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夏なのに肌が乾燥する「夏型乾燥肌」の原因は?エアコンや紫外線に負けない保湿ケア

夏なのに肌が乾燥する「夏型乾燥肌」の原因は?エアコンや紫外線に負けない保湿ケア

夏は汗や皮脂で肌が潤っているように見えますが、内側がカラカラに乾いている「夏型乾燥肌」の方も多くいらっしゃいます。

湿度の高い季節でも、エアコンの風や強力な紫外線は肌のバリア機能を容赦なく奪い去ってしまいます。

この記事では、夏特有の乾燥原因を医学的な視点から解き明かし、秋にダメージを持ち越さないためのケア方法を提案します。

この記事の執筆者

小林 智子(日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

小林 智子(こばやし ともこ)

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士
こばとも皮膚科院長

2010年に日本医科大学卒業後、名古屋大学医学部皮膚科入局。同大学大学院博士課程修了後、アメリカノースウェスタン大学にて、ポストマスターフェローとして臨床研究に従事。帰国後、同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンターにて、糖化と肌について研究を行う。専門は一般皮膚科、アレルギー、抗加齢、美容皮膚科。雑誌を中心にメディアにも多数出演。著書に『皮膚科医が実践している 極上肌のつくり方』(彩図社)など。

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こばとも皮膚科関連医療機関

医療法人社団豊正会大垣中央病院

目次

夏乾燥肌を引き起こすエアコンや外気温との激しい温度差の正体

夏に肌がカサつく最大の理由は、エアコンによる除湿効果で空気中の水分が失われ、肌表面から水分が急速に蒸発してしまうことにあります。室内外の激しい温度差も自律神経を乱し、血行不良を招く要因です。

冷房の風が直接肌に当たることで進む過乾燥の恐怖

オフィスや自宅でエアコンの風が直接顔や体に当たっている場合、肌の水分は想像を絶するスピードで奪われていきます。冷房は空気中の水分を取り除くため、湿度が低下し、角質層の水分が空気に吸い取られる現象が起きます。

これを放置すると、肌のキメが乱れ、細かいちりめんジワの原因となってしまいます。特に皮膚が薄い目元や口元は、冷風の影響をダイレクトに受けて、バリア機能が低下しやすい部位です。

さらに、除湿機能によって乾燥した空気は、肌の表面温度を奪い去るだけでなく、細胞間の水分保持力を低下させます。その結果、肌がゴワつき、外部刺激に対して過敏に反応するようになるリスクが高まります。

温度差による自律神経の乱れが肌のターンオーバーを遅らせる

猛暑の屋外と冷え切った室内を何度も行き来すると、体温調節を司る自律神経に大きな負担がかかります。自律神経は肌の血流や新陳代謝(ターンオーバー)もコントロールしているため、バランスが崩れると肌の修復力が落ちます。

ターンオーバーが滞ると、古い角質が肌表面に蓄積し、くすみやザラつきの原因になります。この状態では、どれほど高価な化粧水を与えても十分に浸透せず、乾燥の悪循環から抜け出すことが難しくなります。

健やかな肌を守るための空調環境チェック

チェック項目理想的な状態期待できる結果
設定温度25度から28度程度自律神経の負担軽減
湿度の維持50%から60%角質層の水分保持
風向き調整体や顔に当てない局所的な乾燥を防止

夏特有のインナードライ状態を見逃さないためのサイン

「表面はベタついているのに、内側が突っ張る感じがする」という状態は、典型的なインナードライ、夏型乾燥肌のサインです。皮脂の分泌が盛んな夏は、肌が潤っていると思いがちですが、水分不足を補おうとして過剰に皮脂が出ている場合もあります。

特に、夕方になるとTゾーンがテカるのに、頬にはカサつきを感じるようなら、水分バランスが著しく崩れているです。油分を取り除くケアに偏るのではなく、まずは水分をしっかりと補給してください。

紫外線のダメージが肌のバリア機能を破壊する背景

強い紫外線(UV-AやUV-B)を浴びることは、肌にとって軽微な火傷を負っているのと同じ状態であり、角質層の構造を根底から壊してしまいます。バリア機能が壊れた肌は、外部刺激に弱くなり、水分を保持する力が著しく低下するのです。

UV-Aが真皮層まで到達しコラーゲンを劣化させる理由

紫外線の中でも波長の長いUV-Aは、肌の奥深くにある真皮層まで到達し、弾力を支えるコラーゲンやエラスチンをじわじわと破壊します。これにより肌の土台が弱まり、内側から水分を蓄える力が削がれてしまうのです。

曇りの日や窓越しでもUV-Aは降り注いでいるため、屋内にいても油断は禁物です。日々の蓄積が乾燥だけでなく、たるみや深いシワの原因になることを忘れてはいけません。室内外を問わず、一貫した防御が必要となります。

UV-Bによるサンバーンが角質細胞を傷つける仕組み

肌に赤みや炎症を引き起こすUV-Bは、角質細胞に直接ダメージを与え、水分を保持するセラミドの生成を阻害します。日焼け後に肌がカサカサして皮がむけるのは、角質が傷つき、バリア機能が完全に消失しているからです。

炎症を起こした肌は非常にデリケートな状態にあり、普段使いのスキンケア製品でも刺激を感じることがあります。夏の乾燥対策には、UVケアが最も優先されるべき要素の一つです。

さらに、UV-Bの影響は皮膚の表面温度を上昇させ、水分の蒸発を一層加速させます。日焼けを未然に防ぐことが、夏型乾燥肌の根本的な予防に直結します。

日焼け止め選びが肌の乾燥を左右するポイント

日焼け止めの中には、皮脂を吸着する成分やアルコールが多く含まれているものがあり、それが原因で乾燥を助長する場合もあります。乾燥肌の方は、紫外線吸収剤フリー(ノンケミカル)のものや、保湿成分が配合されたミルクタイプを選んでください。

また、SPF値が高ければ良いというわけではなく、適切な数値の製品を選び、こまめに塗り直すことが肌への負担を最小限に抑える秘訣です。

  • 散歩や買い物:SPF20から30程度
  • 長時間の屋外:SPF50、PA++++を推奨
  • 塗り直しの頻度:2時間から3時間おきが理想
  • 落とし方:洗浄力の強すぎないクレンジングを使用

夏の正しい洗顔は「落としすぎ」に注意することが絶対条件

汗や皮脂をさっぱり落としたいという一心で、洗浄力の強すぎる洗顔料を使ったり、何度も顔を洗ったりすることは、夏型乾燥肌を悪化させる最大の禁忌です。必要な皮脂まで奪ってしまうと、肌はさらに無防備になり、乾燥が進んでしまいます。

洗顔料の泡で優しく汚れを吸着させる丁寧な手法

手でゴシゴシと擦るのではなく、たっぷりの泡で肌を包み込むように洗うことが基本で、泡をクッションにして、指が直接肌に触れない圧力が理想的です。Tゾーンから洗い始め、乾燥しやすいUゾーンは最後に軽く馴染ませる程度に留めましょう。

擦る刺激は、角質層の構造を乱し、セラミドなどの保湿成分を流出させる原因になります。優しさを心がけるだけで、洗顔後の肌の潤い感は劇的に変わり、また、洗顔時間の短縮も重要なポイントです。

ぬるま湯でのすすぎが肌の潤いを守る境界線

熱いお湯は皮脂を溶かしすぎてしまうため、30度から32度程度のぬるま湯ですすぐことが大切です。夏は冷水で引き締めたくなりますが、急激な温度変化も肌のストレスになります。

すすぎ残しは肌荒れやさらなる乾燥を招くため、生え際やフェイスラインまで丁寧に行いましょう。摩擦を避け、お湯を肌に当てるようにして流すのがコツです。

洗顔後の正しいタオルドライの習慣

NGな行動推奨される行動理由
タオルでゴシゴシ拭く押さえるように水分を吸い取る摩擦ダメージの軽減
自然乾燥させるすぐにスキンケアを始める蒸発による乾燥を防止
使い古した硬いタオル清潔で柔らかい綿タオル肌表面への刺激回避

ダブル洗顔を見直して肌のバリア機能を温存する選択

メイクを落とした後の洗顔が本当に必要かどうか、今の肌状態を見て判断してください。最近のクレンジング料はダブル洗顔不要のものも多く、洗いすぎを防ぐことができます。乾燥が気になる時期こそ、「引き算」のケアを取り入れることが効果的です。

特に乾燥がひどい朝は、洗顔料を使わずにぬるま湯だけで洗う「ぬるま湯洗顔」も一つの選択肢です。自分の肌が何を求めているのか、指先の感覚で確かめてみることが重要となります。

過剰な洗顔は、天然の保湿クリームである皮脂膜を破壊し、未熟な細胞を表面に露出させてしまいます。

エアコンや紫外線に負けない最強の夏型保湿ケア・ルーティン

夏の保湿は、ただ水分を与えるだけでなく、それを逃さないための「蓋」の役割を適切に行うことが大切です。ベタつきを嫌って乳液やクリームを省くのは、潤いの逃げ道を作っているようなものだと自覚しましょう。

化粧水を何度も重ねづけして角質層の深くまで潤す

一度に大量の化粧水をつけるよりも、少量を数回に分けてハンドプレスで馴染ませるほうが、浸透が高まります。手が肌に吸い付くような感覚になるまで、丁寧に重ねましょう。冷やした化粧水を使うと、ほてった肌を鎮静させる効果も期待できます。

コットンを使う場合は、摩擦が起きないようにたっぷり浸すことが大切です。少しでも毛羽立ちを感じたら、使用を中止して手のひらでのケアに切り替えてください。手の温度を利用して馴染ませることで、血行促進効果も生まれます。

また、アルコールフリーの化粧水を選ぶと、蒸発時の乾燥を防ぎやすくなります。肌が十分に水分を含んだ状態を作ることで、次に使う美容液の働きを最大限に引き出すことが可能です。

セラミドやヒアルロン酸配合の美容液で保水力を高める

夏の乾燥肌には、水分を抱え込む力を持つ「セラミド」や「ヒアルロン酸」が配合された美容液が非常に有効です。このような成分は、エアコンの乾燥した空気の中でも水分を保持し続ける働きがあります。

特にセラミドは肌のバリア機能の主役であり、不足するとたちまち外部刺激に弱くなります。継続して補うことで、刺激に揺るがないタフな肌へと導いてくれるはずです。

さらに、水溶性と油溶性の両方の保湿成分をバランスよく取り入れることがポイントです。美容液は高濃度の成分を届ける手段ですので、乾燥が気になる箇所には重ね塗りを検討してください。

ベタつきにくいジェル状クリームで最後の蓋を完璧にする

「ベタベタするのが嫌」という方におすすめなのが、ジェルタイプのクリームや乳液です。水分を多く含みながらも、油分で薄い膜を張ってくれるため、夏でも不快感なく使えます。

夜のケアでは少し厚めに塗って、スリーピングマスクのように使うのも効果的です。翌朝の肌の柔らかさが、適切な保湿ケアができたかどうかのバロメーターになります。

油分は酸化しやすいため、鮮度の良い製品を使い切ることも意識しましょう。肌の表面を守る油膜は、外部からの刺激物質の侵入を物理的にブロックする重要な防壁となります。

  • 化粧水:数回に分けて丁寧にハンドプレス
  • 美容液:セラミド配合を選んでバリア強化
  • ジェル:ベタつきを抑えて水分を密閉
  • アイケア:乾燥しやすい目元は専用品を

体の中から潤いを補給する食事と生活習慣の改善点

外側からのケアと同じくらい重要なのが、肌の材料となる栄養素を摂取し、内側から潤いを生み出す力を養うことです。偏った食事や睡眠不足は、どれほど高価な化粧品を使っても解決できない根本的な肌荒れを引き起こします。

美肌を支えるビタミン類とタンパク質の積極的な摂取

肌のターンオーバーを整えるビタミンA、バリア機能をサポートするビタミンB群、コラーゲン生成に不可欠なビタミンCなどを意識して摂りましょう。また、肌の主成分であるタンパク質が不足すると、新しい細胞が作られにくくなり、乾燥が進行します。

夏場は冷たい麺類だけで食事を済ませがちですが、卵や納豆、鶏肉などをプラスする工夫が必要です。栄養バランスが整うことで、内側から発光するような健やかな肌が作られていきます。抗酸化作用のある色鮮やかな野菜も積極的に選んでください。

無理なダイエットは肌の栄養失調を招き、乾燥を一気に加速させます。良質な脂質であるオメガ3脂肪酸(青魚やえごま油)も、肌の滑らかさを保つためには重要な味方となってくれます。

こまめな水分補給が全身の巡りと肌の潤いを改善する

喉が渇いたと感じる前に、常温の水を少しずつ飲む習慣をつけてください。コップ一杯の水を1日8回程度に分けて飲むのが理想的です。体の内側の水分量が満たされることで、血流が改善し、肌の隅々まで栄養が届くようになります。

コーヒーやお茶は利尿作用があるため、純粋な水で補給することがポイントです。体内の循環が良くなれば老廃物の排出もスムーズになり、肌の透明感アップにもつながります。

また、冷たい飲み物ばかりだと胃腸が冷えてしまい、結果的に肌への血流を悪化させる一因になります。できるだけ常温以上の温度で摂取することを心がけ、身体を芯から冷やさない工夫をしましょう。

夏バテ知らずで美肌を作る栄養素まとめ

栄養素期待できる美肌効果代表的な食材
ビタミンA粘膜の保護・ターンオーバー促進レバー・ニンジン
ビタミンB2脂質代謝のサポート・皮膚の維持卵・納豆
タンパク質肌細胞の材料・ハリの向上豆腐・肉・魚

質の高い睡眠が成長ホルモンの分泌を促し肌を再生させる

夜22時から深夜2時は「肌のゴールデンタイム」と言われますが、大切なのは時間帯よりも「入眠から最初の3時間の深さ」です。この時間に成長ホルモンが活発に分泌され、日中に受けた紫外線や乾燥のダメージを修復します。

寝苦しい夏こそ、冷房や寝具を工夫して良質な眠りを確保してください。自分にとって心地よい睡眠の形を見つけることが大切です。寝る直前のスマートフォン使用は、ブルーライトが脳を覚醒させてしまうため控えましょう。

夏特有の「汗荒れ」を乾燥と勘違いして悪化させない知恵

夏に肌がピリピリしたり赤くなったりする場合、それは単純な乾燥ではなく「汗」による刺激が原因の汗荒れかもしれません。汗に含まれる塩分やアンモニアが長時間肌に留まることで、バリア機能が低下した肌を攻撃してしまうのです。

汗をかいたら放置せず濡れたタオルですぐに拭き取る

汗を放置すると水分が蒸発して塩分濃度が高まり、肌に強い刺激を与えます。乾いたハンカチで擦るのではなく、濡れた清潔なタオルやウエットティッシュで「押さえるように」拭き取ることが大切です。肌のPHバランスを保ち、刺激を最小限に抑えられます。

特に首のシワや肘の内側などは汗が溜まりやすく、トラブルが起きやすい部位です。こまめなケアが、不快な痒みや湿疹を防ぐ最良の手段となります。外出先でも潤いを保ちつつ、清潔を維持する意識を持ちましょう。

汗荒れを放置すると、そこから細菌感染を起こしたり、色素沈着に繋がったりすることもあります。早めに対処することで、肌の平穏を守ることができます。常に清潔な身の回りのものを持ち歩くのが賢明です。

汗をかいた後の保湿こそがバリア機能を守る要

汗を拭き取った後の肌は、水分が奪われて無防備な状態になっています。ミスト化粧水などで軽く水分を補い、乳液で保護することで、汗荒れと乾燥の両方を防ぐことができます。

ただし、ミスト化粧水だけで終わらせると、かえって肌の水分を奪って乾燥させる「気化熱」による乾燥を招くため、必ず油分を含むもので保護することをセットで行ってください。この一手間が、夕方の肌の疲れを大きく軽減させます。

また、衣類による摩擦も軽視できません。通気性が良く、肌あたりの優しい素材を選ぶことで、物理的な刺激を軽減し、汗荒れの悪化を防ぐことができます。生活全体のトータルケアが重要です。

痒みや炎症が強い場合は無理せず皮膚科専門医を受診する

セルフケアで改善しない強い赤みや痒みは、すでに湿疹化している可能性があります。その状態で無理に保湿を続けようとすると、化粧品の成分が刺激になり、さらに悪化する恐れがあります。

違和感を感じたら早めに専門医のアドバイスを受けることが、最短の解決策です。自己判断で市販の薬を使うのではなく、今の肌状態に最適な処方を受けることが大切です。

診察を受ける際は、どのような状況で痒みが出るのか、伝えるとスムーズです。自分の肌の特性を知る絶好の機会と捉え、前向きに治療に取り組んでいきましょう。健康な肌は、専門的な知見と日々の積み重ねで形作られます。

  • 拭き取り:濡れたタオルで優しく押さえる
  • 保湿:拭き取った直後にミスト+乳液
  • 衣服:通気性の良い綿や麻素材を選択
  • 注意点:痒みを我慢して掻き壊さない

FAQ

「夏型乾燥肌」を放置するとどのようなリスクがありますか?

夏型乾燥肌を放置すると、肌のバリア機能が低下し続け、秋以降に深刻な肌荒れやシワ、たるみを引き起こすリスクが高まります。

また、慢性的な乾燥はターンオーバーの乱れを招き、シミが定着しやすくなるだけでなく、敏感肌へと移行してしまう恐れもあります。

さらに深刻なケースでは、肌表面の角質が剥がれ落ちやすくなり、外からのアレルゲンが侵入しやすい無防備な状態が定着してしまうため、早期の対策が不可欠です。

エアコンによる乾燥を防ぐためにオフィスでできる対策はありますか?

エアコンの乾燥対策としては、卓上加湿器の使用や、保湿成分が豊富なスティック状美容液でのこまめな部分ケアが効果的です。

また、冷風が直接当たらないようデスクの位置を工夫したり、カーディガンを羽織って肌の露出を減らしたりすることも有効な手段といえます。

休憩時間などにメイクの上から使えるミスト化粧水を軽く吹きかけ、手のひらで優しく押さえることで、失われた水分を手軽にリカバリーすることも推奨されます。

紫外線ダメージを受けた日の夜におすすめの保湿ケアを教えてください。

紫外線ダメージを受けた夜は、まず冷えたタオル等で肌のほてりを鎮静させ、その後に低刺激で高保湿なシートマスクを使用するのがおすすめです。

その後、セラミド配合のクリームでしっかりと保護し、睡眠を十分に取ることで、肌の自己修復能力を最大限に引き出すことができます。

美白有効成分が含まれた製品を使う場合は、肌の赤みが引いていることを確認し、刺激を感じない状態になってから取り入れるのが、肌トラブルを防ぐコツです。

「夏型乾燥肌」の場合、洗顔料は使わないほうが良いのでしょうか?

夏型乾燥肌であっても、酸化した皮脂や汚れを落とすために洗顔料は必要ですが、洗浄力の穏やかなタイプを選ぶことが重要です。

乾燥が特に激しい朝などは、ぬるま湯だけで洗う方法も有効ですが、夜はクレンジングと併せて優しく洗顔することをお勧めいたします。

大切なのは洗顔後の「保湿までのスピード」であり、水分が肌から逃げ出す前に素早くケアを開始することで、過度な乾燥を未然に防ぐことが可能になります。

汗をかいた後に肌が痒くなるのは「夏型乾燥肌」と関係がありますか?

夏型乾燥肌でバリア機能が低下していると、汗に含まれる成分が肌の奥に侵入しやすく、痒みを生じさせます。

乾燥によって肌表面に細かな隙間ができているため、通常よりも外部刺激に対して敏感に反応してしまう状態です。

こうした痒みを感じた際は、決して爪で掻くことはせず、保冷剤を包んだタオルで冷やすなどして炎症を抑えつつ、たっぷりと保湿を行ってバリアを再構築してください。

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