あけましておめでとうございます(^^)/ 理学療法士の長野です。
年末年始は全国どこも自粛ムードでしたね。私は、家の掃除やテレビ、子供と遊ぶのに夢中になっていました。年末年始のスポーツと言えば、格闘技や箱根駅伝、高校サッカー選手権でしょうか。サッカー大好きな私ですが、今回の高校サッカー選手権は例年よりも特別でした。なんと!うちの元スタッフがトレーナーとして出ていたんです。誇らしく思えましたし、監督、コーチ、スタッフ、選手すべて含めてすごく良いチームだと感じ、胸が熱くなりました。来年も期待したいと思います。(^^♪
今年一発目のスポーツ選手のグッとくる名言は・・・
『厳しさは優しさと捉えることもできる。ただの優しさは障害になってしまう』
最近YouTubeで元プロ野球選手のイチロー選手が言っているのをみました。上司と部下の関係性において大切になってくる言葉だと思います。また、私たち理学療法士にとっても患者様と向き合う時に大切な言葉だと思います。患者様にこの事に気づいていただけるように厳しくも優しく、接していこうと思います。
では、今回の選手を紹介します。
バレーボール選手 Eさん
診断名:偏平足障害
既往歴:右足関節捻挫(1年前) 担当セラピスト:長野
Q. 足関節捻挫とは
A. 足首をひねった際に靭帯に損傷がおきることを言います。内反捻挫(内側にひねる)と外反捻挫(外側にひねる)がありますが、圧倒的に内反捻挫が多く、ジャンプの着地や急なターンで起こることが多いです。ひどい場合は骨折も伴います。復帰までの期間は靭帯の損傷程度によりますが1~3ヶ月程度です。
Q. 足関節捻挫後遺症とは
A. 捻挫した後に生じた靭帯損傷や筋力低下、可動域低下などが、正常な治癒または回復過程を経ず、何らかの症状がずっと残った状態です。
Q. どうやってケガをしましたか?
A.バレー中に右足を内側にひねって痛くなりました。その後、痛みが引いたり、また痛くなったりしています。
リハビリ内容・セラピストの感想
リハビリを始めてから3ヶ月が経過した患者さんです。足首や足の指、股関節の筋肉が弱く、バランス能力も悪く、捻挫を再受傷しやすい状態が続いていました。
診断名は偏平足障害ですが、1年前に捻挫を経験しており、今回痛くなったのも足首をひねって受傷したことから、Eさんは1年前の捻挫が完治しておらず不安定感が残存してしまう足関節捻挫後遺症のような状態ではないかと考えリハビリを進めていくことにしました。
リハビリは足関節周囲の筋力訓練(写真①②)、股関節の筋力訓練(写真③)、バランスボード訓練(写真④)、ランジ(写真⑤)、レシーブ(写真⑥)、ジャンプの着地などを行っています。
足関節捻挫は痛みがなくなったらスポーツ復帰できます。中には、痛みがあっても無理に復帰する選手も多々いると思います。しかし、足関節捻挫は再受傷率が高く、その原因は多くの研究により報告されていますが、いまだにはっきりしておらず、今もなお大きな問題とされています。その中から今回注目したのは不安感です。
捻挫後は足首の不安感が強い状態になります。その不安感をリハビリによって取り除いていく必要があります。Eさんに質問紙による不安感のテストを行いました。30点中25点以上であれば捻挫の再受傷リスクは低くなると言われているためリハビリのゴールとしても活用できます。結果、Eさんの点数は29点でした。そのためリハビリのゴールもそろそろと考えています。
下記に不安感テストの一覧(表①)を載せます。捻挫をしたことがある選手はやってみてください。テストの合計点数が25点以下の人は要注意です。治っているようで治ってないですよ!!!
再受傷しないようにリハビリを厳しく行ってきたため、筋力も向上し、自信もついてきたと感じています。今後は捻挫の不安はなくバレーに打ち込めると思います。(*^^*)
今回、リハビリに3ヶ月という長い期間を要してしまいました。1年前に受傷した捻挫後の筋力やバランス能力などの回復が不十分であり、不安定感が残ってしまったことが原因だと感じています。しかし、再受傷をしないという目標に向かってじっくり取り組めたという意味ではよかったと思います。
Q. 当院のスポーツリハビリはいかがですか?
A. 一つ一つのトレーニングの動作を丁寧に教えてくださったり、トレーニング中でも動作に対するアドバイスをしてくださったりするので、とてもやりやすかったです。また、リハビリを行っていくうちに治っていっている実感がわいてきて、通っていて良かったなと思います。