しない働きです。

加齢や負担の積み重ねで軟骨がすり減ると骨にかかる力を吸収しきれなくなり、荷重がかかるたびに、その下の骨や関節を包む組織が刺激されて痛みとして感じられるようになります。すり減りは静かに進みます。

軟骨には血管も神経も通っておらず、いたんでも自分の力で元へ戻る力がとても弱い組織であるため、すり減りが進む前の早い段階で気づくことに大きな値打ちがあります。痛みと画像の変化が一致しないケースもあります。

立ち上がりや歩き始めに痛みが出やすいのはなぜ?

変形性膝関節症の初期に多いのは、椅子から立ち上がる瞬間や歩き出しの一歩で膝がうずく痛みで、動いてしばらくすると痛みがやわらいでいくのが荷重時痛の特徴といえます。強い痛みではないことがほとんどです。

休んでいるあいだにこわばった膝が、動き出しで急に負担を受けて痛むと考えられており、軽い違和感のうちは疲れのせいと片づけてしまう方も少なくありません。見すごされやすい時期でもあります。

痛む場所は膝のお皿の下や内側など人によって差があり、長く歩いた後や一日の終わりに鈍く重い感じが残ることもあって、こうした軽い違和感こそ早い時期の合図になります。小さな変化を覚えておきたいところです。

体重の増加が変形性膝関節症を進める関わり

体重の増加は変形性膝関節症を進めやすくする大きな要素で、太りぎみの方はそうでない方にくらべ、膝の変形性関節症を起こす割合が高いとの調査があります。荷重の面から膝に影響します。

増えた体重は歩くたびに膝の軟骨へ余分な力を加えてすり減りを早める向きに働き、関節の負担が増えるほど痛みも動きにくさも強まりやすくなると考えられています。負担の連鎖は早めに断ちたいものです。

肥満は力の負担だけでなく、体の中で起きる軽い炎症を通じても関節に影響すると分かってきており、体重を整えることは荷重の面と炎症の面の両方から膝を守る手立てになります。痛みが軽いうちほど手ごたえを感じやすいでしょう。

変形性膝関節症の進み方と、荷重時に感じやすい痛みを段階ごとに整理します。

進み方荷重時に感じやすい痛み目安
初期立ち上がりや歩き始めの軽い痛み動くとやわらぐ
中期歩行中や階段でも痛みが続く休んでも残りやすい
進行期少し動くだけで強く痛む安静時や夜間にもうずく

段階が進むほど、荷重時だけだった痛みが安静時にも広がっていく傾向があり、早い段階で膝の負担を減らすことが進み方をゆるめる支えになります。表はあくまで大まかな目安です。

変形性膝関節症以外で膝に体重をかけると痛い原因疾患

膝に体重をかけると痛い原因疾患は変形性膝関節症だけではなく、半月板の傷みや膝のお皿まわりの不調、使いすぎによる炎症でも荷重時に痛みが出るときがあります。痛む場所や引き金には違いがあります。

原因荷重時の痛みの出方ほかの手がかり
半月板の傷みひねりやしゃがみで引っかかる痛み膝が急に動かせなくなる
膝のお皿まわり階段や座り姿勢で前側が痛む長く座った後にこわばる
鵞足炎などの炎症内側の下あたりが動くと痛む押すと痛い場所がある

どれも荷重時に痛むという点では似ていますが、痛む位置やきっかけをたどると原因の見当がつきやすくなるでしょう。

半月板の傷みで生じる荷重時の引っかかり

半月板は膝の内側と外側にある三日月形の軟骨で、荷重を分散させるクッションの働きをもつため、この部分が傷つくと体重をかけたときに引っかかるような痛みが出やすくなります。位置によって痛む場所も変わります。

若い人ではスポーツのひねりで急に傷むときが多く、中高年では加齢にともなう変化で少しずつ傷む場合もあり、しゃがむ、ひねるといった動きで痛みが強まりやすいのが特徴です。動作との結びつきが手がかりになります。

傷んだ半月板が関節に挟まると膝が急に伸ばせなくなることもあり、中高年の半月板の傷みは変形性膝関節症と重なって現れる場合も多いと分かっています。ふたつが同時に進むケースもあります。

膝のお皿まわりに出る荷重時痛

膝のお皿とその奥の骨が向き合う部分は荷重時に強い力がかかりやすい場所で、階段の上り下りや、長く膝を曲げて座った後などに膝の前側が痛むときがあります。座り姿勢の後に気づく方が多いようです。

この痛みはお皿の動きの偏りや太ももの筋肉のバランスの崩れが関わると考えられており、若い世代から中高年まで幅広い年代で起こりえます。年齢に関わらず注意しておきたい痛みです。

深くしゃがむ動きや正座で痛みが出やすいため、膝への負担が集まる姿勢を控えると楽になることが多く、痛みが続くときは我慢せず相談するほうが安心です。姿勢の見直しだけで和らぐ場合もあります。

使いすぎや炎症による膝の痛み

膝の使いすぎや特定の場所への負担のかたよりで関節の周りに炎症が起こる場合もあり、膝の内側の少し下が痛む鵞足炎などは、荷重時や階段でこたえやすい痛みです。押すと痛む点がはっきりしています。

こうした炎症は急に運動量を増やしたときや、体重が増えて膝への負担が高まったときに出やすくなるため、心当たりのある動きを振り返ると原因が見えてきます。負担の急な増加が引き金になりがちです。

多くは休養と負担を減らす工夫で落ち着いてきますが、くり返すようなら別の原因が隠れていることもあり、痛みが長引くときは膝の状態を一度調べてもらうと安心です。繰り返す痛みほど見きわめが大切になります。

膝に体重をかけると痛いときに荷重の負担を軽くする工夫

膝に体重をかけると痛いときは、荷重の負担そのものを軽くする工夫が助けになり、体重を整え、太ももの筋肉で支え、動き方を見直すことが荷重時痛をやわらげる三つの柱になります。どれも身近な取り組みです。

見直すところ荷重への影響取り組みの向き
体重一歩ごとの負担を左右する少しずつ減らして整える
筋力荷重を受け止める支え太ももを中心に鍛える
動き方一部分に力が集まりやすい深い曲げや荷重を避ける

どれも今日から見直せる身近な点ばかりです。

体重を整えて膝にかかる荷重を減らす

荷重の負担を減らすうえでまず見直したいのが体重で、歩くたびに膝へかかる力は体重に比例するため、少し減らすだけでも一歩ごとの負担がやわらぎます。効果が実感につながりやすい取り組みです。

太りぎみの方が体重を減らすと膝の痛みや動きにくさが和らいだとの研究があり、急な減量ではなく、無理のない範囲で少しずつ整えるやり方のほうが続けやすいといえます。あせらない姿勢が長続きのこつです。

食事は量を一気に減らすより、揚げ物や甘い飲み物を控えるところから始めると続きやすく、体重をこまめにはかる習慣をもつと、増えたときに早めに気づいて戻しやすくなります。小さな目標のほうが実を結びます。

太ももの筋肉で荷重を受け止める

太ももの前側の筋肉は着地の衝撃を受け止めて膝を守る働きをもち、この力が弱ると荷重が関節へ直に伝わって、軟骨のすり減りが進みやすくなると分かっています。筋肉は膝の大切な支えです。

膝を伸ばす力が弱い人ほど、のちに変形性膝関節症を起こしやすいとの報告があり、裏を返せば筋肉は年齢を重ねてからでも鍛えれば応えてくれる部分だといえます。始めるのに遅すぎることはありません。

運動は膝の痛みをやわらげ動きやすさを保つうえでも役立つと分かっており、膝に負担の少ない方法を選べば、痛みがあっても無理なく続けやすくなります。いすに腰かけて片脚ずつ膝を伸ばす動きなら取り組みやすいでしょう。

立ち上がり方と歩き方で膝をいたわる

毎日の動き方も膝にかかる荷重を大きく左右するもので、立ち上がるときは反動をつけず、手すりや机に軽く手を添えるだけでも膝への負担がやわらぎます。ひと工夫で力の集まり方が変わります。

歩くときはかかとから着いて足裏全体で受けると膝への衝撃が分散し、急な方向転換や深いしゃがみ込みは膝の一点に力を集めるため、ゆっくり動くと安心です。動作のはじめと終わりを丁寧にしたいところです。

正座や和式の姿勢が多い暮らしは、いすやベッドの生活へ切り替えると膝が楽になることが多く、重い荷物を小分けにし、階段では手すりを使うだけでも日々の負担は変わってきます。習慣の見直しが効いてきます。

膝にやさしい動きの例

  • 立ち上がるときは手すりや机に手を添える
  • かかとから着いて足裏全体で歩く
  • 深いしゃがみや正座を控える
  • 重い荷物は小分けにして運ぶ

どれも大きな準備は要らず、意識ひとつで取り入れられるものばかりで、負担の少ない動きを習慣にしていくと荷重時の痛みはやわらいでいきます。小さな積み重ねが膝を守ります。

膝に体重をかけると痛い症状の進み方を見分けるサイン

膝に体重をかけると痛い症状は、進み方を見分けるサインを知っておくと備えやすくなり、荷重時だけの痛みか、腫れや安静時の痛みをともなうかが進み具合をつかむ目印になります。日々の変化に目を向けたいところです。

荷重時だけか安静時も痛むかで変わる見方

痛みの見分けで大切なのは、荷重時だけ痛むのか休んでも痛みが残るのかという点で、動いたときだけ痛み安静で楽になるうちは、比較的軽い段階のことが多いといえます。まずはこの二つを分けて考えます。

じっとしていてもうずく、夜に痛みで目が覚めるといった場合は炎症が強まっているのかもしれず、荷重時痛から安静時痛へ広がるのは進み方が変わってきた合図です。変化の向きに気づくことが肝心です。

痛みの強さや続く時間を覚えておくと変化に早く気づけるため、いつ、どんなときに痛むかを短く書きとめておくと、後の相談にも役立ちます。記録は一言のメモで十分に役立ちます。

腫れ・水がたまる・引っかかりが知らせるもの

膝が腫れる、水がたまってふくらむ、動かすと引っかかる感じがするのも見のがせないサインで、関節の中で炎症や傷みが起きていることを示す場合があります。荷重時痛にこれらが重なるときは注意が要ります。

腫れが続く、熱をもつ、膝が急に動かせないといったときは様子を見すぎないほうが安心で、荷重時の痛みに強い腫れが重なるなら、早めに相談する一つの目安になります。ためらわず相談してよい場面です。

引っかかりや膝がカクッと崩れる感じは、半月板や関節の中の変化が関わることもあり、こうした感覚は痛みが軽いうちでも見のがさないでおきたいところです。違和感を覚えたら心にとめておきます。

膝に体重をかけると痛いのを放っておくとどうなる?

荷重時の痛みを我慢して負担を重ねると軟骨のすり減りや関節の傷みが進みやすくなり、痛みが強まって歩ける距離が短くなり、暮らしの動きがせばまる場合もあります。がまんが得にならない痛みです。

痛みをかばって膝を動かさずにいると支える筋肉が落ち、かえって負担が増える悪い巡りに入りがちで、早く気づいて手を打つほどこの巡りは抜け出しやすくなります。動かさない選択が裏目に出るケースもあります。

早い段階で膝の負担を減らせば進み方をゆるやかにできる余地は十分にあり、痛みが軽いうちに膝をいたわる習慣をもつことが、その後を大きく左右するといえるでしょう。早めの一歩が後の膝を助けます。

早い段階で気づきたい膝のサインを、代表的なものにしぼって挙げます。

  • 荷重時だけでなく安静時にもうずく
  • 膝の腫れや水がたまる感じが続く
  • 動かすと引っかかる、急に崩れる
  • 歩ける距離が前より短くなった

当てはまるものが増えてきたら膝が次の段階へ進む前の知らせと考えて備えると安心で、一つでも続くようなら、早めの対策が膝を守る近道になります。気づいた時が動きどきです。

膝に体重をかけると痛いときの受診の目安

膝の痛みが続くなら、早めに整形外科へ相談するのが安心です。体重をかけたときの痛みは、進み方に個人差があり、様子を見すぎると選択肢がせまくなることがあります。迷ったら、まず予約だけでも入れておくのがおすすめです。

膝の様子受診の目安
数日で軽くなってきたセルフケアを続けて様子をみる
二週間たっても続く整形外科で相談する
腫れや強い痛み・水がたまる早めに受診する
急に動かせない・熱をもつその日のうちに受診する

セルフケアで様子をみてよい範囲

軽い荷重時の痛みが数日でやわらいでいくうちは、セルフケアで様子をみてよい範囲で、体重管理や運動、膝をいたわる動き方を続けながら変化を見守っていくとよいでしょう。落ち着いて経過を追える時期です。

ただし様子見はあくまで痛みが軽く、しだいに楽になっている場合に限られるもので、痛みが強まる、長引くといったときは自己判断を続けないほうが安心です。潮目が変わったら見方も変えます。

痛みの様子を短くメモに残しておくと、続けてよいか受診すべきかの見分けに役立ち、無理のない範囲で体を動かしつつ、変化を見守っていくと判断がぶれにくくなります。記録が迷いを減らします。

早めに整形外科へ相談したい荷重時痛

荷重時の痛みや動きにくさが二週間ほど続くなら整形外科へ相談する一つの目安で、立ち上がりや歩き始めの痛みが長引く、階段の下りがつらいといった変化は見すごさないほうがよいといえます。長引く痛みは信号だと考えます。

膝が腫れて熱をもつ、水がたまる、急に強く痛むといった場合は早めの相談が向いており、放っておくと動くのがつらくなって、暮らしの幅までせばまりかねません。早い相談が選べる手を広げます。

けがのあとに強い痛みや腫れが出た、膝が抜けるように崩れるといったときも早めに調べてもらうと安心で、気になる点はためこまず伝えるほうが状態をつかんでもらいやすくなります。遠慮は要りません。

受診で行われる検査と保存療法

受診すると多くの場合はまずレントゲンで膝の状態を調べ、軟骨そのものは写らないものの、骨のあいだの隙間の狭さからすり減りの程度をおおよそつかめます。画像は状態を知る大切な手がかりです。

半月板や靭帯を詳しく調べるために必要に応じてMRIを使うこともあり、どこまで調べるかは、痛みの様子と暮らしへの影響を見ながら医師が判断していきます。検査は状態に応じて選ぶものです。

多くの場合は手術に頼らない保存療法から取り組み、体重管理や運動、痛み止めや装具などを組み合わせて、膝の荷重を減らしながら進み方をゆるめていくやり方が中心になります。痛みが強い時期には、炎症を抑える治療を組み合わせていくでしょう。

よくある質問

膝に体重をかけると痛いのはどんな病気が考えられますか?

最も多いのは変形性膝関節症で、軟骨がすり減って荷重を受け止めにくくなり痛みが出ますが、半月板の傷みや膝のお皿まわりの不調、使いすぎによる炎症でも荷重時に痛むことがあります。痛む場所や引き金には違いがあります。

見分けには膝の状態を調べることが役立つため、痛みが続くときは自己判断せず整形外科で相談すると安心です。原因に合った対策も一緒に考えてもらえます。

膝に体重をかけると痛いとき安静にすべきですか?

強い痛みや腫れがある時期は膝に荷重をかけすぎないよう無理を控えるほうがよいものの、まったく動かさずにいると支える筋肉が落ち、かえって負担が増えてしまいます。安静と運動のかね合いが大切です。

痛みが落ち着いてきたら、膝に負担の少ない運動を少しずつ取り入れるのが向いており、痛みの強さを見ながら調整すると続けやすくなります。無理のない範囲で体を動かしていきましょう。

膝に体重をかけると痛い症状は体重を減らすと楽になりますか?

体重を減らすと歩くたびに膝へかかる荷重が軽くなり痛みがやわらぎやすくなるため、太りぎみの方ほどその効果を実感しやすいと考えられています。荷重の面から膝を助ける取り組みです。

急にやせる必要はなく、無理のない範囲で少しずつ整えるやり方が膝にも体にも向いており、食事の見直しと膝にやさしい運動を組み合わせると続けやすくなります。あせらず一歩ずつ進めます。

膝に体重をかけると痛いのは何科を受診すればよいですか?

膝の荷重時の痛みが続くときは整形外科で相談すると状態を詳しく調べてもらえ、レントゲンやMRIで軟骨や半月板の様子を確かめながら、合った対策を一緒に考えていきます。専門的に見てもらえる安心があります。

二週間ほど続く、腫れて熱をもつといったときは早めの受診が向いており、迷ったときは様子を見すぎず相談するほうが遠回りを避けやすくなります。気になる点はためこまず伝えましょう。

膝に体重をかけると痛いのを放っておくとどうなりますか?

荷重時の痛みを我慢して負担を重ねると軟骨のすり減りや関節の傷みが進みやすくなり、痛みが強まって歩ける距離が短くなり、暮らしの動きがせばまることもあります。がまんが得にならない痛みです。

一方で、早い段階で体重や筋力を整えれば進み方をゆるやかにできる余地は十分にあり、痛みが軽いうちに膝をいたわる習慣をもつことがその後を左右します。早めの手当てが膝を守ります。

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この記事を書いた人

臼井 大記のアバター 臼井 大記 大垣中央病院 整形外科・麻酔科 担当医師

日本整形外科学会認定専門医

2009年に帝京大学医学部医学科卒業後、厚生中央病院に勤務。東京医大病院麻酔科に入局後、カンボジアSun International Clinicに従事し、ノースウェスタン大学にて学位取得(修士)。帰国後、岐阜大学附属病院、高山赤十字病院、岐阜総合医療センター、岐阜赤十字病院で整形外科医として勤務。2023年4月より大垣中央病院に入職、整形外科・麻酔科の担当医を務める。

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