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ニキビ治療はどれくらいの期間で治る?皮膚科に通う頻度と「完治」の目安

ニキビ治療はどれくらいの期間で治る?皮膚科に通う頻度と「完治」の目安

ニキビ治療は、今ある炎症を抑える数週間の期間と、肌質を根本から整える数ヶ月の継続が組み合わさって成立します。

多くの方は2週間ほどで変化を実感し始めますが、再発を防いで綺麗な肌を維持する完治には3ヶ月から半年の通院が必要です。

通院の頻度は、治療初期には副作用や経過を確認するために2週間に1回、状態が安定してからは月に1回程度が標準的となります。

自己判断で通院を中断せず、医師と共に計画的に治療を進めることが、跡を残さず美しく治すための最も確実な道と言えます。

この記事の執筆者

小林 智子(日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

小林 智子(こばやし ともこ)

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士
こばとも皮膚科院長

2010年に日本医科大学卒業後、名古屋大学医学部皮膚科入局。同大学大学院博士課程修了後、アメリカノースウェスタン大学にて、ポストマスターフェローとして臨床研究に従事。帰国後、同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンターにて、糖化と肌について研究を行う。専門は一般皮膚科、アレルギー、抗加齢、美容皮膚科。雑誌を中心にメディアにも多数出演。著書に『皮膚科医が実践している 極上肌のつくり方』(彩図社)など。

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こばとも皮膚科関連医療機関

医療法人社団豊正会大垣中央病院

目次

ニキビ治療にかかる期間の全体像

ニキビ治療において最も重要なのは、目に見える炎症の消失と、目に見えない毛穴の詰まりの解消には時間差があるという事実です。

赤みや痛みが引くまでには2週間から4週間ほど要しますが、肌の土台が整うまでには最低でも3ヶ月以上の歳月がかかります。

肌の細胞が生まれ変わるサイクルに合わせて治療を進めるため、焦らずにじっくりと腰を据えて取り組む姿勢が成功の鍵となります。

急性期における劇的な変化

治療を開始してからの最初の1ヶ月は、今出ている炎症を全力で鎮めるための期間であり、これを急性期と呼んでいます。

抗生物質や抗炎症薬を使用すると、多くの場合は1週間から2週間ほどで新しい膿や大きな腫れが落ち着いてくるはずです。

ここで「治った」と勘違いしがちですが、実際には毛穴の奥にはまだ予備軍が潜んでおり、油断は禁物な時期と言えるでしょう。

維持期による肌質の書き換え

急性期を脱して肌が平らになった後、3ヶ月から半年ほどかけて肌質を改善していく期間を維持期として大切にしています。

この時期は毛穴を詰まりにくくする外用薬をメインに使い、ニキビがそもそも発生しない健やかな肌環境を定着させていきます。

維持期をしっかりと設けると、長年悩まされていた繰り返すニキビの連鎖を断ち切り、本当の意味での健康な肌が手に入ります。

跡のケアに必要な長期的な視点

炎症が引いた後に残る赤みや色素沈着、あるいは凹凸といったニキビ跡のケアには、さらに半年から1年以上の時間が必要です。

真皮層にまで及んだダメージを修復するには、何度も肌のターンオーバーを繰り返す必要があり、魔法のような短期間の解決は難しいです。

美容皮膚科的なアプローチを併用する場合でも、まずは新しいニキビができない状態を確立させてから跡の治療へと移行します。

治療段階ごとの目安

段階主な状態期間の目安
炎症抑制腫れ・痛み・膿2週 〜 4週
平坦化赤み・ざらつき1ヶ月 〜 3ヶ月
肌質定着再発なしの維持4ヶ月 〜 6ヶ月

皮膚科に通う適切な頻度

ニキビ治療の通院頻度は、肌の状態や使用している薬剤の反応に合わせて、医師が適切なタイミングを慎重に見極めていきます。

治療が順調に進んでいるかを確認するだけでなく、副作用のコントロールや生活指導を行うためにも、定期的な受診が重要です。

診察を通じて薬の量を微調整したり、塗り方を修正したりすることが、結果として治療期間を短くする大きな要因となります。

導入期における密なフォロー

治療を開始した直後の約1ヶ月間は、2週間に1回という比較的高い頻度で診察を受けていただくのが理想的な形です。処方される薬の中には、使い始めに肌の乾燥やヒリつきを伴うものがあり、これらの反応を医師がチェックする必要があります。

副作用が強く出ている場合は薬を調整し、逆に反応が薄い場合は塗り方の指導を強化するなど、一人ひとりに合わせた最適化を行います。

安定期からの月1通院

肌の状態が落ち着き、新しいニキビの発生頻度が明らかに減ってきたら、通院間隔を4週間に1回へと広げていくことが可能です。

この段階では、薬が正しく継続できているか、そして肌のバリア機能が損なわれていないかを確認するのが診察の主な目的です。

月に一度の定期チェックは、自分では気づかない微細な変化を医師が察知し、再発の芽を早めに摘み取るための防波堤となります。

負担を減らすオンライン診療の役割

仕事や家事で忙しく、どうしても頻繁な通院が難しい場合には、再診においてオンライン診療を組み込むことも検討に値します。

症状が完全に安定している維持期であれば、映像を通じて経過を報告し、いつもの薬を処方してもらうと継続が容易になります。

ただし、数回に一度は直接肌を触る診察を受け、手触りや皮膚の厚みといった情報を医師に届けることが大切です。

通院ペースの例

  • 最初の1ヶ月間:副作用の状況を見るため2週間に1回の診察。
  • 2ヶ月目から3ヶ月目:炎症の改善を確認するため月に1回の診察。
  • 4ヶ月目以降:再発防止の維持療法として1〜2ヶ月に1回の診察。

症状別の治癒期間と通院の目安

ニキビの状態がどの段階にあるかによって、改善を実感できるまでのスピードや、必要な処置の回数は大きく異なります。

軽度のものなら短期間で済みますが、重度の場合は深部の組織が損傷しているため、それ相応の修復期間が必要になるからです。

自分のニキビの「現在地」を正しく把握すると、過度な不安を取り除き、前向きに治療を続けるモチベーションにつながります。

面皰と呼ばれる初期ニキビ

白ニキビや黒ニキビといった、まだ炎症を起こしていない段階であれば、1ヶ月から2ヶ月程度の治療で綺麗な状態へ戻せます。

毛穴の出口を塞いでいる角質を除去する薬を使うと、溜まっていた皮脂が自然に排出され、肌の表面が滑らかになっていきます。

この段階で適切に処置をしておけば、後に大きな跡を残す心配がほとんどないため、早めの受診が何よりも重要と言えるでしょう。

赤みや膿を持つ炎症ニキビ

細菌が繁殖して赤く腫れ上がったニキビの場合は、炎症を完全に沈静化させるまでに1ヶ月から3ヶ月の時間を要するのが一般的です。

抗生物質による除菌と炎症を抑える外用薬を併用し、まずは痛みを取り除いてから、赤みが引くのをじっくりと待つことになります。

炎症が長引くほど組織がダメージを受けてしまうため、通院頻度を少し高めてでも、集中的なケアを行うほうが将来の肌のためになります。

深いしこりを持つ重症ニキビ

皮膚の深い部分で炎症が広がり、硬いしこりのようになった重症例では、半年以上の長期的な通院が必要になるケースが多いです。

通常の薬が届きにくい場所にあるため、内服薬の調整や特別な処置を組み合わせながら、一歩ずつ改善を進めていくことになります。

見た目の変化が遅い時期もありますが、内部では確実に修復が進んでいるため、医師を信じて根気強く通い続けることが完治への道です。

ニキビの種類と期間の相関

種類主な治療法目安期間
白・黒外用薬(角質ケア)1 〜 2ヶ月
赤・黄外用+内服(抗菌)2 〜 4ヶ月
しこり強力内服+特殊処置6ヶ月 〜

ニキビが完治したと判断する基準

ニキビの完治とは、単に今見えている腫れがなくなった状態ではなく、再発の不安から解放された状態を指しています。

表面的な改善に満足して通院をやめてしまうと、高い確率で再発を招くため、客観的な基準で「卒業」を決めることが大切です。

医学的な視点での完治基準を知っておくと、自分自身の肌を一生守り続けるための重要な知識となるでしょう。

新生ニキビの完全な停止

新しいニキビが一つもできない状態が3ヶ月以上続くことが、完治を判断する上で最も信頼できる指標の一つとなります。

生理周期や仕事の繁忙期といった、以前なら必ず肌が荒れていたタイミングを無傷で乗り越えられるかが、一つの大きな試練です。

一時的な調子の良さに惑わされず、どのような環境下でも肌が安定していることを確認して初めて、治療の完了が見えてきます。

指先で感じる肌の滑らかさ

洗顔時に肌を触ったとき、指にかかる小さな引っかかりや、皮膚の奥にある硬い感覚が完全に消滅していることも必要です。

目で見える赤みが消えても、指先の感覚で「何かがある」と感じるうちは、まだ毛穴の中に角栓や炎症の残骸が潜んでいます。

この微細な違和感がなくなったとき、肌の深部まで修復が完了したと言え、本当の滑らかさを手に入れた証拠となります。

バリア機能が整った健やかなツヤ

ニキビ特有のテカリではなく、肌が内側から潤いを持っているような、健康的なバリア機能の回復も完治の大切な条件です。

治療薬による乾燥期間を乗り越え、自らの力で適切な皮脂バランスを保てるようになった肌は、外敵刺激に対しても非常に強くなります。

化粧水の馴染みが良くなり、夕方になってもくすみにくい肌状態を維持できているなら、それは卒業が近い素晴らしいサインです。

完治判断のチェック項目

  • 過去3ヶ月間、炎症を伴う新しいニキビが一度も現れていない。
  • 洗顔の際に肌をなでても、ザラつきやしこりを一切感じない。
  • 風呂上がりや運動後でも、不自然な赤みが浮き出てこない。

治療期間を短縮するために意識すべき習慣

クリニックで受ける治療の効果を2倍にも3倍にも引き上げるのは、あなた自身の毎日の習慣です。

どれほど優れた薬を処方されても、日常生活で肌にダメージを与え続けていては、完治までの道のりは遠のいてしまいます。少しの工夫で肌の修復スピードは劇的に向上するため、治療期間を短縮するための賢いセルフケアを身につけましょう。

摩擦を極限まで排除した洗顔

ニキビを早く治したい一心で、ついつい力が入ってしまう洗顔ですが、これが治療を遅らせる最大の要因になる場合があります。

たっぷりの泡で肌を包み込み、手が直接肌に触れないようなイメージで、汚れを吸着させるだけの洗顔を徹底してください。すすぎの際もシャワーを直接顔に当てず、手ですくったぬるま湯で優しく流すと、肌のバリア機能を守り抜けます。

薬の効果を最大化する塗り方

処方薬を塗る際は、ニキビのある点に置くのではなく、その周辺の「予備軍」がいるエリア全体に広げることが重要です。ニキビは目に見えない毛穴の詰まりから始まるため、面で働きかけると、新しいニキビの発生を根元から食い止められます。

決められた量を、決められた時間に毎日欠かさず塗るというリズムを維持するのが、薬の効き目を最も高めるシンプルな方法です。

修復を支えるインナーケアの充実

肌の細胞は眠っている間に作られるため、質の高い睡眠の確保は、高級な美容液を使うよりも高い効果を発揮します。

深夜までスマートフォンを眺める習慣を控え、自律神経を整えると、ホルモンバランスによる皮脂の暴走を抑えることが可能です。

タンパク質やビタミンを意識した食事を心がけ、内側から肌の材料を十分に供給することが、最短期間での完治を強力にサポートします。

治療を助けるデイリーケア

項目心がけるべきこと避けたいこと
洗顔32度のぬるま湯で手早く熱いお湯や強い摩擦
保湿低刺激の乳液で蓋をする油分の多すぎるクリーム
寝具清潔な枕カバーを使用数日間同じ面での使用

治療を途中でやめるリスクと継続の重要性

「少し綺麗になったからもういいや」という安易な中断は、それまでの時間と費用を無駄にする最ももったいない行為です。

ニキビ治療の難しさは、再発のしやすさにあり、見た目が良くなった時点ではまだ半分も終わっていないのが現実です。

最後の一歩まで医師と共に歩み、しっかりと治療を完結させることが、結果として一生涯の美肌を手に入れる最短ルートとなります。

再発時に悪化するメカニズム

治療を中途半端にやめてしまうと、生き残ったアクネ菌が再び増殖を始め、以前よりも強力な炎症を引き起こす場合があります。

一度弱った肌のバリア機能が回復しきっていない状態で再発すると、炎症のダメージがさらに深部へと及びやすくなります。

この悪循環に陥ると、治療を再開しても以前の薬が効きにくくなったり、治るまでに倍以上の時間がかかったりするリスクが生じます。

跡が残ることによる精神的負担

繰り返す炎症は、やがて消えることのない凹凸や深刻なニキビ跡へと姿を変え、その後の人生における大きな悩みとなり得ます。

跡になってからそれを消そうとすると、多額の費用と膨大な時間が必要になり、完璧に元の状態へ戻すのは非常に困難です。

「今、しっかり治しきる」という選択をすることが、未来の自分に対する最大のプレゼントであり、賢明な判断と言えるでしょう。

医師との信頼関係が生む結果

治療が長引くとモチベーションが下がる時期もありますが、そんな時こそ率直な気持ちを医師に伝えましょう。自分の悩みや生活の変化を共有すると、より継続しやすい治療メニューを一緒に構築し、脱落を防げます。

医師をパートナーとして信頼し、一つひとつの工程を納得して進めることが、確実な完治へと導く強力なエンジンとなります。

継続治療のメリット

  • 再発の確率を限りなくゼロに近づけられる。
  • 肌全体のバリア機能が向上し他の肌トラブルも減る。
  • 長期的な医療費やケア用品のコストを抑えられる。

Q&A

治療を始めてから、肌のザラつきが取れるのはいつ頃?

多くの方は治療を開始して1ヶ月ほどで、肌の表面が少しずつ滑らかになっていくのを実感し始めます。

これは毛穴の詰まりを取り除く薬の効果が現れ始める時期であり、根気強く塗布を続けると3ヶ月目には大きな変化を感じるはずです。

仕事が忙しく、月に1回の通院も難しい場合はどうすればいい?

通院が難しいことを事前に医師へ相談し、オンライン診療の併用や、一度に処方する薬の量を調整してもらうのが良いでしょう。

最も避けるべきなのは、通えないからといって薬を切らしてしまうことなので、自分に可能な通院スケジュールを医師と共に組み立てましょう。

ニキビが1つもなくなったら、すぐに薬を塗るのをやめていい?

見た目が綺麗になった後も、毛穴の詰まりやすい体質を改善するために、数ヶ月は薬を続けることが推奨されます。

この維持療法を行うと新しいニキビができるのを防ぎ、本当の完治へとつなげられるため、医師の指示を仰ぎましょう。

生理前に必ずニキビができるのですが、これも治療で治る?

ホルモンバランスの影響で皮脂が増えても、毛穴が詰まらない状態を維持できれば、ニキビへの発展を防ぐことが可能です。

適切な外用薬による維持療法を続けると、生理前でも荒れない強い肌を作っていけるため、諦めずに治療を続けましょう。

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