石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)Calcific Tendinitis (Calcific Periarthritis) とは、肩の腱板にリン酸カルシウム結晶が蓄積し、慢性的な痛みや不快感を引き起こす症状です。

40~60歳の女性に発症しやすく、肩の痛みや腫れ、動きの制限をもたらします。

石灰沈着の原因は明確ではありませんが、加齢や肩の使い過ぎ、怪我などによって引き起こされると考えられています。

多くの場合は自然に改善しますが、症状が長引くケースもあり、悪化すると日常生活や仕事に支障をきたしかねません。

特に、手を上げたときや夜間に激しい痛みが生じやすく、大きな苦痛を伴うおそれがあるため注意が必要です。

この記事では、石灰沈着性腱板炎の症状や原因、治療法について詳しく解説していきます。

この記事の執筆者

臼井 大記(うすい だいき)

日本整形外科学会認定専門医
医療社団法人豊正会大垣中央病院 整形外科・麻酔科 担当医師

2009年に帝京大学医学部医学科卒業後、厚生中央病院に勤務。東京医大病院麻酔科に入局後、カンボジアSun International Clinicに従事し、ノースウェスタン大学にて学位取得(修士)。帰国後、岐阜大学附属病院、高山赤十字病院、岐阜総合医療センター、岐阜赤十字病院で整形外科医として勤務。2023年4月より大垣中央病院に入職、整形外科・麻酔科の担当医を務める。

LinkedIn

医師プロフィール

目次

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の症状

石灰沈着性腱板炎(せっかいちんちゃくせいけんばんえん)は、肩の不快感や痛みを引き起こす病気です。

痛みの現れ方や程度は人によって異なります。

石灰沈着性腱板炎の主な症状

石灰沈着性腱板炎の大きな特徴は「肩の痛み」です。肩を動かすと痛みを感じたり、重いものを持とうとすると肩に違和感を覚えたりします。

また、夜になると肩の痛みがひどくなり、眠れなくなる方も少なくありません。

これらの症状は、肩の中にある腱板にリン酸カルシウム結晶がたまって起こります。

症状の種類と痛みの特徴

石灰沈着性腱板炎の症状は、石灰沈着が腱板のどの部分にあるか、どの程度大きいかによって異なります。

カルシウム形成期の症状は少なく、カルシウム沈着が破壊される再吸収期に痛みを感じやすいです。

症状の種類には、疼痛(痛み)や肩の可動域の制限、夜間痛、違和感などがあります。

症状の種類特徴
疼痛(とうつう)肩の特定の部位に生じる痛み。特定の動きによって悪化するおそれがある
可動域の制限肩の動きが制限され、特定の方向に動かしにくくなる
夜間痛夜間や就寝時に痛みが増す
違和感肩全体の重だるさや継続的な違和感を覚える

疼痛(痛み)の特徴

石灰沈着性腱板炎による痛みは、肩の特定の部分に集中して現れ、激しい運動をしたあとや特定の動きをしたときに強くなるのが特徴です。

痛みは、肩だけではなく腕にまで広がる場合もあります。また、痛みの程度も人によって異なり、鋭い痛みや鈍い痛み、継続的な痛みなどさまざまです。

肩の動きに影響する症状

石灰沈着性腱板炎になると、肩の動き(可動域)が制限されるおそれがあります。

また、肩を上にあげる動作や、背中に手を回す動作が難しくなるケースが多く見られます。これは、痛みによって肩の動きを制限するため、または石灰の沈着による物理的な制限が原因です。

夜間の症状と睡眠への影響

石灰沈着性腱板炎による肩の痛みは、夜間や就寝時に増す傾向があります。

痛みのある側の肩を下にして眠れなくなる方も多く、夜間の痛みは睡眠の質に悪い影響を与えます。

石灰沈着性腱板炎の症状の変化

石灰沈着性腱板炎の症状には個人差がありますが、石灰の沈着場所や肩の使い方、時間の経過などにより痛みの程度が変化します。

  • 石灰の沈着場所や大きさによって症状の種類や程度が変わる
  • 活動量や肩の使い方によって症状が変化する
  • 時間の経過とともに痛みが変化する

痛みが強くなったり弱くなったりするほか、一時的に消失する場合もあります。

日常生活に支障をきたすおそれがあるため、症状が現れたら肩の使用を極力控えてください。

また、強い痛みや不快感がある場合は、専門の医療機関で診断を受けましょう。

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の原因

石灰沈着性腱板炎は、肩の腱板腱に石灰が沈着して発生します。

しかし、石灰がなぜ腱板腱に沈着するのかについては、医学界でもまだ完全には解明されていません。

一般的には、腱組織の変性や損傷により、腱が変性して石灰を沈着させると考えられています。

石灰沈着性腱板炎の発生に影響を与えるとされる主な要因は、血流不足や肩の使いすぎ、加齢などです。

要因説明
血流不足と栄養障害腱板の特定部位の血流不足が石灰化を促進する
腱の過度の使用肩の繰り返し使用によるストレスが石灰化に影響
加齢による変化年齢とともに腱組織が変化し、石灰化しやすくなる

血流不足と酸素供給の低下

腱板の特定の部分における血流不足は、石灰沈着の一因とされています。

血流が悪いために、腱組織が適切な栄養を受け取れなくなったり、不要な物質が排泄されなかったりすると石灰化が進んで石灰沈着性腱板炎を引き起こす可能性があります。

加齢による影響

年齢とともに腱組織が変化し、石灰化しやすくなります。実際に、石灰沈着性腱板炎は中年以降(40歳以上)の方に多く見られる病気です。

しかし、超高齢者(90歳以上)では石灰沈着性腱板炎の患者は多くありません。

遺伝的要因

遺伝的要因も、石灰沈着性腱板炎の発生に影響を与える可能性があります。

一部の研究では、家族歴がある患者において石灰沈着のリスクが高い事実が明らかになっています。

免疫系の問題

免疫系の炎症反応や変化は、腱組織の修復に影響を与え、異常な石灰沈着を引き起こす可能性があります。

ホルモンの影響

特に、女性ホルモンであるエストロゲンが、石灰沈着と関連している可能性があると指摘されています。

石灰沈着性腱板炎のリスク要因

石灰沈着性腱板炎は、40歳以上の女性に多く発症する傾向があります。

なお、肩の使い過ぎが石灰化を促進する可能性はあるものの、運動や肉体労働との直接的な関連性はないと考えられています。

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の検査・チェック方法

石灰沈着性腱板炎の病態を正確に特定し、症状に合った対応を行うためには医療機関での検査が必要です。

臨床診察によるチェック

石灰沈着性腱板炎が疑われる場合は、まず医師による診察を受けましょう。

診察では病歴や症状について確認したうえで、痛みや可動域、筋力などに関する身体診察が行われます。

  1. 疼痛部位の特定:痛みのある部位を触診し、具体的な位置を特定します。
  2. 可動域の検査:肩の動きを調べ、どの方向に動かしにくいかを確認します。
  3. 筋力テスト:肩の筋肉の力を評価し、腱板の機能をチェックします。
  4. 疼痛誘発テスト:肩を特定の方向に動かして、痛みが発生するかを確かめます。

症状に関する問診

まず、肩の痛みの発生時期、痛みの程度、夜間や休息時の痛みの有無などについて詳しく聞き取りを行います。

これにより、症状の特徴と原因を見極めやすくなり迅速な診断が可能です。

身体診察

身体診察では、医師が直接肩を診察し、可動域のチェックや痛みの部位の特定、肩の強度と安定性の確認などを行います。

肩の動きによって痛みが引き起こされるかどうかや、肩周りの筋肉の状態を確認します。

画像診断による検査

臨床診察によるチェックが終わったら、X線検査や超音波検査などで画像診断が行われます。

  1. X線検査:石灰沈着の有無や位置を確認するために行われます。特に石灰の大きさや形状の評価に有効です。石灰の形成期には均一な密度と明瞭な辺縁を示しますが、吸収期になると縁が不明瞭になってきます。
  2. 超音波検査:腱板の状態や石灰沈着の特徴を詳細に観察する検査です。腱の損傷や石灰沈着の部位を確認します。形成期の沈着物は高エコーで弧状に見えます。
  3. MRI:必要に応じて行われ、腱板の詳細な構造や周囲の組織の状態を確認します。

X線検査や超音波検査の結果をもとに診断を確定し、治療法や今後の生活における注意点を説明いたします。

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の治療方法と治療薬について

石灰沈着性腱板炎の治療は、まず手術を伴わない物理療法や薬物療法などを受けるのが一般的です。

改善しない場合には、超音波ガイド下経皮吸引術や体外衝撃波などのインターベンション治療、外科的治療が検討されます。

治療方法詳細備考
安静活動制限患部の負担軽減
物理療法ストレッチ、エクササイズ機能回復
超音波療法石灰化組織の分解痛みを和らげる
薬物療法成分名効果
NSAIDsロキソプロフェン等炎症、痛みの緩和
ステロイド局所的な炎症の抑制
リハビリテーション目的方法
ストレッチ可動域改善肩関節のストレッチ
筋力トレーニング筋強化肩周辺の筋肉強化
姿勢改善再発防止正しい姿勢の獲得、維持

手術以外の治療方法(非侵襲的治療方法)

肩関節を安静にしながらストレッチやエクササイズ、熱または冷却療法などを行い、症状の改善を図ります。

より積極的な治療法には、超音波ガイド下経皮吸引術や体外衝撃波治療(ESWT)があります。

  1. 安静:過度な運動や重い物の持ち上げを避け、患部への負担を軽減します。
  2. 物理療法:ストレッチや筋肉強化のエクササイズを通じて、痛みの軽減と機能の回復を図ります。
  3. 熱または冷却療法:痛みや炎症を和らげるために、冷却パックや温熱パッドを使用します。急性期には冷却を行い、慢性期には温める方法が有効とされています。
  4. 超音波ガイド下経皮吸引術:エコーで場所を確認しながら沈着物を直接取り除く治療法です。
  5. 体外衝撃波治療(ESWT):患部に繰り返しパルスを当てる治療法ですが、治療メカニズムについてはまだ議論があります。直接的な機械的効果に関しては、ESWTは沈着物自体の内圧を高めるため、カルシウム沈着物の断片化を引き起こすとされています。
    分子的効果については、新生血管の炎症反応と白血球の走化性によって誘発されるカルシウム沈着物の貪食に関係していると考えられています。

薬物療法

石灰沈着性腱板炎の薬物療法には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やコルチコステロイドが用いられます。

  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):痛みや炎症を和らげるために、ロキソニンやイブプロフェンなどが処方されます。
  • コルチコステロイド:重度の症状には、局所的にコルチコステロイドの注射が行われる場合があります。ただし、カルシウムの再吸収を阻害するリスクが指摘されています。

外科的治療方法

非侵襲的治療で十分な効果を得られなければ、外科的な治療である関節鏡視下石灰摘出術が行われます。

石灰沈着物を除去するための最小限の侵襲手術であり、保存的治療や低侵襲治療がうまくいかなかった場合の最終手段です。

リハビリテーション

痛みを軽減し、肩の機能を回復させるためには治療後のリハビリテーションが欠かせません。

リハビリテーションには、ストレッチや筋力トレーニング、姿勢の改善などがあります。

  • ストレッチ:肩の可動域を改善するためのストレッチが行われます。
  • 筋力トレーニング:肩周りの筋肉を強化します。
  • 姿勢改善:長期的な痛みの軽減と再発防止のために、正しい姿勢の維持が重要です。

これらのリハビリテーションは、症状の改善と再発防止のために、ある程度の期間(6カ月~1年程度)にわたって続ける必要があります。

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の治療期間

石灰沈着性腱板炎の治療期間は、症状の重さや年齢、治療方法などによって異なりますが、軽度であれば2週間程度とされています。

治療期間の目安

石灰沈着性腱板炎は、症状が現れる期間や重症度により大きく以下3つの型に分けられます。

急性期1、2週間から数カ月続きます。保存療法により、2週間程度で70%以上の人の症状が改善します。
亜急性期中等度の症状が1カ月から6カ月程度続きます。保存療法や低侵襲治療に加えて、手術療法を検討します。
慢性期運動時の痛みや違和感などが6カ月以上続く場合は、保存療法や低侵襲治療に加えて、手術療法を検討します。

石灰沈着性腱板炎は、70%のケースにおいて短期間(2週間程度)で改善します。

しかし、重度の場合や合併症がある場合は、治療期間が1年以上に及ぶ可能性があります。

治療期間に影響する要因

石灰沈着性腱板炎の治療期間に影響を与える要因は、症状の重さや石灰沈着の状態、治療を受ける方の年齢と健康状態、治療方法などです。

影響要因治療期間への影響
症状の重さ重いほど治療期間が長くなる
石灰沈着の大きさと位置大きい・複雑な位置ほど治療期間が長い
年齢と全体的な健康状態高齢者や他の健康問題があると長期化しやすい
治療方法の選択手術などの侵襲的な治療は治療期間が長期化しやすい

治療方法による治療期間の違い

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や物理療法、ステロイド注射を用いた場合、2週間程度で改善するケースがほとんどです。

一方、手術を行った場合は術後にリハビリテーションが必須となるため、6カ月~1年程度の治療期間を要します。

 合併症の有無

合併症の有無も治療期間に影響を与える要素です。

例えば、石灰沈着に腱板損傷を合併している場合や、ほかの肩の疾患が併発している場合、より複雑な治療が必要となるため治療期間が長引く可能性があります。

定期的に通院する

治療期間中は、医師の診察を定期的に受ける必要があります。症状の回復状況に応じて、治療法の変更を行います。

また、医師の指示を守り、物理療法や運動療法を受けるほか、ご家庭でもエクササイズや生活習慣の改善を心がけていただくと回復が早まります。

薬の副作用や治療のデメリットについて

薬物療法や物理療法、外科的治療などにより、石灰沈着性腱板炎の症状が軽減され、生活の質の向上につながる可能性があります。

一方で、これらの治療法には副作用やデメリットも存在するため注意が必要です。

治療法副作用・デメリット
薬物療法(NSAIDs)胃腸障害、心臓・腎臓への影響
コルチコステロイドの局所注射注射部位の感染、腱の損傷
物理療法・運動療法定期的な通院が必要
インターベンション治療法感染リスク、治療部位の痛みや腫れ
外科的治療感染リスク、全身麻酔に伴うリスク、凍結肩のリスク

 薬物療法の副作用

痛みや炎症を和らげるために用いられる薬物療法には、胃腸障害や心疾患、腎疾患、注射部位の感染などの副作用が発生するリスクがあります。

  1. 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):胃腸障害、心疾患や腎疾患のリスク増加など
  2. ステロイドの局所注射:注射部位の感染、腱の損傷、皮膚の変色など

特にNSAIDsの長期的な使用は、胃腸障害のリスクを高めるため注意が必要です。

また、ステロイドの局所注射を繰り返し行うと、組織の損傷を引き起こすおそれがあります。

物理療法と運動療法のデメリット

一般的に安全とされている物理療法や運動療法ですが、定期的に通院していただく必要がある点はデメリットです。

また、人によっては痛みが増加する場合があります。

インターベンション治療法のリスク

超音波ガイド下針吸引術や体外衝撃波治療(ESWT)では治療部位の痛みや出血が起こりやすいほか、感染のリスクもあります。

  1. 超音波ガイド下針吸引術:感染のリスク、局所的な痛みや出血など
  2. 体外衝撃波治療(ESWT):治療部位の痛みや腫れ、皮下出血など

体外衝撃波治療は負担の少ない非侵襲的治療ですが、治療後に痛みや不快感を覚える場合があります。

また、すべての患者様に効果的とは限らず、症状が改善するまでに多くの時間(6カ月以上)を要するケースも少なくありません。

さらに、体外衝撃波治療を実施できる施設は限られているのが実情です。

外科的治療法のリスク

外科的な治療である関節鏡視下石灰摘出術には、感染のリスクや全身麻酔に伴う合併症のリスク、凍結肩(frozen shoulder)のリスクなどが伴います。

手術によって、肩関節の動きが永続的に制限されるおそれもあります。また、手術後に長期間のリハビリテーションが必要となる点もデメリットです。

なお、石灰沈着性腱板炎の患者様の約10%に手術が必要だとする報告があります。

副作用とデメリットへの対応

治療を受ける際には、副作用やリスクについて理解し、担当医と十分に話し合いましょう。

また、治療中に異常を感じた場合は、すぐに医師へ相談してください。

治療期間中は十分な休息をとり、栄養のある食事を心がけると早期改善につながります。

保険適用の有無と治療費の目安について

石灰沈着性腱板炎の治療法には、保険が適用されるものと適用外のものがあります。

保険適用となる治療法

保険の対象となる治療法は注射や吸引療法、投薬療法、リハビリテーション、手術療法です。

治療内容保険適用の有無概要
注射、吸引療法適応あり石灰の吸引や、ステロイドを注射する治療は保険適用となります。
投薬療法適応あり痛みや炎症の軽減を目的として処方されます。
リハビリテーション適応あり物理療法や理学療法が含まれます。
手術療法適応あり肩甲関節周囲沈着石灰摘出術という手術名で保険適応があります。関節鏡視下手術で12,720点と設定されています。

上記の治療は、日本の健康保険制度によってカバーされるため、自己負担は一定の割合に抑えられます。

保険が適用されない治療法

体外衝撃波療法による石灰沈着性腱板炎の治療は、保険外診療(自費)となるため全額自己負担です。

日本では、難治性の足底腱膜炎に対してのみ体外衝撃波療法は保険適応があります。

治療費の目安

石灰沈着性腱板炎の1カ月あたりの治療費は、保険適用される保存療法や抗炎症薬の内服、リハビリテーションを行う場合、約10,000円から20,000円程度が目安です。

手術を行う場合は、入院費用や麻酔代、手術費用が必要となり、自己負担額が高額となります。

そのため、高額療養費制度の対象となるケースが多く、個々人の収入に応じた限度額までの支払いとなります。

また、自費診療である体外衝撃波療法などは、数十万円を超える場合も少なくありません。

治療法によっては経済的に大きな負担となるおそれがあるため、治療を受ける際には医療機関にて保険適用の範囲や自己負担額をよく確認しましょう。

また、保険適応外の治療は高額になりやすいものの、保険適応の治療に比べて効果が優れているとは必ずしもいえません。

保険適応外の治療については、費用や治療効果を医師と相談しながら選択してださい。

参考文献

KIM, Min-Su, et al. Diagnosis and treatment of calcific tendinitis of the shoulder. Clinics in Shoulder and Elbow, 2020, 23.4: 210.

LANGNER, Soenke, et al. Differentiation of retropharyngeal calcific tendinitis and retropharyngeal abscess: a case series and review of the literature. European Archives of Oto-Rhino-Laryngology, 2020, 277: 2631-2636.

CHO, Chul-Hyun, et al. Recovery pattern after arthroscopic treatment for calcific tendinitis of the shoulder. Orthopaedics & Traumatology: Surgery & Research, 2020, 106.4: 687-691.

DUYMAZ, Tomris; SINDEL, Dilşad. Comparison of radial extracorporeal shock wave therapy and traditional physiotherapy in rotator cuff calcific tendinitis treatment. Archives of rheumatology, 2019, 34.3: 281.

JUNIOR, Mauricio Drummond, et al. Predictive factors for failure of conservative management in the treatment of calcific tendinitis of the shoulder. JSES international, 2021, 5.3: 469-473.

LOUWERENS, Jan KG, et al. Quantifying the minimal and substantial clinical benefit of the Constant-Murley score and the Disabilities of the Arm, Shoulder and Hand score in patients with calcific tendinitis of the rotator cuff. JSES international, 2020, 4.3: 606-611.

DARRIEURTORT-LAFFITE, C., et al. Tolerance and effect of sodium thiosulfate in calcific tendinitis of the rotator cuff. Clinical Rheumatology, 2020, 39: 561-569.

FILIPOVIC, Tatjana; AVSENIK, Jernej. Retropharyngeal calcific tendinitis in the neurological emergency unit, report of three cases and review of the literature. Radiology and Oncology, 2023, 57.4: 430-435.

ALBANO, Domenico, et al. US-guided percutaneous irrigation of extra-shoulder calcific tendinitis. British Journal of Radiology, 2023, tqad020.

OUDELAAR, Bart W., et al. Efficacy of adjuvant application of platelet-rich plasma after needle aspiration of calcific deposits for the treatment of rotator cuff calcific tendinitis: a double-blinded, randomized controlled trial with 2-year follow-up. The American Journal of Sports Medicine, 2021, 49.4: 873-882.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3749672/

免責事項

当院の医療情報について

当記事は、医療に関する知見を提供することを目的としており、当院への診療の勧誘を意図したものではございません。治療についての最終的な決定は、患者様ご自身の責任で慎重になさるようお願いいたします。

掲載情報の信頼性

当記事の内容は、信頼性の高い医学文献やガイドラインを参考にしていますが、医療情報には変動や不確実性が伴うことをご理解ください。また、情報の正確性には万全を期しておりますが、掲載情報の誤りや第三者による改ざん、通信トラブルなどが生じた場合には、当院は一切責任を負いません。

情報の時限性

掲載されている情報は、記載された日付の時点でのものであり、常に最新の状態を保証するものではありません。情報が更新された場合でも、当院がそれを即座に反映させる保証はございません。

ご利用にあたっての注意

医療情報は日々進化しており、専門的な判断が求められることが多いため、当記事はあくまで一つの参考としてご活用いただき、具体的な治療方針については、お近くの医療機関に相談することをお勧めします。

大垣中央病院・こばとも皮膚科

  • URLをコピーしました!
目次