「血液透析」と「人工透析」は違う?言葉の意味と治療内容

「血液透析」と「人工透析」は違う?言葉の意味と治療内容

腎臓の機能が著しく低下した際に検討される透析という言葉は、日常生活で何気なく使われていますが、「血液透析」と「人工透析」には明確な言葉の定義の違いがあります。

人工透析とは、腎臓が担っていた血液の浄化機能を外部から補う治療の総称を指し、血液透析はその中の一手法を指します。

本記事では、初めて治療に触れる方やご家族に向けて、それぞれの言葉の意味を正確に整理し、治療の仕組みから生活習慣の注意点までを詳しく解説します。

目次

人工透析と血液透析の関係性と定義

人工透析は腎臓の働きを肩代わりする治療の総称であり、血液透析はその中の一つです。一般的に透析と呼ぶ際は、普及している血液透析を指す場合が多いですが、本来は腹膜透析なども含めた広い意味を持ちます。

人工透析という言葉が指す広い範囲

医療現場で耳にする人工透析という言葉は、十分に働かなくなった腎臓の代わりに、血液中の老廃物や余分な水分を取り除く技術全体のことです。

腎臓は一度機能が失われると回復が難しいため、生命を維持するために外部の装置や仕組みを利用する治療が必要で、この枠組みの中に、体の外で血液をきれいにする方法や、お腹の中の膜を利用する方法など、複数の種類が含まれています。

血液透析が占める役割と普及の背景

血液透析は、日本国内で透析療法を受けている方の大部分が選択している方法で、専用の装置を用いて血液を体外へ導き出し、浄化を行います。

週に3回程度通院し、1回につき4時間ほどの時間をかけて治療を行う形式が標準的で、医療体制が整っており、多くの病院で受けられる点が特徴です。

血液統制が普及した背景には、医療従事者の管理下で安全に治療を行える体制が確立されたことがあり、通院時にスタッフのチェックを受けられます。

自分自身で装置を操作する必要がなく、安心感を抱く方が多い治療法で人工透析と血液透析が混同されやすいのは、普及率の高さが大きな理由です。

最新の統計によれば日本の透析患者数は30万人を超えていて、圧倒的多数が血液透析を選択しており、医療の質も世界最高水準にあります。

腹膜透析との違いを整理する

人工透析のもう一つの主要な選択肢が腹膜透析で、自分の体の中にある腹膜という膜を利用して血液をきれいにする方法です。

血液透析が機械を使うのに対し、腹膜透析は透析液をお腹の中に注入し、自然な拡散の原理を利用して老廃物を排出します。

腹膜透析は自宅や職場で行うことができるため、通院回数を大幅に減らせるメリットがあり、自立した生活を望む方に選ばれる傾向があります。

ただし、毎日ご自身やご家族が処置を行う必要があるため、一定の習熟が求められます。血液透析とはライフスタイルが大きく異なる点に注目しましょう。

主な治療法の比較

項目血液透析腹膜透析
浄化の場所体外の機械(ダイアライザー)体内の腹膜(生体膜)
実施場所医療機関(クリニック等)自宅や職場、外出先
頻度週3回程度(各4時間)毎日数回(自己管理)
通院回数月に12〜14回程度月に1〜2回程度

どちらの方法も人工透析という分類に属しますが、生活リズムは大きく異なります。血液透析は医療機関でのしっかりとした管理を重視する形式で、腹膜透析は日常生活の自由度を重視します。

日本では血液透析が主流ですが、欧米では腹膜透析の割合が高い地域もあり、自身の価値観や活動範囲に合わせて選択することが大切です。

血液透析を選択する際の仕組み

血液透析は、シャントと呼ばれる血液の出入り口を作成し、ダイアライザーで血液を濾過する仕組みに基づいています。体内から取り出した血液を浄化し、体に必要な成分を調整して戻します。

ダイアライザーによる濾過の重要性

血液透析の心臓部と言えるのがダイアライザーです。細いストローのような中空糸が数万本束ねられた構造をしており、微細な穴が開いています。

血液がこの糸の中を通り、周囲を透析液が流れることで、濃度差を利用した拡散が起き、尿毒素と呼ばれる老廃物が透析液へと移動する仕組みです。

また、ダイアライザーは水分除去の役割も果たします。腎機能が低下すると尿が出にくくなり、体内に水分が溜まってしまうため、外部の助けが大切です。

装置によって圧力をかけることで、余分な水分を血液から絞り出し、精密なコントロールを行うことで、血圧の安定やむくみの解消が可能となります。

ダイアライザーの膜素材も進化しており、体への親和性が高いポリスルホン膜などが主流となっていて、副作用のリスクが低下しました。

シャントの作成とメンテナンス

血液透析を行うには、毎分200ミリリットル程度の大量の血液を取り出す必要があります。通常の静脈では血流が足りないため、手術を行います。

動脈と静脈をつなぎ合わせ、静脈を太く発達させたシャントを作り、シャントは、透析治療を継続するための命綱とも呼べる重要な場所です。

シャントは作成して終わりではなく、日々の観察が重要で、血流が滞っていないか、音を聞いたり触れたりして確認する習慣を身につけましょう。

狭窄や閉塞が起きると治療が困難になるので、異常を感じたらすぐに医療機関に相談する体制を整えておくことで、治療の質を維持できます。

重い荷物をシャント側の腕で持たない、腕枕をして寝ないといった日常の配慮も大切で、血管を大切にすることが、長期間の治療継続に直結します。

もしシャントの音が聞こえなくなったり、振動が弱まった場合は、緊急の処置が必要です。

透析液の組成と役割

透析液は単なる水ではなく、体液に近い電解質バランスに調整された特別な液体で、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどが精密に配合されています。

血液と接触した際に成分の過不足を補正し、腎不全で高くなりやすいカリウムを排出し、酸性に傾いた血液をアルカリ側に戻す働きをします。

現代の透析医療では、透析液の清浄度も高く保たれていて、不純物を取り除いたきれいな液を使用することで、長期的な合併症の予防に寄与します。

最近では、清浄な透析液を大量に血液中へ補充するオンラインHDF、という治療法も注目されていて、大きな老廃物の除去が可能になりました。

血液透析に用いる主要な設備

  • 血液を安全に循環させ、流量を制御する透析監視装置
  • 老廃物を取り除く心臓部となるダイアライザー(人工膜)
  • 血液と透析液の接触を防ぎながら循環させるための血液回路
  • 高い血流を確保し、スムーズな脱血を行うための専用穿刺針
  • 極限まで不純物を取り除いた透析液を供給する水処理システム

人工透析が必要になる主な原因と背景

人工透析を導入する原因の第一位は糖尿病性腎症であり、長年の高血糖状態が腎臓を傷めることで発症し、他にも高血圧からくる腎硬化症などが主要な原因として挙げられます。

糖尿病性腎症の進行と対策

糖尿病を患っている期間が長くなると、全身の細い血管にダメージが蓄積し、腎臓は糸球体という細血管の塊であるため、影響を強く受けます。

初期には自覚症状がほとんどありませんが、タンパク尿が出始めると進行のサインで、血糖コントロールを怠ると、腎機能が徐々に低下していきます。

進行すると急激に悪化する傾向があるため注意が必要で、一度悪化した機能を戻すことは困難ですが、食事療法で進行のスピードを緩めることは可能です。

透析を遅らせるためには、早期の段階から腎臓専門医と連携することが大切で、全身の血管を守る視点を持つことで、将来的な不安を軽減できます。

糖尿病は全身疾患であり、腎臓だけでなく眼や神経にも影響を及ぼすので、総合的な体調管理を行うことが、透析導入を遅らせることになるのです。

現代の医学では、SGLT2阻害薬などの新しい薬も登場しており、腎保護の効果が期待されています。

慢性糸球体腎炎の長期的な経過

かつて透析導入原因の首位であった慢性糸球体腎炎は、腎臓のフィルター部分に炎症が続く病気で、IgA腎症などが代表的です。

健診での潜血指摘から見つかることも多く、数十年という長い年月をかけて進行する場合があります。

近年は治療法の進歩により、早期に発見できれば寛解を目指せるようになっていますが、治療を受けずに放置すると、最終的に腎不全に至ります。

風邪などの感染症をきっかけに悪化することもあるため、日頃から体調を整える習慣をつけましょう。

高血圧が腎臓に与えるダメージ

高血圧の状態が続くと、腎臓内の血管が硬くなり、血流が悪化し、これを腎硬化症と呼び、高齢化に伴い増加している原因疾患の一つです。

腎臓は血圧を調節するホルモンも出しているため、機能が悪くなるとさらに血圧が上がるという悪循環に陥りやすい特徴を持っています。

特に高齢の方は、腎機能の低下が緩やかであっても、高血圧を放置することで一気に透析が必要になるリスクが高まります。減塩が何よりの特効薬です。

透析導入の主な原因疾患

疾患名主な原因・背景主な対策と管理
糖尿病性腎症長年の高血糖による毛細血管損傷血糖値の維持、食事療法
慢性糸球体腎炎免疫異常等による糸球体の炎症尿検査、血圧管理、薬物治療
腎硬化症動脈硬化に伴う血管の硬化厳格な血圧コントロール、減塩
多発性嚢胞腎遺伝的要因による嚢胞形成定期経過観察、血圧管理

塩分の摂りすぎや肥満は、血圧を通じて腎臓に負担をかけます。生活習慣を見直すことは、腎臓の寿命を延ばすための直接的な対策です。

家庭での血圧測定を行い、目標値を維持する努力が重要で、日常の小さな積み重ねが、将来的な透析導入の回避につながります。

血液透析による日常生活への変化と適応

透析治療が始まると通院という時間的な制約が生まりますが、それ以外の時間は自由に過ごせます。食事や水分の制限を理解し、生活の一部として取り入れることが大切です。

通院スケジュールと時間の確保

血液透析の基本は、週3回の通院です。1回の治療に4時間、準備を含めると約5時間から6時間を医療機関で過ごすことになります。

最初は時間の長さに戸惑うかもしれませんが、多くの患者さんは読書や睡眠などを通じて、この時間をリラックスタイムとして活用しています。

最近では夜間透析を行う施設も増えており、日中働いている方でも仕事を続けられる環境が整いつつあるので、自分に合った施設選びをしてください。

食事療法の基本と楽しむ工夫

腎臓の代わりに装置で毒素を除去するため、次回の透析までに体に溜まる老廃物をコントロールする必要があり、塩分を控えることは非常に重要です。

カリウムの制限は心臓への負担を避けるために大切ですが、全ての食べ物を禁止するわけではなく、調理法を工夫すれば美味しく食べられます。

野菜は茹でこぼすことでカリウムを減らせ、また、出汁の旨味や酸味を活用すれば、塩分が少なくても満足感のある食事になります。

管理栄養士に相談しながら、自分の好きなものを適量楽しむスキルを身につけましょう。正しい知識が、ストレスのない食生活を支えてくれます。

外食の際も、選び方一つでコントロール可能で、麺類の汁を飲まない、ドレッシングを別にするなどの習慣が、大きな差を生みます。

制限ばかりに目を向けず、何なら食べられるか、を前向きに探しましょう。最近では透析患者向けの便利な食品も数多く販売されています。

水分管理と体重測定の大切さ

透析間の体重増加を抑えることは、治療中の血圧低下や心臓への負担を減らすために重要で、除去できる水分量には限界があるため、意識が必要です。

毎朝の体重測定を行い、増え幅を確認することが自己管理の第一歩となります。喉が渇いたときは、氷を口に含んだり、うがいをしたりすることが有効です。

塩分を控えることで、自然と喉の渇きも和らぎます。体重管理は厳しく感じられるかもしれませんが、守ることで透析中の症状を防げます。

体重が増えすぎると、透析中に足がつる(こむら返り)などの不快な症状が出やすくなります。夏場は特に注意が必要で、エアコンを上手に使って発汗を抑えるなどの工夫も有効です。

日常生活のセルフチェック

  • 毎朝、同じ条件(衣服等)での正確な体重測定
  • 起床時、就寝前の血圧測定と数値の記録(ノート等)
  • シャント部の「スリル(振動)」と「血管音」の確認
  • 下肢(足の甲、脛)のむくみ具合を目視と指圧で確認
  • 尿量や色、体調の急激な変化(息切れ等)の有無

透析療法を継続するための体調管理術

長期にわたる透析生活では、合併症を防ぐための管理が重要で、薬を正しく服用し、定期的な血液検査の結果をもとに医師と対話することで、良好な体調を維持できます。

合併症の予防と早期発見

透析患者さんは、腎臓の機能不足により貧血になりやすかったり、骨が弱くなったりするリスクがあるため、防ぐために、適切な処置が必要です。

自覚症状が出る前に数値で異常を捉えることが、深刻な事態を防ぐ鍵で、定期的な検査により、血管の石灰化などの変化をいち早く察知できます。

自分の検査結果に興味を持ち、数値の変化を確認する姿勢が大切で、医療従事者と情報を共有することで、より適切な治療方針を一緒に立てられます。

また、感染症への抵抗力が弱まる傾向があるため、予防接種や手洗い、うがいの徹底も欠かせません。自身のバリア機能を守る意識を持ちましょう。

合併症は全身の血管系に現れることが多いですが、日々の管理次第で十分に予防可能です。

薬物療法の役割と重要性

透析治療だけでは補いきれない機能を、薬でサポートし、リンを抑える薬や血圧を調整する薬など、それぞれに明確な目的があります。

特に食事と一緒に服用する薬は、タイミングを守ることで効果を発揮し、飲み忘れが生じないよう、お薬カレンダーを利用するのも良い方法です。

薬の種類が多くなると負担に感じることもありますが、一包化を依頼するなどの工夫で継続しやすくなります。自己判断での中断は避けてください。

最近では、注射で投与するリン吸着薬なども登場しており、服薬の負担を軽減する工夫がなされているので、最新の情報を主治医に確認してみましょう。

ただし、薬はあくまでサポーターです。自身の努力(食事・管理)と薬の相乗効果で、安定した健康状態を維持することが可能になります。

健康維持のための習慣

習慣項目主な目的具体的な推奨行動
定期採血・検査栄養状態と毒素除去の確認月2回以上の検査データの把握
服薬の厳守電解質バランスの調整服用タイミングのルーチン化
適切な運動筋力維持、ADLの向上毎日20分程度の軽い有酸素運動
十分な睡眠身体の回復、自律神経の安定規則正しい睡眠時間の確保

運動習慣がもたらすポジティブな影響についても注目されていて、現在は透析患者さんにも適切な負荷の運動が強く推奨される時代になりました。

散歩や軽い筋力トレーニングなど、無理のない範囲で体を動かしましょう。運動を行うことで血液循環が良くなり、老廃物の排出も促されます。

自分の体力に合わせた目標を立て、日々少しずつ動く習慣をつけることが大切で、体を動かすことは気分転換にもなり、心の健康も支えてくれます。

施設によっては透析中にリハビリを行える場所もあり、活動的な毎日を送るために、自分にできる運動を見つけていきましょう。

また、運動は筋肉を維持するだけでなく、骨の健康や血圧の安定にも寄与します。

自分に合った透析施設を見極めるポイント

透析は長期にわたるため、通いやすさやスタッフとの相性を考慮して施設を選ぶことが大切です。送迎の有無や夜間対応など、自分の生活に合う環境を整えましょう。

通院の利便性とサポート体制

週3回の通院は、天候にかかわらず継続する必要があります。自宅からの距離はもちろん、送迎サービスの有無は大きな判断材料で、足腰に不安がある場合、ドア・ツー・ドアの送迎は生活の質を左右します。

また、急な体調不良時のバックアップ体制も確認しておくべき点で、入院設備がある病院と連携しているかどうかを知っておくことで、安心感が得られます。

災害時の対応マニュアルが整備されているかどうかも重要で、非常時にどこへ連絡し、どこで治療を受けられるかを確認しておくと安心です。

医療スタッフとのコミュニケーション

透析室では医師や看護師など多くのスタッフと関わります。長時間を共にする場所だからこそ、話しやすい雰囲気であるかどうかは非常に重要です。

質問に対して丁寧に答えてくれるか、患者さんの変化に気づいてくれるかを確認してください。見学の際に感じた直感を大切にしましょう。

不安に寄り添ってくれるスタッフがいる施設は理想的で、コミュニケーションが円滑であれば、日々の悩みも相談しやすくなり、適切な管理が行えます。

定期的な面談(カンファレンス)が行われている施設は、患者さんの声を反映させる姿勢があります。意見を尊重してくれる環境かを見極めてください。

提供されるケアとオプションの充実

基本的な治療に加え、フットケアや食事相談などのサポートが充実している施設もあり、このようなケアは合併症を防ぐために役立ちます。

Wi-Fiの利用可否やテレビの有無など、長時間を過ごすための設備も無視できません。快適な環境は、治療時間を有意義なものに変えてくれます。

旅行の際、全国各地の提携施設を紹介してくれるネットワークを持っているかどうかも、ライフスタイルを広げる上で役立つ情報です。

また、管理栄養士による献立のアドバイスが受けられるか、専門の検査機器が揃っているかなど、多角的に施設を評価することをお勧めします。

施設選びのチェックリスト

  • 自宅や勤務先から30分以内でストレスなく通える距離か
  • 無料の送迎サービスや車椅子対応の車両が用意されているか
  • 仕事帰りに通える「夜間透析」の最終受付時間と終了時間
  • 管理栄養士による個別相談やフットケア等の専門外来の有無
  • 緊急時の転院先となる総合病院との緊密な連携体制の有無
  • 院内設備の清潔感、テレビ・Wi-Fi環境等のアメニティの充実

自分が求める優先順位を整理し、トータルで満足できる環境を選ぶことが大切です。長期的な視点で、心地よく過ごせる施設を見極めましょう。

Q&A

血液透析を始めたら一生続けなければならないのですか?

腎臓の機能が慢性的に低下して透析を導入した場合、基本的には継続が必要です。腎臓は一度機能を失うと再生することが難しいため、透析を止めることは体に毒素が溜まり生命に危険を及ぼします。

ただし、急性腎不全のように一時的な機能低下であれば、回復とともに離脱できる場合もあり、また、腎移植という選択肢もあり、移植が成功すれば透析の必要はなくなります。

透析治療にかかる時間は短縮できないのですか?

標準的な治療時間は1回4時間ですが、これは血液中の毒素を十分に除去するために必要な時間です。

時間を短縮すると、体内に老廃物や水分が残りやすくなり、長期的に心不全や骨の異常などの合併症を引き起こすリスクが高まります。

効率を追求するよりも、自分の体調に見合った適切な時間をかけることが健康維持には重要です。しっかりと時間をかけて浄化することが、元気に過ごすための鍵となります。

最近は5時間透析などを推奨する声もあり、時間が長いほど予後が良いというデータも出ています。

仕事や旅行を続けることは可能ですか?

多くの方が仕事や旅行を楽しみながら透析を続けています。お仕事については、夜間透析を利用したり、職場の理解を得てスケジュールを調整したりすることで継続可能です。

旅行についても、あらかじめ旅行先の近くにある施設を予約する臨時透析という仕組みを利用すれば、国内外を問わず出かけることができます。

日本全国には透析施設があるため、どこへ行っても治療を受けられるのが強みです。

透析中に痛みを感じることはありますか?

最も痛みを感じる場面は、血液を取り出すための針を刺す際で、透析で使用する針は通常の採血用よりも太いため痛みを感じやすいですが、現在は麻酔のテープを使用して和らげる方法が一般的です。

治療が始まってしまえば、血液が循環していること自体に痛みはありません。ただし、急激な除水などによって血圧が下がると、足のつり(こむら返り)を感じることがあります。

その際はすぐにスタッフへ伝えることで、除水速度の調整などの適切な対応が受けられます。

以上

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大垣中央病院・こばとも皮膚科

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