訪問看護サービスは、在宅での療養生活を支える重要な医療サービスです。
しかし、利用を続ける中で、ご自身の体調の変化や生活リズム、あるいは担当看護師との関係性から、一時的に訪問を休んでほしい、あるいはサービス内容を見直してほしいと感じることがあるかもしれません。
そのような時、サービスを提供してくれている相手に断りの意思を伝えるのは、心苦しく、ためらいを感じるものです。
この記事では、訪問看護を断りたいと感じた時に、どのように気持ちを伝えればよいのか、その際の注意点について、具体的な方法とともに詳しく解説していきます。
訪問看護を「来てほしくない」と感じるのは自然なことです
在宅療養を始めた当初は心強く感じていた訪問看護も、時間が経つにつれて負担に感じることがあります。
訪問看護を断りたい、来てほしくないと感じることは、決してわがままなことではなく、療養生活を送る上で起こり得る自然な感情の変化です。
訪問看護への期待と現実のギャップ
訪問看護の利用を開始する際、多くの方が療養生活への安心感や症状の改善といった期待を抱きますが、実際にサービスが始まると、想像していたケアと違ったり、生活リズムが乱れたりすることがあります。
他人が自宅というプライベートな空間に入ることで、常に気を遣ってしまい、かえって心身が休まらないと感じる方も少なくありません。
こうした期待と現実との間に生じるギャップが、訪問看護を負担に感じる一因となるので、思い描いていた療養生活と現実とのズレを認識することが、まず大切です。
気持ちに正直になることの大切さ
お世話になっているという気持ちから、不満や要望を口に出すことをためらってしまう方は多いですが、無理をしてサービスを受け続けていると、精神的なストレスが積み重なり、療養に専念できなくなる可能性があります。
自分の心と体の声に耳を傾け、何が負担になっているのかを正直に認識することが大切です。気持ちを整理することで、事業者側へも要望として伝えやすくなるので、ご自身の感情を肯定することから始めましょう。
悩みを抱え込むことのリスク
来てほしくないという気持ちを相談できずに一人で抱え込んでいると、小さなストレスが大きな不満へと発展してしまい、看護師の些細な言動が気になったり、訪問時間自体が苦痛になったりするなど、良好な関係を築くことが難しくなります。
また、精神的な負担が身体にも影響を及ぼし、血圧の上昇や不眠といった症状につながることも考えられ、さらに、必要なケアまで拒否してしまうことにもなりかねず、ご自身の健康状態に悪影響を及ぼす恐れもあります。
そうなる前に、早めに自分の気持ちを整理し、適切な相手に相談することが重要です。
なぜ訪問看護を断りたいと感じるのか主な理由
訪問看護を断りたいと感じる背景には、実にさまざまな理由があり、単一の問題であることは少なく、複数の要因が複雑に絡み合っている場合がほとんどです。ここでは、多くの方に共通する主な理由を掘り下げていきます。
心身のコンディションの変化
病状が安定し、以前ほど頻繁なケアが必要なくなったと感じることは、回復に向けた良い兆候です。自分でできることが増えてくると、看護師の訪問がかえって過剰な介入に感じられることがあります。
逆に、体調が悪化し、今はそっとしておいてほしい、誰とも話したくないという精神状態の時もあるでしょう。
心身の状態は日々変化するため、その時のコンディションに合わせたケアが求められます。画一的なサービスが、かえって負担になる瞬間があるのです。
心身のコンディション変化の具体例
- 症状が安定し、セルフケアが可能になった
- 精神的に落ち込んでおり、人と会うのがつらい
- 治療方針が変わり、必要なケアの内容が変化した
- 終末期を迎え、静かな環境で過ごしたい
看護師との人間関係や相性
訪問看護は、看護師と一対一で接する時間が長いため、人間関係や相性がサービスの満足度に大きく影響します。どんなに優れた技術を持つ看護師であっても、性格や価値観が合わないと感じれば、訪問時間が苦痛になってしまいます。
言葉遣いが気になったり、話が合わなかったり、ケアの方針に疑問を感じたりするなど、ささいなことの積み重ねが大きなストレスにつながり、人対人のサービスである以上、相性の問題は避けて通れない重要な要素です。
相性に関する問題点の具体例
問題の側面 | 具体的な内容 | 感じる可能性のある気持ち |
---|---|---|
性格・価値観 | 話が合わない、考え方を押し付けられる | 居心地の悪さ、反発心 |
ケアの方針 | 説明が不十分、自分の意見を聞いてくれない | 不信感、不安 |
言葉遣い・態度 | 馴れ馴れしい、威圧的に感じる | 不快感、恐怖心 |
プライベートな空間への抵抗感
自宅は、誰にとっても最も安心できるプライベートな空間で、その場所に定期的に他人が立ち入ることに、抵抗を感じるのは当然のことです。訪問時間に家を片付けなければならない、家族が気を遣ってしまう、といった悩みはよく聞かれます。
療養生活とはいえ、自分らしい生活リズムやプライバシーは守りたいものです。
訪問看護が、その人らしい生活を維持するための支援ではなく、生活を乱す要因になってしまうのであれば本末転倒で、自宅が安らぎの場でなくなることは、大きなストレスです。
提供されるケア内容への疑問
現在提供されているケアが、本当に今の自分に必要なのか疑問に思うことも、断りたいと考えるきっかけになります。
毎回同じような観察や処置の繰り返しで、変化が感じられない場合や、もっと違うこと、例えばリハビリや介助方法の指導などをお願いしたいのに、対応してもらえないといったケースです。
ケア内容にご自身が納得できていない状態では、サービスの価値を感じにくくなり、訪問時間や費用が無駄に思えてしまうことがあります。自分の求めるケアとのズレは、サービスの継続をためらわせる大きな理由です。
訪問看護を断る前に整理すべきこと
断りたいという意思を伝える前に、一度立ち止まってご自身の気持ちや状況を整理する時間を持つことが大切です。感情的に伝えてしまうと、誤解が生じたり、必要なサービスまで中断してしまったりする可能性があります。
冷静に状況を分析し、計画的に行動することで、円満な解決に繋がります。
断りたい理由を明確にする
なぜ訪問看護を断りたいのか、理由をできるだけ書き出してみましょう。看護師との相性が問題なのか、ケア内容に不満があるのか、あるいは体調が良くなったからなのか、理由が一つではない場合も多いでしょう。
複数の理由がある場合は、最も大きな要因は何か、優先順位をつけてみることをお勧めします。この作業により、事業者へ伝えるべき内容が明確になり、頭の中だけで考えず、紙に書き出すことで客観的に自分の状況を把握できます。
理由を整理するための視点
視点 | 整理する内容の例 | 明確になること |
---|---|---|
時間や頻度 | 訪問回数が多すぎる、時間が長すぎる | 適切なサービス量 |
ケア内容 | 今の自分には不要なケア、希望するケアがない | 必要なケアの種類 |
人間関係 | 特定の看護師との相性、言動への不満 | 担当者変更の要否 |
自分の希望するケアを考える
ただ断るだけでなく、今後どうしてほしいのかという具体的な希望を考えることが重要です。
訪問回数を週2回から1回に減らしてほしい、訪問時間を午前中から午後に変更してほしい、入浴介助だけをお願いしたいなど、代替案を準備しておくと、話し合いがスムーズに進みます。
完全にサービスを終了したい場合も、理由をはっきりとさせておくことが大切です。理想の療養生活をイメージし、それに近づくための提案を考えてみましょう。
誰に、いつ、どのように伝えるか計画する
担当の看護師に直接言いにくい場合は、訪問看護ステーションの管理者や責任者に連絡するのが一般的で、また、ケアプラン全体に関わることなので、担当のケアマネージャーに先に相談するのも良い方法です。
伝えるタイミングとしては、次回の訪問前など、少し余裕を持った時期が望ましいでしょう。電話で伝えるか、訪問時に時間をもらって話すかなど、伝え方の段取りも考えておくと、落ち着いて話ができます。
相談相手の役割とタイミング
相談相手 | 主な役割 | 相談に適した内容 |
---|---|---|
担当看護師 | 現場でのケア提供 | 日常的なケア内容の微調整、時間の変更 |
事業所の管理者 | サービス全体の管理 | 担当者変更、プランの大幅な見直し、苦情 |
ケアマネージャー | ケアプラン全体の作成 | サービスの中止・終了、他サービスの検討 |
上手な断り方の基本姿勢
訪問看護を断る際には、伝え方が非常に重要です。相手への配慮を忘れず、誠実な姿勢で臨むことで、無用なトラブルを避け、今後の関係性も良好に保つことができます。
ここでは、上手な断り方を実践するための三つの基本姿勢について解説します。
感謝の気持ちを忘れない
まず最初に、これまでお世話になったことへの感謝の気持ちを伝えることが大切です。今まで訪問してくれたこと、ケアをしてくれたことに対して、まずはありがとうという言葉を述べましょう。
この一言があるだけで、話全体の印象が大きく変わります。相手も感情を持つ人間なので、否定的な内容を伝える前に、肯定的な言葉で始めることで、相手も話を受け入れやすくなります。
感謝を伝える言葉の例
- いつも親身にケアしてくださり、ありがとうございます
- おかげさまで、ここまで回復することができました
- これまで熱心に訪問していただき、感謝しています
感情的にならず具体的に話す
不満や要望を伝える際、感情的になってしまうと、本来伝えたかった意図が正しく伝わらないことがあります。あの時のあの言葉が嫌だったというような個人的な感情をぶつけるのではなく、事実に基づいて具体的に話すことを心がけましょう。
週3回の訪問は体力的につらいので、週1回にしてほしい、清拭よりも足浴の時間を長くしてほしいなど、客観的な事実や要望として伝えることが重要です。
良い伝え方と避けるべき伝え方
良い伝え方の例 | 避けるべき伝え方の例 | |
---|---|---|
頻度について | 体力が回復してきたので、訪問を週1回に減らしていただけないでしょうか。 | もう来ないでください。 |
ケア内容について | 自分で体を拭けるようになったので、今後はリハビリを中心にしていただけると助かります。 | 毎回同じことばかりで意味がないです。 |
相性について | 大変申し訳ないのですが、他の看護師さんのお話も伺ってみたいです。 | 〇〇さんとは合いません。 |
希望や代替案を添える
ただ単に断る、やめてほしいと伝えるだけでは、相手を困惑させてしまいます。
訪問看護ステーション側には、利用者が必要なケアを受けられるようにする責任があるため、サービスを中断、終了したい理由と共に、今後の希望や代替案を添えることが大切です。
体調が安定したので一度サービスを休止し、また必要になったら相談したい、というように伝えると、事業者側も状況を理解し、安心して対応することができます。相手の立場を想像することが、円満な解決につながります。
状況別に見る伝え方の例文
いざ断ろうと思っても、どのような言葉で切り出せばよいか悩むものです。ここでは、よくある4つの状況を想定し、それぞれの伝え方の例文を紹介します。
一時的にサービスを中断したい場合
体調が一時的に悪化している、あるいは家族が長期滞在するなど、期間限定で訪問を休んでほしい時の伝え方で、中断したい理由と、再開の目途を伝えることがポイントです。
例文「いつもお世話になっております。おかげさまで体調は落ち着いているのですが、少し心身の疲れが出てきまして、来月いっぱい、一度訪問をお休みさせていただくことは可能でしょうか。」
「また落ち着きましたら、こちらからご連絡いたしますので、その際はご相談させていただけますと幸いです。」
訪問の頻度や時間を調整したい場合
症状の回復に伴い、訪問回数を減らしたい、あるいは生活リズムに合わせて訪問時間を変更してほしい時の伝え方で、具体的な希望を明確に伝えることが重要です。
例文「ありがとうございます。最近、日中は自分で動ける時間が増えてきました。つきましては、もし可能でしたら、来月から訪問の回数を週2回から週1回に変更していただくことはできますでしょうか。時間は今まで通りで問題ありません。」
頻度・時間調整の依頼ポイント
項目 | 伝える内容 | ポイント |
---|---|---|
理由 | 体調が安定してきた、生活リズムが変わったなど | 客観的な事実を伝える |
具体的な希望 | 週〇回にしてほしい、〇時からにしてほしいなど | 数字を使って明確にする |
相談の姿勢 | 一方的な要求ではなく、可能かどうかを尋ねる | 相手への配慮を示す |
担当の看護師を変更してほしい場合
看護師との相性がどうしても合わないと感じる場合、担当者の変更を申し出ることも一つの選択肢で、直接本人には言いにくいため、事業所の管理者に連絡するのが一般的です。
個人を非難するのではなく、あくまで自分との相性の問題として伝えるのが円満に解決するコツです。
例文「いつも大変お世話になっております。〇〇(事業所名)の責任者の方はいらっしゃいますでしょうか。現在担当してくださっている〇〇さんには、一生懸命ケアをしていただき感謝しております。」
「ただ、大変申し上げにくいのですが、ケアの方針について少し考え方の違いを感じることがありまして、もし差し支えなければ、一度他の方の看護も経験させていただくことはできないでしょうか。」
訪問看護サービスを完全に終了したい場合
病状が大幅に改善した場合や、施設への入所が決まった場合など、訪問看護サービスそのものを終了したい時の伝え方です。感謝の気持ちと共に、明確な終了の意思と理由を伝えます。
例文「長い間、大変お世話になりました。おかげさまで、体調もすっかり安定し、身の回りのことは自分でできるようになりました。」
「つきましては、今月末をもちまして、訪問看護のサービスを一度終了させていただきたいと思います。本当にありがとうございました。」
訪問看護を断る際の注意点
訪問看護を断るという決断は、ご自身の療養生活に大きな影響を与えます。後悔しない選択をするためにも、いくつか注意しておくべき点があります。
ご自身の判断だけで進めるのではなく、関係各所としっかり連携を取り、健康への影響を十分に考慮した上で、慎重に手続きを進めることが大切で、契約内容の確認も忘れてはなりません。
主治医やケアマネージャーとの連携
訪問看護は、主治医の指示に基づいて、ケアマネージャーが作成するケアプランに沿って提供されているため、サービスを中断したり終了したりする場合は、必ず主治医とケアマネージャーに報告し、相談する必要があります。
自己判断でサービスを断ってしまうと、医療的な管理が途絶えたり、他の介護サービスとの連携が取れなくなったりする恐れがあります。
事前に相談することで、より安全で適切な代替案が見つかる可能性もあり、チームで療養を支えているという意識が大切です。
関係者への報告・相談事項
相談相手 | 伝えるべきこと | 得られること |
---|---|---|
主治医 | 現在の病状、サービスを断りたい理由 | 医学的な見地からの助言、指示書の変更 |
ケアマネージャー | 断りたい理由、今後の希望 | ケアプランの見直し、代替サービスの提案 |
健康状態への影響を考慮する
来てほしくないという気持ちが先行し、ご自身の健康状態への影響を軽視してしまうのは危険です。訪問看護が中断することで、症状の悪化に気づくのが遅れたり、褥瘡などの合併症のリスクが高まったりする可能性があります。
ご自身では気づきにくい細かな体調の変化を、専門的な視点で観察してもらう機会が失われることは大きなデメリットです。
サービスを断る前に、看護師がどのような役割を担っていたのかを再確認し、なくなった場合に生じるリスクを冷静に評価することが重要です。
契約内容の確認を怠らない
訪問看護サービスの利用を開始する際には、事業者と契約書を取り交わしているはずです。サービスを解約する場合の手続きについて、契約書に記載されている条項を確認してください。
解約を申し出るタイミング(例 何日前までに申し出る必要があるか)や、解約月の利用料金の取り扱いについて、事前に確認しておくことで、金銭的なトラブルを防ぐことができます。
不明な点があれば、事業所の担当者に直接問い合わせて説明を求めましょう。
契約書で確認すべき主な項目
- 解約の申し出期日
- 解約手続きの方法(書面、電話など)
- 解約月の料金計算方法
- 緊急時対応の取り扱い
断るだけではない解決策事業所への相談
訪問看護を来てほしくないと感じた時、すぐに断るという結論に至る前に、まずは気持ちを訪問看護ステーションに相談してみる、という選択肢があります。事業所は利用者の声に耳を傾け、より良いサービスを提供したいと考えています。
ケアプランの見直しを依頼する
感じている負担や不満の原因が、現在のケアプランにあるのかもしれません。訪問回数が多すぎると感じるなら減らす、ケアの内容が合わないなら変更するなど、ケアプランは利用者の状況に応じて柔軟に見直すことができます。
今、何に困っているのか、そしてどうしてほしいのかを伝えることで、事業所側も改善策を提案しやすくなります。我慢せずに、まずはプランの見直しを依頼してみましょう。
ケアプラン見直しで変更可能な点の例
項目 | 変更内容の例 |
---|---|
訪問頻度 | 週3回 → 週2回 など |
訪問時間 | 午前 → 午後、1回60分 → 1回45分 など |
ケア内容 | 全身清拭 → 部分浴、バイタル測定 → リハビリ中心 など |
感じていることを率直に相談する重要性
言いにくいと感じることでも、率直に事業所に相談することは非常に重要で、看護師との相性に悩んでいる場合、その気持ちを伝えなければ事業所は問題に気づくことができません。
多くの事業所では、利用者からの相談を受け付ける窓口を設けているので、担当看護師に直接言いにくい場合は、管理者に相談しましょう。勇気を出して相談したことが、より良い関係を築くきっかけになることもあります。
一度断った後の再開について
訪問看護を一度お断りしたり、終了したりした後で、再びサービスが必要になることも十分に考えられます。療養生活では、ご自身の体調や取り巻く環境が変化することは珍しくありません。
一度サービスを断ったからといって、将来にわたって利用できなくなるわけではないので、ご安心ください。
再開を希望する際の手順
サービスの再開を希望する場合は、まずは担当だったケアマネージャー、もしくは利用していた訪問看護ステーションに連絡をしてみましょう。以前の利用状況が記録として残っているため、話がスムーズに進むことが多いです。
改めて現在の状況を説明し、主治医からの新たな指示書を発行してもらうことで、サービスの再開が可能になります。どのくらいの期間が空いていても、遠慮なく相談することが第一歩です。
より良い関係で再スタートするために
もし、以前サービスを中断した原因が人間関係やケア内容への不満だった場合は、再開の際にその旨を正直に伝えておくことをお勧めします。
以前の担当者とは考え方が合わなかった、ということを伝えておけば、事業所側も人選に配慮してくれるでしょう。過去の問題点を共有することで、同じことの繰り返しを防ぎ、今度はより満足のいくサービスを受けられる可能性が高まります。
『訪問看護に来てほしくない』に関するよくある質問
- 一度断ったら、もう二度と利用できなくなりますか?
-
体調が安定したなどの理由でサービスを一度終了した後でも、再び必要になった際には、いつでも相談してください。主治医やケアマネージャーと連携し、その時の状況に応じた最適なプランを再度検討します。
療養生活は状況が変化しやすいものですので、必要な時に必要なサービスを利用できるような体制があります。
- 担当看護師に直接言いにくい場合はどうすればよいですか?
-
担当者に直接伝えにくいご要望やご不満は、遠慮なく事業所の管理者や責任者に伝えてください。
訪問看護ステーションには通常、利用者からの相談に対応する責任者がいて、問題解決に向けて誠実に対応してくれます。
- サービス内容の変更だけでも相談して良いのでしょうか?
-
サービスの完全な中止や中断だけでなく、ケア内容の些細な変更に関する相談もできます。入浴介助の方法を変えてほしい、リハビリの時間を増やしてほしいといったご要望は、より快適な療養生活を送るために非常に重要です。
小さなことでも早めに相談いただくことで、大きな不満に発展するのを防ぐことができます。
- 断ったことで、主治医との関係が悪化しないか心配です。
-
訪問看護サービスの利用変更や中止は、療養過程において自然なことです。事前に主治医に状況を説明し、相談した上で手続きを進めれば、関係が悪化することはありません。
ご自身の意思を正直に伝えることは、より良い治療関係を築く上で大切なことです。
以上
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