脳梗塞・脳血管疾患・脳性麻痺の方への訪問看護|リハビリと生活支援

脳梗塞・脳血管疾患・脳性麻痺の方への訪問看護|リハビリと生活支援

脳梗塞や脳血管疾患を経験された方が自宅で安心して過ごすためには、医療的な視点に基づいた専門的な支援が必要です。

脳性麻痺を抱える方にとって、ライフステージごとの変化に対応したケアは自立に向けた大きな力となります。身体機能の維持だけでなく、ご家族の負担を軽減し、共に笑顔で過ごせる環境を整えることが看護師の使命です。

この記事では、リハビリテーションの手法から、麻痺や高次脳機能障害への向き合い方まで詳しく解説します。

目次

脳梗塞の再発を防ぎながら自宅での自分らしい生活を支える訪問看護の役割

脳梗塞後の在宅療養では、徹底した血圧管理と服薬の継続による再発予防が何よりも優先されます。看護師が生活環境を整えつつ、心身の機能を維持するリハビリを日常に組み込むことで、ご本人の自立とご家族の安心を同時に実現します。

再発の予兆をいち早く察知するための専門的な観察と体調管理

脳梗塞は一度発症すると再発のリスクがつきまとうため、日々の体調変化を専門職の目で厳密にチェックすることが大切です。訪問看護師は血圧や脈拍の変動だけでなく、わずかな言葉の詰まりや手足の力加減の変化を逃さず観察します。

こうした微細な予兆を捉えることで、重症化する前に主治医へ報告し、迅速な処置に繋げる体制を整えます。ご自宅での正確な血圧測定の方法や、異常を感じた際の具体的な連絡手順についても、ご本人とご家族へ丁寧にお伝えします。

食事の内容や塩分摂取量の調整、水分補給といった日々の生活習慣についても、無理のない範囲で改善案を提案します。薬の飲み忘れは再発の最大の要因となるため、お薬カレンダーの活用や整理を行い、確実に服用できる仕組みを作ります。

住み慣れた家の中をリハビリの場に変える生活動線の工夫

病院での訓練とは異なり、訪問看護のリハビリは実際の生活場面そのものを活用するため、実用性が非常に高いです。トイレへの移動や椅子からの立ち上がりなど、毎日繰り返す動作をリハビリとして捉え、正しい体の使い方を指導します。

家の中の段差や家具の配置を詳細に確認し、転倒のリスクを排除しながらも、ご本人の「できる」を増やす環境調整を実施します。手すりの設置場所や福祉用具の選定についても、理学療法士等の視点から、身体状況に最適な提案を行います。

筋力トレーニングに留まらず、着替えや入浴といったセルフケアを自分で行えるよう、動作を細分化して練習します。また、ご家族が介助する際の負担を減らすため、腰痛を予防する楽な介助方法や、補助具の効果的な使い方もレクチャーします。

生活空間に合わせた補助具の活用例

使用場所推奨される補助具期待できる効果
玄関・階段縦型手すり立ち座り時の姿勢安定
トイレ補高便座立ち上がりの負担軽減
居間滑り止めマット足元の滑りによる転倒防止

ご家族の介護疲れに寄り添い孤独にさせないための相談支援

24時間の介護はご家族にとって精神的、肉体的な消耗が激しく、時に強い孤独感や不安を感じることも少なくありません。医療的なケアを提供するだけでなく、ご家族の思いをお聴きし、心の重荷を軽くするカウンセラーの役割も担います。

日々の困りごとや愚痴を気兼ねなく話せる関係性を築き、介護の悩みに対して専門的な解決策を一緒に模索します。休息が必要な時期を見極め、ショートステイやデイケアなどのサービスを組み合わせる調整もケアマネジャーと連携して行います。

介助のコツをデモンストレーションし、ご家族が「これならできそう」と思える手応えを感じられるよう支援することが重要です。一人で抱え込まず、チームで介護を支えているという実感を持っていただくことで、ご家族の生活の質も守ります。

脳血管疾患特有の麻痺や言語障害と向き合い日々の喜びを再発見する支援

脳血管疾患による麻痺や言語障害は、ご本人の自信を奪い、社会との繋がりを遮断してしまうことがあります。訪問看護では残された機能を最大限に活かし、コミュニケーションや食事の楽しみを取り戻すための専門的なケアを提供します。

手足の強張りを和らげてスムーズな動きを維持する関節可動域訓練

麻痺した部位は使わずにいると、筋肉が固まって関節が動かなくなる拘縮という状態を招き、痛みの原因となります。看護師や理学療法士は、優しく関節を動かすマッサージやストレッチを行い、皮膚の柔軟性と血流を良好に保ちます。

このケアを継続することで、着替えや入浴時の介助がスムーズになり、ご本人の身体的な不快感も大幅に軽減することが可能です。ご自宅で安全に行える簡単な自主トレーニングを提案し、訪問日以外も機能を維持できる習慣作りをサポートします。

痛みが強い場合には、温熱療法や適切な姿勢の工夫を組み合わせて、リラックスできる状態を作り、装具を使用している場合は、その適合状態や皮膚への当たり具合を毎回チェックし、二次的な障害が起きないよう配慮します。

伝えたい気持ちを大切にする言葉のトレーニングと意思疎通の工夫

失語症や構音障害によって自分の思いが伝わらないもどかしさは、ご本人にとって大変なストレスです。訪問看護師は、絵カードや文字盤、時にはタブレット端末を活用し、その方に最適なコミュニケーション手段を模索します。

焦らせることなく、表情や視線から真意を汲み取る時間を大切にし、ご本人の「伝えたい」という意欲を最大限に尊重します。ご家族に対しても、質問の仕方を工夫する(「はい」「いいえ」で答えられるようにするなど)コツを伝授します。

言葉が出にくい場合でも、共有した思い出や好きな音楽を通じて心を通わせる、豊かな時間を共有することが重要です。単なる訓練に留まらず、人との繋がりの喜びを再確認してもらうことで、社会的な孤立を防ぎ、心理的な安定をもたらします。

発声や発音の練習は、毎日の挨拶や食事前の体操など、生活の中に自然に組み込むことで、負担感なく継続できるようにします。

誤嚥を防いで安全に美味しく食事を楽しむための嚥下機能への配慮

飲み込む力が低下する嚥下障害は、誤嚥性肺炎を招く危険があるため、在宅療養において非常に注意を要するポイントです。訪問看護では、食事の際の正しい姿勢(顎の引き方や椅子の高さ)を、その方の身体状況に合わせて細かく指導します。

食べ物の形態やとろみの付け方、一口の量など、安全に食べるための具体的なメニュー作りをご家族と一緒に考えます。口腔ケアを徹底して口の中を清潔に保つことは、万が一誤嚥した場合でも肺炎の発症を抑えるための重要な備えです。

食事中の呼吸の状態や、食後のむせ込みがないかを専門職が評価し、段階的に食形態をアップさせるなどの調整を行い、最後まで自分の口から食べたいという願いに寄り添い、安全を確保した上で食の楽しみを維持するための工夫を尽くします。

食事を安全にするためのケア項目

  • 食事前の口腔体操による嚥下機能の活性化
  • 適切なとろみ剤の使用と粘度の定期的な見直し
  • 食後30分程度の座位保持による逆流と誤嚥の防止

脳性麻痺の方のライフステージに合わせた成長と自立を促す訪問看護

脳性麻痺を抱える方への訪問看護は、小児期から成人期、そして高齢期まで、人生の歩みに合わせた柔軟なケアを必要です。成長に伴う身体的変化を予測し、社会参加や自立を視野に入れた多角的なサポートを通じて、豊かな人生の基盤を築きます。

成長に伴う体の変化に対応した二次的障害の予防と姿勢管理

脳性麻痺のお子様が成長する過程では、骨格の発育と筋肉の緊張バランスが崩れやすく、側弯や変形のリスクが高まります。訪問看護師は日々の活動時や睡眠時の姿勢を細かくチェックし、体圧を分散させる工夫を行います。

クッションの当て方一つで呼吸が楽になったり、手足の緊張が和らいだりするため、解剖学的な根拠に基づいた助言が欠かせません。リハビリ専門職や装具士と密に連携し、成長に合わせ車椅子や装具を微調整し、二次的な障害を未然に防ぎます。

また、ご自宅でできる簡単なストレッチや遊びを取り入れた運動をご家族に伝え、毎日の生活の中で機能維持を図ります。痛みが出やすい部位の早期発見に努め、早期に対処することで、将来にわたって健やかに過ごせる体作りを支えていきます。

学校生活や社会活動をスムーズにするための体調管理と自立への歩み

通学や就労といった社会参加は、脳性麻痺の方にとって自己実現のための大切な場であり、訪問看護も成功を後押しします。外出時の疲れを最小限にするための体調調整や、帰宅後の疲労回復を助けるマッサージ、排泄ケアなどの支援を行います。

自分の体の特性を理解し、必要な助けを周囲に適切に求める自己管理能力を育むため、段階的な指導を心がけます。胃瘻や吸引といった医療的ケアが必要な場合でも、社会生活の中でそれが壁にならないような運用を提案します。

学校の先生や職場のスタッフとの橋渡し役となり、どのような配慮があれば能力を発揮できるか、専門的な助言を行うこともあります。

移動手段の確保やバリアフリー情報の共有など、生活圏を広げるための実務的なアドバイスも訪問看護の大切な役割です。社会の一員として、自分の好きな場所へ行き、好きなことに挑戦できる喜びを、看護を通じて全力でサポートします。

ライフステージ別の支援重点項目

時期ケアの焦点目標
学童期遊びを通じた運動、環境調整学校生活の充実と変形予防
青年期自己管理スキルの習得、社会参加自立心の醸成と社会との繋がり
成人期加齢変化への対応、健康維持安定した生活の継続とQOL向上

高次脳機能障害による日常生活のつまずきを解消する環境調整とケア

脳血管疾患後の高次脳機能障害は周囲から理解されにくく、ご本人も「なぜかうまくいかない」という混乱の中にいます。訪問看護では目に見えないつまずきの原因を分析し、仕組みや道具で解決を図ることで、安心して過ごせる生活を構築します。

記憶の抜け落ちを補うメモの活用やアラーム設定による生活の工夫

新しいことを覚えられない、あるいは予定を忘れてしまうといった記憶障害は、生活の自律性を著しく損なう要因です。訪問看護師は、「覚える」ことを強いるのではなく、「外に記録する」習慣を定着させるための環境調整を行います。

ホワイトボードを生活動線の中心に配置し、予定を一目で確認できるようにしたり、持ち物のチェックリストを作成したりします。スマートフォンのアラームや音声デバイスを活用し、服薬や外出の時間をお知らせする仕組み作りをサポートします。

こうした外部の補助手段を活用することで、忘れることへの恐怖心が和らぎ、ご本人の心理的な安定に繋がります。「忘れても大丈夫な仕組み」を整えることが、生活の質を高め、ご家族の確認作業という負担も軽減することが可能です。

定期的な訪問の中で、メモやアラームが正しく機能しているかを点検し、状況に合わせて常にアップデートを行います。失敗を責めるのではなく、仕組みを改善するチャンスと捉える前向きな姿勢で、自立した生活への自信を取り戻させます。

注意力が散漫になりやすい状況を整理して事故を防ぐための整理整頓

一度に複数のことができなかったり、些細な刺激に気を取られたりする注意障害は、家事の失敗や怪我の原因になります。訪問看護では、キッチンや居間の整理整頓を行い、注意を削ぐような余計な情報を視界から排除するアドバイスをします。

作業手順を一つずつカードに記し、順番にめくりながら進める「工程の見える化」を導入することもあります。一度に一つのことだけに取り組めるよう、集中できる静かな環境作りを、ご家族と一緒に工夫しながら進めていくことが欠かせません。

ガスコンロの消し忘れなどの危険に対しては、自動消火機能付きの機器への交換や、看護師による定期的な安全確認を徹底します。

感情のコントロールが難しくなった際の落ち着ける空間と対応のルール

急に怒り出したり、涙もろくなったりする感情の起伏(社会的行動障害)は、ご家族との関係を悪化させる深刻な課題です。訪問看護師は、こうした行動が性格ではなく脳の症状であることを、ご家族が深く理解できるよう繰り返し説明します。

本人が興奮し始めた際のサインを共有し、早めに別の部屋へ移動するなどの対処法をマニュアル化します。静かな音楽を聴く、温かい飲み物を飲むなど、個々に合ったリラックス方法を見つけ出し、日常生活の中に組み込みます。

ご家族には「真っ向から否定せず、一度受け流す」といった、精神的な負担を減らすためのコツをお教えします。看護師が客観的な立場で介入することで、家庭内の緊張を緩和し、穏やかな関係を取り戻すためのバッファーとして機能します。

また、感情が爆発する背景に「疲れ」や「不安」が隠れていることが多いため、生活リズムを整え、十分な休息を確保することが重要です。

高次脳機能障害へのアプローチ

  • 作業工程を細分化し、一つずつ完了させる手順書(チェックリスト)の作成
  • 紛失しやすい物の定位置をラベルで明示する視覚的支援の導入
  • 本人が混乱した際に提示するSOSカードと緊急連絡先の常備

清潔な肌と健やかな循環を維持するために訪問看護が行う皮膚・排泄ケア

麻痺や寝たきりの状態は、血流を妨げ「床ずれ(褥瘡)」のリスクを劇的に高めるため、皮膚のケアは一刻の猶予も許されません。訪問看護では、高度な清潔保持と排泄支援を通じて、全身の健康と尊厳を守ります。

床ずれを発生させないためのポジショニングと体位変換の指導

同じ姿勢で圧迫を受け続けると、皮膚の細胞が酸欠状態になり、短時間でも深刻な床ずれが発生してしまいます。訪問看護師は、訪問ごとに全身の皮膚を精査し、消えない赤みや熱感といった初期サインを絶対に見逃しません。

体圧を効率よく分散させるエアマットレスの選定や、クッションを用いた正しい寝かせ方をご家族にデモンストレーションします。2時間から4時間おきの体位変換が困難な場合でも、福祉用具を活用して負担なく圧を抜く方法を一緒に考えます。

皮膚がこすれを防ぐため、寝具のシワを伸ばし、保湿剤で皮膚の滑りを良くするといった細かな技術を伝授します。床ずれは一度できてしまうと治りにくいので、予防という攻めの看護で、肌を24時間守り続ける体制を整えることが不可欠です。

また、栄養状態が悪いと皮膚も弱くなるため、タンパク質やビタミンを意識した食事のアドバイスも同時に行います。

おむつかぶれや乾燥から肌を守るための適切な洗浄と保湿の習慣

排泄物に含まれる成分は皮膚を刺激し、激しいかゆみや炎症を引き起こすため、排泄後の皮膚ケアは非常に重要です。訪問看護師は、洗浄剤の選び方から、こすらず汚れを浮かす洗浄方法まで、お肌を傷つけない高度な清拭技術を実践します。

特におむつ内の高温多湿な環境は細菌が繁殖しやすいため、通気性の確保とこまめな交換をご家族と協力して行います。清拭後は皮膚のバリア機能を補うためのワセリンやクリームをたっぷりと使い、刺激から肌をコーティングすることが大切です。

乾燥してカサついた肌は傷つきやすく、痒みによる掻き壊しから二次感染を招く恐れがあるため、毎日の保湿を習慣化させます。お肌の調子が良いと、それだけで不快な刺激が減り、夜間の良眠や日中の活動意欲にも良い影響を及ぼします。

トイレへの移動や排泄のタイミングを整える自立支援への取り組み

おむつを外してトイレで用を足すことは、日常生活動作を向上させるための非常に重要なステップです。訪問看護師は、麻痺の程度に応じたトイレ内の環境調整(手すり、補高便座の設置)を具体的にアドバイスします。

排泄のパターンを数日間記録し、出やすい時間を予測してトイレへお誘いする「タイミング排泄」の導入を支援します。失敗しても落ち込まずに済むよう、おむつと尿取りパッドを賢く使い分けながら、少しずつ自力での成功体験を増やします。

ポータブルトイレをベッドサイドに設置することで、移動の負担を減らし、夜間の転倒リスクを回避する工夫も提案します。「おむつが外れた」という達成感は、大きな自信となり、ご本人の生活に活気をもたらすきっかけとなります。

また、便秘は食欲不振やイライラの原因になるため、水分摂取の促しや腹部マッサージ、必要に応じた投薬管理で排便を整えます。排泄の自立に向けた多角的なアプローチこそが、訪問看護が提供する質の高い生活支援の象徴です。

皮膚・排泄ケアの管理チェック表

チェック項目頻度注意すべき異常
全身の皮膚状態毎日(更衣時)赤み、水ぶくれ、乾燥、痒み
水分摂取量毎食時・就寝前尿の濃縮、唇の渇き、活気の低下
体位変換の実施2〜4時間おき骨突出部の持続的な圧迫

住み慣れた地域で最期まで安心して暮らすための多職種連携と緊急時の対応

訪問看護の最大の強みは、主治医や介護職と結んだネットワークにより、24時間365日の安心を実現することにあります。地域全体で支えるチーム医療の要として看護師が機能し、急変時や将来の不安に対しても、常に最適な解決策を提示します。

主治医との緊密な情報共有による迅速な処置と薬の調整

在宅療養では、主治医と直接会う機会は限られていますが、訪問看護師が「目」となり、毎日の変化を詳しく報告します。微熱がある、むくみが出てきたといった些細な情報を主治医に繋ぐことで、受診を待たずに迅速な指示を仰ぐことができます。

薬の効果や副作用の現れ方を正確に伝えることで、その時の身体状況に合わせた最適な処方への調整が可能になります。このタイムリーな連携こそが、病状の悪化を未然に防ぎ、不必要な入院を回避して自宅での生活を継続するための要です。

また、診察時には伝えきれないご本人の本当の願いを看護師が代弁し、治療方針に反映させることも大切な役割で、医療と生活をシームレスに繋ぐことで、病院の安心感をそのまま自宅へ持ち込むような高度な支援を実現します。

医師、看護師、そして薬剤師とも情報を共有し、安全な薬物療法を徹底することで、重複投与や飲み合わせの事故を防ぐことが可能です。

ケアマネジャーや介護スタッフと足並みを揃えた一貫性のある支援

生活を支えるためには、医療だけでなく、福祉サービスを含めたチーム全体の連携が欠かせません。訪問看護師は担当者会議などを通じ、リハビリの進捗や注意すべきリスクをヘルパーやデイスタッフへ具体的に共有します。

例えば「右側の麻痺に配慮して介助してほしい」という看護の知見を伝えることで、サービスの質が向上します。ケアマネジャーに対しては、医療的な視点から「今は休息が必要」「もっと活動を増やせる」などプラン変更の根拠を提示します。

困ったときには誰にでも相談でき、その情報がチーム内で共有されるという信頼感こそが、在宅療養を成功させる基盤です。

夜間や休日のトラブルにも対応できる24時間緊急訪問体制の安心感

「夜中に熱が出たらどうしよう」「急に苦しそうになったら」という不安は、在宅介護における最大のストレスです。訪問看護ステーションでは24時間対応の体制を敷いており、専用の電話を通じて、いつでも熟練の看護師と繋がることができます。

電話でのアドバイスだけで解決することも多く、不安で眠れない夜にプロの声を聞けること自体が大きな救いです。必要と判断した場合には、夜間や休日でも看護師が駆けつけ、点滴や処置、主治医への連絡などの緊急対応を行います。

救急車を呼ぶべきか迷う場面でも、看護師が状況をアセスメントし、適切な指示を出すため、ご家族の負担は激減します。緊急時の対応マニュアルをあらかじめご家族と作成し、いざという時の動きをシミュレーションしておくことも大切です。

緊急時の連絡・対応の流れ

  • 異常の発見:意識、呼吸、血圧の変化を落ち着いて確認する
  • 専用ダイヤルへ連絡:看護師へ「いつから」「どのように」変化したか伝える
  • 指示に従う:電話での指示を実践し、看護師の到着または救急対応を待つ

よくある質問

脳梗塞・脳血管疾患・脳性麻痺の方への訪問看護では具体的にどのようなリハビリを受けられますか?

訪問看護では、理学療法士や作業療法士、経験豊富な看護師がご自宅へお伺いし、身体機能の維持や向上を目指した専門的な訓練を提供します。

関節が固まらないように動かす拘縮予防のストレッチ、寝返りや起き上がり、立ち上がりの練習、そして安全な歩行訓練などを行うことが大切です。

さらに、ご自宅の環境に合わせたトイレへの移動練習や着替えの動作など、実際の日常生活に直結した動作訓練を重視します。

脳梗塞・脳血管疾患・脳性麻痺の方への訪問看護を利用することで、再発の不安をどのように解消できますか?

再発防止に向けた徹底的な体調管理が訪問看護の大きな柱です。看護師が定期的に訪問し、血圧や脈拍の変動、わずかな麻痺の進行や言葉の出にくさなど、再発の初期サインを専門職の目で見逃さず観察します。

異常を早期に発見することで、迅速に主治医へ報告し、適切な処置に繋げる体制を整えています。

また、血圧を安定させるための生活習慣のアドバイスやお薬の確実な管理方法、塩分を控えた食事の工夫などもレクチャーします。

脳梗塞・脳血管疾患・脳性麻痺の方への訪問看護は、言語障害や飲み込みの難しさにも対応してもらえますか?

言語障害や嚥下障害に対しても専門的なケアを提供いたします。失語症や構音障害がある方には、言語聴覚士や看護師が文字盤や絵カードを活用したコミュニケーション訓練を行い、意思疎通の喜びを取り戻すサポートをします。

飲み込みが難しい方に対しては、誤嚥性肺炎を防ぐために、食事の際の正しい姿勢や、食べ物のとろみの付け方、一口の量などを指導することも看護師の役割です。

お口の中を清潔に保つ口腔ケアも徹底し、最後まで安全に、美味しく食事を楽しめる環境作りをサポートします。

脳梗塞・脳血管疾患・脳性麻痺の方への訪問看護における、皮膚トラブルや床ずれの予防について教えてください。

麻痺がある方や寝たきりの方は床ずれのリスクが高いため、訪問看護では最優先事項として皮膚の観察とケアを行うことが大切です。

訪問ごとに全身の皮膚をチェックし、赤みや傷の初期症状を早期に発見します。体圧を分散させるエアマットレスの選定や、クッションを用いた正しいポジショニングの指導を行い、皮膚への負担を最小限に抑えます。

また、おむつ内を清潔に保つための適切な洗浄方法や、バリア機能を高めるための徹底した保湿ケアも実施します。

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大垣中央病院・こばとも皮膚科

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