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肝斑– category –

肝斑の治療

肝斑とは

肝斑(melasma)とは、日本人をはじめ30〜40代のアジア女性の多くに認められるシミの一つであり、頬骨などに左右対称性に褐色の斑点が現れるのが特徴です。

引用元:https://philadelphiadermatology.com/medical-dermatology/melasma.php

肝斑の原因

肝斑の原因は完全には明らかになっていませんが、さまざまな要因によってメラニン色素の過剰な生成が起こることが知られています。

シミ・そばかすの主な原因

  • 紫外線
  • ホルモンバランスの変化
  • 遺伝的要因
  • その他摩擦など

紫外線

肝斑の最大のトリガー(悪化因子)は紫外線です。

これまでの報告で、紫外線によっていくつかの経路を通してメラニンが生成されることがわかっています。

また、紫外線ダメージを受けたケラチノサイトは血管内皮増殖因子(VEGF)を産生。このVEGFが肝斑においてメラノサイトの活性化に関与していると考えられています。

ホルモンバランスの変化

女性ホルモンのエストロゲンは、メラノサイトを活性化させる働きがあり、特に妊娠によって肝斑が発症する人が多く、低用量ピルの内服も肝斑の悪化要因となりえます。

遺伝的要因

肝斑には、遺伝的な要因も関与していると考えられ、特にスキンタイプ(肌の色)がⅣ以上だと、遺伝的要因が強くなると言われています。

その他

フェイスマッサージやスクラブなどが肝斑の悪化原因になることが指摘されており、これを「摩擦性肝斑」と呼ぶことも。

厳密には通常の肝斑とは異なる病態ですが、広義の肝斑として認識されています。

肝斑の種類

肝斑は、メラニンの沈着している層によって以下のように分かれます。

  • 表皮性
  • 真皮性
  • 混合性

多くのケースは混合性で、治療においては表皮と真皮それぞれにアプローチすることが大切です。

当院の肝斑治療

当院では「肝斑外来」を設けており、さまざまな治療によってこれまでなかなか改善しなかった肝斑の患者さんにも、治療結果に納得していただけるよう努めております。

  • 経験豊富な女性皮膚科専門医が患者様のお悩みに寄り添い、丁寧に診察
  • 保険診療から美容医療まで幅広く対応
  • エビデンスのある医療機器を導入し、効果的な治療を提供
  • 副作用やリスクを最小限に抑えるため、慎重な治療計画を立案
  • アフターケアも充実し、治療後の肌のケアもサポート

トラネキサム酸内服

肝斑治療の第一選択はトラネキサム酸の内服です。トラネキサム酸は抗プラスミン作用があり、メラノサイトの活性化を抑えて間接的にメラニンの生成を抑制します。

また、VEGF(血管内皮細胞増殖因子)とエンドセリン-1の量も減少させる可能性が示されており、肝斑形成に関わる血管新生にも関与する成分です。

フラクショナルレーザー(MOXI)

フラクショナルレーザーは、肌に微細な穴を開けることで、肌の再生を促進する治療法です。

当院で採用している「MOXI」は、ノンアブレーシブフラクショナルレーザーの一つで、1927nmの波長のレーザーが、肝斑に対して効果的にアプローチ。

またダウンタイムが少なく、比較的短期間で効果が期待できます。

ダーマペン

ダーマペンは、微細な針によって肌に穴を開けてわざと傷つけることでご自身の創傷治癒効果からコラーゲンを産生させる治療法です。

海外では肝斑に対してダーマペンを行うケースが多く、肌に穴を開けた後、ハイドロキノンやトラネキサム酸といった肝斑に対する有効成分を塗布し、浸透を高めて肝斑を改善します。

ポテンツァ

ポテンツァはマイクロニードリングRFの一種で、微細な針先に高周波が出ることで肌の奥に効率的に熱を与える治療法です。

肝斑用のチップを用い、真皮に熱を加えることで肝斑で起こっている血管新生などにもアプローチできます。

ソフウェーブ

真皮に強力な熱を加えるたるみ改善の機械です。

これまでに、たるみだけでなく肝斑の改善を認めるケースが多く報告されており、メカニズムは完全に解明されてはいませんが、真皮のみを効率的に加熱することで真皮性の肝斑に効果があるのではないかと考えられています。

エレクトロポレーション(ケアシス)

エレクトロポレーションは、トラネキサム酸などの有効成分を肌の深部まで効率的に浸透させることで、肝斑を改善します。

痛みや刺激が少なく、肌への負担が少ない治療法です。

ケミカルピーリング

ピーリングは、古い角質を除去し、肌のターンオーバーを促進することで、メラニンの排泄を促し、肝斑を改善します。

トレチノイン外用 

トレチノインは、肌のターンオーバーを促進する作用があり、肝斑の原因となる過剰なメラニンの排泄を促進。

ハイドロキノンなどの美白剤と併用するとさらに効果は高まります。

治療のリスク・副作用

  • レーザー治療やピーリングなどは、痛みや赤み、腫れなどの副作用が出る可能性。
  • 外用薬によって刺激症状などの副作用が出る可能性。
  • いずれの治療法においても肝斑を完治することは難しいと言われており、再発を繰り返す可能性。

肝斑の治療でよくある質問

肝斑を早く改善するためにはどうしたらいいですか?

肝斑の治療はいずれも改善まで時間がかかることが多いです。そのため、トラネキサム酸の内服や美白剤などの塗布をホームケアで行いつつ、クリニックでの施術を行うなどコンビネーション治療によって治療効果を早めることが期待できます。

肝斑が悪化しないように日常生活で気をつけるべきことはありますか?

まずは徹底したUVケアが大切です。肝斑では一部の可視光線(ブルーライトなど)も悪化原因となりうることも指摘されており、日焼け止めはSPFだけでなくPAが高い、広域のスペクトラムのものを選ぶことをおすすめします。

トラネキサム酸はピルと併用はできますか?

トラネキサム酸の副作用に血栓傾向があります。ピルと併用することにより、副作用のリスクが高まることがありますので、おすすめはできません。

肝斑はどのように診断されますか?

視診による診断が一般的ですが、疑わしいときはウッドランプ検査やダーモスコピー、皮膚生検などの追加検査を行うこともあります。

肝斑とシミが一緒にある場合、シミ治療はできますか?

肝斑では、通常のシミ取りレーザーによって一時的に症状が悪化することも。そのようなリスクを少しでも軽減するためには、レーザー治療前にトラネキサム酸の内服や美白剤など、肝斑の治療をプレトリートメントとして行っていただくことをおすすめします。

アクセス

〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄3-7-13 コスモ栄ビル3F
名古屋地下鉄 東山線および名城線「栄駅」 サカエチカ7番出口より徒歩2

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