骨粗鬆症の人は変形性膝関節症になりやすい?骨密度の低下と膝変形の関係

「最近、膝の痛みが強くなってきたけれど、これは年齢のせいだけなのだろうか」と不安を感じている方はいませんか。実は、骨の強さと膝関節の健康は、私たちが想像する以上に深く結びついています。
軟骨のすり減りばかりが注目されがちですが、その土台である「骨」そのものが弱くなると、膝の変形は一気に加速するリスクがあります。
この記事では、骨粗鬆症が膝の変形にどう影響するのか、そして両方を同時にケアするために今日からできる具体的な対策を詳しく解説します。
骨が弱くなると膝の軟骨もすり減りやすくなるのでしょうか?
結論から言えば、骨密度が低下して骨がもろくなると、膝の軟骨にかかる負担を支えきれなくなり、結果として変形性膝関節症の進行を早める可能性が極めて高いです。
多くの人が「膝の痛み=軟骨の問題」と考えがちですが、実際には軟骨の下にある「軟骨下骨(なんこつかこつ)」の状態が、膝の寿命を大きく左右しています。
建物で例えるなら、軟骨は床のフローリング材で、軟骨下骨は建物を支える基礎コンクリートです。
もし基礎がスカスカになれば、いくら良いフローリング材を使っていても、重みで沈み込んだり歪んだりして、すぐにダメになってしまいます。
軟骨下骨の強度が膝の安定性を左右する
膝関節は、歩くたびに体重の何倍もの負荷を支え続けなければなりません。健康な状態であれば、軟骨がクッションとなり、その下の骨がしっかりと衝撃を受け止めます。
しかし、骨粗鬆症によって骨梁(こつりょう)という骨の内部構造がスカスカになると、衝撃を吸収する能力が著しく低下してしまいます。
衝撃を吸収しきれないと、その負荷はすべて表面の軟骨に集中します。
柔らかい土台の上にある積み木が崩れやすいように、弱い骨の上にある軟骨は不安定になり、摩擦やすり減りが加速してしまうのです。
骨密度の低下による関節内の「微小骨折」
レントゲンでは見えないレベルですが、骨が弱くなると、日常的な歩行の負荷だけで、膝の関節内で「微小骨折」と呼ばれる極めて小さなひび割れが繰り返されます。
この微小骨折が修復される過程で、骨が異常に硬くなったり(骨硬化)、形がいびつになったりする場合があります。
硬くなりすぎた骨はクッション性を失うため、かえって軟骨への攻撃性を増してしまい、結果的に膝関節の環境をさらに悪化させる悪循環を生みます。
「負の連鎖」を断ち切る視点を持つ
変形性膝関節症で膝が痛くなると、どうしても動くのが億劫になります。活動量が減ると、骨への刺激も減るため、骨粗鬆症はさらに進行してしまいます。
逆に言えば、骨密度を維持するケアは、膝の土台を守ることにつながります。そして、膝の治療で痛みをとり活動量を維持する取り組みは、骨を守ることにつながるのです。
両者は別々の病気ではなく、セットで対策することが必要な「双子の関係」にあると言えるでしょう。
骨と軟骨への影響の違いまとめ
| 病態の変化 | 骨粗鬆症への影響 | 変形性膝関節症への影響 |
|---|---|---|
| 骨代謝の悪化 | 骨吸収が骨形成を上回り、骨がスカスカになる | 軟骨下骨の支持性が低下し、軟骨損傷が進む |
| 活動量の低下 | 骨への物理的刺激が減り、さらに骨密度が下がる | 筋力が低下し、膝関節への負担が増大する |
| 炎症反応 | 全身の炎症性サイトカインが骨破壊を促進する | 関節液中の炎症物質が増え、痛みと変形を招く |
女性ホルモンの減少が骨と膝の両方にダメージを与える真実
閉経後に急激に減少するエストロゲンには、骨を壊す細胞の働きを抑える作用だけでなく、軟骨や筋肉を保護する作用もあるため、その喪失が体にとって「ダブルパンチ」となって襲いかかります。
更年期以降の女性に骨粗鬆症と変形性膝関節症の両方が急増するのは、単なる加齢だけが原因ではありません。
私たちを長年守ってくれていた「ホルモンのバリア」が失われることが、全身の運動器に大きな変化をもたらしているのです。
エストロゲン受容体は膝にも存在する
エストロゲンを受け取るための「受容体」は、骨の細胞だけでなく、関節軟骨の細胞や、関節を包む滑膜(かつまく)にも存在していることが分かっています。
これは、膝関節自体が女性ホルモンの恩恵を受けて、日々の新陳代謝を行っている証拠でもあります。
エストロゲンが十分に分泌されている間は、軟骨細胞の維持や修復がスムーズに行われます。しかし、分泌量が減るとこの保護作用が失われ、軟骨は少しの刺激でも傷つきやすくなります。
骨密度が下がる時期と膝が痛くなる時期が重なるのは、根底にある原因が共通しているからなのです。
閉経後の急激な変化に体はどう反応するのか
閉経を迎えると、骨からはカルシウムが溶け出しやすくなります。同時に、コラーゲンの代謝も変化し、関節や腱の「しなやかさ」が失われていきます。
体が「硬く、もろく」なっていく変化と言えます。この時期は、今まで通りの生活をしていても体へのダメージが蓄積しやすいです。
昔と同じように階段を降りたり、重いものを持ったりしたときの負荷が、以前よりもダイレクトに骨と関節に響くようになるため、意識的なケアが必要です。
ホルモン補充療法と膝の痛みの関係
婦人科で行われるホルモン補充療法(HRT)は、骨密度の低下を食い止める効果が認められています。では、膝にはどうでしょうか。
研究段階ではありますが、エストロゲンを補充すると軟骨の減少が緩やかになるという報告もあります。
ただし、すでに大きく変形が進んでしまった膝を、元通りに戻す魔法ではありません。
「骨を守る治療が、結果として膝の軟骨を守る環境づくりに役立つ可能性がある」という視点で捉え、整形外科と婦人科の連携を視野に入れるのも一つの選択肢です。
- 閉経後の最初の10年で骨量は著しく減少する
- エストロゲン減少は関節の腫れや痛み(更年期関節痛)も引き起こす
- ホルモンの変化は筋力の維持もしにくくさせる
- 自律神経の乱れが痛みの感受性を高めてしまうことがある
骨密度を上げる治療薬は膝の変形も防いでくれるのか?
骨粗鬆症の薬が直接的に軟骨を再生させるわけではありませんが、土台である骨の質を改善すると、間接的に膝関節の安定化や変形進行の抑制に寄与することが強く期待されています。
多くの患者さんが「骨の薬を飲んでいるから膝も治る」と期待しますが、役割は少し異なります。しかし、全く無関係ではありません。
最近の研究では、骨代謝を改善することが膝関節症の痛みや進行にどう良い影響を与えるか、医療現場でも注目が集まっています。
ビスホスホネート製剤と膝関節の関係
骨粗鬆症治療でよく使われるビスホスホネート製剤は、骨が溶けるのを防ぐ薬です。この薬には、骨の代謝回転(古い骨を壊して新しい骨を作るサイクル)が過剰になるのを抑える働きがあります。
変形性膝関節症が進行している膝では、骨の代謝が異常に活発になっている場合が多くあります。
この過剰な代謝を薬で落ち着かせて骨の変形を穏やかにし、結果として痛みを和らげる効果があるのではないかと考えられています。
SERM(サーム)の骨と軟骨へのアプローチ
SERMという種類の薬は、骨に対しては女性ホルモンのように働き、乳房や子宮には影響しないという特徴があります。
この薬は骨密度を上げるだけでなく、軟骨の劣化を抑える可能性が基礎研究で示されており、女性の膝を守る強い味方になるかもしれません。
女性ホルモンの恩恵を骨に届けつつ、膝軟骨の保護にもつながるなら一石二鳥です。膝と骨の両方に不安がある女性にとっては、知っておくべき選択肢の一つです。
ビタミンD製剤は筋力維持のサポーター
骨粗鬆症治療で処方される活性型ビタミンD3製剤は、カルシウムの吸収を助けて骨を強くするだけではありません。実は、筋肉の合成を助け、転倒を防ぐ効果も期待されています。
膝を守る「天然のコルセット」は筋肉です。ビタミンDを補うことで、骨を強くしながら、膝を支える太ももの筋肉も維持しやすくなります。
主な治療薬の作用まとめ
| 薬剤の種類 | 骨への主な作用 | 膝関節への期待される影響 |
|---|---|---|
| ビスホスホネート | 破骨細胞を抑え骨密度を高める | 軟骨下骨の異常代謝を抑え痛みを緩和する可能性 |
| SERM(サーム) | エストロゲン様作用で骨を守る | 軟骨分解酵素の働きを抑制する可能性 |
| 活性型ビタミンD3 | カルシウム吸収促進と骨形成 | 下肢筋力の維持と転倒予防による関節保護 |
痛みが強いのは骨が弱いせい?「骨髄浮腫」という痛みの正体
骨密度の低下自体には痛みがありませんが、骨が脆くなって生じる「微細な骨折」や「骨髄の浮腫(むくみ)」が、変形性膝関節症の痛みをより強く、鋭いものにさせている可能性があります。
「骨粗鬆症は沈黙の病気」と言われるように、骨が減るだけでは通常痛みません。しかし、変形性膝関節症と合併したとき、話は変わります。
脆弱な骨にかかるストレスが、独特の「深部からの痛み」を生み出す原因となるのです。
骨髄浮腫(こつずいふしゅ)とは何か
MRI検査をすると、変形性膝関節症の患者さんの骨の中に、白くぼんやりとした影が見つかるときがあります。これが骨髄浮腫です。
骨の中で炎症が起き、水が溜まって内出血しているような状態です。骨密度が低い人ほど、膝への荷重に耐えられず、この骨髄浮腫が起きやすい傾向にあります。
骨の中には神経が通っているため、骨内部の圧力が高まると、安静にしていてもズキズキとうずくような強い痛みを感じることになります。
O脚変形が進むと骨への局所負担が倍増する
日本人の変形性膝関節症は、O脚になるタイプがほとんどです。O脚になると、体重の大部分が膝の内側一点に集中します。
ただでさえ強度が落ちている骨の、しかも狭い範囲に過重な負荷がかかり続けるのです。この局所的な圧迫は、骨を押しつぶすような力を生みます。
骨が丈夫であれば耐えられる負荷も、骨粗鬆症の骨にとっては拷問のようなストレスとなり、痛みの信号が増幅されてしまいます。
痛みの悪循環を断つために
痛いから動かない、動かないから血流が悪くなり骨も弱くなる、骨が弱くなるからさらに痛む。
この悪循環を断つには、痛み止めを適切に使ってでも「動ける体」を維持することが必要です。
「痛いときは絶対安静」が正解とは限りません。急性期を過ぎたら、無理のない範囲で荷重をかけることが、骨への刺激となり、痛みに負けない強い膝を作る第一歩になります。
- 骨内部の微細な損傷はレントゲンには写らないことが多い
- 夜間にうずくような痛みは骨内圧の上昇が疑われる
- 気圧の変化で痛むのは骨内の循環不全も関係している
- 急激な痛みの悪化は脆弱性骨折のサインかもしれない
カルシウムだけでは足りない?膝と骨を同時に強くする食事の知恵
カルシウムは材料に過ぎず、それを骨に定着させるビタミンDと、骨の質を高めるビタミンK、そして軟骨や筋肉の材料となるタンパク質をバランスよく摂ることが、膝と骨を守る最強の組み合わせです。
「骨=カルシウム」というイメージは強いですが、それだけを大量に摂っても吸収されずに排出されてしまいます。
また、膝関節を守るには軟骨や筋肉のケアも絶対に欠かせません。単一の栄養素ではなく、「チームワーク」で栄養を考える視点が求められます。
ビタミンKは骨の「鉄筋」を強化する
骨をコンクリートの建物に例えるなら、カルシウムはセメント、コラーゲンは鉄筋です。
ビタミンKは、このカルシウムがコラーゲンに吸着するのを助ける「接着剤」のような役割を果たします。
さらに、ビタミンKは軟骨の石灰化(軟骨の中にカルシウムが溜まって硬くなる)を防ぐ働きもあると言われています。
骨は硬く、軟骨は滑らかに保つために、納豆や緑黄色野菜を積極的に食卓に並べる工夫が、将来の膝を守ることにつながります。
タンパク質不足は膝の寿命を縮める
高齢の方ほど、肉や魚を敬遠しがちです。しかし、タンパク質が不足すると、膝を支える筋肉が衰えるだけでなく、骨のコラーゲンも劣化し、軟骨の再生能力も落ちてしまいます。
体重を気にしてカロリー制限をする場合でも、タンパク質だけは減らしてはいけません。特に朝食でしっかりタンパク質を摂ると、1日の筋肉合成スイッチが入ります。
ササミや卵、大豆製品など、脂質の少ない良質なタンパク源を選んでください。
「酸化」と「糖化」を防ぐ食事が関節を守る
老化の原因である体の「サビ(酸化)」と「コゲ(糖化)」は、骨と軟骨の大敵です。糖分の摂りすぎは骨の質を悪くし(骨質低下)、関節の炎症を悪化させます。
抗酸化作用のあるビタミンCやE、ポリフェノールを含む野菜や果物を摂り、甘いお菓子や清涼飲料水を控える。これはダイエットのためだけでなく、骨と膝の細胞を若々しく保つための戦略です。
日々の食事選びが、10年後の歩行能力を決定づけます。
膝と骨のための栄養バランスまとめ
| 栄養素 | 多く含む食品 | 期待できる複合効果 |
|---|---|---|
| ビタミンD | 鮭、キクラゲ、干し椎茸 | カルシウム吸収率アップと筋力維持のサポート |
| ビタミンK | 納豆、ブロッコリー、ほうれん草 | 骨質の改善と軟骨の石灰化抑制 |
| タンパク質 | 鶏肉、卵、豆腐、青魚 | 骨のコラーゲン生成と膝周囲の筋肉強化 |
ウォーキングは逆効果?骨粗鬆症と変形性膝関節症の人が選ぶべき運動
膝への衝撃が強い運動は避けるべきですが、全く歩かないのも骨を弱らせます。
水中ウォーキングや座って行う筋力トレーニングなど、膝に体重をかけずに骨と筋肉を刺激する「免荷(めんか)運動」が最も安全で効果的です。
骨を強くするには「衝撃」が必要と言われますが、変形した膝に衝撃を与えるのは自殺行為です。
このジレンマをどう解決するかが、二つの病気を持つ人にとっての最大の課題です。安全なラインを見極めましょう。
「かかと落とし」運動のリスクと代案
骨粗鬆症予防として有名な、つま先立ちからストンとかかとを落とす運動。これは骨に良い刺激を与えますが、膝に不安がある人には衝撃が強すぎる場合があり、膝の軟骨をすり減らすリスクがあります。
代案としておすすめなのが、椅子に座ったまま足踏みを強く行うことです。これなら膝への体重負荷を分散させつつ、骨への振動刺激を与えられます。
水中運動が「最強」と言われる理由
水の中では浮力が働き、体重による膝への負担が陸上の数分の一に激減します。それなのに、水の抵抗があるため筋肉はしっかりと鍛えられます。
「骨への重力負荷がないと骨が強くならないのでは?」という疑問もありますが、筋肉が骨を引っ張る力(筋収縮)も骨を強くする重要な刺激です。
膝を痛めずに筋肉を最大限に使い、その筋力で骨を守る。プールでの運動は、まさに理想的なリハビリ環境と言えます。
家でできる「大腿四頭筋セッティング」
外出できない日でも、膝を守る筋肉は鍛えられます。足を伸ばして座り、膝の裏でタオルを押しつぶすように力を入れる「大腿四頭筋セッティング(パテラセッティング)」を行ってください。
これは関節を動かさずに筋肉に力を入れる等尺性運動です。関節をガリガリと擦れ合わせることなく、太ももの筋肉を強化できます。
太ももの筋肉が強くなれば、歩くときの着地衝撃を筋肉が吸収してくれるようになり、結果として弱い骨と軟骨を守るバンパーの役割を果たしてくれます。
日光浴と姿勢ケアが未来の膝を作るって本当ですか?
本当です。日光浴で作られるビタミンDは骨と筋肉の守り神であり、正しい姿勢は膝の特定部分への過剰な負担を回避します。
薬や手術以前の「生活の土台」を見直すことが、進行を遅らせる大きな力になります。
特別な器具も費用もいりません。毎日のちょっとした習慣を変えるだけで、体は確実に応えてくれます。骨と膝を同時にケアする生活スタイルのポイントを押さえましょう。
手のひら日光浴でビタミンDを自家発電する
食事から摂るビタミンDも大切ですが、私たちの皮膚は紫外線を浴びるとビタミンDを作り出す能力を持っています。
しかし、美白意識から紫外線を完全に遮断してしまうと、骨は弱くなる一方です。
顔を焼く必要はありません。手のひらや足首など、衣服で隠れない部分を夏なら15分、冬なら30分程度日に当てるだけで十分です。
窓ガラス越しではなく、直接日光に当たるのがポイントです。天気の良い日にベランダに出る習慣が、骨折と膝痛を防ぐ天然の薬になります。
猫背が膝を壊すメカニズム
一見関係なさそうに見えますが、背中が丸まると重心が後ろに下がります。すると、倒れないようにバランスを取ろうとして膝が曲がります。
曲がった膝で体を支え続けると、太ももの前の筋肉はずっと緊張し、膝のお皿(膝蓋骨)が強く押し付けられます。
骨粗鬆症で背骨が圧迫骨折を起こして円背(えんぱい)になると、この傾向はさらに強まります。
背筋を伸ばす意識を持つ、または背骨のケアをするといった取り組みは重心位置を正し、膝にかかる無駄な負担を取り除くことにつながるのです。
転倒予防こそが最大の防御
骨粗鬆症の人にとって、転倒は骨折(特に大腿骨頸部骨折)による寝たきりへの入り口です。そして変形性膝関節症の人は、膝の痛みや不安定感から転びやすくなっています。
家の中の段差をなくす、夜間の足元灯をつける、滑りやすいマットを敷かない。こうした住環境の整備は、治療と同じくらい重要です。
一度の転倒ですべてを失わないよう、足元の安全を徹底的に確保してください。
- ビタミンD生成にはガラス越しではなく直射日光が必要
- 日焼け止めを塗っていない部位を日光に当てる
- 骨盤を立てて座るだけで膝への血流も良くなる
- スリッパではなく踵のあるルームシューズが転倒を防ぐ
よくある質問
- 骨粗鬆症と変形性膝関節症は同時に治療できますか?
-
同時に治療を進めることが非常に重要です。整形外科では両方の状態を考慮して、運動療法や薬物療法を組み合わせたプランを提案します。
特に運動療法は共通する部分が多く、リハビリテーションで両方の機能を維持・改善することが目指されます。
自己判断で片方の治療を中断せず、主治医と相談しながら並行してケアを行いましょう。
- 変形性膝関節症の人が骨密度検査を受ける頻度は?
-
一般的には半年に1回から1年に1回程度の検査が推奨されます。
特に閉経後の女性や、過去に骨折した経験がある方は、膝の診察のタイミングに合わせて定期的に骨密度をチェックするのが望ましいです。
骨の状態変化を早期に捉えると、膝への悪影響を最小限に抑える対策を打てます。
- 膝のサポーターは骨粗鬆症の骨に悪影響を与えますか?
-
正しく使用すれば悪影響はありません。むしろ、サポーターで膝を安定させると痛みが減り、歩行活動が維持できれば、骨への良い刺激を保つことにつながります。
ただし、きつすぎる締め付けは血行を悪くし、長期的な装着による筋力低下の懸念もあるため、活動時のみ着用するなどメリハリのある使い方が大切です。
- 骨密度が低いと人工膝関節の手術はできませんか?
-
手術は可能ですが、慎重な計画が必要です。骨が脆いと人工関節を固定する力が弱くなるリスクがあるため、骨セメントを使用したり、ステム(支柱)の長い機種を選んだりするなどの工夫が行われます。
手術前から骨粗鬆症治療を強化し、骨の状態を少しでも良くしてから手術に臨むケースも多くあります。
- グルコサミンは変形性膝関節症と骨密度の両方に効きますか?
-
サプリメントとしてのグルコサミンは、一部で膝の痛みを和らげる報告はありますが、骨密度を直接上げる効果は科学的に証明されていません。
骨の健康を考えるなら、グルコサミン単体ではなく、ビタミンDやカルシウムなど、骨形成に必要な栄養素も合わせて摂取することを優先してください。あくまで補助的なものとして捉えましょう。
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