ケアシスの効果（ペップビュー・レナトス） – 料金や持続期間・頻度

ケアシスは、しみや肝斑、赤ら顔やニキビ跡、しわや毛穴などさまざまな肌の悩みを治療する施術です。

この記事では、ケアシスの効果（導入美容液のペップビュー・レナトスについて）や料金、持続期間、施術の頻度を解説しました。

イオン導入との違いについてもまとめていますので、ケアシスを検討している方はぜひ参考にしてください。

ケアシスとは

ケアシスは「エレクトロポレーション」と呼ばれる施術に使用する機器で、有効成分を効率的に肌の奥まで導入することが目的です。

特殊な電気パルスを皮膚の表面に与え、肌に電圧をかけると分子構造の再配置が起こり、一次的に細胞膜に孔（あな）がつくられます。

この有効成分の通り道を通じて、通常のスキンケアでは浸透しないレベルにまで、肌悩みに合った有効成分を届けられるのが最大の利点です。

ケアシスの特徴

ケアシスには、45℃から-20℃まで温度を調整できる機能が備わっています。冷却によって血管が収縮すると、有効成分を皮膚に長時間とどまらせられるメリットがあります。

レーザーやIPL照射後の肌を冷却して赤みや腫れ、色素沈着といった副作用を軽減できる効果もあるため、他の施術との相性も良いです。

ケアシスの効果

ケアシスは、しみやそばかす、ニキビ跡や肝斑などさまざまな肌の悩みに効果が期待できます。

ケアシスはクレシオ株式会社が販売するエレクトロポレーション機器で、ケアシス対応のオリジナル導入美容液として「レナトス」と「ペップビュー」があります。

導入美容液「レナトス」の効果

レナトスの成分：トラネキサム酸、アスコルビン酸Na（ビタミンＣ）、ヒアルロン酸 など

レナトスは、肝斑やくすみ、肌の乾燥や小じわなどに効果が期待できる導入美容液です。

レナトスに含まれるトラネキサム酸は医薬品と医薬部外品にのみ配合できる成分で、美白と肌荒れ改善の効果が認められています。

また、アスコルビン酸NaはビタミンCの一種で、肌の中に入りにくい特徴がありますが、ケアシスで導入すると即効性があるとされています。しみ改善や抗酸化、抗炎症やハリ・弾力アップといったさまざまな作用がある成分です。

水分をたっぷり含み、肌のうるおいを保持するヒアルロン酸も含まれているので、細かな小じわを改善する効果も期待できます。

導入美容液「ペップビュー」の効果

ペップビューの成分：成長因子、ペプチド、ヒドロキシデシルユビキノン（イデノベン）、アセチルヘキサペプチド（アルジルリン）、ナイアシンアミド、トロメタミン など

ペップビューには、エイジングケア効果のある7つの成長因子、抗老化作用や抗炎症作用、保湿や血行促進などさまざまな効果のあるペプチドが17種類含まれています。

さらに、抗酸化作用や細胞成長促進作用などがある「ヒドロキシデシルユビキノン（イデノベン）」、塗るボトックスと呼ばれ表情じわに効果のある「アセチルヘキサペプチド（アルジルリン）」、しわ改善と美白効果のある「ナイアシンアミド」、毛穴の角栓を溶かして毛穴目立ちを改善する「トロメタミン」が配合されています。

しみ、しわ、毛穴、ニキビ跡、たるみ、くすみといった、さまざまな肌悩みに多方向からアプローチできるのがペップビューの魅力です。

効果はいつから実感できる？

ケアシスは、受ける目的によって効果が実感できる時期が異なります。

ケアシスの効果が実感できる時期

効果	効果が実感できる時期
保湿	直後
鎮静（抗炎症）	直後
ハリ・弾力アップ	1～2週間
美白	1～2週間
しわ改善	1～2週間
ニキビ跡	1～2週間
毛穴	1～2週間

何回の施術が必要？

ケアシスで肌の症状を改善するためには、複数回の施術が必要です。

目的によって回数に差があり、しみや肝斑、しわを改善するためには5～10回程度の施術が一つの目安です。

必要回数には個人差がありますので、主治医と相談しながら施術を重ねていくようにしてください。

効果の持続期間・施術の頻度

ケアシスの効果の持続期間は、数週間から1カ月程度です。また、施術の頻度は、肌のターンオーバーに合わせて4週間ごとが目安となります。

効果の持続期間は数週間～1カ月

数週間から1カ月ほど経つとパタリと効果が消える、急に肌が以前の状態に戻る、といったわけではなく、徐々に少しずつ効果が減っていきます。

ただ、ペップビューに含まれる成長因子には線維芽細胞を活性化する作用があり、目安よりも長く効果が持続するケースもあります。

ターンオーバーに合わせた4週間ごとの施術が目安

肌の症状が改善するまでは、4週間ごとに複数回の施術を受けましょう。

ペップビューのような皮膚細胞の増殖を促す導入美容液を使用すると、施術を繰り返すうちに肌の再生が進み持続期間が長くなります。

また、レナトスでもコラーゲンの産生を促すため、複数回の施術で肌のバリア機能がアップして良い肌状態を保てる期間が伸びていきます。

イオン導入との違い

ケアシスとイオン導入は美容成分の導入方法が異なり、肌への浸透力にも大きな違いがあります。

ケアシスは美容成分の通り道をつくって肌の奥まで浸透させる、イオン導入は電気の反発力を利用して美容成分を肌の内部に押し込むようなイメージです。

	イオン導入	ケアシス
導入方法	有効成分をイオン化して肌に浸透させる	肌細胞に通り道をつくり有効成分を浸透させる
浸透する深さ	表皮	真皮下層
浸透力	塗布の30～100倍	イオン導入の約20倍
導入できる成分	水溶性のもの、分子量の小さいもの、イオン化できるもの	どのような成分でも可能
持続期間	1～2週間	数週間～1カ月
肌のpHの変化	成分のイオン化に伴って変化する	なし
料金	5000～1万5000円	1万1000～2万円
ダウンタイム	ほぼなし	ほぼなし

浸透力

イオン導入の浸透力は、肌に美容成分を塗布しただけの状態と比較して30～100倍と言われています。

一方、ケアシスの浸透力はイオン導入の約20倍とされていて、効率的に有効成分を浸透させられる施術方法です。

導入できる成分

イオン導入できるのは「水溶性の成分」「分子量の小さいもの」「イオン化できるもの」といった3つの条件があります。

たとえばヒアルロン酸やコラーゲンなどの成分は分子量が大きいものが多いので浸透率がどうしても低くなってしまい、イオン化できない高分子ですのでイオン導入には向きません。

また、アルジルリン、成長因子もイオン導入で浸透させるのが難しい美容成分ですが、ケアシスはどのような成分であっても肌に浸透させることができます。

ケアシスの料金

ケアシス1回の料金相場：1万1000～2万円

クリニックや導入美容液で差はあるものの、ケアシス1回の料金相場は1万1000～2万円です（ケアシスを扱う50クリニックを基に算出）。

このほかに診察料が必要なケースもありますので、複数のクリニックを比較する場合、その点も合わせてチェックしておくとよいでしょう。

※当院では、施術料金のほかにカウンセリング料として初診の方は3300円、再診の方は1100円が別途かかりますが、同日に施術をされた際はカウンセリング料をいただきません。

まとめ

ケアシスは医療機関専用のエレクトロポレーション機器です。導入する成分によってしみ・そばかす、肝斑、ニキビ跡、赤ら顔・酒さ、しわ、毛穴といった幅広い肌悩みに適応があります。

ケアシスは、高い化粧品を使っても効果がいまいち実感できない方、ダウンタイムを気にせず美容施術を受けてみたい方に最適です。

また、レーザーやIPL、ダーマペンやケミカルピーリングのような赤みや腫れ、熱感を伴う施術のダウンタイムを軽減する効果もあるため、時間に余裕がある方はほかの施術後に受けてみるのも良いでしょう。

ケアシスの効果についてよくある質問

参考文献

C Chen, S W Smye, M P Robinson, J A Evans.Membrane electroporation theories: a review.2006 Mar;44(1-2):5-14.

GEHL, JJAPS. Electroporation: theory and methods, perspectives for drug delivery, gene therapy and research. Acta Physiologica Scandinavica, 2003, 177.4: 437-447.

SKRYNSKA, Oleksandra; ANTONOVA-RAFI, Julia; KHUDETSKYY, Igor. Treating skin with use of electroporation. Биомедицинская инженерия и электроника, 2019, 1 (22): 2-2.

ZHANG, Lei, et al. Electroporation-mediated topical delivery of vitamin C for cosmetic applications. Bioelectrochemistry and Bioenergetics, 1999, 48.2: 453-461.