肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう, acromioclavicular joint separation)とは、肩の上部にある鎖骨と肩甲骨という骨をつなぐ関節が外れてしまう外傷性の損傷です。
スポーツ活動中の接触や転倒などで肩に強い衝撃が加わって発生します。特にラグビーやアメリカンフットボールなどのコンタクトスポーツで多く見られ、若い世代のアスリートで発症するケースが多い外傷です。
発症直後は激しい痛みを伴い、肩の上部が変形して突出が見られます。また、腕を動かす際に痛みが生じ、可動域が制限されるため日常生活に支障をきたす場合があります。
肩鎖関節脱臼の病型
肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう)についてはRockwood分類を使用するのが一般的です。
この分類は治療を決定するためのゴールドスタンダードであり、肩鎖関節損傷を管理するための優れたツールになります。
Rockwood分類
分類 | 靭帯の状態 | 詳細 |
---|---|---|
I | 肩鎖靭帯捻挫で烏口鎖骨靭帯は無傷 | X線像に異常なしで肩鎖靱帯のみの捻挫 |
II | 肩鎖靭帯断裂と烏口鎖骨靭帯捻挫 | 鎖骨が挙上しているが肩峰境界より上方にはない、または烏口鎖骨間隙が対側と比較して25%以下増大している状態 |
III | 肩鎖靭帯および烏口鎖骨靭帯が断裂 | 鎖骨が肩峰境界より上方に挙上している、または烏口鎖骨間隙が対側と比較して25%~100%増大している |
IV | 肩鎖靭帯および烏口鎖骨靭帯が断裂 | 鎖骨遠位端が僧帽筋に向けて後方転位している状態 |
V | 肩鎖靭帯および烏口鎖骨靭帯が断裂 | 烏口鎖骨間において、遠位鎖骨が対側に対して100%以上上方に変位している |
VI | 肩鎖靭帯および烏口鎖骨靭帯が断裂 | まれな損傷で烏口肩峰下または烏口肩峰下変位が烏口肩峰腱または上腕二頭筋腱の後方で内側に変位しているもの |
Rockwood分類のⅠ型、Ⅱ型に対しては非外科的な治療が推奨されています。また、Ⅳ、Ⅴ型については外科的な治療が行われるケースが多いです。
Ⅲ型については議論がつづいており、最近の文献では非外科的治療をまず開始し痛みや不安定性が残る場合に外科的治療を考慮することが示唆されています。例外としてはハイパフォーマンスのアスリートで、その場合はまず外科的治療を検討することが勧められています。
肩鎖関節脱臼の症状
肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう)では、転倒や衝突による外力で鎖骨が肩峰から外れ、激しい痛みと腫れが生じ、肩の動きが著しく制限される状態になります。
基本的な症状と特徴
肩鎖関節脱臼の症状は、受傷直後から強い痛みが特徴的です。鎖骨の外側端が上方に突出し、肩峰との位置関係が明らかに変化するため、肩の形が通常と異なって見えるようになります。
腫れは受傷後数時間かけて徐々に進行し、肩鎖関節周辺の皮膚が変色する人もいます。
痛みの性質と部位
動作 | 痛みの程度 |
安静時 | 軽度 |
---|---|
腕上げ | 重度 |
回旋 | 中等度 |
押付け | 重度 |
痛みは肩鎖関節部分に集中して現れ、腕を動かすと増強します。特に腕を水平に上げる動作や、腕を体の前で交差させる動作で痛みが強くなります。
運動制限の特徴
症状 | 特徴的な所見 |
腫脹 | 受傷部位周辺 |
---|---|
変形 | 鎖骨隆起 |
圧痛 | 局所的 |
可動域 | 制限あり |
肩の可動域があまり制限されませんが、特に上方への挙上動作に支障が出ます。腕を後ろに回す動作や、体の前で腕を交差させる動作も困難です。
また、肩関節全体の筋力が一時的に低下し、物を持ち上げるのも難しくなります。
随伴症状と身体所見
- 肩甲帯周囲の筋肉の緊張
- 首から肩にかけての違和感
- 肩関節周囲の熱感
- 上肢のしびれ感
- 肩甲骨周辺の不快感
腫れは受傷後24時間程度でピークに達し、その後徐々に軽減していきます。皮下出血による変色は、受傷後数日かけて徐々に広がりを見せるときがあります。
症状の進行と経過
急性期には安静時でも持続的な痛みを感じる人が多く、就寝時も肩の位置によって痛みが増強します。肩鎖関節周辺の腫れは、重要な症状の一つとして注目する必要があります。
受傷直後は激しい痛みのために腕を全く動かせないケースがありますが、時間の経過とともに徐々に和らいでいきます。
理学所見の特徴
医師による診察では、肩峰と鎖骨の位置関係を詳しく確認します。触診により肩鎖関節部分の圧痛や不安定性を評価し、脱臼の程度を判断できます。
肩関節の可動域検査では、特に上方挙上と水平内転での制限が顕著に現れます。肩甲帯全体の動きを観察して、代償運動の有無も確認します。
運動時痛の評価では、能動的な動きと他動的な動きの両方で痛みの程度を確認します。
肩鎖関節脱臼の原因
肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう)は、主に転倒やスポーツでの接触による直接的な外力が加わって発生するか、伸ばした手や肘に二次的に力が加わることで生じる外傷です。
発生メカニズムの基礎知識
肩鎖関節は、鎖骨外側端と肩峰を結ぶ重要な関節として、上肢の可動性と安定性を両立する精緻な構造を持っています。
この関節は、特に上方からの強い衝撃に対して脆弱な構造を持っており、日常生活やスポーツ活動における様々な状況で損傷を受ける可能性があります。
関節の安定性を保つ上で中心的な役割を果たすのが、肩鎖靭帯と烏口鎖骨靭帯という2種類の靭帯です。
靭帯の種類 | 主な役割 |
肩鎖靭帯 | 前後方向の安定性 |
---|---|
烏口鎖骨靭帯 | 上下方向の安定性 |
それぞれが異なる方向からの力に対して、関節の安定性を保つ重要な役割を担っています。
肩鎖靭帯は前後方向の動きを制御し、腕を振り上げたり回旋したりする際の安定性を確保しています。一方、烏口鎖骨靭帯は上下方向の安定性を担い、重い物を持ち上げたり腕を支点として体重をかけたりする動作を可能にしています。
直接的な外力による発生機序
肩関節に対する直接的な外力は、主にスポーツ活動中の接触や転倒時に発生します。
自転車やバイクでの転倒事故では、路面に対して肩から落下する際に強い衝撃が加わることで靭帯が耐えられる限界を超えた力が加わり、脱臼が起こります。
転倒時の姿勢や速度、路面の状態などによって加わる力の大きさや方向が変化し、損傷の程度も変わってきます。
スポーツ活動での受傷パターン
スポーツ活動における受傷メカニズムは、競技特性によって大きく異なりますが、接触頻度や衝撃の大きさ、肩関節への負荷、防具の有無や性能などの要因が受傷リスクに影響を与えます。
スポーツ種目 | 受傷リスク |
ラグビー | 非常に高い |
---|---|
アメリカンフットボール | 非常に高い |
スキー、スノーボード | 高い |
サッカー | 中程度 |
バスケットボール | 中程度 |
ラグビーやアメリカンフットボールなどのコンタクトスポーツでは、タックルや接触プレー時に肩関節に強い外力が加わりやすいため、特に発生する可能性が高いです。相手選手との激しい接触が不可避であり、接触時の姿勢や力の入れ方によっては、靭帯に過度な負荷がかかる場合があります。
ウインタースポーツであるスキーやスノーボードでは、高速での転倒時に肩から雪面に強く接触して受傷するケースが多く見られます。これは、スピードによる運動エネルギーが大きい点と雪面の硬さが影響していて、圧雪バーンでの転倒は特に重大な損傷につながる可能性があります。
年齢層と生活環境による発生要因
日常生活における転倒事故は、特に高齢者において注意が必要です。
加齢に伴う骨密度の低下や筋力の衰えは、比較的軽度な衝撃でも脱臼を引き起こす要因となる場合があります。また、骨粗しょう症を有する方々は、より慎重な転倒予防が求められ、日常生活における様々な場面でリスク管理が大切です。
環境要因も発生リスクに大きく関わっていて、路面の状態や天候条件、照明の状況など、様々な要素が複合的に影響を及ぼします。
肩鎖関節脱臼の検査・チェック方法
肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう)の診断には、問診から始まり、視診・触診による身体所見の確認、そしてX線やMRIなどの画像検査を組み合わせた総合的な評価が重要です。
問診による詳細な状況確認
確認項目 | 具体的な内容 |
受傷機転 | 転倒方向・衝撃部位 |
---|---|
既往歴 | 過去の外傷・手術歴 |
生活背景 | 職業・運動習慣 |
随伴症状 | 痛みの性質・部位 |
問診では、受傷時の状況を詳しく聞き取ります。受傷側の肘を反対側の手で支えた状態で来院する方がほとんどです。
転倒や衝突の具体的な状況、力が加わった方向、受傷直後の症状の変化などについて、時系列に沿って確認していきます。過去の肩関節の怪我の有無や普段の運動習慣なども診断の参考になります。
視診による外観の評価
視診では両肩を比較しながら、肩の形状の左右差を確認します。肩鎖関節部分の隆起や変形の程度を複数の角度から観察していきます。
皮膚の状態や腫れの範囲なども注意深く観察して、損傷の程度を判断する手がかりを得ます。重症の外傷では腫脹などの皮膚症状がみられるケースがありますが、皮膚がテント上に張っていたり白化していたりすると開放性損傷や軟部組織障害のリスクが特に高いです。
触診による詳細な評価
- 肩鎖関節部分の圧痛の有無と程度
- 鎖骨外側端の可動性と安定性
- 肩峰との段差の確認
- 周辺軟部組織の状態
- 神経学的所見の確認
触診では、圧痛の有無や程度、可動性と安定性などを重点的に診ていきます。
特殊検査手技による評価
検査名 | 評価内容 |
クロスアームテスト | 水平内転時の痛み |
---|---|
オブライエンテスト | 関節の不安定性 |
ピアノキーサイン | 鎖骨の上下動 |
スクリューテスト | 回旋時の違和感 |
特殊検査主義では、肩関節の動きを細かく確認しながら、様々な角度で専門的な検査を実施します。
画像検査による客観的評価
Velpeau view(ビームが頭側45度を向く)およびZanca view(頭側15度傾斜)に加え、真のAnteroposterior view(AP)を含む単純X線写真が必要です。
必要に応じて負荷をかけた状態での撮影も行い、肩鎖関節の不安定性を評価できます。体側のX線画像も撮影し、比較することも必要です。
MRI検査では、靭帯損傷の程度や周辺組織の状態を詳細に確認可能です。超音波検査は、肩鎖関節周囲の軟部組織の状態をリアルタイムで観察できる大切な検査方法です。
総合的な機能評価
関節可動域の測定では、前方挙上、外転、内旋、外旋などの動きを定量的に評価します。
筋力測定では、肩関節周囲の各筋肉の力を測定し、左右差や経時的な変化を記録します。また、日常生活での動作でどのくらい制限が生じているのかも、診断や重症度を判定するための参考になります。
肩鎖関節脱臼の治療方法と治療薬、リハビリテーション
肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう)の治療は、保存療法と手術療法を基本として、段階的なリハビリテーションを組み合わせながら進めていきます。
治療方針の選択基準
肩鎖関節脱臼の治療方針は、損傷の程度によって異なり、Tossy分類やRockwood分類を用いて評価を行います。
Rockwood分類 | 治療方針 |
Type1 | 保存療法が中心 |
---|---|
Type2 | 保存療法が主体 |
Type3 | 症例により検討 |
Type4-6 | 手術療法が主体 |
保存療法の実際
保存療法では、炎症を抑制するための薬物療法と肩関節の安静を保つための固定処置を組み合わせて行います。
初期の消炎鎮痛薬は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を中心とした治療が基本です。
投与方法 | 薬剤例 |
内服薬 | ロキソプロフェン |
---|---|
外用薬 | ジクロフェナク |
注射薬 | デキサメタゾン |
固定方法として三角巾やアームスリングを用い、肩関節の過度な動きを制限するのが重要です。固定期間としてはType1であれば7~10日間、Type2では4~6週間程度が目安になります。
リハビリテーションは固定終了後から行い、コンタクトスポーツや重量挙げなどのスポーツへの復帰は8~12週後になります。
手術療法の選択肢
- 鏡視下手術による靭帯再建
- 人工靭帯を用いた再建術
- プレートによる固定術
- 靭帯縫合術
- フックプレート固定
具体的な手術方法は、患者の年齢や活動性に応じて選択します。
TypeⅣ、Ⅴ、Ⅵの肩鎖関節脱臼は、周辺組織に重篤な損傷を与えるため、すべて外科的手術が適応となります。
文献にはTypeⅢの損傷に対する外科的手術と非外科的手術の管理について多くの議論がありますが、若い人、肩への負担が大きい仕事をしている人、パフォーマンスの高いアスリートなどの急性損傷に対しては手術を支持する研究もあります。
保存的治療で初期治療を行い、持続的・慢性的な疼痛や不安定性を呈するIII型患者にも、手術という選択肢が有効である可能性があります(相対的適応)。
段階的なリハビリテーション
急性期のリハビリテーションでは痛みの軽減と炎症の制御を目標とし、アイシングや物理療法を実施します。
回復期に入ると、関節可動域の改善を目指して徐々に運動強度を上げていきます。肩関節周囲の筋力強化は、まず等尺性運動から開始し、状態に応じて自動運動へと移行していきます。
社会復帰に向けた機能回復
機能回復期では、日常生活動作の獲得を目指し、実践的な動作訓練を取り入れていきます。スポーツ選手の競技復帰では、競技特性に応じた専門的なトレーニングプログラムを組み立てます。
肩関節の安定性が向上してきたら、投球動作やコンタクトプレーなどのより高度な動作練習を段階的に導入します。
職業性の要因による受傷では、作業内容に応じた動作の再教育や環境調整が大切です。復職に向けては、実際の作業動作を想定した訓練を取り入れ、段階的な負荷の増加を図ります。
リハビリテーションの進行度は、痛みの程度や関節の安定性、筋力の回復状態などを総合的に評価しながら判断します。
薬の副作用や治療のデメリット
肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう)の治療においては、保存療法と手術療法のいずれを選択しても関節の不安定性や動きの制限が残存するリスクがあり、これらは肩関節機能の完全な回復を妨げる要因となります。
保存療法に伴うリスク
固定期間 | 予測される副作用 |
2週間以内 | 軽度筋力低下 |
---|---|
2~4週間 | 中等度筋力低下 |
4週間以上 | 顕著な筋萎縮 |
保存療法では固定による拘縮や筋力低下が生じやすく、長期の固定は関節可動域制限を引き起こす危険性があります。
固定期間中に周辺筋群の萎縮進行は避けられず、肩関節全体の機能低下につながります。
手術療法における合併症
- 手術部位の瘢痕形成
- 神経損傷による知覚障害
- 血腫形成
- 金属アレルギー反応
- 周辺血管の損傷
手術部位の感染リスクは手術療法において重要な懸念事項です。術後の創部痛や腫脹は通常一時的なものですが、長引く場合があります。
また、手術に用いた金属材料による違和感や皮膚刺激が持続する場合もあります。
長期的な機能障害
機能障害 | 発生頻度 |
関節可動域制限 | 中程度 |
---|---|
筋力低下 | 軽度 |
慢性疼痛 | 低頻度 |
違和感残存 | 高頻度 |
長期的な機能障害として、関節の可動域が制限されたり違和感が残ったりする人もいます。
また、頻度は低いものの、筋力低下や慢性的な痛みも懸念される機能障害の一つです。
画像検査に関連する問題点
放射線被ばくの累積は、経過観察中の定期的なX線撮影により増加します。
MRI検査では、金属インプラントがある患者の場合、アーチファクトにより正確な評価が困難になるときがあります。また、造影剤使用時のアレルギー反応も考慮しなければなりません。
投薬治療によるリスク
消炎鎮痛剤の長期使用は、胃腸障害を引き起こす可能性があります。また、鎮痛剤の使用により本来感じるべき痛みが抑えられて、過度な運動による二次的な損傷を招くケースも見受けられます。
さらに、ステロイド注射には、感染リスクや組織が脆弱化するリスクがあります。
リハビリテーションに伴うリスク
過度な早期の運動は修復過程を妨げて、関節がより不安定になる可能性が否定できません。また、運動強度の設定が不適切な場合、疼痛や炎症が遷延化するリスクが高いです。
関節可動域訓練による周辺組織への負担は、時として新たな損傷の原因となり、予想以上に回復が遅延すると二次的な肩甲帯機能不全を引き起こす可能性が高まります。
保険適用と治療費
肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう)の治療は健康保険が適用され、患者負担は医療費全体の30%(70歳以上は10~20%)です。
保存療法にかかる費用
治療内容 | 患者負担(3割) |
レントゲン検査 | 900~1,200円 |
---|---|
MRI検査 | 3,000~7,000円 |
固定用装具 | 1,500~3,000円 |
保存療法における主な医療費は、画像診断、固定具、投薬にかかる費用です。
手術療法の費用内訳
手術方法 | 患者負担(3割) |
鏡視下靱帯形成手術 | 6万円 |
---|---|
観血的靱帯形成手術 | 5万円 |
入院を必要とする手術療法では、手術方法により費用が異なります。
リハビリテーション費用
- 理学療法(1回):400~600円
- 運動療法(1回):450~650円
- 物理療法(1回):350~450円
- 装具調整(1回):250~350円
通院リハビリは週2~3回程度から開始し、回復に応じて頻度を調整していきます。
保険診療の場合、手術からリハビリまでの一連の治療において、医療費の自己負担額は平均して15~30万円程度となります。
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