膝の動きが固まる「関節拘縮」とは?皮膚・筋肉・関節包の癒着リスク

膝が固まって動かなくなる原因は、単なる加齢や骨の変形だけではありません。
実は、関節を包む「関節包」や周囲の「皮膚」「筋肉」が炎症によって互いにくっつき合う『癒着』こそが、可動域制限の正体であることが多いのです。
これを医学的に「関節拘縮(かんせつこうしゅく)」と呼びます。
本記事では、なぜ組織が癒着してしまうのか、放置するとどのようなリスクがあるのか、そして組織の滑走性を高めるために何が必要なのかを、専門的な視点から解説します。
膝の違和感を放置せず、正しい知識で対策を始めましょう。
膝が曲がらないのは骨のせい?軟部組織が引き起こす可動域制限の正体
膝が曲がりにくくなる原因は骨の変形だと思われがちですが、実際には骨以外の「軟部組織」が硬くなることが主な要因です。
レントゲンで骨に異常がないと言われたにもかかわらず、膝の突っ張りや曲げにくさを感じる場合、関節を取り巻く組織が柔軟性を失っている可能性が高いです。
骨ではなく「皮下組織」や「筋肉」が原因であることが多いのはなぜか?
膝関節は、大腿骨と脛骨という骨だけで構成されているわけではありません。その周囲には、関節をスムーズに動かすための潤滑油のような役割を果たす組織が何層にも重なっています。
特に皮膚の下にある皮下脂肪や、筋肉を包む筋膜、そして関節を袋状に包んでいる関節包といった「軟部組織」が、炎症や不動(動かさないこと)によって硬くなると、まるできついズボンを履いた時のように膝の動きを物理的に制限してしまいます。
これが「拘縮」の始まりであり、多くの人が感じる「膝が固い」という感覚の正体なのです。
関節拘縮(かんせつこうしゅく)と単なる「身体が硬い」の違いは?
「身体が硬い」という状態は、主に筋肉の伸張性が低下している一時的な状態を指すことが多いですが、関節拘縮はもっと深刻な病態です。
拘縮とは、関節包や靭帯、筋肉、皮膚などの軟部組織が器質的に変化し、線維化して硬くなってしまった状態を指します。
一度線維化してしまうと、単なるストレッチ程度では元に戻すのが難しくなります。つまり、組織そのものの質が変わってしまい、ゴムが古くなって伸び縮みしなくなったような状態と言えます。
膝関節の動きに関与する主な軟部組織
| 組織名 | 役割 | 拘縮時の影響 |
|---|---|---|
| 皮膚・皮下組織 | 関節運動に合わせて伸縮し、滑走する | 皮膚が突っ張り、膝を深く曲げられなくなる |
| 筋肉・筋膜 | 関節を動かす動力を生み出す | 短縮して伸びなくなり、関節の可動範囲を狭める |
| 関節包 | 関節全体を袋状に包み保護する | 縮んで硬くなり、関節の遊び(ゆとり)がなくなる |
炎症が治まった後に残る「組織の癒着」が動きを止める
膝に痛みがあるとき、私たちの体の中で何が起きているのでしょうか。まず組織に微細な損傷が起き、修復のために炎症反応が起こります。
この炎症自体は必要な反応ですが、問題はその後です。修復過程で生成されるフィブリンという物質が、本来は別々に動くべき皮膚や筋肉、脂肪組織を糊のようにくっつけてしまいます。
これを「癒着」と呼びます。痛みが引いた後も、この癒着が残ってしまうことで、膝の曲げ伸ばしの際に組織同士がスムーズに滑らず、可動域が制限されるのです。
皮膚や脂肪体が膝蓋骨の動きを制限してしまう理由とは?
膝のお皿(膝蓋骨)がスムーズに動かないと、膝関節は深く曲がりません。このお皿の動きを止めてしまう大きな要因が、表面にある皮膚の硬さと、その奥にある「膝蓋下脂肪体」という組織の線維化です。
これらが癒着すると、膝前面の柔軟性が著しく低下します。
膝のお皿(膝蓋骨)は上下左右に動く必要がある
膝を曲げるとき、膝蓋骨はただそこにあるわけではありません。大腿骨の溝に沿って、下方向に滑り込みながら動いています。
また、膝を伸ばすときは上方向に引き上げられます。この動きは非常に大きく、数センチメートルもの移動が必要です。
しかし、膝蓋骨周囲の組織が癒着していると、この滑り運動が阻害されます。結果として、膝を曲げようとするとお皿が引っかかってしまい、痛みや詰まり感を生じさせるのです。
膝蓋下脂肪体(しつがいかしぼうたい)が硬くなると痛みが出る仕組み
膝蓋骨の下には、クッションの役割を果たす「膝蓋下脂肪体」という非常に柔らかい脂肪組織が存在します。
この脂肪体は、膝の曲げ伸ばしに合わせて形を変え、関節の隙間を出入りしています。しかし、ここは炎症が非常に起きやすい部位でもあります。
炎症を繰り返すと、柔らかかった脂肪体が線維化して硬くなり、柔軟性を失います。さらに悪いことに、脂肪体には痛みを感じるセンサーが豊富にあるため、硬くなった脂肪体が関節に挟み込まれることで、鋭い痛みが発生するのです。
膝蓋骨周囲の癒着セルフチェック
- 膝のお皿の周りを押すと硬くて痛い場所がある
- 膝を伸ばした状態でお皿を上下左右に動かそうとしても動かない
- 膝の皮膚をつまむことができず、皮膚と中身が一体化している感覚がある
- しゃがみこむ動作をすると、膝の前側が突っ張って痛む
皮膚をつまめない状態は癒着の危険信号
自分の膝周りの皮膚を親指と人差し指で軽くつまんでみてください。もし、皮膚がパツパツに張っていてつまめなかったり、つまむと強い痛みがあったりする場合、皮下組織と筋膜が癒着している可能性が高いです。
特に手術痕がある場合や、長期間腫れていた場合は顕著です。皮膚の滑走性が失われると、その下にある関節の動きまで制限してしまいます。
皮膚の柔軟性は、膝の可動域を保つためのバロメーターと言えます。皮膚が動かなければ、その下の関節もまた、自由を奪われているのです。
筋肉が短縮して伸びなくなる「筋性拘縮」の恐怖と影響
筋肉が原因で起こる「筋性拘縮」は、膝の可動域制限の中で最も頻繁に見られるタイプです。
筋肉が本来の長さを保てなくなり、ゴムが縮んだまま固まったような状態になるため、膝を伸ばすことも曲げることも困難になります。
太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)が硬くなると正座ができなくなる
大腿四頭筋は膝を伸ばすための強力な筋肉ですが、同時に膝を曲げるときには十分に伸びる必要があります。
しかし、運動不足や炎症後の安静期間が長引くと、この筋肉は容易に短縮します。大腿四頭筋が短縮すると、膝を曲げていこうとした時に筋肉がブレーキをかけてしまい、正座のような深い屈曲動作ができなくなります。
無理に曲げようとすると、筋肉の付着部や膝蓋骨に過剰な圧力がかかり、痛みを誘発します。
筋性拘縮が日常生活に及ぼす影響
| 短縮部位 | 主な症状 | 日常生活での支障 |
|---|---|---|
| 大腿四頭筋(前側) | 膝が深く曲がらない | 階段を降りる動作、正座、和式トイレの使用が困難 |
| ハムストリングス(裏側) | 膝が完全に伸びない | 歩幅が狭くなる、長時間立っていると膝裏や腰が痛む |
| 内転筋群(内側) | 股関節と膝の連動不全 | 脚を閉じる動作や、歩行時の安定性が低下する |
太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)が縮むと膝が伸びきるのか?
逆に、太ももの裏側にあるハムストリングスが短縮すると、今度は膝を「完全に伸ばす」ことが難しくなります。
直立したときに膝が軽く曲がったままの状態(屈曲拘縮)になってしまうのは、このハムストリングスの短縮が大きく関与しています。
膝が伸びきらないと、歩くたびに体重を骨で支えられず、常に筋肉で支えなければならないため、疲れやすく、さらなる痛みの原因となります。
筋肉と筋肉の間(筋間)の癒着が動きを悪くする
筋肉は一つの塊ではなく、複数の筋肉が層になって重なり合っています。正常な状態では、それぞれの筋肉が独立して滑らかに動きます。
しかし、炎症や不動によって筋肉同士の間の膜(筋膜)が癒着してしまうと、互いに動きを邪魔し合うようになります。
例えば、大腿四頭筋の内側広筋と中間広筋が癒着すると、筋肉の収縮効率が落ち、筋力はあるのに力が発揮できない、あるいは動かすと重だるいといった症状が現れます。
関節包が縮んで癒着する「関節性拘縮」はどう起きる?
筋肉や皮膚の問題以上に厄介なのが、関節そのものを包んでいる「関節包(かんせつほう)」の拘縮です。関節性拘縮は一度進行すると改善に時間を要するため、早期の発見と対処が必要です。
関節包(かんせつほう)が線維化して容積が減少する
関節包は、通常であればゆとりのある袋のような形状をしており、関節の動きに合わせて伸縮します。
しかし、長期間の固定や慢性的な炎症が続くと、この関節包の組織自体が分厚くなり、線維化して硬くなります。さらに、袋自体の容積が縮小してしまいます。これを「短縮」と呼びます。
縮んでしまったシャツを着ると動きにくいように、縮小した関節包は物理的に関節の動きをロックしてしまいます。
膝の後ろ側の関節包が硬くなると膝は伸びなくなる
特に問題となりやすいのが、膝の後方にある関節包(後方関節包)の短縮です。人間は痛みがあると、無意識に膝を軽く曲げた状態で過ごそうとします。
この姿勢が長く続くと、後方関節包が縮んだ状態で固まってしまいます。一度硬化した後方関節包は非常に強固で、無理やり膝を伸ばそうとしても「骨がぶつかっているような感覚」でロックされ、伸びなくなります。
これが高齢者の変形性膝関節症でよく見られる、膝が曲がったまま固まる現象の主要因です。
関節性拘縮の特徴的なサイン
- お風呂上がりなど体が温まっても可動域が変わらない(筋肉性なら多少改善する)
- 動きの最終域で「カチン」と止まるような硬い感触がある
- ストレッチをしても筋肉が伸びる感覚よりも、膝の奥が痛む
- 朝起きた時に膝が固まって動かしにくい(拘縮と炎症の併発)
関節内の滑液が減少し摩擦が増えるリスク
関節包の内側には滑膜があり、関節の動きを滑らかにする滑液を分泌しています。
しかし、関節包が癒着して動きが悪くなると、関節内の循環も悪化し、滑液の質が低下したり、行き渡らなくなったりします。
潤滑油が切れた機械が錆びつくように、関節内の摩擦係数が増大し、軟骨の摩耗を早めることになります。関節性拘縮は、単に動かないだけでなく、関節破壊のスピードを加速させるリスク要因でもあるのです。
放置すると歩行困難になる?拘縮が引き起こす負の連鎖
「膝が少し硬いけれど、痛みはないから大丈夫」と考えて放置するのは危険です。
関節拘縮は、単なる局所の問題にとどまらず、全身の運動連鎖を狂わせ、最終的には歩行機能そのものを奪う可能性があります。
膝が伸びないと股関節や腰への負担が倍増する
膝が完全に伸びない状態(屈曲拘縮)で歩こうとすると、人間の体は無意識にバランスを取ろうとします。具体的には、股関節を曲げ、腰を反らせるような姿勢になります。
この不自然な姿勢は、股関節や腰椎に過剰な負担を強います。膝が悪かったはずなのに、いつの間にか腰痛や股関節痛に悩まされるようになるのはこのためです。
拘縮を放置することは、他の健康な関節まで壊してしまうトリガーとなります。
軟骨の一部に圧力が集中し変形性膝関節症が悪化する
関節拘縮によって膝の動きが制限されると、関節内での接触面積が狭くなります。
正常なら広い面で体重を分散して支えられますが、動きが悪い膝では、軟骨の特定の一部分だけに集中的に体重がかかり続けます。
この局所的な圧力集中は、軟骨の摩耗を急激に進め、変形性膝関節症の進行(グレードの悪化)を招きます。動きの悪さが、さらなる変形を生むという悪循環に陥るのです。
拘縮を放置した場合の長期的なリスク推移
| 段階 | 状態 | リスク |
|---|---|---|
| 初期 | 朝のこわばり、正座がしにくい | 可動域制限の始まり、日常生活動作の質の低下 |
| 中期 | 膝が伸びきらない、歩行時の違和感 | 腰痛・股関節痛の併発、軟骨摩耗の加速 |
| 後期 | 安静時痛、歩行困難、明らかな変形 | 手術適応の可能性増大、活動範囲の極端な縮小 |
筋力が落ちてさらに動かなくなる「廃用症候群」への入り口
膝が動かないと、当然ながら脚の筋肉を使う機会が減ります。筋肉は使わなければ驚くほどの速さで萎縮していきます。
拘縮による痛みや動かしにくさが活動量を低下させ、それが筋力低下を招き、さらに膝への負担が増えて痛みが増す。
この「痛みと不動の負のスパイラル」は、最終的に自力での歩行が困難になる廃用症候群へとつながります。拘縮の予防と改善は、将来の寝たきりリスクを回避するためにも必要です。
手術後の膝が硬くなりやすいのはなぜ?侵襲と固定の影響
人工関節置換術や前十字靭帯再建術など、膝の手術を受けた後にリハビリが重要視されるのは、手術という「侵襲(体へのダメージ)」自体が強力な癒着の原因となるからです。
術後の拘縮管理は、手術の成功を左右するほど重要です。
メスを入れた組織は修復過程で必ず硬くなる性質がある
手術で切開した皮膚、筋膜、関節包は、治癒する過程で瘢痕(はんこん)組織を形成します。
これは切り傷が治った後に残る傷跡のようなもので、元の組織よりも硬く、伸縮性に乏しい性質を持っています。この瘢痕組織が深部で広範囲に形成されると、強力な拘縮となります。
生体の防御反応としての治癒プロセスが、皮肉にも関節の動きを制限する原因となってしまうのです。
術後拘縮を防ぐためのポイント
- アイシングや圧迫を行い、徹底的に腫れをコントロールする
- 鎮痛剤を適切に使用し、痛みを我慢しすぎずにリハビリを行う
- 膝のお皿(膝蓋骨)を上下左右に動かすパテラモビライゼーションを行う
- 就寝時などに膝の下にクッションを入れっぱなしにしない(膝が伸びなくなるため)
術後の腫れ(腫脹)が引かないと組織が糊付けされる
手術直後は関節内や周囲の組織が出血し、腫れ上がります。
この血液成分や滲出液には、組織を修復するためのタンパク質が多く含まれていますが、これらは時間が経つと凝固し、組織同士を強力にくっつける接着剤のような働きをします。
術後の腫れをいかに早く引かせ、癒着が完成する前に動かし始めるかが勝負となります。腫れが長引くほど、拘縮のリスクは跳ね上がります。
「痛いから動かさない」が一番の拘縮リスクになる
術後は当然ながら痛みがあります。しかし、痛みを恐れて膝を動かさずにじっとしていると、その位置で組織が癒着し始めます。
特に術後数週間は「拘縮のゴールデンタイム」とも言える時期で、この期間に適切なリハビリを行わないと、後からどれだけ頑張っても取り戻せない可動域制限が残ってしまいます。
医師や理学療法士の指導の下、痛みのコントロールをしつつ、早期から動かすことが求められます。
リハビリで癒着を剥がすことは可能なのか?徒手療法の可能性
一度硬くなってしまった膝はもう元に戻らないのでしょうか?完全に骨同士が癒合していない限り、軟部組織由来の拘縮は、適切な徒手療法や運動療法によって改善の余地があります。
癒着を「剥がす」というイメージでの取り組みが大切です。
皮膚や筋膜の「リリース」で滑走性を取り戻す
近年、リハビリテーションの分野では「組織間の滑走性」が重視されています。
理学療法士が行う徒手療法では、癒着して動きの悪くなった皮膚や皮下組織、筋膜に対して、物理的な刺激を加えて癒着を剥がしていくアプローチ(リリース)が行われます。
硬くなった組織を直接圧迫したり、皮膚をずらすように動かしたりして組織間の結合を緩め、本来の滑りを取り戻すことを目指します。
拘縮改善に向けたリハビリのアプローチ比較
| 手法 | 対象組織 | 目的 |
|---|---|---|
| 軟部組織リリース | 皮膚・脂肪体・筋膜 | 組織間の癒着を剥がし、滑りを良くする |
| 関節モビライゼーション | 関節包・靭帯 | 関節包を伸張させ、関節内の動きを正常化する |
| 持続伸張(ストレッチ) | 筋肉・全軟部組織 | 時間をかけて組織の長さを出し、柔軟性を獲得する |
関節モビライゼーションで関節包の柔軟性を高める
縮んでしまった関節包に対しては、「関節モビライゼーション」という手技が用いられます。
これは、専門家が徒手的に脛骨を大腿骨に対して滑らせたり、離開させたりする微細な運動を繰り返すことで、関節包の伸張性を高める方法です。
力任せに曲げるのではなく、関節の生理学的な運動に基づいて行うため、比較的痛みが少なく、深部の組織に働きかけられます。
持続的なストレッチがコラーゲン線維を再配列させる
硬くなった組織(線維化したコラーゲン)を変化させるには、一瞬の強い力ではなく、弱くても長い時間持続する力が有効です。これを「クリープ現象」と呼びます。
例えば、お風呂上がりにテレビを見ながら20分間じっくりと膝を伸ばす姿勢をとるといった持続的なストレッチは、短縮した組織を徐々に伸ばし、柔軟性を取り戻すために非常に重要です。
毎日の積み重ねが、癒着した組織を変えていきます。
よくある質問
- 関節拘縮は自然に治りますか?
-
いいえ、一度完成してしまった関節拘縮が自然治癒するケースは極めて稀です。
組織の線維化や癒着は、放置するとむしろ強固になり、可動域制限が悪化する傾向にあります。炎症が治まれば痛みは減るかもしれませんが、動きの悪さは残ります。
早期に適切なリハビリテーションやストレッチを開始し、物理的に組織を動かしていく介入が必要です。
- 関節拘縮に効果的なマッサージはありますか?
-
はい、特に皮膚や筋膜の癒着を解消するためのマッサージは有効です。
膝のお皿の周りや、太ももの筋肉と筋肉の境目を指で優しくほぐし、皮膚をずらすように動かすことで滑走性が改善します。
ただし、強く押しすぎて炎症を再燃させないよう注意が必要です。入浴後など体が温まっている時に、痛みが出ない範囲で行うことが大切です。
- 関節拘縮の治療で病院に行くべきタイミングは?
-
日常生活で「膝が伸びきらない」「正座ができなくなった」「階段の上り下りで膝が突っ張る」と感じた時点で、早めに整形外科を受診することをお勧めします。
特に、怪我や手術の後に動きが悪くなってきた場合は、拘縮が進行しているサインです。
拘縮は時間が経つほど治療に時間がかかるため、違和感を感じたらすぐに専門家の評価を受けることが重要です。
- 関節拘縮のリハビリは痛くてもやるべきですか?
-
痛みの種類によります。「いた気持ちいい」程度の突っ張り感であれば、組織を伸ばすために必要な刺激ですので継続して構いません。
しかし、鋭い痛みや、リハビリ後にズキズキとした痛みが長時間続く場合は、炎症を悪化させている可能性があります。その場合は強度を落とすか、専門家に相談してください。
無理は禁物ですが、無痛の範囲だけで行っていても改善しないのが拘縮治療の難しいところです。
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