QT延長症候群(Long QT Syndrome:LQTS)とは、心電図上の「QT間隔」と呼ばれる部分が、正常よりも延長する不整脈です。
QT間隔の延長は、心室の再分極(心筋細胞が次の収縮に備えて電気的に元の状態に戻ること)が遅れていることを意味しています。
こうした状態が続くと、突然の意識消失(失神)や、最悪の場合、心臓が突然停止する突然死の危険性があります。
QT延長症候群(LQTS)の病型
QT延長症候群(LQTS)は、遺伝形式の違いによって常染色体優性遺伝型と常染色体劣性遺伝型に大別され、さらに原因遺伝子の違いにより、複数の病型に分類されています。
遺伝形式による分類
QT延長症候群は、遺伝形式の違いにより以下の2つに分類できます。
- ロマノ・ワード症候群
- ジャーベル・ランゲニールセン症候群
常染色体優性遺伝を示すロマノ・ワード症候群が最も一般的であり、多くの患者さんがこの型に該当します。
一方、常染色体劣性遺伝を示すジャーベル・ランゲニールセン症候群は極めて稀であり、聴覚障害を伴うのが特徴です。
ロマノ・ワード症候群の遺伝子異常
ロマノ・ワード症候群では、これまでの研究により少なくとも8つの染色体上に13個の原因遺伝子が報告されています。
心臓の電気的興奮を生み出すイオンチャネルの機能異常を引き起こす遺伝子変異により、心臓の興奮(活動電位持続時間)が延長し、心電図上でQT時間の延長として観察されることになります。
遺伝子型 | 原因遺伝子 | 染色体 | イオンチャネルの種類 |
LQT1 | KCNQ1 | 11p15.5 | カリウムチャネル |
LQT2 | KCNH2 | 7q35-36 | カリウムチャネル |
LQT3 | SCN5A | 3p21-24 | ナトリウムチャネル |
遺伝子型の頻度と特徴
先天性QT延長症候群において、遺伝子異常が確認できる割合は50~70%程度であることが報告されています。
遺伝子異常の頻度は、QT延長症候群1型(LQT1)が40%、2型(LQT2)が30~40%、3型(LQT3)が10%となっており、これら3つの遺伝子型で全体の80%以上を占めます。
- LQT1:運動時や精神的ストレス時に症状が出現しやすい
- LQT2:突然の音刺激や情動ストレスで症状が誘発されやすい
- LQT3:安静時や睡眠中に症状が現れやすい
後天性(二次性)QT延長症候群の特徴
後天性(二次性)QT延長症候群は、もともとのQT時間が正常または正常よりもやや長めの方が、何らかの誘因によってQT時間がさらに延長して発症する病態です。
誘因としては、特定の薬剤の服用、電解質異常(低カリウム血症、低マグネシウム血症)、徐脈などが挙げられます。
誘因が解消されればQT時間は短縮する傾向にありますが、多くの症例では、もともとのQT時間もやや長い傾向にあります。
また、後天性QT延長症候群においても、先天性QT延長症候群でみられる遺伝子異常が25%程度に認められます。
誘因 | 例 |
薬剤 | 抗不整脈薬、抗ヒスタミン薬 |
電解質異常 | 低カリウム血症、低マグネシウム血症 |
心拍数の異常 | 徐脈 |
QT延長症候群(LQTS)の症状
QT延長症候群(LQTS)の主な症状は、失神や心停止、突然死などで、生命にかかわる可能性もあるため、迅速な対応が必要です。
QT延長症候群(LQTS)の症状の特徴
QT延長症候群(LQTS)では、心臓が正常なリズムを維持できなくなることで、突然の意識消失や失神が起こります。
症状の発現は予測が難しく、運動中や強い精神的ストレス、突然の大きな音などの刺激をきっかけに発症します。
症状は個々によりさまざま
QT延長症候群の症状の発現パターンは多岐にわたり、めまいや動悸を伴う場合もあります。また、けいれんや筋肉のけいれんが起こる方もいるため、てんかんと誤診される可能性もあります。
QT延長症候群の主な症状
症状 | 特徴 |
失神 | 突然の意識消失、短時間で回復する場合が多い |
動悸 | 心臓の鼓動が速くなる感覚、不整脈を自覚する |
めまい | 立ちくらみや回転性のめまい、ふらつき感 |
けいれん | 筋肉の不随意な収縮、てんかんと類似した症状 |
QT延長症候群(LQTS)の症状が現れやすい状況
QT延長症候群の症状は、運動中や強い感情を伴う場面など、特定の状況下で発現しやすくなります。また、睡眠中や起床直後に症状が現れるケースもあり、24時間の注意が必要です。
症状が誘発されやすい状況の例
- 激しい運動や競技スポーツ(特に水泳、長距離走など)
- 強いストレス、恐怖を感じる場面(試験、プレゼンテーションなど)
- 突然の大きな音や驚きを伴う出来事(目覚まし時計、花火など)
- 水泳や水中での活動(特に冷水への急激な浸水)
QT延長症候群(LQTS)の原因
QT延長症候群(LQTS)の主な原因は、心臓の電気的活動を制御するイオンチャネルの遺伝子に変異が生じることです。この変異により心臓の電気的活動に異常が生じ、不整脈のリスクが高まります。
遺伝子変異とLQTSの関連性
QT延長症候群(LQTS)は、心臓の電気的活動に関与するイオンチャネルの遺伝子に変異が生じることで発症します。
遺伝子変異によって心筋細胞の再分極過程が通常よりも長くなり、心電図上でQT間隔の延長として観察されるようになります。
現在までに、15種類以上の遺伝子変異がLQTSの原因として特定されています。
遺伝子名 | 関連するイオンチャネル | 主な機能 |
KCNQ1 | カリウムチャネル | 再分極の促進 |
KCNH2 | カリウムチャネル | 再分極の調節 |
SCN5A | ナトリウムチャネル | 脱分極の開始 |
KCNE1 | カリウムチャネル補助サブユニット | チャネル機能の調節 |
遺伝子変異は、多くの場合、家族性に伝わることが知られており、親から子へと受け継がれる常染色体優性遺伝の形式を取ります。
しかしながら、一部の症例では新規の遺伝子変異が発生することがあり、家族歴のない患者さんでもLQTSを発症する可能性はあります。
後天的要因
遺伝性のLQTS以外にも、後天的な要因によってQT間隔の延長が起こることがあり、その代表的な例が薬剤性LQTSです。
これは、特定の医薬品の使用によって一時的にQT間隔が延長する状態を指します。
QT間隔を延長させる可能性のある代表的な薬剤群
- 抗不整脈薬(アミオダロン、ソタロールなど)
- 抗精神病薬(ハロペリドール、リスペリドンなど)
- 抗うつ薬(シタロプラム、エスシタロプラムなど)
- 抗ヒスタミン薬(テルフェナジン、アステミゾールなど)
- 抗生物質(エリスロマイシン、クラリスロマイシンなど)
電解質異常
特に、血清カリウム濃度の低下(低カリウム血症)は心筋細胞の再分極を遅延させ、QT間隔を顕著に延長させます。
電解質異常がQT間隔に与える影響
電解質異常 | QT間隔への影響 | 主な原因 |
低カリウム血症 | 延長 | 利尿剤の過剰使用、下痢、嘔吐 |
低カルシウム血症 | 延長 | 副甲状腺機能低下症、ビタミンD欠乏 |
低マグネシウム血症 | 延長 | アルコール依存症、慢性下痢 |
高カルシウム血症 | 短縮 | 副甲状腺機能亢進症、悪性腫瘍 |
電解質異常は重度の下痢や嘔吐、利尿剤の過剰使用などによって生じることがあります。また、摂食障害や厳格な食事制限によっても電解質バランスが崩れます。
その他の要因
要因 | メカニズム | 注意点 |
徐脈 | 心拍数低下によるQT間隔延長 | 運動選手や高齢者で注意が必要 |
低体温 | 心筋細胞の代謝低下 | 偶発性低体温症や治療的低体温法で発生 |
中枢神経系疾患 | 自律神経系の異常 | 脳卒中や頭部外傷後に注意が必要 |
心筋虚血 | イオンチャネル機能の障害 | 冠動脈疾患患者で注意が必要 |
QT延長症候群(LQTS)の検査・チェック方法
QT延長症候群(LQTS)の診断では、心電図検査を中心とした複数の検査と臨床症状の評価が必要です。
心電図検査
QT延長症候群(LQTS)の診断において、12誘導心電図検査は最も基本的な検査方法となります。この検査では、心臓の電気的活動を記録し、QT間隔(心電図上のQ波の始まりからT波の終わりまでの時間)を測定します。
QT間隔が延長している場合、LQTSの可能性が高くなります。
ただし、QT間隔は年齢や性別、心拍数によって変動するため、補正QT間隔(QTc)を算出して評価します。QTcの正常値や延長の基準は性別によって異なり、以下の表のように定められています。
性別 | QTc正常値 | QTc境界値 | QTc延長 |
男性 | <430ms | 430-450ms | >450ms |
女性 | <450ms | 450-470ms | >470ms |
ホルター心電図検査
24時間心電図(ホルター心電図)では、日常生活を送る中で24時間連続して心電図を記録し、QT間隔の変動や不整脈の有無を評価します。
特に、運動や睡眠など、さまざまな状況下でのQT間隔の変化を観察できる点が大きな利点となっています。
運動負荷心電図検査
運動負荷心電図検査では、患者さんに運動をしていただき、運動中および運動後の回復期におけるQT間隔の変化を観察します。
LQTSの中には運動時にQT間隔が異常に延長するタイプがあるため、この検査が診断の決め手となることがあります。
運動負荷の段階 | 評価ポイント |
運動中 | QT間隔の変化、不整脈の出現 |
回復期 | QT間隔の正常化速度、T波の形状 |
遺伝子検査
LQTSは遺伝性疾患であるため、遺伝子検査も診断に役立ちます。現在、LQTSの原因となる複数の遺伝子変異が同定されており、遺伝子解析を実施すると診断の確実性を高めることができます。
ただし、遺伝子変異が見つからないからといって、LQTSを完全に否定することはできません。
確定診断
LQTSの臨床診断では、以下のような要素をスコア化したSchwartz score(LQTSの診断基準)を用いて、LQTSの可能性を評価します。
- QTc値
- 臨床症状(失神など)
- 家族歴
- 遺伝子検査結果
スコア | 診断 |
≤1点 | Low probability of LQTS |
2-3点 | Intermediate probability |
≥4点 | High probability of LQTS |
確定診断には、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。
• Schwartz score ≥3.5点
• 病的遺伝子変異の同定
• 無症状でもQTc ≥500ms(反復測定で確認)
QT延長症候群(LQTS)の治療方法と治療薬について
QT延長症候群(LQTS)の治療は、生活習慣の改善を始め、薬物療法や必要に応じて外科的介入を実施います。
薬物療法
QT延長症候群(LQTS)の薬物療法では、主にβ遮断薬(βブロッカー)を使用します。
主にプロプラノロールやナドロールなどが処方されることが多く、交感神経系の活動を抑制することで、心臓の過剰な興奮を防ぎます。
薬剤名 | 主な作用 | 特徴 |
プロプラノロール | 非選択的βブロッカー | 広範囲の効果 |
ナドロール | 選択的β1ブロッカー | 心臓への選択性が高い |
メトプロロール | 選択的β1ブロッカー | 長時間作用型 |
アテノロール | 選択的β1ブロッカー | 1日1回投与可能 |
生活習慣の改善
薬物療法と並行して、生活習慣の改善も非常に重要です。QT間隔を延長させる可能性のある要因を避けることで、症状のコントロールを目指します。
- QT延長を引き起こす可能性のある薬剤の回避(抗不整脈薬、抗ヒスタミン薬、一部の抗生物質など)
- 電解質バランスの維持(特にカリウム、マグネシウム、カルシウム)
- 過度の運動や急激な温度変化を避ける
- 十分な睡眠、休息の確保
- ストレス管理を行う
植込み型除細動器(ICD)
βブロッカーによる治療で十分な効果が得られない場合や、心停止の既往がある高リスクの方には、植込み型除細動器(ICD)の使用を検討します。
ICDは、致死的な不整脈が発生した際に電気ショックを与え、心臓のリズムを正常に戻す装置です。この装置の導入により、突然死のリスクを大幅に低減できます。
ICD使用の利点 | ICD使用の注意点 | 適応 |
致死的不整脈の即時治療が可能 | 定期的なメンテナンスが必要 | 薬物療法抵抗性の患者 |
24時間体制で監視できる | 誤作動の可能性 | 心停止の既往がある患者 |
データ記録による治療評価が可能 | 心理的影響への配慮 | 高リスク遺伝子変異を持つ患者 |
遠隔モニタリング可能 | バッテリー交換手術 | 失神の既往がある患者 |
遺伝子型に基づく治療
遺伝子検査の結果を治療方針の決定に活用することで、より効果的な個別化医療が可能となります。例えば、LQT3型の患者には、ナトリウムチャネル遮断薬が効果的であるとされています。
遺伝子型 | 推奨される治療法 | 特徴 |
LQT1 | βブロッカー | 運動誘発性の症状に特に有効 |
LQT2 | βブロッカー、カリウム補充 | 聴覚刺激による症状にも対応 |
LQT3 | ナトリウムチャネル遮断薬 | 安静時の症状に効果的 |
LQT5 | カリウム補充 | カリウムチャネル機能改善 |
QT延長症候群(LQTS)の治療期間
QT延長症候群(LQTS)の治療は、基本的に生涯にわたって継続する必要があります。
治療期間の目安
軽度の症例では、数年間の薬物療法と定期的な経過観察で症状が安定し、治療を終了できる事例もあります。ただし、重症例や遺伝性の強い症例では、生涯にわたる継続的な治療と管理が必要です。
治療段階 | 期間 | 主な内容 |
初期治療 | 1〜3ヶ月 | 薬物療法の開始、生活習慣指導 |
安定期 | 6ヶ月〜数年 | 薬物療法の調整、定期検査 |
維持期 | 数年〜生涯 | 長期的な経過観察、必要に応じた治療調整 |
初期治療(通常1〜3ヶ月程度)では、薬物療法の調整や生活習慣の改善に重点を置きます。安定期では症状のコントロールが良好になり、薬物療法の微調整や定期的な検査が中心となります。
治療効果の評価
定期的に心電図検査や血液検査、ホルター心電図など行い、検査結果に基づき治療期間の調整を行います。
検査の頻度の目安
評価項目 | 頻度 | 目的 |
心電図検査 | 1〜3ヶ月ごと | QT間隔の評価、不整脈の検出 |
血液検査 | 3〜6ヶ月ごと | 電解質バランスの確認、薬物の副作用チェック |
ホルター心電図 | 6ヶ月〜1年ごと | 日常生活での不整脈の評価 |
治療効果が良好で、長期間症状が安定している場合は薬物療法の減量や中止を検討できる場合もありますが、QT延長症候群(LQTS)は再発のリスクが高いため、治療の中止には慎重な判断が必要です。
特に、遺伝性の症例では、治療を中断することで致命的な不整脈が発生する可能性があります。
薬の副作用や治療のデメリットについて
QT延長症候群(LQTS)の治療で主に使用されるβ遮断薬は、疲労感や運動時の心拍数上昇抑制、低血圧、めまい、うつ症状などの副作用が生じる可能性があります。
また、植込み型除細動器(ICD)治療のリスクには、機器の誤作動やリード線の不具合、感染リスクの増加などがあります。
β遮断薬の副作用
β遮断薬の使用に伴う主な副作用には、疲労感、めまい、低血圧などがあります。また、喘息患者さんでは気管支収縮を引き起こす可能性があるため、使用には注意が必要です。
副作用 | 対処法 | 注意点 |
疲労感 | 投薬量の調整、運動療法 | 急激な変更は避ける |
めまい | 起立時の注意、水分摂取 | 転倒リスクに注意 |
低血圧 | 塩分・水分摂取の増加 | 過度の摂取に注意 |
植込み型除細動器(ICD)のリスク
植込み型除細動器(ICD)では、感染のリスクが手術に伴う主な懸念事項の一つとなります。また、機器の誤作動や不適切なショックが発生する可能性があります。
リスク | 発生頻度 |
感染 | 1-2% |
誤作動 | 5-10% |
心理的影響 | 個人差あり |
薬物相互作用のリスク
一部の抗生物質や抗うつ薬、抗不整脈薬などは、QT間隔を延長させる可能性があるため、相互作用によりQT間隔がさらに延長し、致死的不整脈のリスクが高まる可能性があります。
新たな薬剤を使用する際には必ず主治医に相談し、QT延長症候群(LQTS)の治療との相互作用について確認することが大切です。
薬剤群 | 注意すべき薬剤例 | 代替薬の例 |
抗生物質 | エリスロマイシン | アジスロマイシン |
抗うつ薬 | パロキセチン | セルトラリン |
抗不整脈薬 | アミオダロン | ソタロール |
抗ヒスタミン薬 | テルフェナジン | ロラタジン |
保険適用と治療費
以下に記載している治療費(医療費)は目安であり、実際の費用は症状や治療内容、保険適用否により大幅に上回ることがございます。当院では料金に関する以下説明の不備や相違について、一切の責任を負いかねますので、予めご了承ください。
QT延長症候群(LQTS)の治療費は、症状の重症度や選択する治療法によって大きく異なります。一般的に、薬物療法から始まり、必要に応じて植込み型除細動器(ICD)の手術を行います。保険適用により患者の自己負担は軽減されますが、長期的な管理が必要なため、継続的な経済的負担を考慮する必要があります。
薬物療法の費用の目安
薬剤名 | 1ヶ月あたりの概算費用(3割負担の場合) |
アテノロール | 1,200円〜2,500円 |
プロプラノロール | 1,000円〜2,000円 |
メキシレチン | 2,500円〜3,500円 |
※長期的に服用する必要があるため、継続して治療費用がかかります。
植込み型除細動器(ICD)の費用の目安
項目 | 費用(3割負担の場合) |
ICD本体 | 70万円〜100万円 |
手術費 | 20万円〜30万円 |
入院費(約1週間) | 12万円〜18万円 |
ICDの埋め込みは高額な医療費がかかりますが、高額療養費制度の利用により負担を軽減できます。
定期的な検査・管理のための費用
- 心電図検査(3,000円〜5,000円)
- 血液検査(5,000円〜8,000円)
- ホルター心電図検査(8,000円〜12,000円)
- 運動負荷心電図検査(10,000円〜15,000円)
※一般的に、年に3〜4回の受診が必要です。
以上
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