あざ(血管腫)とは
あざ(血管腫 birthmark)とは、生まれてまもない頃から認める赤い斑点やできもののことです。
特に顔にできると、見た目が問題になることがあります。
あざ(血管腫)の種類
血管腫は、主に2つのタイプに分けられます。
- 血管系腫瘍
- 血管奇形
血管系腫瘍の代表的なものに「乳児血管腫(いちご状血管腫)」、血管奇形には「毛細血管奇形(単純性血管腫、ポートワイン母斑)」また、血管奇形の特殊なタイプで「サーモンパッチ」や「ウンナ母斑」と呼ばれるものもあります。
乳児血管腫(いちご状血管腫)
乳児血管腫では、顔や頭頸部を中心に生後3〜4週間程度から毛細血管拡張性の紅斑を認め、3〜6ヶ月かけて徐々に拡大し、隆起性のできもの(腫瘤)を形成。
腫瘤は柔らかく、鮮やかな赤色を認めることから「いちご状血管腫」と呼ばれることもあります。
乳児血管腫の中には、見た目の問題だけでなく潰瘍を合併したり、重症例では視野障害や哺乳困難などをきたすこともあり、早期の評価が大切です。
毛細血管奇形(単純性血管腫、ポートワイン母斑)
毛細血管奇形は、生下時より認める境界が明瞭な赤いあざ(紅斑)が特徴で、新生児のおよそ0.3%でみられます。
真皮の浅層にある毛細血管の拡張によるもので、からだの成長とともに色が濃くなったり拡大することが多いです。
顔面に認める毛細血管奇形のうち、思春期以降に肥厚して盛り上がり、結節になるものを「ポートワイン母斑」と呼びます。
サーモンパッチ・ウンナ母斑
毛細血管奇形の一つで、生下時より認める、境界がやや不明瞭な赤いあざ(紅斑)が特徴です。
真皮の浅層にある毛細血管の拡張によるもので、入浴後や泣いたときなどは赤みが目立つ傾向にあります。
サーモンパッチは顔や頭部の正中部に好発し、自然消退しやすい一方、ウンナ母斑は後頸部に認めやすく自然消退しにくいのが特徴です。
当院のあざ(血管腫)治療
当院では、あざの治療を積極的に行っております。
- 経験豊富な女性皮膚科専門医が患者様のお悩みに寄り添い、丁寧に診察
- エビデンスのある医療機器を導入し、効果的な治療を提供
- 副作用やリスクを最小限に抑えるため、慎重な治療計画を立案
- アフターケアも充実し、治療後のケアもサポート
保険治療(ヘマンジオルシロップ、Vビーム)
あざ治療については、保険が適用されます。
乳児血管腫(いちご状血管腫)の場合
生後数ヶ月の時点で積極的な治療介入が必要だと判断された際は、プロプラノロール(ヘマンジオルシロップ)が第一選択です。プロプラノロールは血管の収縮効果があり、血管腫の成長を抑制します。
また、ヘマンジオルシロップと併せてパルス色素レーザーであるVビームが行われることも。
毛細血管奇形(単純性血管腫、ポートワイン母斑)の場合
特殊タイプのサーモンパッチを除き、自然消退するケースはほとんどありません。
治療はパルス色素レーザー(Vビーム)が第一選択です。
年齢が低いほどレーザーに対する反応は高く、ガイドラインでも1歳前に治療開始することが推奨されています。
治療のリスク・副作用
- レーザー治療では、痛みや赤み、腫れなどの副作用が出る可能性。
- 範囲によっては、全身麻酔が必要になることも。
- プロプラノロールの副作用として低血糖や低血圧などの副作用が報告。
あざの治療でよくある質問
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