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ワセリンとは?白色ワセリンの効果・顔への使い方

ワセリンは石油の精製物から作られる半固形の保湿成分で、150年以上にわたって医療・スキンケアの現場で使われ続けてきました。

皮膚表面に薄い油性の膜を張り、肌内部の水分蒸発を防ぐ「閉塞剤」として優れた効果を持ちます。エビデンスに基づいた研究では、バリア機能の補修や抗菌ペプチドの活性化といった効果も明らかになっています。

この記事では、ワセリンの種類・効果・顔や唇への使い方・注意点・グリセリンやセラミドとの違いまで、皮膚科専門医監修のもと幅広く解説します。

この記事の執筆者

小林 智子(日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

小林 智子(こばやし ともこ)

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士
こばとも皮膚科院長

2010年に日本医科大学卒業後、名古屋大学医学部皮膚科入局。同大学大学院博士課程修了後、アメリカノースウェスタン大学にて、ポストマスターフェローとして臨床研究に従事。帰国後、同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンターにて、糖化と肌について研究を行う。専門は一般皮膚科、アレルギー、抗加齢、美容皮膚科。雑誌を中心にメディアにも多数出演。著書に『皮膚科医が実践している 極上肌のつくり方』(彩図社)など。

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こばとも皮膚科関連医療機関

医療法人社団豊正会大垣中央病院

目次

ワセリンとは?石油から生まれた保湿の万能選手

ワセリンは、石油の精製工程で得られる半固形の炭化水素混合物です。成分の分類では「閉塞剤(オクルーシブ剤)」に属し、皮膚の表面に薄い油性の膜を形成することで、肌内部からの水分蒸発を物理的に抑えます。

化粧品成分の中でも特に歴史が長く、安全性と有効性の両面で豊富なエビデンスが蓄積されている成分のひとつです。

石油を精製して得られる保湿成分、その歴史

1859年、アメリカの化学者ロバート・A・チェスブローは、石油掘削現場のパイプに付着するワックス状の物質が傷の治癒を早めることに気づきました。彼はこれを精製して「ヴァセリン(Vaseline)」として商品化し、1872年に特許を取得します。語源はドイツ語の「Wasser(水)」とギリシャ語の「elaion(油)」を組み合わせたとされています。

以来150年以上、ワセリンは世界中の医療機関・家庭・スキンケア市場で使われ続け、現在も皮膚科領域における最も基本的な保湿成分として位置づけられています。その長い歴史の裏には、シンプルながら確かな有効性があります。

医薬品・医薬部外品としてのワセリン

ワセリンは化粧品成分であると同時に、医薬品(軟膏基剤)としても使用されます。日本薬局方(JP)に「白色ワセリン」として収載されており、純度と品質が厳格に管理されています。薬局やドラッグストアで購入できる白色ワセリンの多くはこの基準に準拠したものです。

医薬部外品の有効成分としては、現時点では単独での有効成分認可はなく、化粧品・医薬品ともに「基剤」または「保湿成分」として配合されます。一方で処方薬レベルの精製品(プロペトなど)も存在しており、それらは添加物を含まないため皮膚刺激がさらに少ないとされています。

ワセリンの種類と純度の目安

種類特徴主な用途
白色ワセリン(JP)日本薬局方規格。高純度で色は白色医薬品基剤、スキンケア全般
プロペトさらに高精製度。添加物なし目周り、乳児、アトピー
黄色ワセリン精製度がやや低い。やや黄みがある主に工業・一部医薬品用途
化粧品グレードワセリン化粧品規格で管理された品質市販スキンケア製品

化粧品への配合と成分表示名称

化粧品の成分表示においては「ワセリン」と記載されるのが一般的で、国際化粧品成分命名法(INCI名)では “Petrolatum” と表記されます。スキンケア製品の成分表を見るときは「ワセリン」または「Petrolatum」という表示を目印にしてください。

配合量が多い成分ほど成分表の前方に記載されるため、リップクリームやハンドクリームでは比較的上位に記載されていることが多い成分です。

ワセリンに期待できる効果は?3つの柱で皮膚を守る

ワセリンの保湿効果は「水分を与える」のではなく「水分を逃がさない」点にあります。単純な膜形成成分と思われがちですが、近年の研究では皮膚バリアの補修促進や自然免疫の活性化など、より能動的な働きも明らかになっています。

皮膚バリアを内側から守るエモリエント効果

皮膚の最外層である角質層には、細胞と細胞の間に脂質でできたバリア構造が存在しています。ワセリンを塗布すると、この層に浸透して細胞間脂質の隙間を補填し、外部刺激の侵入と内部水分の蒸発を両面から抑えます。

Ghadiallyらの研究(1992年)では、ワセリンが表面に単純な不透過性の膜を作るのではなく、角質層の細胞間隙に実際に入り込み、皮膚バリアの回復を促進することが示されました。

この研究は、ワセリンが「ただ蓋をする成分」という従来のイメージを大きく塗り替えるものでした。実際には角質層の構造を通り抜けながら定着し、バリア回復の足場を整えているのです。

TEWLを抑え、肌の乾燥を根本から防ぐ

TEWL(経皮水分蒸散量)とは、皮膚を通して蒸発する水分量のことです。この数値が高いほど肌のバリア機能が低下していることを意味し、乾燥肌やアトピー性皮膚炎では特に高くなります。ワセリンはTEWLを約99%減少させる能力を持つとされており、保湿成分の中でも突出した密封性を発揮します。

Vaillantらのランダム化二重盲検交差試験(2020年)では、ワセリンを含むエモリエントクリームが経皮水分蒸散量を統計的に有意な水準で低下させることが確認されています。乾燥が強い季節や環境では、他の保湿成分と組み合わせてワセリンを最後に塗るという「密封ケア」が有効と考えられます。

傷の保護と抗菌ペプチドの活性化

ワセリンは皮膚の傷口に塗布することで、湿潤環境を保ちながら外部刺激を遮断し、創傷治癒を促す働きが期待されています。切り傷・すり傷・かさぶたになる前の浅い傷などへの使用は、多くの皮膚科医が推奨しています。

さらに注目すべきは、Czarnowickiらの臨床試験(2016年)が示した分子レベルの知見です。ワセリンを塗布した皮膚では、S100A8・S100A9・エラフィンなどの抗菌ペプチドや、自然免疫に関わる遺伝子の発現が有意に高まることが確認されました。これはワセリンが皮膚の免疫的な防御力も高めている可能性を示唆しており、単なる閉塞剤を超えた多面的な効果として評価されています。

ワセリンの主な効果まとめ

  • 角質層への浸透によるバリア修復補助
  • TEWLを約99%抑制する強力な密封作用
  • 傷口の湿潤環境維持と外部刺激からの保護
  • 抗菌ペプチドや自然免疫遺伝子の発現促進(Czarnowicki et al., 2016)
  • 敏感肌や乳幼児の肌にも適した低刺激性

ワセリンの使い方とスキンケアへの取り入れ方。少量&薄塗りが鉄則

ワセリンは非常にシンプルな成分ですが、使い方を工夫することで効果が大きく変わります。テクスチャーが重いために「べたつく」「毛穴が詰まりそう」と敬遠する方も多いですが、適切な量と順番を守れば顔にも問題なく使える成分です。

どんな製品に多く配合されている?

ワセリンは非常に汎用性の高い成分で、さまざまなスキンケア製品に配合されています。最も多いのはリップクリームやリップバームで、主成分として高配合されていることがあります。次いで、ハンドクリーム・ベビー用軟膏・保湿クリーム・目周り用クリーム・軟膏基剤などにも幅広く用いられています。

乾燥が厳しい冬季向けの集中保湿製品や、敏感肌・アトピー肌向けのシンプル処方製品にも多く採用されており、アレルギーを起こしにくい成分のひとつとして皮膚科からも信頼を得ています。

朝と夜、どちらがおすすめ?使い方の実際

ワセリンは朝夜どちらでも使用できますが、特にスキンケアの「仕上げ」として使うと効果を発揮しやすい成分です。入浴後・洗顔後の肌は角質層がわずかに潤った状態にあり、このタイミングでワセリンを薄く塗布することで、角質内の水分を逃がさないよう閉じ込めることができます。

顔に使う場合は、米粒1〜2粒程度の少量を指先で体温になじませてから、薄くのばすのが基本です。厚塗りはべたつきや毛穴詰まりの原因になりえるため、「薄く・均一に」を意識してください。目の周り・唇・鼻の下など、皮膚が薄くて乾燥しやすい部位にも使いやすい成分です。

ワセリンの部位別使い方のポイント

使用部位使い方のコツ
顔全体洗顔後、化粧水・美容液のあとに米粒1〜2粒を薄く。就寝前の「スラッギング」としても活用可
唇・リップ就寝前に厚めに塗るとリップパックとして有効。日中は少量で保護膜に
目の周り乾燥・小じわが気になる場合に少量。刺激成分がないため安心して使用可
手・ボディ入浴直後に薄く。手荒れが激しい場合は就寝前に厚塗りし手袋をするとより効果的
鼻の中・鼻の下花粉シーズンに鼻の入り口へ薄く塗布すると花粉の侵入を物理的に防ぐ効果が期待できる

相性の良い成分・気をつけたい組み合わせ

ワセリンは化学的に非常に安定した成分のため、多くの保湿成分と組み合わせて使えます。特に相性が良いのは、水分を引き寄せる「ヒューメクタント(保湿剤)」です。ヒアルロン酸・グリセリン・セラミドなどを先に塗布してから、最後にワセリンで蓋をする順番が基本です。水分を与えてから封じ込めるという流れで、保湿効果が大きく高まります。

一方、注意が必要なのは油溶性の有効成分との組み合わせです。レチノール・ビタミンC誘導体などは、ワセリンとほぼ同時に使うと吸収に影響が出る可能性があります。これらは使用するタイミングをずらすことで問題を回避できます。

セラミド配合製品との組み合わせについては以下の記事もご参考ください。

ワセリンを使う前に知っておきたい注意点

ワセリンは安全性が非常に高い成分ですが、使い方や肌の状態によっては注意が必要なケースもあります。特に顔への使用や、肌トラブルがある場合は以下の点を確認しておきましょう。

副作用と刺激のリスク

ワセリン自体によるアレルギー反応や接触性皮膚炎は、成分の性質上非常に起きにくいとされています。化粧品成分の中でも特に低刺激性として知られており、敏感肌や乳幼児の肌にも使用されています。ただし、市販製品には着色料・香料・保存料が添加されているものもあり、それらに対してアレルギー反応を示す可能性はゼロではありません。

また、精製度が低いワセリンには多環芳香族炭化水素(PAH)などの不純物が含まれる可能性が指摘されています。

欧州では一部の不純物に関する規制が設けられていますが、日本薬局方規格の白色ワセリンや化粧品グレードのワセリンは品質管理が行き届いており、一般的な使用では安全性上の懸念は少ないと考えられています。

こんな方は注意が必要、使用を避けたほうがよいケース

ニキビが多い方・オイリースキンの方は、ワセリンの油性の膜が毛穴を塞ぐことでニキビを悪化させる可能性があります。ニキビが活発な部位への使用は控えるか、皮膚科専門医にご相談ください。ただし、ニキビのない乾燥した部分に限定して使う分には多くの場合問題ありません。

乳幼児への使用については、おむつかぶれや乾燥した肌への保護目的での使用は一般的に行われており、小児科・皮膚科でも推奨されているケースがあります。目に入らないよう注意しながら、保護者の判断のもとで使用してください。

化粧品のワセリンと処方薬の違いをきちんと把握

化粧品のワセリンと処方薬(医療用白色ワセリンやプロペト)の主な違いは「純度と品質管理の基準」にあります。処方薬レベルの製品は日本薬局方の厳格な基準をクリアしており、添加物なしで精製度が高いものが多いため、アレルギーを持つ方や皮膚疾患がある方に適しています。

プロペト(精製度の高い白色ワセリン)は皮膚科で処方される代表的な製品で、アトピー性皮膚炎の維持療法や、傷口・乾癬の保護などに広く使われています。処方薬としてのワセリン(プロペト)についてはプロペト(ワセリン)|保湿剤で詳しく解説しています。

また、アトピー性皮膚炎とワセリンの関係についてはアトピーにワセリンは良くない?悪化する原因と効果的な使い方を解説もご参照ください。

化粧品ワセリンと処方薬ワセリンの比較

項目化粧品グレード処方薬(白色ワセリン・プロペト)
品質基準化粧品原料規格日本薬局方(JP)準拠
添加物含む場合あり原則なし(プロペト等)
入手方法ドラッグストア・市販品医師の処方が必要な場合あり
主な用途日常のスキンケア・保湿皮膚疾患のケア・傷口保護

ワセリンと混同しやすい成分との違い|グリセリン・ジメチコン・セラミドと比べると

ワセリンは「保湿成分」という大きなカテゴリにまとめられることが多いですが、その作用はグリセリンやセラミドとは本質的に異なります。それぞれの特性を理解することで、自分の肌に合ったケアが選びやすくなります。

グリセリンとワセリン、引き寄せる vs 閉じ込める

グリセリンは「ヒューメクタント(保湿剤)」と呼ばれる分類で、空気中や真皮から水分を引き寄せて角質層に蓄える働きをします。水溶性で使用感が軽く、化粧水や乳液に幅広く配合されています。一方、ワセリンは引き寄せた水分が蒸発しないよう封じ込める「閉塞剤」です。作用のタイミングと種類が異なるため、両者は競合するのではなく補完関係にあります。

Vaillantらのランダム化試験では、グリセリンが主に皮膚の水分含有量を高め、ワセリンが主にTEWLを低下させるという役割分担が確認されており、組み合わせて使うことで相乗効果が期待できます(Vaillant et al., 2020)。乾燥肌の方には「グリセリン含有の化粧水→ワセリンで蓋」という順番を試してみてください。

ジメチコン(シリコン)とワセリン、使用感の違いに注目

ジメチコンはシリコン系の閉塞剤で、ワセリンと同様に皮膚のバリアを物理的に補強しますが、テクスチャーが軽くべたつきが少ない特徴があります。

化粧下地やファンデーションに配合されることも多く、シリコン特有のさらっとした使用感を好む方に向いています。コメドジェニシティ(毛穴詰まりを起こしやすい性質)が低いとされるため、ニキビが気になる部位にも比較的使いやすい成分です。

ワセリン・グリセリン・ジメチコン・セラミドの特性比較

成分分類主な働き
ワセリン閉塞剤水分蒸発を防ぐ膜を形成。TEWL抑制に優れる
グリセリン保湿剤(ヒューメクタント)水分を引き寄せて角質層に蓄える
ジメチコン閉塞剤(シリコン系)軽いテクスチャーでバリアを補強。ニキビ肌向き
セラミド角質細胞間脂質皮膚構造を内部から補修。バリア機能の根幹

セラミドとワセリン、外から守る vs 構造を補修する

セラミドは皮膚の角質細胞間脂質の主要成分で、バリア機能の構造的な基盤を担います。アトピー性皮膚炎の患者さんでは、このセラミドが著しく減少していることが知られており、補充することでバリア機能の回復が期待されます。ワセリンが「外側から保護膜を形成する」のに対し、セラミドは「皮膚の構造そのものを補修する」という本質的な違いがあります。

両者は役割が異なるため、セラミド配合の保湿クリームを使った後にワセリンでコーティングするという使い方もひとつの選択肢です。

アトピー性皮膚炎とセラミド・ワセリンの組み合わせについてはアトピーにワセリンは良くない?悪化する原因と効果的な使い方を解説もあわせてご覧ください。

まとめ

ワセリンは150年以上の歴史を持つ、シンプルかつ信頼性の高い保湿成分です。角質層への浸透によるバリア補修、TEWLの劇的な抑制、抗菌ペプチドの活性化という3つの柱で、肌を多角的に守ることが研究によって示されています。

使い方の基本は「少量・薄塗り・仕上げの一手」です。化粧水や美容液などで水分を補った後、最後にワセリンでコーティングする順番を意識するだけで、保湿効果は大きく高まります。乾燥しやすい唇・目の周り・鼻の下・手など、皮膚が薄い部位への活用も積極的に検討してください。

一方で、ニキビが活発な部位や極度にオイリーな部位への厚塗りは注意が必要です。処方薬レベルの白色ワセリン(プロペトなど)が必要かどうかは、皮膚疾患の状態によって異なります。肌に気になる症状がある場合は、自己判断で対処するのではなく、皮膚科専門医を受診してください。

よくある質問

ワセリンを顔に毎日塗ると毛穴が詰まる?

ワセリンそのものはコメドジェニシティ(毛穴詰まりを起こしやすい性質)が低い成分とされており、薄く伸ばして使う限りは毛穴を塞ぐリスクは比較的小さいと考えられています。

ただし厚塗りを続けると、皮脂が排出されにくくなる可能性がゼロではありません。顔への使用では、米粒1〜2粒程度の少量を薄く均一に伸ばすことを心がけ、ニキビが活発な部位への使用は控えるのがおすすめです。

白色ワセリンとヴァセリン(商品名)の違いは何?

「白色ワセリン」は成分名(または日本薬局方の規格名)であり、「ヴァセリン」はユニリーバが販売する特定の商品ブランド名です。ヴァセリンという商品の中には白色ワセリンを主成分とするものが含まれていますが、すべての白色ワセリン製品がヴァセリンというわけではありません。

成分としての品質は、日本薬局方規格に準拠しているかどうかで確認できます。市販品を選ぶ際は成分表を確認し、「白色ワセリン」と明記されているものを選ぶとよいでしょう。

ワセリンは花粉症対策に使える?

花粉シーズンに、鼻の入り口や鼻の下にワセリンを薄く塗布することで、花粉が皮膚や粘膜に直接付着しにくくなる物理的なバリアを作れると考えられています。これは皮膚科でも患者さんに伝えることがある花粉症対策のひとつです。

ただし、花粉症そのものを治療する効果や、花粉の体内への侵入を完全に防ぐ効果があるわけではありません。あくまで花粉の皮膚刺激による皮膚炎の予防・軽減を目的とした補助的なケアとして活用できます。

ニキビがある肌にワセリンを塗っても大丈夫?

活発なニキビ(炎症を伴う赤ニキビ・膿んでいるニキビ)がある部位へのワセリン塗布は、皮脂が排出されにくくなり悪化させる可能性があるため、一般的には推奨されません。ニキビがある場合は、まずニキビそのものの治療を優先することが大切です。

一方、ニキビのない乾燥した部位や、治癒後の赤みが残る部位には使用できる場合もあります。心配な場合は皮膚科専門医にご相談ください。サリチル酸ワセリンについては【内部リンク:サリチル酸ワセリンの記事へ】もご参照ください。

ワセリンの使用期限はどのくらい?開封後の保管方法は?

ワセリンは酸化・変質しにくい非常に安定した成分で、未開封状態であれば製造から数年は品質が保たれます。開封後も、清潔な使い方(スパチュラを使う・指を直接入れない)と直射日光・高温多湿を避けた保管を守れば、2〜3年は使用できることが多いです。

ただし、色・においが変化した場合や、使用中に肌に異常を感じた場合は使用を中止し、新しいものに替えることをおすすめします。正確な使用期限は各製品のパッケージに記載された期限をご確認ください。

参考文献

Czarnowicki, T., Malajian, D., Khattri, S., Correa da Rosa, J., Dutt, R., Finney, R., Dhingra, N., Xiangyu, P., Xu, H., Estrada, Y. D., Zheng, X., Gilleaudeau, P., Sullivan-Whalen, M., Suaréz-Fariñas, M., Shemer, A., Krueger, J. G., & Guttman-Yassky, E. (2016). Petrolatum: Barrier repair and antimicrobial responses underlying this “inert” moisturizer. Journal of Allergy and Clinical Immunology, 137(4), 1091–1102.e7. https://doi.org/10.1016/j.jaci.2015.08.013

Ghadially, R., Halkier-Sorensen, L., & Elias, P. M. (1992). Effects of petrolatum on stratum corneum structure and function. Journal of the American Academy of Dermatology, 26(3 Pt 2), 387–396. https://doi.org/10.1016/0190-9622(92)70060-s

Vaillant, L., Georgescou, G., Rivollier, C., & Delarue, A. (2020). Combined effects of glycerol and petrolatum in an emollient cream: A randomized, double-blind, crossover study in healthy volunteers with dry skin. Journal of Cosmetic Dermatology, 19(6), 1399–1403. https://doi.org/10.1111/jocd.13163

Murakami, Y., Saya, Y., Morita, E., & Matsunaka, H. (2020). Novel petrolatum-based ointment that is highly moisturizing and has superior usability with increased adherence in patients with facial dry skin. Journal of Cosmetic Dermatology, 19(10), 2650–2655. https://doi.org/10.1111/jocd.13300

Pinto, J. R., Monteiro E Silva, S. A., Holsback, V. S. S., & Leonardi, G. R. (2022). Skin occlusive performance: Sustainable alternatives for petrolatum in skincare formulations. Journal of Cosmetic Dermatology, 21(10), 4775–4780. https://doi.org/10.1111/jocd.14782

Santos Malave, G., & James, W. D. (2022). Petrolatum is effective as a moisturizer, but there are more uses for it. Cutis, 110(4), 175–176. https://doi.org/10.12788/cutis.0622

Lodén, M. (2003). Role of topical emollients and moisturizers in the treatment of dry skin barrier disorders. American Journal of Clinical Dermatology, 4(11), 771–788. https://doi.org/10.2165/00128071-200304110-00005

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大垣中央病院・こばとも皮膚科

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