整形外科のご案内
大垣駅から徒歩5分「大垣中央病院」整形外科では運動器官の専門診療科として、骨折やねんざなどの外傷から、スポーツ障害、骨粗しょう症まで幅広い症状に対応しています。
レントゲン、CT検査、MRI検査、骨密度検査など各種検査が施行できる体制を整えており、経験豊富な医師による診断のもと、患者様お一人おひとりの症状や生活スタイルに合わせた治療を提供。整形外科とリハビリテーション科の連携により、早期の日常生活復帰を支援いたします。
一日に整形外科の外来患者さま100人以上の診察をしており、随時入院も可能です。また、日曜日・祝日も午前診療を行っています。骨折、脱臼、切り傷など外から見て分かる傷だけではなく、肩こりや腰痛など、日常的な身体の不調についてもお気軽にご相談ください。
整形外科の診療時間
2診/3診 整形外科 理事長 臼井 正明
午前 9:00~12:30
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 祝 | |
臼井 正明※ | 〇 | 〇 | – | – | 〇 | 〇 | – |
臼井 大記 | 〇 | 〇 | – | 〇 | 〇 | 〇 | – |
神田 倫秀 | – | – | 〇 | – | – | – | – |
岐阜大学の医師 | – | – | – | – | – | – | 〇 |
午後 16:30~19:00
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 祝 | |
臼井 正明※ | 〇 | 〇 | – | – | 〇 | – | – |
臼井 大記 | 〇 | – | – | – | 〇 | – | – |
神田 倫秀 | – | – | 〇 | – | – | – | – |
武長 徹也 17:00~19:00 | – | 〇 | – | – | – | – | – |
武内 優子 | – | – | – | 〇 | – | – | – |
対応できる主な疾患
整形外科が対応できる疾患は、多岐にわたります。処置が早ければ早いほど予後が良くなる傾向にありますので、次に挙げる例に心当たりがある際はできるだけ早く来院をお願いします。
大したことがないと思っていても、リウマチや関節障害といった病気の前触れだったという場合もありますので、少しでも体の動きに違和感を覚えた際はお気軽にご相談ください。
よくある症状・疾患
首・肩の症状・疾患
症状 | 考えられる疾患 |
---|---|
首や肩のこり 頭痛や腕のしびれを伴う | 頚部痛・肩こり |
肩の痛み、可動域の制限 夜間痛が強いことも | 肩関節周囲炎(四十肩・五十肩) |
首の痛み 腕や手のしびれ・痛み | 頚椎椎間板ヘルニア |
膝・股関節の症状・疾患
症状 | 考えられる疾患 |
---|---|
膝の痛み、歩行困難 動作時のこわばり | 変形性膝関節症 |
股関節の痛み、可動域の低下 歩きづらさ | 変形性股関節症 |
膝の痛み 引っかかり感、腫れ | 半月板損傷 |
上肢(腕・肘・手)の症状・疾患
症状 | 考えられる疾患 |
---|---|
手指のしびれ (特に親指・人差し指・中指) | 手根管症候群 |
物をつかんだり捻ったり すると肘の外側が痛む | 上腕骨外側上顆炎 (テニス肘) |
物を握る動作で 肘の内側が痛む | 上腕骨内側上顆炎 (ゴルフ肘) |
朝のこわばり 関節の腫れ・痛み | 関節リウマチ |
私たちの理念
大垣中央病院の整形外科では、「患者様一人ひとりの生活の質(QOL)を向上させること」を目標としています。
整形外科の分野は、骨や関節、筋肉、神経といった運動器にかかわる広範な疾患や外傷を対象としており、日常生活やスポーツ・仕事などにおけるパフォーマンスの維持・向上が大きな課題となります。
私たちは、以下のような理念を掲げて診療にあたっています。
患者様中心の医療

治療の選択肢や手術方法は複数考えられる場合が多くあります。
当科では患者様の症状やライフスタイル、治療に対する希望や目標を伺いながら、最適な治療法を一緒に考えていきます。
治療の効果やリスクをわかりやすくご説明することで、患者様ご自身が納得して治療を受けられるよう努めています。
進化する技術と安全性の両立

医療の進歩は目覚ましく、革新的な技術が常に開発・導入されています。
当院ではエビデンス(科学的根拠)に基づく先進的な治療を積極的に取り入れ、質の高い医療を提供することを目指します。
一方で新たな技術や治療法を導入する際には十分な検討や準備を行い、安全性を確保した上で実施いたします。
チーム医療の実践

医師だけではなくリハビリテーションを担当する理学療法士や作業療法士、必要に応じて看護師、薬剤師、管理栄養士、ソーシャルワーカーなど多職種が連携し、患者様を支える「チーム医療」を推進しています。
各分野の専門家が協力することで、より包括的かつ継続的に患者様をサポートいたします。
地域とともに歩む医療

当院は大垣市において、地域に密着した病院として長らく皆様の健康を支えてまいりました。
整形外科領域でも、通院が困難なご高齢の方やケガでお困りの方に対して、できるだけ負担を軽減できるよう配慮しています。
地域の他医療機関とも連携を取りながら、安心して治療を続けられる体制を整えています。
理念に基づき、患者様が安心して受診し、満足して退院・通院していただけるよう、日々研鑽と努力を重ねています。痛みや不安を少しでも和らげ、患者様の人生がより豊かになるような診療を今後も提供してまいります。
大垣市の【大垣中央病院】
整形外科の特徴・強み
当院の整形外科は、幅広い診療領域と充実した設備を備え、患者様一人ひとりに寄り添った医療を提供しています。

総合的な診療体制
骨折やねんざなどの一般的な外傷治療から、スポーツ整形、骨粗しょう症治療、リハビリテーションまで、運動器に関する幅広い症状に対応しています。
特にスポーツ医療では、早期復帰を目指す選手のニーズに応えつつ、適切な治療方針を提案しています。

充実した検査設備
オープンタイプMRI、全身型骨密度測定装置DXA、超音波診断装置など、各種医療機器を完備。
これにより、より正確な診断と適切な治療方針の決定が可能となっています。

カスタマイズされた装具提供
一般的なサポーターから、オーダーメイドの装具まで、患者様の症状や生活スタイルに合わせた装具を提供。
義肢装具士による細やかな採寸・調整により、快適な装着感を実現しています。

充実したリハビリテーション
整形外科とリハビリテーション科が緊密に連携し、患者様の症状や目標に合わせた運動療法・作業療法を実施。
日常生活への早期復帰をサポートしています。

交通事故診療への対応
むちうちや骨折など交通事故による外傷に対して、診断から治療、リハビリテーションまで一貫した医療を提供。
適切な診断書の作成も行っています。

予防医療への取り組み
骨粗しょう症の早期発見や、スポーツ障害の予防など、症状が重症化する前の予防的なアプローチを重視。
生活指導や予防のためのアドバイスも積極的に行い、患者様の健康維持をサポートしています。
骨折・ねんざ
骨折や打撲は日常の中でも比較的なじみの深い症状ではないでしょうか。骨折とは、骨が折れて神経や血管が損傷し、痛みと腫脹が出現している状態をいいます。
程度がひどい場合は、該当部位が動かなくなったり、変形したりします。
痛みがそれほどでない、または外から見て変形していないとおっしゃる患者さんであっても実際は骨折しているという場合は少なくありません。
また、ねんざは関節へ力が加わり、靭帯の一部が伸びたり切れたりした結果、損傷してしまった状態を指します。腱や軟骨などの関節部位の損傷もねんざの一種です。
ねんざのなかには、突き指などの比較的軽いけがから複数の靭帯が完全に断裂するという重いケースもあります。
大したことがないと放置していると、骨や筋肉が変形したり完治まで時間がかかったりする可能性があり、後々になって関節障害やリウマチといった重い症状につながるかもしれません。
交通事故などでむちうちになったときなどは危険性がさらに高まります。いずれの場合も、できるだけ早めに来院していただくことをおすすめいたします。
スポーツ整形外科
スポーツ外傷
プレー中の接触や転倒などによって引き起こされる骨折や脱臼、ねんざなどの症状を指します。
症例は突き指、打撲、骨折、脱臼、ねんざ、肉離れ、切り傷、靭帯損傷、膝半月板損傷、腱断裂など多岐にわたります。
治療法もさまざまで、当院では「シーズン中なので、できるだけ早く現場に復帰したい」「チームメイトと練習を重ねつつ、無理なく治療を行いたい」といった患者さんのご希望にできるだけ応えられるよう努めています。
ただし健康が第一なので、場合によっては該当競技のプレー禁止をお伝えすることもございます。
早めの診断・治療を受けることでそういった選択を避けられる可能性も高まりますので、まずはお気軽にご相談ください。
脱臼を部位別に詳しく見る
スポーツ外傷への対応
スポーツ中の激しい接触や急な動きにより、骨折や靭帯損傷、半月板損傷、筋肉・腱の断裂などが起こり得ます。また、スポーツのやり過ぎによるオーバーユース障害もよくみられます。
当科では、これらの外傷や障害に対して診断から治療、術後のリハビリ・競技復帰のプロセスまでトータルにサポートします。競技レベルやシーズンのスケジュール、選手のモチベーションに配慮しながら、最善の治療プランを提案します。
スポーツ障害
テニス肘、テニスレッグ、ゴルフ肘、野球肘、野球肩、ジャンパー膝、ランナー膝、平泳ぎ膝など、プレーしているスポーツによって多様な障害が現れます。
スポーツ障害は繰り返しの動作で生じるもので、テーピング療法など予防治療が効果的です。
症状の悪化を防ぐための正しい休養の取り方についてもアドバイスいたします。熱心にプレーされている方は、症状が出てしまう前に一度ご相談されることをおすすめします。
また、成長期の中高生は成人に比べてまだ身体が出来上がっていないので特に注意が必要です。最初はプレー中や直後に痛みを感じるといった程度ですが、放置しておくと骨が変形して日常生活に支障が出る場合もあります。
少しでも違和感を覚えたら、専門家の診断を受けるようにしましょう。
スポーツ障害の予防と再発防止
オーバーユース(使い過ぎ)やフォームの問題で生じる障害に対しては、再発防止の観点から原因となるフォームの改善やトレーニング法の見直しを行います。
理学療法士やトレーナーと連携し、関節や筋肉の柔軟性・バランスを評価して適切な運動指導を実施することで、長期的に見てケガのリスクを下げることを目指します。
競技復帰のプログラム
スポーツの種類や選手のポジション・プレイスタイルを考慮し、個別にリハビリプログラムを作成します。必要に応じて筋力や心肺機能の測定、動作解析など専門的な検査を行い、改善すべき点を明確化してトレーニングに反映させます。
段階的に競技強度を高めていき、最終的には実戦での動きに近い状態を再現した「スポーツリハビリ」までフォローします。
骨そしょう症

骨そしょう症は、老化やカルシウム不足、運動不足、喫煙や飲酒、閉経によって引き起こされる症状です。
骨に含まれるカルシウムやコラーゲンなどが減少し、骨自体がもろくなることが原因です。骨そしょう症になると、単につまずいただけで骨折してしまう場合も少なくありません。
最悪の場合、そのまま寝たきりになってしまい、要介護状態に陥るというケースも報告されています。
しかし、専門家による治療や生活指導などを受ければ、骨折のリスクを大幅に減少させることができます。
最近は高齢の女性が骨粗しょう症を患うケースが増えてきています。これは、更年期以降、骨からカルシウムが溶け出すのを抑える働きがある女性ホルモンの分泌が低下するからです。
50歳以上の女性は心にとどめておく必要があります。
一方、偏食や極端なダイエット、喫煙や過ぎた飲酒なども骨粗しょう症の原因につながります。高齢女性だけではなく、若い女性も注意したほうがよいでしょう。
また、男性も高齢になってくると骨粗鬆症を発症するリスクが高くなります。心当たりのある方はぜひ一度当院にご来院ください。
骨粗鬆症のリスクが高い方
- 50歳以上の女性(特に閉経後)
- 喫煙習慣がある方
- 家族に骨粗鬆症の方がいる
- ステロイド薬を長期服用している方
- カルシウム摂取が少ない食生活の方
交通事故診療
大垣中央病院では、交通事故にともなう症状の診療も行っています。
交通事故で身体を強く圧迫されて起きるむちうちや、接触や転倒で起きる骨折・打撲など、症例は患者さんによって多岐にわたりますが、臨機応変に診察・治療させていただきます。
また、レントゲンなどの検査を経たうえで、おけがの状態を正しく診断書に記録いたします。
仮に痛みがなくても、実は肉体がダメージを受けていることも多いので素人判断で放置するのは危険です。後に関節障害やリウマチといった重大な疾患につながり、日常生活に支障が及ぶ可能性もあります。
交通事故に遭われた場合は、痛みの有無にかかわらず、お気軽にご相談ください。
リハビリテーション科

リハビリテーションとは、けが、老化、スポーツ外傷・障害、病気などが原因で運動機能に支障をきたしている症状を改善するための取り組みのことです。
当院では患者さんが元の生活に戻れるまで、運動療法や作業療法など、個人の症例に応じたリハビリテーションを実施しています。
「うまく歩けない」「首や肩が痛い」「腕が上がらない」「手足がしびれる」「腰が痛い」「膝が痛む」など身体の様子が普段と違うと思ったら、できるだけ早めにご相談ください。
大垣中央病院のリハビリテーション科の特徴
当院では30名以上のリハビリテーションスタッフ(理学療法士、作業療法士など)が在籍し、入院だけでなく外来リハビリも積極的に行っています。

怪我や手術後の筋力低下や関節硬縮を防ぐため、可能な限り早期から理学療法士らがサポートし、関節の可動域訓練・筋力トレーニング・歩行訓練などを段階的に行います。
リハビリを適切なタイミングで始めることで、機能回復を最大化し、痛みの軽減と併せて日常生活への早期復帰を目指します。
個別対応のプログラム
リハビリテーションの進み方は年齢や疾患の種類、重症度、患者様の希望や生活環境などによって大きく異なります。
当院では個別性を重視し、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士など多職種と協力しながら一人ひとりに合ったプログラムを作成します。
バランス訓練や筋力強化のほか、歩き方の指導や生活動作の練習など実践的なリハビリも組み込んでいます。
慢性疾患や高齢者への対応
慢性的な腰痛や膝痛でお悩みの方、高齢で筋力が低下している方に対しては、痛みを和らげながら安全に筋力をつけるプログラムを提供します。
地域の介護サービスとの連携も視野に入れ、必要があれば在宅でのリハビリテーションなどの利用を提案し、切れ目のないサポートを行います。
治療の特徴・強み
大垣中央病院の整形外科では、さまざまな整形外科疾患や外傷に対応するために、多角的なアプローチを用意しています。以下では、主な診療領域ごとに当院の特徴と強みを詳しくご紹介します。
人工膝関節手術
変形性膝関節症やリウマチ性関節炎などで膝の軟骨がすり減り、歩行時や階段昇降時の強い痛みや可動域制限を伴う患者様が手術の適応となります。
日常生活に大きな支障が生じ、保存療法(薬物療法・リハビリ・注射など)で効果が得られにくくなった段階で手術を検討することが多いです。
手術の流れと工夫
血液検査やレントゲン、CT、MRIなどで膝の状態を正確に把握します。また、高齢の患者様には心臓や肺など全身状態の評価も行います。
膝関節の損傷した骨や軟骨部分を切除し、その代わりに人工関節を設置します。当院では手術中にナビゲーションシステム(Knee align2)を用いて0.5°単位やmm単位でのアライメント調整を行い精密な手術を心がけています。
痛みのコントロールについてもカクテル注射や神経ブロック、複数の鎮静薬を組み合わせることで患者様の体への負担を軽減し、リハビリがスムーズにすすむように最大限配慮しています。
感染予防や疼痛管理に加え、翌日からのリハビリテーションを重視しています。早期から関節の可動域訓練や歩行練習を行うことで、回復を促します。リハビリテーションは午前と午後で1日2回行います。
チタンやコバルトクロム合金、ポリエチレンなど耐久性・生体適合性に優れた素材で作られた人工関節を使用します。
手術前に患者様毎にCT画像から緻密な3次元モデルを構築し、それぞれの膝の形状に合ったサイズ・タイプ、設置位置を選択し、自然でスムーズな関節の動きを実現します。
当院では術後の経過観察を重要視しています。退院後も定期的に外来で受診いただき、膝の状態や歩行機能などをチェックします。
またリハビリの継続が必要な場合は、通院または地域のリハビリ施設と連携し、日常生活への円滑な復帰をサポートします。
人工関節手術
膝以外にも、変形性股関節症やリウマチ性股関節炎、重度の股関節疾患を抱える方には人工股関節置換術を行います。また、肩関節の著しい変性や回旋腱板(腱板)損傷が重度で痛みが改善しない患者様に対しては人工肩関節置換術を行う場合があります。
各患者様の症状や年齢、活動レベル、骨の状態などを総合的に評価し、手術の適応を慎重に判断しています。
手術技術の向上
股関節手術においては、近年、低侵襲手術(MIS: Minimally Invasive Surgery)の技術が進化しており、従来よりも小さな切開で手術を行うことが可能になっています。
これにより、術後の痛みや出血量を減らし、回復を早めることが期待できます。
肩関節でも関節鏡を用いた補助的な手術が進んでおり、病巣を正確に把握しながら手術を行えるメリットがあります。
人工関節の素材と種類
股関節用・肩関節用に専用設計された人工関節を使用します。摩耗に強い素材の開発が進んでおり、従来型よりも長寿命が期待できるものもあります。
特に若年層で関節を痛めた患者様には長期にわたって安定した機能を維持できるよう、適切な素材選択や術式を検討します。
生活の質を高めるためのサポート
人工関節置換術の目的は、痛みを軽減し、関節機能を回復させて日常生活や趣味活動、さらには職場復帰までを見据えたトータルケアを実現することです。
手術前のカウンセリングから術後のリハビリ、退院後の定期検診まで一貫してフォローし、安心して新しい関節とともに生活できるよう支援いたします。
関節鏡手術
関節鏡は、膝、肩、肘、足関節、股関節など、全身の多様な関節の診断・治療に用いられます。
特に半月板損傷、前十字靭帯・後十字靭帯損傷、肩の腱板損傷、軟骨損傷などで効果的とされています。
スポーツ選手が受傷しやすい膝や肩の靭帯・軟骨のトラブルに対しては、早期に関節鏡手術を検討することで競技復帰のスピードを速めることが可能です。
手術のメリット
開放手術に比べて傷口が非常に小さく、術後の痛みが軽減され、術後の傷痕も目立ちにくいです。
関節内に小型カメラを挿入し、モニターで拡大画像を確認しながら処置を行うため、病変部位を正確に把握できます。
当院では4K(高解像度・高画質)の関節鏡システムを使用することで、関節軟骨や靱帯など生体組織の微細な損傷や炎症の度合いをクリアに判別出来るため、診断・治療精度・安全性が向上しています。
周囲の組織への侵襲が少なく、リハビリテーションも早く開始できるため、社会復帰やスポーツ復帰までの期間が短縮されます。
治療プロセスとリハビリ
手術前に画像検査(MRIなど)で可能な限り病変を特定し、診断と治療内容を患者様と共有します。
手術中は関節内部を直接観察しながら、靭帯の再建、断裂部の縫合、遊離体の摘出など適切な処置を行います。
術後はリハビリスタッフと協力し、計画的な運動療法を行うことで、関節の機能を取り戻していきます。
脊髄刺激療法
脊椎手術後の腰痛や、末梢神経障害による強い痛み、CRPS(複合性局所疼痛症候群)、腰部脊柱管狭窄症による下肢痛など、一般的な治療では十分な鎮痛効果が得られない難治性の慢性疼痛に適応されます。
脊髄刺激療法は身体に埋め込む機器を用いるため、適応判断には専門医による診察が必要です。
治療の流れ
まずは一時的に電極を挿入し、外部の刺激装置を使って痛みの軽減度合いを確認します。このトライアルで一定の効果が認められた場合に、本格的な装置の埋め込みを検討します。
局所麻酔や全身麻酔の下で、背中の硬膜外腔に電極を留置し、同時に刺激装置(リード線やバッテリー)を体内に埋め込みます。バッテリーは体外から充電可能なものが多く、定期的に充電を行うことで半永久的に使用できます。
また、充電操作が難しい患者様には非充電式の装置も選択可能です。トライアルの段階を省略して、初回から脊髄刺激装置を設置することもあります。
痛みが大幅に和らぐことで、日常生活や社会活動、睡眠の質が向上し、痛み止めの薬剤使用量を減らせる可能性があります。脊髄刺激療法開始1年の時点で、84%の患者様で50%以上の疼痛緩和効果が得られたという報告があります。
メリットと注意点
薬物療法やブロック注射などと併用しても改善が見られない難治性疼痛の患者様にとっては大きなメリットが期待されます。
一方で体内にデバイスを埋め込むため、定期的な点検やバッテリー管理が必要となります。またMRI検査は施行可能です。効果を最大限に持続させるために術後のフォローアップと指導を徹底しています。
外傷治療
骨折や脱臼への対応
転倒や交通事故、スポーツ外傷などで骨折・脱臼が発生した場合、まずは画像検査(レントゲン、CTなど)により骨のずれや折れ方を確認します。
保存療法(ギプス固定や装具)で治せる場合と、手術で骨や関節を正しい位置に戻し、プレートやスクリューなどで固定する手術療法が必要がある場合があります。
当院では早期に治療方針を決定し、長引く痛みや変形を最小限に抑えるよう心がけています。
靭帯損傷や腱の断裂への対応
スポーツで多くみられる前十字靭帯損傷やアキレス腱断裂などは、的確な診断・治療が必要です。
保存療法での回復が見込めない場合には、手術(靭帯再建術や縫合術など)を行います。
リハビリを通じて関節機能をしっかり回復させることで、再断裂や再損傷のリスクを抑え、競技レベルや日常生活への早期復帰を目指します。
小児外傷への配慮
成長期の骨折や関節損傷は、骨の成長を担う骨端線(成長軟骨)への影響が懸念されます。
当院では小児に対する専門的な知識を有したスタッフが在籍しており、成長への影響を考慮した最適な治療方法を選択します。
神経ブロック治療
治療方法
神経ブロックとは、炎症や痛みを伝える神経の周囲に局所麻酔薬やステロイド薬を注入して痛みをコントロールする治療法です。
椎間板ヘルニアや坐骨神経痛、脊柱管狭窄症、CRPS、帯状疱疹後神経痛、慢性疼痛など幅広い疾患で痛みを訴える患者様に適用されることが多く、痛みを一時的にシャットアウトすることでその後のリハビリや日常動作の改善に繋げやすくなります。
また、交換神経ブロックのように血流改善や自律神経系の調整を目的とするものもあります。神経ブロックはエコーや透視装置を用いて行います。
適応症例と効果
腰部や頸部で発生する椎間板ヘルニアに伴う神経根の圧迫・炎症による放散痛に対して、神経周囲に薬剤を注入することで症状が軽減される場合があります。
慢性的な腰痛や下肢のしびれ、痛みがある方に対して、神経ブロックを行うと歩行能力や運動機能が一時的に改善し、リハビリテーションが進めやすくなることがあります。
肩や首の痛み、上肢・下肢の末梢神経痛など、多彩な痛みの部位に対して適用されることがあります。
施行時の注意点
針を使った処置であるため、感染予防や合併症回避のために清潔操作が必要です。また、効果や持続時間には個人差があり、一度のブロックで改善しきれない場合は複数回のブロックを検討することもあります。
ブロックを行う際は、患者様にリスクと効果をしっかりご説明した上で実施しています。
各種検査
大垣中央病院の整形外科では、レントゲンなどの各種医療器具を用いてさまざまな検査をおこなっています。
例えばオープンタイプMRIという器具では、半月板・筋肉・腱・脊髄・椎間板などの様子を細かく確認することができます。
他にも、骨そしょう症の精密検査などに用いられる全身型骨密度測定装置DXA、動脈硬化を診断する血圧計、靭帯・腱・筋肉・関節包の損傷・出血の有無や軟骨の確認を行う超音波診断装置などさまざまな方法で各種検査に取り組んでいます。
これらを活用することで、むちうち、打撲、関節障害、リウマチなど患者さんの症状に応じた治療をすることができます。
けがやリウマチ、ヘルニアなどでお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
装具提供の流れ
サポーターやコルセット、外反母趾装具、義手・義足を提供いたします

装具とは、身体機能の障害の軽減を目的とした補助器具を指します。
身体の一部を外部から支えたり、関節の動きを制限したり、保護したりすることで、少しでも患者さまが日常生活を送りやすくすることを目的として作られています。
医療法人社団 豊正会 大垣中央病院ではサポーターなどの一般的なものから、コルセット、外反母趾装具、義肢・義足などを提供しております。
装具を製作して、装着するまでの流れ
まずは一度当院にお越しください。
整形外科医による診察を経て、サポーターなどの一般的な装具であればその場で提供いたします。
オーダーメイドが必要な装具につきましては、義肢装具士による採型・採寸を受けていただきます。
採寸が完了したら、装具の製作期間に移ります。
場合によって異なりますが、多くの場合では1週間~2週間後に再度ご来院いただければ、装具のお渡しが可能です。必要があればその場で微調整もいたします。
患者さまによってむちうち、打撲、関節障害、リウマチ、スポーツ障害など症例はさまざまで、その方に合った装具を使用することが重要です。
迷っている方は遠慮なく相談していただければ幸いです。
TEL. 0584-73-0377
お電話でのお問い合わせもお待ちしています