そんな方に今日はおすすめのジュースをご紹介したいと思います。シミにジュース?と思った方、いらっしゃるかもしれませんが、どうぞ最後までお聞きください。
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この記事の執筆者

小林 智子(こばやし ともこ)
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士
こばとも皮膚科院長
2010年に日本医科大学卒業後、名古屋大学医学部皮膚科入局。同大学大学院博士課程修了後、アメリカノースウェスタン大学にて、ポストマスターフェローとして臨床研究に従事。帰国後、同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンターにて、糖化と肌について研究を行う。専門は一般皮膚科、アレルギー、抗加齢、美容皮膚科。雑誌を中心にメディアにも多数出演。著書に『皮膚科医が実践している 極上肌のつくり方』(彩図社)など。
こばとも皮膚科関連医療機関
シミができるメカニズムについて
今回はシミをテーマにお話ししたいと思うんですけれども、そもそもなんでシミができてしまうのか、まずはそこから解説したいと思います。
「シミ」と一言で言ってもいくつか種類があって、ここにあるように老人性色素斑、肝斑、そばかす、炎症後色素沈着のように様々なタイプがあります。

病態は少しずつ違うんですけれども、これらのシミはいずれも紫外線によって悪化します。要はシミの大敵は紫外線という風になるんですけれども、それは皆さんご存知かなと思います。
紫外線を浴びた時に肌がどういった反応をするかというと、紫外線を浴びると肌の中で活性酸素と呼ばれるものが産生されます。
この活性酸素を除去する力が私たちには元々備わってはいるんですけれども、処理できる以上に活性酸素が作られてしまうと炎症が起こり、それを引き金にメラニンを作るメラノサイトが活性化されて、どんどんメラニンが作られるようになってきます。

通常作られたメラニンというのは、肌の新陳代謝であるターンオーバーによって少しずつ排出されてはいくんですけれども、排出できる以上のメラニンが作られてしまうとだんだん蓄積されて、それがいつの間にか目に見えるシミとして現れるようになってきます。
以上のメカニズムを踏まえて、シミに有効なケアというのはメラニンを作らせないケアとメラニンを排出させるケアのこの2つが重要になってくることがお分かりいただけるかなと思います。
スキンケアのポイント
シミにはやはりまずスキンケアが重要になってくるんですけれども、スキンケアにおいてまずメラニンを作らせないケアとなると1つ日焼け止めが挙げられます。日焼け止めは毎日欠かさず塗るようにしてください。
またメラニンを作らせにくくする、いわゆる美白成分も有効です。
メラニンの生成を抑制する成分
美白成分の中でもメラニンの生成を抑制する成分としては、こちらにあるようにハイドロキノン、アゼライン酸、ビタミンC、システアミン、そしてコウジ酸と呼ばれるような成分などがあげられます。

先日リリースされたこちら、HALSKINのコジクリアセラムはコウジ酸が高濃度配合されたアイテムです。
コウジ酸は、先ほどご紹介した美白成分の中では市販でも手に入り、かつ低刺激な成分であるというのが1つ特徴です。抗酸化作用や抗糖化作用もある成分になりますので、個人的にかなりお気に入りの美白成分の1つです。
コジクリアセラムはHALSKINのオンラインショップ、またこばとも皮膚科のオンラインショップで購入できます。
メラニンを排出させるケア
次にメラニンを排出させるケアには何があるかと言うと、主にレチノールと呼ばれるようなレチノイドと、あとはピーリング成分が挙げられます。
なので古くから皮膚科において、シミの治療ではメラニンの生成を抑制するハイドロキノンとメラニンの排出を促すトレチノインと呼ばれるお薬が一緒に処方されるようなことがよくあります。

過剰なメラニンに対してはそれぞれのケアが重要にはなってくるんですけれども、やはりですね、メラニンを作らせないケアというのが非常に重要になってくるかなという風に思います。
では、先ほどお話しした日焼け止めや美白を塗っていれば十分かというと、残念ながら十分ではありません。何が必要かと言うと、さらに「抗酸化ケア」が必要になってきます。
抗酸化ケアの重要性
先ほどお話ししたように、紫外線を浴びると活性酸素が大量に作られ、それがきっかけでメラニンが作られるようになってしまいます。
この活性酸素を除去してくれるのが抗酸化成分です。
抗酸化成分にもいくつか種類があるんですけれども、代表的なもので言うとビタミンCが挙げられます。ビタミンCはスキンケアでもインナーケアでも取り入れやすい成分かなと思います。
今回、抗酸化ケアの中でもインナーケアを取り上げたいと思うんですけれども、意外とシミ対策としてインナーケアができていない方、多いんじゃないかなと思います。
インナーケアにおいても抗酸化成分を取り入れるということが非常に重要です。
インナーケアについて
ビタミンC
インナーケアにおける抗酸化ケアというと、やはりビタミンCが最初に思い浮かばれる方が多いと思うんですけれども、ビタミンCは体内で合成することができず、外から取り入れる必要がある栄養素です。
また半減期が短く1日1回取ればいいというわけではなく、こまめに摂取する必要があります。
また熱に弱いというのもビタミンCの特徴で、ビタミンCが多く含まれる野菜の中には例えばブロッコリーなどがあるんですけれども、ブロッコリーも茹でてしまうとビタミンCが壊れやすいという風に言われています。
ビタミンCは手軽に取り入れられるというメリットはある一方で、こういったデメリットがあるというのも事実です。
そういったデメリットを補うおすすめの栄養素があります。それは「カロテノイド」です。
カロテノイド
カロテノイドにはにんじんなどに多く含まれるβカロテンだったり、あとはトマトなどに多く含まれるリコピンなどを含む栄養素です。
このカロテノイドには高い抗酸化力があるということが分かっています。それにより紫外線から肌を守る作用が非常に高いと呼ばれている栄養素です。
カロテノイドの1つβカロテンには大きな特徴があって、それは皮膚に蓄積するという特徴があるということです。このように、βカロテンというのは体の中あちこちに蓄積されています。

そのため紫外線から直接肌を守ってくれるというような性質があります。
また活性酸素と一言で言っても様々な種類があるんですけれども、ビタミンCはその様々な活性酸素に対して広く浅くアプローチしてくれるという性質がある一方、カロテノイドは紫外線によってまず作られる一重項酸素と呼ばれる活性酸素に効率よくアプローチしてくれるという性質もあります。

また、βカロテンはビタミンAとして働き、肌の新陳代謝であるターンオーバーを促し、メラニンの排出を促進してくれる効果というのもあります。なのでこのカロテノイドは抗酸化ケアに非常におすすめの栄養素です。
βカロテンは、先ほどお話ししたように特ににんじんに多く含まれる栄養素になるんですけれども、生で取ったらいいかというと実はそうではなく、生だと吸収率が低いというようなことが分かっています。
おすすめはミネスローネのようなスープに入れたり、あとは野菜ジュースで取り入れるのがおすすめです。加工すると、その吸収率が大幅にアップするというようなことが分かっているからです。
どちらの抗酸化成分を取ったらいいという話ではなくて、それぞれをうまく補っていただくと効率的に抗酸化ケアができるのではないかなと思います。
なので私もにんじんジュースだったり、トマトジュースのようなカロテノイドが豊富な野菜ジュースをよく飲んでるんですけれども、実は、机の引き出しにも常備しています。

はい。こんな感じで常備してるんですけれども、こういったジュースはいつ飲んでいただいても大丈夫なんですけれども、朝取り入れていただくと紫外線からより肌を守ってくれるかなと思うので、朝がおすすめです。
今回は、野菜ジュースを用いたおすすめのレシピをご紹介したいと思います。どうぞ。
レシピ紹介
はい、ということで、今から私がよく作っているにんじんジュースのレシピをご紹介したいと思います。レシピと言っても本当にめちゃくちゃ簡単なので、皆さんもすぐできると思います。
今日使っていくのは、カゴメのにんじんジュースなんですけれども、にんじんジュースをそのままコップに入れまして、これにレモンを入れていきます。
レモンを入れることでビタミンも増しますし、味もちょっと酸味が加わって美味しいんですね。
このレモンを絞り汁をちょっと入れまして、その後はこちら、オリーブオイルを少し入れていきます。オリーブオイルを入れることで、よりβカロテンの吸収率が上がりますので、ちょっとだけ私はこのスプレータイプを使ってオリーブオイルをちょっと加えています。

はい、完成です。うん。すごく美味しいです。

ということで今回はシミ対策におすすめの野菜ジュースをご紹介させていただきました。
日焼け止めや美白美容液を使っているけれども、なかなかインナーケアまで意識できなかったというような方は、野菜ジュースは手軽に取り入れられるメリットがあるかなと思うので、1つおすすめです。
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