【男性ニキビ】高校生～大人まで。ひどいニキビの原因と男子がすべき正しいスキンケア

パートナーやご自身の、なかなか治らない男性ニキビ。特に高校生など若い男子のひどいニキビは、見ている方もつらいものです。なぜ男性のニキビはひどくなりやすく、治りにくいのでしょうか。

また、女性とは違う特別なケアが必要なのでしょうか。

この記事では、男性特有のニキビの原因を、高校生から大人まで年代別にわかりやすく解説し、男子が今日から実践すべき正しいスキンケア方法を詳しく紹介します。

原因を知り、適切なケアを行うことで、肌状態の改善が期待できます。ニキビ悩みの解消に向けた第一歩を踏み出しましょう。

なぜ男性はニキビができやすい？高校生から大人まで共通の原因

男性の肌は、男性ホルモンの影響で皮脂分泌が活発であり、スキンケア習慣の不足やひげ剃りによる物理的刺激も加わるため、女性に比べてニキビができやすい傾向があります。

これらの要因が複合的に絡み合い、毛穴が詰まりやすく、炎症を起こしやすい肌環境を作ってしまいます。

男性ホルモンの影響と皮脂分泌

男性のニキビの最大の原因とも言えるのが、男性ホルモン（特にテストステロン）の影響です。思春期になると男性ホルモンの分泌が活発になり、皮脂腺が刺激されます。その結果、皮脂が過剰に分泌されるようになります。

皮脂分泌が多いと、毛穴の出口が詰まりやすくなります。詰まった毛穴の中で、皮脂を栄養源とするアクネ菌が増殖すると、炎症が起きて赤ニキビとなります。

男性は女性に比べて皮脂分泌量が2〜3倍多いとも言われており、これがニキビの根本的なできやすさにつながっています。

男性の肌と女性の肌の一般的な違い

特徴	男性の肌	女性の肌
皮脂分泌量	多い（女性の約2〜3倍）	少ない
水分蒸散量	多い（乾燥しやすい）	少ない（潤いを保ちやすい）
皮膚の厚み	厚い（女性の約0.5mm厚い）	薄い

スキンケアの習慣不足

「スキンケアは女性がするもの」という意識がまだ残っていることも、男性のニキビが悪化しやすい一因です。洗顔料を使わず水だけで済ませたり、逆にゴシゴシ洗いすぎたり、洗顔後に何もつけず保湿をしなかったりすることが挙げられます。

皮脂が多いからといって保湿を怠ると、肌は「水分が足りない」と勘違いし、さらに皮脂を分泌して肌を守ろうとします。この悪循環が、ニキビのできやすい肌状態を招きます。

正しい知識を持って、自分の肌に合ったスキンケアを習慣化することが重要です。

ひげ剃りによる肌への負担

高校生後半から大人にかけて日常的に行うひげ剃りも、男性ニキビの大きな要因です。カミソリの刃が肌表面の角質層を傷つけ、肌のバリア機能を低下させます。

バリア機能が低下した肌は、外部からの刺激に弱くなり、雑菌も侵入しやすくなります。また、ひげ剃り時にできた目に見えない小さな傷から細菌が入り込み、炎症を起こすこともあります。

特にニキビができている上からカミソリを当てると、ニキビを潰してしまい、炎症を悪化させたり、ニキビ跡の原因になったりするため注意が必要です。

【年代別】ひどい男子ニキビの特徴と原因

男性のニキビは、年代によって主な原因や特徴が異なります。

高校生に代表される思春期ニキビはホルモンバランスの変化が主な原因ですが、大学生から大人になるにつれて、生活習慣の乱れやストレスなど、複合的な要因が大きく関わってきます。

高校生のニキビ（思春期ニキビ）

高校生男子のニキビは、典型的な「思春期ニキビ」です。第二次性徴期における男性ホルモンの急激な増加により、皮脂分泌が過剰になることが最大の原因です。特に皮脂腺の多いおでこや鼻筋（Tゾーン）に多く見られます。

また、部活動での汗や汚れ、睡眠不足、テスト期間のストレス、糖質や脂質の多いスナック菓子やジュースの過剰摂取なども、ニキビを悪化させる要因となります。

この時期は皮脂のコントロールと、肌を清潔に保つ基本的なスキンケアが特に重要です。

大学生・20代のニキビ（大人ニキビの始まり）

大学生や20代になると、思春期ニキビが落ち着く人もいれば、新たに「大人ニキビ」に悩まされる人も出てきます。この時期のニキビは、ホルモンバランスの影響だけでなく、生活習慣の乱れが大きく関わります。

一人暮らしによる食生活の変化、アルバイトや友人との交流による睡眠不足、学業や就職活動のストレスなどが挙げられます。

Tゾーンに加えて、あご周りやフェイスラインなど、Uゾーンにもニキビができやすくなるのが特徴です。ひげ剃りの影響も本格化します。

30代以降の大人のニキビ

30代以降の男性ニキビは、より深刻な大人ニキビと言えます。仕事上のストレス、飲酒や喫煙の習慣、慢性的な睡眠不足などが複雑に絡み合います。

また、加齢とともに肌のターンオーバー（生まれ変わり）の周期が遅くなり、古い角質が剥がれ落ちにくくなることも毛穴詰まりの原因となります。

さらに、皮脂量は多いのに肌内部の水分量は不足している「インナードライ（乾燥性脂性肌）」状態に陥りやすく、治りにくく、繰り返しできるしつこいニキビに悩まされるケースも少なくありません。

年代別・男性ニキビの主な傾向

年代	主な原因	できやすい場所
高校生（思春期）	男性ホルモンの急増、過剰な皮脂	Tゾーン（おでこ、鼻）
大学生・20代	生活習慣の乱れ、ストレス、ひげ剃り	Tゾーン、Uゾーン（あご、頬）
30代以降	ストレス、生活習慣、ターンオーバーの乱れ	Uゾーン、フェイスライン

放置は危険？男性ニキビがひどい状態になる理由

男性のニキビを「そのうち治るだろう」と放置すると、炎症が真皮層まで達し、治療が困難なニキビ跡（クレーター）になるリスクが女性よりも高まります。

また、炎症が長引くことで色素沈着も残りやすくなるため、ひどい状態になる前の早期ケアが大切です。

ニキビ跡（クレーター）のリスク

男性は皮脂分泌が多く、炎症が強く出やすい傾向があります。炎症がひどい黄ニキビ（膿が溜まった状態）になると、皮膚の深い部分である真皮層までダメージが及ぶことがあります。

真皮層が破壊されると、皮膚の再生がうまくいかず、肌表面が陥没した「クレーター」状のニキビ跡になってしまいます。

一度クレーターができてしまうと、セルフケアで元に戻すことは極めて困難であり、美容皮膚科などでの専門的な治療が必要になります。

ひどい状態になる前に炎症を抑えることが、クレーターを防ぐ最大の予防策です。

炎症の悪化と色素沈着

ニキビの炎症を放置すると、炎症が周囲の組織にも広がり、ニキビが大きくなったり、数が増えたりします。また、炎症が起きた場所では、肌を守るためにメラニン色素が過剰に生成されます。

炎症が治まった後も、このメラニン色素が残ってしまうと、茶色いシミのような「炎症後色素沈着」となります。

色素沈着は時間の経過とともに薄くなることもありますが、紫外線を浴び続けると色が濃くなったり、消えにくくなったりします。特に肌のターンオーバーが遅くなりがちな大人のニキビでは注意が必要です。

ニキビの進行と状態

ニキビの段階	状態	主な特徴
白ニキビ（コメド）	毛穴が詰まった初期段階	皮脂が毛穴に溜まり白く見える。炎症はなし。
黒ニキビ	毛穴が開き、皮脂が酸化	毛穴の皮脂が空気に触れて酸化し黒く見える。
赤ニキビ	炎症が起きた段階	アクネ菌が増殖し、毛穴周りが赤く腫れる。
黄ニキビ（膿疱）	炎症が悪化した段階	赤ニキビが悪化し、膿が溜まって黄色く見える。

間違った自己処理（潰すなど）

ニキビができると気になって触ったり、潰したりしたくなることがあります。しかし、不潔な手や器具でニキビを無理に潰すと、雑菌が毛穴の奥深くに入り込み、炎症をさらに悪化させます。

また、周囲の皮膚組織を傷つけることで、ニキビ跡やクレーターが残る直接的な原因となります。特に炎症を起こしている赤ニキビや黄ニキビは、絶対に自分で潰してはいけません。

気になる場合は、皮膚科で適切な処置（面皰圧出）を受けることを検討してください。

男子・男性が今すぐ始めるべき正しいスキンケア

男性のニキビケアの基本は「丁寧な洗顔」「十分な保湿」「紫外線対策」の3つです。

皮脂を取り除くだけでなく、肌のバリア機能を守り、水分と油分のバランスを整えることが、ニキビのできにくい肌環境を作る上で非常に重要です。

基本の「洗顔」正しい方法

洗顔の目的は、余分な皮脂や汚れ、古い角質を落とし、肌を清潔に保つことです。しかし、洗いすぎは禁物です。必要な皮脂まで奪ってしまうと、肌が乾燥し、かえって皮脂分泌を促してしまいます。

1日2回（朝と夜）を基本に、以下の手順で優しく洗いましょう。

まず、洗顔料を使う前に、32〜34度程度のぬるま湯で顔全体を予洗いします。熱すぎるお湯は肌の乾燥を招くため避けてください。次に、洗顔料を手に取り、しっかりと泡立てます。

泡立てネットを使うと、キメの細かい弾力のある泡を簡単に作れます。泡立てが不十分だと、手が肌に直接触れて摩擦の原因になります。

たっぷりの泡をクッションにして、おでこや鼻などの皮脂が多いTゾーンから洗い始め、顔全体を泡で包み込むように優しく洗います。ゴシゴシこするのは絶対にやめてください。

すすぎは、洗顔料が肌に残らないよう、ぬるま湯で10〜15回程度、丁寧に洗い流します。髪の生え際やフェイスラインはすすぎ残しが多い場所なので、特に注意してください。

最後に、清潔で柔らかいタオルを使い、肌を押さえるようにして水分を優しく拭き取ります。

洗顔時のチェックポイント

• 泡立ては十分か（泡立てネット推奨）
• お湯の温度は熱すぎないか（ぬるま湯で）
• すすぎ残しはないか（生え際・あご下）
• タオルでゴシゴシ拭いていないか

重要な「保湿」の考え方

「ベタつくから保湿はしない」というのは、男性ニキビケアにおける最も多い間違いの一つです。洗顔後の肌は、水分が蒸発しやすく、非常に乾燥しやすい状態です。

肌が乾燥すると、バリア機能が低下し、外部刺激を受けやすくなるだけでなく、肌内部の水分不足を補おうと皮脂が過剰に分泌されます。これがニキビの悪化につながります。

洗顔後は、1秒でも早く保湿ケアを始めることが大切です。まずは化粧水で肌に水分をたっぷりと補給します。手のひらに適量を取り、顔全体を優しく包み込むように馴染ませます。

その後、補給した水分が蒸発しないように、乳液や保湿ジェル、クリームなどで必ず「蓋」をします。

ニキビができやすい男性は、オイルフリーや「ノンコメドジェニックテスト済み」と記載された、さっぱりとした使用感の保湿剤を選ぶと良いでしょう。

肌質別・保湿アイテムの選び方（例）

肌タイプ	特徴	おすすめの保湿剤
脂性肌	全体的にベタつく	オイルフリーのジェル、さっぱりタイプの化粧水・乳液
乾燥肌	全体的にカサつく	高保湿タイプの化粧水、セラミド配合の乳液・クリーム
混合肌	Tゾーンはベタつくが頬は乾燥	さっぱりタイプの化粧水＋乾燥部分に乳液を重ね付け

「紫外線対策」の必要性

紫外線対策（UVケア）は、ニキビケアにおいて非常に重要です。紫外線は、ニキビの炎症を悪化させるだけでなく、アクネ菌が毛穴を詰まらせる原因物質（ポルフィリン）に反応して活性酸素を発生させ、ニキビの引き金にもなります。

また、炎症が起きた部分が紫外線を浴びると、メラニン色素が過剰に生成され、ニキビ跡（色素沈着）が濃く、残りやすくなります。

部活動や屋外での仕事が多い男性はもちろん、通勤・通学など日常生活でも日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。

ニキビ肌の男性は、肌への負担が少ない「紫外線吸収剤フリー（ノンケミカル）」や「ノンコメドジェニックテスト済み」の日焼け止めを選ぶのがおすすめです。

汗をかいた場合は、こまめに塗り直すことも忘れないでください。

ニキビを悪化させるNG習慣と生活の見直し

どれだけ熱心にスキンケアを行っても、日々の生活習慣が乱れていてはニキビの根本的な改善は望めません。

スキンケアと同時に、食生活、睡眠、ストレス管理など、体の内側からのケアを見直すこともニキビ改善には必要です。

食生活の乱れとニキビの関係

特定の食べ物が直接ニキビの原因になるとは断言できませんが、食生活のバランスが皮脂分泌や肌の健康に影響を与えることは事実です。

特に、脂質や糖質が多い食事（ファストフード、スナック菓子、揚げ物、甘いジュースなど）に偏ると、皮脂の分泌を促す可能性があります。また、腸内環境の悪化も肌荒れにつながると言われています。

ニキビケア中は、これらの食品をできるだけ控え、肌の健康維持に必要な栄養素をバランス良く摂取することを心がけましょう。

特に、皮脂のバランスを整えるビタミンB群、肌の修復を助けるビタミンCやタンパク質、腸内環境を整える食物繊維などを意識して摂ることが推奨されます。

ニキビケア中に意識したい栄養素

栄養素	主な働き	多く含まれる食品例
ビタミンB群	皮脂分泌のコントロール、肌の代謝促進	豚肉、レバー、納豆、マグロ、カツオ
ビタミンC	コラーゲン生成促進、色素沈着予防	ピーマン、ブロッコリー、キウイ、柑橘類
食物繊維	腸内環境を整え、便通を改善	野菜、海藻類、きのこ類、玄米

睡眠不足とストレスの影響

肌は寝ている間に修復・再生されます。特に、入眠から最初の3時間程度に多く分泌される「成長ホルモン」は、肌のターンオーバーを促進し、日中に受けたダメージを修復する働きがあります。

睡眠時間が不足したり、睡眠の質が低下したりすると、この修復作業が十分に行われず、肌荒れやニキビの悪化につながります。

また、過度なストレスは自律神経のバランスを乱し、男性ホルモンやアドレナリンの分泌を促します。その結果、皮脂分泌が過剰になり、ニキビができやすくなります。

高校生であれば勉強や部活、大人であれば仕事や人間関係など、ストレス源は様々ですが、自分なりのリフレッシュ方法を見つけ、溜め込まないようにすることが大切です。質の良い睡眠を最低でも6時間は確保するよう努めましょう。

髪型や寝具の清潔度

見落としがちなのが、肌に直接触れるものの清潔度です。おでこニキビがひどい場合、前髪が常に肌に触れていることが刺激になっている可能性があります。

ワックスなどの整髪料が肌に付着すると、油分が毛穴を詰まらせる原因にもなります。ニキビが気になる時期は、前髪を上げるなど、髪が肌に触れない髪型にするのも一つの方法です。

また、毎日肌に触れる枕カバーやシーツ、タオルが不潔だと、雑菌が繁殖し、ニキビの悪化につながります。

特に男性は寝汗をかきやすいため、枕カバーやタオルはこまめに洗濯し、常に清潔な状態を保つように心がけてください。

部活動やスポーツとニキビ対策

特に高校生男子にとって、部活動やスポーツは学生生活の重要な一部ですが、ニキビにとっては過酷な環境にもなり得ます。

汗をかくこと自体は肌の新陳代謝を促す良い面もありますが、その後のケアを怠ると、一気にニキビが悪化する原因となります。

汗をかいた後のケア

汗をかいたまま放置することが問題です。汗や皮脂が肌表面で混ざり合い、さらに砂埃などが付着すると、雑菌が繁殖しやすい環境になります。また、汗が蒸発する際に肌の水分も奪われ、肌が乾燥しやすくなります。

運動中は、こまめに清潔なタオルで汗を押さえるように拭き取りましょう。ゴシゴシこすると肌への刺激になるため注意してください。

そして、運動が終わったら、できるだけ早くシャワーを浴びるか、洗顔をして汗や汚れを洗い流し、すぐに保湿ケアを行うことが重要です。

日焼け止めの選び方と使い方

屋外でのスポーツでは、大量の紫外線を浴びることになります。前述の通り、紫外線はニキビを悪化させる大敵です。必ず日焼け止めを使用してください。

スポーツ時には、汗や水、摩擦に強い「ウォータープルーフ」タイプや「スポーツ用」と表記された日焼け止めが適しています。

ただし、SPFやPAの値が高い（防御効果が高い）ものほど、肌への負担も大きくなる傾向があります。ニキビ肌に配慮し、石鹸や洗顔料で簡単に落とせるタイプを選ぶと、クレンジングによる肌負担を減らせます。

練習前には必ず塗り、休憩時間や汗を拭いた後にはこまめに塗り直す習慣をつけましょう。

シーン別・日焼け止めの選び方目安

シーン	SPF目安	PA目安
日常生活（通学など）	15〜30	++
屋外での軽いスポーツ	30〜50	+++
炎天下での部活動・レジャー	50+	++++

ヘルメットや帽子の蒸れ対策

野球やアメフト、剣道など、ヘルメットや防具、帽子を着用するスポーツでは、器具が触れる部分の摩擦や蒸れがニキビの原因となります。

器具が当たるおでこやあご周りは、特にニキビができやすくなります。

器具自体を清潔に保つことはもちろんですが、可能であれば肌との間に清潔な手ぬぐいやインナーキャップを挟むなどの工夫で、直接的な摩擦や汗による蒸れを軽減することができます。

スキンケアアイテムの選び方

男性がスキンケアアイテムを選ぶ際は、自身の肌質やニキビの状態に合わせて選ぶ必要があります。

「メンズ用」にこだわる必要はありませんが、男性の肌特性（皮脂が多い、乾燥しやすい、ひげ剃りで刺激を受けやすい）に配慮された製品を選ぶのも良いでしょう。

「ノンコメドジェニックテスト済み」の表記は、ニキビ肌にとって一つの目安になります。

洗顔料の選び方

皮脂や汚れをしっかり落とすことは重要ですが、洗浄力が強すぎる洗顔料は肌に必要な潤いまで奪い、乾燥やバリア機能の低下を招きます。

スクラブ（研磨剤）入りの洗顔料は、爽快感がありますが、肌表面を傷つけ、炎症を起こしているニキビを悪化させる可能性があるため、ひどいニキビがある場合は避けるのが賢明です。

ニキビ肌には、肌への刺激がマイルドなアミノ酸系の洗浄成分を使用した洗顔料や、ニキビ予防の有効成分（サリチル酸、グリチルリチン酸2Kなど）が配合された医薬部外品（薬用）の洗顔料がおすすめです。

何より、しっかり泡立てて優しく洗うことが大切です。

化粧水・乳液の選び方

保湿アイテムを選ぶ際は、まず「ノンコメドジェニックテスト済み」かどうかを確認してみましょう。

これは、ニキビの初期段階であるコメド（毛穴の詰まり）ができにくいことをテストで確認した製品（すべての人にニキビができないわけではありません）であり、ニキビ肌のアイテム選びの基準となります。

ベタつきが気になる脂性肌の男性は、オイルフリーのジェルタイプや、さっぱりとした使用感の化粧水・乳液を選びましょう。

一方で、ひげ剃り後や洗顔後につっぱり感がある乾燥肌や混合肌の男性は、ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が配合された、しっとりタイプの化粧水や乳液でしっかり水分と油分を補うことが必要です。

自分の肌状態を見極めて選びましょう。

「ノンコメドジェニックテスト済み」とは？

項目	説明
意味	ニキビの初期段階（コメド）を誘発しにくいかをテスト済みであること。
表記	「ノンコメドジェニックテスト済み」「ニキビのもとになりにくい処方」など。
注意点	すべての人にニキビができない、またはニキビが治ることを保証するものではない。

ひげ剃りアイテムの選び方

ひげ剃りは肌に負担をかける行為であるため、アイテム選びも重要です。一般的に、肌への負担が少ないのは電気シェーバーとされています。刃が直接肌に触れにくいため、角質層へのダメージを最小限に抑えられます。

T字カミソリを使用する場合は、切れ味の悪い刃を使い続けると、余計な力が入り肌を傷つける原因になります。カミソリの刃はこまめに交換しましょう。

また、ひげ剃り前には必ずシェービングジェルやフォームを使用して、肌を保護し、カミソリの滑りを良くすることが大切です。

ひげ剃り後は、肌が敏感になっているため、すぐに化粧水や乳液で保湿ケアを行い、肌のバリア機能を整えてください。

よくある質問

最後に、男性のニキビケアに関するよくある疑問にお答えします。正しい知識を身につけ、日々のケアに役立ててください。

ニキビは皮膚科に行くべき？

セルフケアを1ヶ月ほど続けても改善が見られない場合や、炎症がひどい赤ニキビ・黄ニキビが広範囲にある場合、またニキビ跡（クレーター）が心配な場合は、早めに皮膚科を受診することを強く推奨します。

皮膚科では、ニキビの状態に合わせた外用薬や内服薬の処方、専門的な処置（面皰圧出など）を受けることができ、結果として早くきれいに治癒する可能性が高まります。

自己判断で悪化させる前に、専門家の診断を仰ぐことが大切です。

食事を変えればニキビは治る？

食事内容だけでニキビが完全に治るとは限りませんが、食生活は肌の状態に大きく影響します。特に脂質や糖質の過剰摂取は皮脂分泌を促す可能性があり、ニキビの悪化要因となり得ます。

一方で、肌の健康を保つビタミンB群やビタミンC、腸内環境を整える食物繊維などをバランス良く摂取することは、ニキビの予防・改善の重要なサポートになります。

食事は体を作る基本であり、スキンケアと並行して見直すべき重要な要素です。

ニキビを早く治す方法は？

ニキビを最も早く治す方法は、炎症を悪化させないことです。つまり、気になっても絶対に「触らない」「潰さない」ことが鉄則です。その上で、正しい洗顔と保湿で肌を清潔に保ち、バリア機能を整えることが基本となります。

また、十分な睡眠を取り、肌の修復時間を確保することも重要です。炎症がひどく、セルフケアで対応できない場合は、皮膚科での専門的な治療が最も早い改善につながります。

スキンケアはいつから効果が出る？

スキンケアの効果を実感するには、ある程度の期間が必要です。肌は「ターンオーバー」と呼ばれる新陳代謝のサイクルで生まれ変わっており、その周期は健康な肌で約28日と言われています（ただし年齢や肌状態により変動します）。

そのため、新しいスキンケアを始めてすぐに効果が出るわけではなく、最低でも1ヶ月、できれば肌のサイクルが2〜3周する3ヶ月程度は、根気よく継続することが必要です。

すぐに諦めず、正しいケアを習慣化しましょう。

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