高血圧性脳症とは、血圧が重度に上昇し続けることで脳内の血管や神経細胞に負担がかかり、さまざまな神経学的症状を引き起こす病態を指します。
血圧が高い状態が長く続くと、頭痛や意識障害、けいれん発作といった深刻な症状に至ることがあり、命に関わる合併症が疑われます。
この病気は慢性的に高い血圧を放置している場合だけでなく、急激に血圧が上昇した場合にも起こることがあるため、循環器内科の受診を迷われている方は早めに正しい知識を得て、予防と治療に取り組むことが大切です。
病型
高血圧性脳症の病型は、どのようなメカニズムで脳に障害が及んでいるか、あるいは血圧の上昇幅や患者さんの背景疾患によっていくつかに区分されます。
ここでは、高血圧性脳症に関連する代表的な病型について詳しく解説します。
血圧急上昇型と慢性高血圧型
血圧の急激な上昇によって起こる高血圧性脳症と、長期間にわたり高血圧状態が持続して脳に微小なダメージが蓄積して起こる脳症とに大別できます。
前者は突然の頭痛や嘔吐、けいれんなど急性症状を伴うことが多く、後者は徐々に意識障害や神経症状が進行することが特徴です。
主な特徴をまとめた表
型 | 主な発症パターン | 主な症状の特徴 | 進行速度 |
---|---|---|---|
血圧急上昇型 | 急性の血圧上昇 | 激しい頭痛、嘔吐、けいれん、意識混濁など | 比較的急速 |
慢性高血圧型 | 長期的な高血圧継続 | 軽度の神経症状から進行性の意識障害へ | ゆっくり進行 |
急性か慢性かで症状や進み方が異なるものの、どちらの場合でも脳の血管壁に大きな負担がかかるため、早めの対応が重要です。
悪性高血圧性脳症
特に血圧が極度に高くなる悪性高血圧と呼ばれる状態になると、脳の血管自体が過度に収縮や拡張を繰り返し、血管壁に損傷が生じます。これが急性のむくみやけいれんを引き起こす高血圧性脳症につながります。
悪性高血圧の管理には入院治療が必要になる場合があります。
二次性高血圧による脳症
腎臓病や内分泌疾患が原因で高血圧を発症し、その結果として脳症の症状が表れるケースもあります。
二次性高血圧に起因する脳症は、原因疾患に対する治療と並行して血圧管理を進める必要があるため、総合的な診断と治療方針の立案が求められます。
合併症に着目した病型
脳出血や虚血性脳卒中、心不全、腎障害などを合併しているかどうかも病型を考えるうえで重要です。合併症の有無で治療の優先順位が変わり、神経内科や循環器内科、腎臓内科など複数の診療科が連携することがあります。
表で示すように、高血圧性脳症は多岐にわたる病型・背景を持ち、個々人の病態に合わせた対応が大切です。
合併症と関連する病型の一覧
合併症・背景 | 病型例 | 治療のポイント |
---|---|---|
腎臓病 | 二次性高血圧型 | 原疾患の治療と血圧コントロール |
糖尿病 | 慢性高血圧型 | 生活習慣管理と内服治療の両立 |
脳出血 | 高血圧性脳症急性悪化型 | 脳出血のコントロールと並行した対応 |
虚血性心疾患や心不全 | 心血管合併型 | 心臓への負担軽減と血圧管理 |
高血圧性脳症の症状
高血圧性脳症では、急性・慢性を問わず脳の血流コントロールが乱れ、さまざまな神経学的症状が現れます。早期に気づけるよう、症状の特徴や経過を理解しておくことが重要です。
代表的な神経症状
もっとも多いのは頭痛や嘔気、嘔吐といった症状で、急激に血圧が上昇したタイミングで強い頭痛が生じることがあります。視野の異常や眼球運動の障害など、脳の特定部位が影響を受けるケースも珍しくありません。
- 頭痛(拍動性の激しい痛みを感じることもある)
- 嘔気・嘔吐(消化器症状を伴い脱水を招きやすい)
- 視野障害(視界がぼやける、二重に見えるなど)
こういった症状は血圧が下がると一時的に改善することもありますが、必ずしもそれで安心できるわけではありません。
意識障害と精神症状
重度の血圧上昇で脳がむくみを起こすと、意識障害や錯乱、場合によっては幻覚や興奮状態に陥ることもあります。
本人が自覚できないまま進行する場合があるため、周囲の方が変化に気づき、迅速に医療機関へ相談することが欠かせません。
症状別の重症度目安
症状例 | 軽度 | 中等度 | 重度 |
---|---|---|---|
頭痛 | 持続時間が短い | 長く続く | 極めて激しい痛み |
嘔気・嘔吐 | 断続的、水分補給可能 | 頻回、脱水リスクが高い | 連続的、点滴などが必要な場合あり |
意識レベル | ほぼ正常 | 意識がはっきりしない | 失神や深い意識障害 |
けいれん | ほぼなし | まれに単発 | 繰り返し発作 |
視神経乳頭浮腫やけいれん発作
目の奥の血管にも影響が及ぶと視神経乳頭浮腫と呼ばれる状態になり、視力低下や視界のかすみを訴える方も少なくありません。さらにけいれん発作が加わると、全身に力が入らなくなったり、意識を失ったりといった危険な状態に移行します。
慢性的な疲労感や集中力の低下
慢性高血圧型の場合、日常的に頭が重い、集中力が続かない、物忘れが増えるといった軽度の症状がじわじわと進行することがあります。
こうした症状を見落とすと取り返しがつかなくなるケースもあるため、軽視せずに早めに医師に相談することが大切です。
なお、高血圧性脳症の症状は個人差が大きく、はっきりした原因やメカニズムが分かりにくいことがあります。血圧の変動とあわせて日々の体調変化を記録しておくと、受診時に役立ちます。
メモ習慣で症状を把握
- 朝・昼・晩の血圧測定値
- 頭痛の強さやタイプ、持続時間
- 食事内容や水分摂取量
- ストレスの有無や生活環境の変化
こういった情報を記録しておくと、医師が治療方針を検討する材料になります。
高血圧性脳症の原因
高血圧性脳症は、ただ血圧が高いというだけでなく、血管の構造変化やホルモンの分泌異常など、複数の要因が絡み合って発症します。
どのような原因があるのか、あらかじめ理解しておくと日常生活での注意点を見出しやすくなります。
脳の自己調節機能の破綻
脳の血管には、自ら血流を一定に保とうとする自己調節機能があります。血圧が急上昇した場合、この機能が破綻すると過剰な血液が脳内に流れ込み、むくみや圧迫が生じやすくなります。これが高血圧性脳症の主たる原因の一つです。
血圧と脳循環の関係をまとめた表
血圧の変化幅 | 脳血管の反応 | 結果 |
---|---|---|
適度な上昇 | 血管収縮や拡張で血流を制御 | 安定した脳血流を維持 |
過度の上昇 | 調節機能が限界に達しうまく制御不可 | むくみ、圧迫、神経細胞の損傷 |
長年の高血圧による血管壁の変性
慢性的な高血圧状態が続くと、脳内の細い血管壁が厚くなったり硬くなったりして、柔軟性を失います。これによって血流の調節がうまくいかなくなり、血圧が一時的に高騰しただけでも脳内に大きなストレスがかかるようになります。
内分泌異常や腎疾患などの二次性高血圧
副腎や甲状腺などホルモンを分泌する臓器の疾患、あるいは慢性腎臓病などで血圧がコントロールしづらい状態に陥ると、高血圧性脳症が起こるリスクが高まります。二次性高血圧の方は、原疾患を含めた総合的な管理が必要になります。
二次性高血圧に多い原因
- 腎実質性高血圧(慢性腎臓病など)
- 腎血管性高血圧(腎動脈狭窄など)
- 内分泌性高血圧(クッシング症候群、原発性アルドステロン症など)
- 甲状腺機能亢進症
- 褐色細胞腫
これらの疾患を有する方は定期的な検査と医師のフォローが大切です。
高カロリー・高塩分の食生活やストレス
食生活の乱れやストレスの蓄積は、高血圧のリスク要因となります。糖質や脂質、塩分を過剰に摂取している方、日頃の生活習慣が不規則な方は、知らないうちに血圧が上昇しやすい状態になっているかもしれません。
職場や家庭でのストレスが続くと血圧が恒常的に上がる場合もあるため、生活習慣の見直しは重要です。
食生活のチェックポイント
チェック項目 | 内容 |
---|---|
塩分摂取量 | 1日の摂取塩分量を6g未満に抑える努力が必要 |
カロリーコントロール | 適切なエネルギー摂取により体重管理を行う |
アルコール | 過剰摂取は避けて適量(日本酒1合相当程度)を守る |
カフェイン | 過度の摂取は交感神経を刺激し血圧を上げやすい |
高血圧性脳症の検査・チェック方法
高血圧性脳症が疑われる場合や高血圧で頭痛や視野障害などの症状がある場合、病院で行ういくつかの検査によって総合的に診断します。ここでは主に用いられる検査の概要やチェック方法をご紹介します。
血圧測定と身体診察
まずは血圧測定が基本になります。診察室では看護師や医師が安静時の血圧を測定し、脈拍や呼吸状態、心音・肺音の聴診など身体診察を行います。
自宅での血圧測定記録も診断に役立ちますので、日々の値をこまめに記録するとよいでしょう。
自宅で血圧を測る際のポイント
- 毎日同じ時間帯(朝と寝る前など)に計測する
- トイレを済ませ、5分程度安静にしてから計測する
- 血圧計は腕に巻くタイプで、正しい位置に装着する
- 血圧手帳やアプリなどに記録し、受診時に提示する
眼底検査
高血圧が続くと、網膜血管に特有の変化が起きるため、眼科的な検査を行うことがあります。視神経乳頭浮腫の有無や網膜出血などは高血圧性脳症の判断材料にもなります。
MRI・CTなどの画像検査
脳の状態を詳しく調べるためにMRIやCTスキャンで脳実質や血管の様子を確認します。高血圧性脳症であれば、脳の白質部分や後頭葉付近にむくみが見られることがあり、出血や梗塞の有無も合わせてチェックします。
画像検査の特徴をまとめた表
検査方法 | 特徴 | メリット |
---|---|---|
CT | X線で脳を断層撮影する | 出血があるかどうか即座に確認しやすい |
MRI | 磁気と電磁波で詳細な断面図を得る | 白質病変や微細な異常の検出に有用 |
血液・尿検査
血液検査では腎機能、電解質バランス、血糖値、ホルモン値などを確認し、二次性高血圧の有無や全身状態を評価します。尿検査でもタンパク尿や血尿の有無をチェックし、腎機能の状態を把握します。
- クレアチニンや尿素窒素:腎機能を反映
- ナトリウムやカリウム:電解質バランス
- 血糖値やHbA1c:糖代謝異常の有無
- アルドステロンやレニン活性:内分泌性高血圧の可能性
これらの検査結果を総合的に見ながら、脳への影響が疑わしい場合には追加で精密検査を実施することがあります。
高血圧性脳症の治療方法と治療薬について
高血圧性脳症の治療では、急激に高くなった血圧をコントロールすると同時に、脳機能の回復や合併症予防を図ります。大きく分けて急性期と慢性期における治療方針があり、薬物療法だけでなく生活習慣の改善も欠かせません。
急性期の血圧管理
急性期には入院を伴うことが多く、点滴による降圧薬の投与で過度に上がった血圧を徐々に下げます。一気に血圧を下げすぎると脳や臓器への血流が低下するリスクがあるため、適度なペースでの血圧調整が重要です。
よく用いられる降圧薬の例
薬剤名 | 作用機序 | 用いられる場面 |
---|---|---|
カルシウム拮抗薬 | 血管平滑筋を弛緩して血圧を下げる | 緊急降圧や慢性管理の両方 |
β遮断薬 | 心拍数を下げ、心臓の負荷を軽減 | 心疾患を伴う高血圧 |
ACE阻害薬 | アンジオテンシン変換酵素を阻害 | 腎障害を伴う高血圧 |
ARB | アンジオテンシンII受容体を阻害 | 腎障害や糖尿病合併の高血圧 |
けいれんや脳浮腫に対する治療
高血圧性脳症にけいれん発作がある場合、抗けいれん薬を使用することがあります。また、脳浮腫が強い場合にはステロイド薬や浸透圧利尿薬(マンニトールなど)を用いて脳のむくみを和らげます。
こうした治療を行う場合、脳神経内科や救急科との連携が必要になります。
- 抗けいれん薬:フェニトイン、バルプロ酸など
- 浸透圧利尿薬:マンニトール、グリセロールなど
慢性期の降圧療法
急性期を乗り越えた後も、再発予防のために降圧療法を継続します。外来通院しながら内服薬を服用し、適正血圧を維持することが大切です。
一部の患者さんでは複数の降圧薬を組み合わせる必要があり、個々の状態に合わせて処方内容が調整されます。
慢性期の管理に役立つ表
項目 | ポイント |
---|---|
服薬アドヒアランス | 薬を決められた通りに飲む |
自宅での血圧測定 | 朝・晩に測定し記録を医師に共有 |
塩分・カロリー制限 | 食事指導を取り入れ適度な運動も加味 |
ストレスコントロール | 生活習慣全般を見直し、十分な休息 |
生活習慣の改善
薬での降圧だけでなく、適度な運動、減塩食などが血圧コントロールには欠かせません。減塩意識を高めたり、メタボリックシンドローム予防の観点から体重管理にも気を配ったりすると、再発リスクを低減できる可能性があります。
- ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動
- 禁煙、節酒
- ストレスケア(リラクゼーション法、趣味の時間を確保するなど)
高血圧性脳症の治療期間
高血圧性脳症は急性期を乗り越えたとしても、その後の血圧管理が重要です。ここでは一般的な治療の流れや期間の目安についてご説明します。
最初に入院治療が必要になるケースでは、急性期に集中的な降圧治療を行うことで1~2週間程度で症状が落ち着くことがあります。その後は外来通院で薬の調整や脳の回復具合をモニタリングしていきます。
慢性期の管理には数カ月から数年単位での取り組みが続く場合が多いです。
急性期の目安
入院中は血圧の推移や神経学的症状を細かくチェックし、状態の変化に応じて点滴や内服薬の種類・量を調整します。
けいれんや意識障害が顕著な方は集中治療室での管理が必要になり、リスクが軽減されれば一般病棟へ移って経過観察に移行します。
治療期間の目安をまとめた表
治療ステージ | 期間の目安 | 主な治療・管理内容 |
---|---|---|
急性期 | 1~2週間程度 | 降圧治療、けいれん対策、脳浮腫対策など |
回復期 | 数週間~数カ月 | 外来通院、内服調整、リハビリテーションなど |
慢性期 | 数カ月~数年単位 | 日常生活指導、再発予防、合併症管理 |
回復期の外来通院
退院後は定期的に外来を受診し、血圧や症状を観察します。頭痛の有無やめまい、手足のしびれなど、ちょっとした異変も見逃さないように医師に報告することが大切です。
場合によっては画像検査などで脳の変化を確認しながら、治療を続けることもあります。
再発予防のための長期管理
急性期を乗り切った後も、高血圧を放置すると再び脳症を起こすリスクがあります。降圧薬の服用とあわせて、塩分制限や適度な運動習慣を維持し、ストレスをため込まないよう心がけるといった長期的な管理が必要です。
- 月1回~2回の定期受診を継続する
- 血圧や体調のセルフチェックを続ける
- 生活習慣・食事指導を守る
- 必要に応じて専門医(腎臓内科、内分泌内科など)と連携
日常生活の復帰目安
個人差が大きく、職場復帰や家事育児にフルで戻るまでの期間はさまざまです。急性期の状態が重かった場合は、頭痛や倦怠感が続くことがあり、焦らずに十分な休養を取りながら徐々に活動量を増やしていくとよいでしょう。
高血圧性脳症薬の副作用や治療のデメリットについて
薬物療法は高血圧性脳症の治療において大きな役割を担いますが、その一方で副作用やデメリットにも目を向ける必要があります。安心して治療を継続するためにも、リスクとメリットのバランスを理解しましょう。
降圧薬に多い副作用
血圧を下げる薬は、動悸や立ちくらみ、倦怠感、咳などの副作用を伴うことがあります。血圧が急に下がると頭が重くなったり、疲れやすく感じたりする方もいます。
医師は症状や検査結果を見ながら薬の種類や量を調整しますので、気になる変化があれば早めに相談してください。
降圧薬の代表的な副作用一覧
薬剤系統 | 主な副作用 | 対応策 |
---|---|---|
カルシウム拮抗薬 | ほてり、動悸、足のむくみ | 投与量調整、生活習慣の指導 |
β遮断薬 | だるさ、息切れ、抑うつ状態 | 運動時の注意、精神状態のフォロー |
ACE阻害薬 | 乾いた咳、味覚異常 | ARBへの切り替えを検討 |
ARB | めまい、血清カリウム上昇 | 定期的な血液検査でバランスを確認 |
けいれん抑制薬や利尿薬の副作用
けいれんを抑える薬(抗てんかん薬)には眠気やふらつきなどの副作用がみられることがあります。
利尿薬であるマンニトールなどは脱水や電解質異常を招く可能性があります。どちらも症状や検査結果を見ながら投与量を調整することが基本です。
治療のデメリットと生活への影響
高血圧性脳症の治療は、長期的な通院や薬の内服が不可避となる場合があります。複数の薬を飲み続ける負担や、日常生活での制約を感じることがあるかもしれません。
降圧薬やその他の薬により一時的に体調が変化したり、日常生活のペースに支障が出たりすることも考えられます。
- 通院に時間や費用がかかる
- 毎日の服薬が習慣化しないと血圧が不安定になりやすい
- 副作用による体調不良で仕事や家事が手につかないこともある
こうしたデメリットがあるとはいえ、放置すれば脳卒中や心不全、腎障害などの合併症リスクが高まるため、医療者とのコミュニケーションを密に取りながら、より適切な治療を継続することが大切です。
デメリットを軽減するための工夫
- 主治医や看護師に遠慮なく悩みを相談する
- 薬の飲み忘れ防止にピルケースやアプリを活用
- 家族や周囲のサポートを得やすい環境を整える
- 日々の生活リズムを安定させる努力をする
上記のような工夫を続ければ、副作用や生活面での負担を軽減しながら治療を継続しやすくなるでしょう。
高血圧性脳症は、早期の受診と適切な治療が回復のカギを握ります。普段から自分の血圧や体調に気を配り、少しでも異変を感じたら循環器内科や脳神経内科を受診することをおすすめします。
血圧コントロールと生活習慣の改善が、長い目で見たときにご自身やご家族の健康を守る上で重要です。
以上
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