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鼻の頭にできた赤い腫れは「めんちょう」?ニキビとの違いと死亡リスクの噂について解説

鼻の頭にできた赤い腫れは「めんちょう」?ニキビとの違いと死亡リスクの噂について解説

鼻の頭にできた赤くて激しく痛む腫れは、単なるニキビではなく、黄色ブドウ球菌が深部で増殖しためんちょうの可能性が高いです。放置して血管内に細菌が入り込むと、脳炎などの重大な合併症を引き起こす危険なリスクを孕んでいます。

死亡に至るケースは現代では稀ですが、決して自己判断で潰してはいけません。患部に触れない徹底した清潔なスキンケアと、十分な睡眠による免疫力の回復が症状を早く鎮めるための絶対条件となります。

数日経過しても強い痛みが引かない場合や、大きく黄色い膿が溜まって夜も眠れないほどの状態に悪化した場合は直ちに皮膚科を受診してください。早期の専門治療が美しい肌を守る唯一の確実な方法です。

この記事の執筆者

小林 智子(日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

小林 智子(こばやし ともこ)

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士
こばとも皮膚科院長

2010年に日本医科大学卒業後、名古屋大学医学部皮膚科入局。同大学大学院博士課程修了後、アメリカノースウェスタン大学にて、ポストマスターフェローとして臨床研究に従事。帰国後、同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンターにて、糖化と肌について研究を行う。専門は一般皮膚科、アレルギー、抗加齢、美容皮膚科。雑誌を中心にメディアにも多数出演。著書に『皮膚科医が実践している 極上肌のつくり方』(彩図社)など。

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こばとも皮膚科関連医療機関

医療法人社団豊正会大垣中央病院

目次

激痛を伴う鼻の赤い腫れ!めんちょうとニキビの明確な見分け方

鼻の頭の赤い腫れがめんちょうかニキビかを見分けるには、痛みの性質や腫れの大きさ、原因菌の違いに着目する必要があります。それぞれの特徴を正しく把握し、症状に合わせた適切なケアを選択しましょう。

毛穴の奥深くで黄色ブドウ球菌が増殖して起こる化膿性炎症

めんちょうは、私たちの皮膚に普段から存在している常在菌の一種である黄色ブドウ球菌が原因で起こります。健康な状態の肌であれば、黄色ブドウ球菌が深刻な悪さを働きかける心配はありません。

疲労やストレスで体の免疫力が低下したり皮膚に小さな傷ができたりすると、黄色ブドウ球菌が毛穴の奥深くにある毛包へ侵入して異常に増殖します。毛包の深部で細菌が増えるため、体は細菌を退治しようと激しい防衛反応を起こします。

この強い免疫反応が周囲の組織を巻き込み、広範囲で深刻な化膿性炎症へと発展します。表面の軽い炎症では済まず、皮膚の深部から盛り上がるような大きく赤い腫れを作り出すのが特徴です。

特に顔の中心にある鼻の頭は皮脂腺が多く毛穴が非常に発達しているため、黄色ブドウ球菌が活発に繁殖してめんちょうを引き起こしやすい好発部位の一つとして知られています。

アクネ菌が毛穴に詰まった皮脂を栄養にして引き起こす局所的な炎症

私たちが日常的に経験するニキビは、アクネ菌という別の細菌が引き起こす炎症です。アクネ菌も皮膚の常在菌の一つですが、酸素を嫌い皮脂を非常に好むという特有の性質を持っています。

不規則な生活やホルモンバランスの乱れで皮脂が過剰に分泌されると、古い角質と混ざり合って毛穴の出口を塞いでしまいます。密閉されて酸素が届かなくなり、大好物の皮脂が充満した毛穴の内部は、アクネ菌にとって非常に居心地の良い環境です。

そこでアクネ菌が急激に増殖し、炎症物質を放出する結果として毛穴の周辺が赤く腫れ上がります。ニキビの炎症は主に毛穴の浅い部分から始まるため、初期段階では白くプツッとした状態から徐々に赤みを帯びていく経過をたどる傾向があります。

めんちょうとニキビの違いを比較

特徴めんちょうニキビ
原因菌黄色ブドウ球菌アクネ菌
炎症の深さ毛穴の奥深く(毛包の深部)毛穴の比較的浅い部分
痛みの強さ何もしなくてもズキズキ痛む触れると軽い痛みを感じる

痛みの強さと腫れの大きさから症状の根本原因を推測する

めんちょうとニキビを見分ける上で、最も分かりやすい指標となるのが痛みの強さです。

めんちょうは炎症が皮膚の深い部分に及ぶため、触らなくてもズキズキ、ジンジンとした強い痛みを伴うケースが非常に多いです。脈を打つような激しい痛みを感じて、夜眠れなくなることも珍しくありません。

対してニキビは、触れた時や洗顔時にチクッとした痛みや軽い圧痛を感じるケースはあっても、安静時に強い痛みを感じるケースは少数です。

さらに患部の腫れの大きさにも明確な違いが現れます。めんちょうは周囲の健康な組織を大きく巻き込んで炎症を起こすため、パチンコ玉のように大きく硬く腫れ上がるのが典型的な特徴です。

一方の一般的なニキビは、一つの毛穴を中心とした局所的な腫れにとどまる場合が大半です。めんちょうのように顔の広範囲にまで大きく赤みを帯びた腫れが広がる事態はあまり見られません。

触れたときの熱感や硬さから原因を見極めるセルフチェック

患部に清潔な指でそっと触れてみる行動も、原因を推測する重要な手がかりになります。めんちょうの場合、強い炎症が起きている明らかな証拠として、患部全体が熱を持っているように感じます。

さらに、皮膚の下に硬い芯があるような、ゴリッとした強いしこりを感じるのが特徴です。深い部分で激しい化膿が起きているため、表面だけでなく内側から強く盛り上がるような感触があります。

一方でニキビは、赤く腫れていてもめんちょうほどの強い熱感を持つケースは少なく、触れた感触も比較的柔らかいです。あるいは表面にのみ小さく硬い芯を感じる程度の状態にとどまります。

鼻の頭にできた腫れが異常に熱く、岩のように硬く、そして強い痛みを放っている場合は要注意です。単なるニキビではなくめんちょうである可能性を強く疑って、早急かつ適切な対処を進めましょう。

放置すると脳炎を発症?めんちょうによる死亡リスクの真相

めんちょうが原因で死亡するという噂は、抗生物質が存在しなかった時代の歴史的な背景から生まれたものです。現代の医療では重症化を防げますが、顔の血管の構造上決して甘く見てはいけない症状です。

顔の中心にある危険地帯!血管が脳に直接繋がっている恐るべき理由

顔の中心部分、特に鼻の頭から上唇、そして眉間にかけた三角形のエリアは、医学的に顔面危険三角あるいはデンジャラス・トライアングルと呼ばれています。この部分が危険視されるのには明確な理由があります。

このエリアに通っている静脈の構造には特殊な背景が存在します。体内の多くの静脈には、血液の逆流を防ぐための静脈弁という逆止弁が備わっていますが、顔面危険三角を走る静脈にはこの弁が存在しません。

さらに恐ろしい事実に、この顔の静脈は頭蓋骨の内部を通り抜け、脳を覆う硬膜のすぐ下にある海綿静脈洞という太い血管の集まりに直接繋がっています。脳へ直結する非常に短いルートが存在しているのです。

万が一、鼻の頭で過剰に繁殖した細菌が血管内に入り込んでしまうと、血液の逆流を防ぐ機能がないため、血流に乗って脳のすぐ近くまで一気に到達してしまう危険な経路が確立されています。

現代の医療環境下でめんちょうから死に至るケースは極めて稀

細菌が脳の周辺に達すると、髄膜炎や脳炎、海綿静脈洞血栓症といった非常に危険な合併症を引き起こす恐れがあります。これらの合併症はいずれも命に関わる重篤な状態を引き起こします。

しかし、現代の日本において過剰に恐れる必要はありません。優れた効果を持つ抗生物質が広く普及しており、医療機関を受診して適切な時期に治療を開始すれば、細菌の増殖を確実に抑え込めるからです。

そのため、鼻にめんちょうができたからといって、そのまま治療の術もなく急激に脳炎を発症して死に至るというケースは、現在の日本の医療水準においては極めて稀な出来事となっています。

世間で噂として広まっている死亡リスクは、あくまでも最悪のケースを想定した医学的な可能性の話に過ぎません。初期段階で正しい対処を行い、早期に医療機関を頼れば十分に防げる事態です。

抗生物質がない時代にめんちょうが死の病として恐れられていた歴史的背景

めんちょうが死に直結するという恐ろしいイメージが定着している背景には、過去の悲しい歴史が関係しています。抗生物質であるペニシリンが発見され、広く使われるようになる前の時代のお話です。

当時は、細菌感染症に対する有効で確実な治療法はほとんど存在していませんでした。一度めんちょうができて黄色ブドウ球菌が体内に侵入してしまうと、感染の拡大を食い止める有効な手段がなかったのです。

体内で細菌が増殖を続け、そのまま敗血症や脳炎を引き起こして命を落とす人が決して少なくありませんでした。当時の人々にとって、顔の中心にできるめんちょうはまさに死の宣告に近い恐怖の対象でした。

医学が未発達だった頃の強い恐怖心と強烈な印象が、時代を超えて現代にまで語り継がれています。めんちょうは死に至る病という言い伝えの裏には、先人たちの切実な体験が隠されています。

顔面危険三角のめんちょうを重症化させないためのルール

  • 患部を絶対に指で押し潰さない
  • 汚れた手で顔の赤い腫れに触れない
  • 痛みが強い場合は放置せず早期に受診する

上記は、顔面危険三角にできためんちょうを重症化させないために、最低限守るべき鉄則です。少しでも異常を感じたら、自己判断を避けて専門医の指示を仰ぐ行動が命を守る行動に直結します。

鼻の痛い腫れを一日でも早く治す!正しいスキンケアと効果的な過ごし方

鼻の腫れを一日でも早く治すには、患部に物理的な刺激を与えない清潔なケアと、免疫力を高める生活習慣の継続が重要です。スキンケアとインナーケアの両面から働きかけていきましょう。

患部を清潔に保ち絶対に指で触ったり潰したりしない強い意志

鼻の頭に赤く目立つ腫れができると、気になって何度も鏡で見たり、つい指で触れて感触を確かめたりしたくなる方も多いのではないでしょうか。しかし、この安易に触るという行為が治癒を遅らせる最大の原因となります。

私たちの手には、生活の中で付着した目に見えない無数の細菌が常に存在しています。患部に直接触れる行動は、新たな細菌を傷口に擦り込み、激しい炎症をさらに悪化させて長引かせる結果を招きます。

早く腫れを引かせたいからといって、自分で無理に潰して膿を出そうとするのは大変危険な行為です。無理な圧力をかけると、細菌をたっぷり含んだ膿が皮膚のさらに奥深くへと押し込まれてしまいます。

結果として炎症範囲が拡大したり、血管内に細菌を送り込んでしまったりする深刻な危険性が生じます。患部は清潔な状態を保ち、絶対に指で触れない、潰さないという強い意志を持って肌を守り抜いてください。

たっぷりの泡で優しく洗い摩擦による刺激を徹底的に排除する洗顔法

毎日のスキンケアの基本である洗顔においても、患部に余計な刺激を与えない工夫が求められます。洗顔料は手のひらやネットでしっかりと泡立てて、弾力のあるきめ細かい泡を大量に作ります。

指の腹が直接肌に触れないように、分厚い泡のクッションを顔の上で転がすようなイメージで優しく洗顔を行います。ゴシゴシと力強く擦る摩擦は、炎症を起こして弱っている皮膚に深刻なダメージを与えます。

洗顔時のお湯の温度にも細心の注意を払います。熱すぎるお湯は肌に必要な皮脂まで根こそぎ奪い取り、肌のバリア機能を著しく低下させるため、体温より少し低めのぬるま湯を使用するのが理想的です。

すすぎ残しがないように顔の隅々まで丁寧に洗い流した後は、常に清潔な乾いたタオルを用意します。ゴシゴシと拭くのではなく、タオルを顔に軽く押し当てるようにして優しく水分を吸い取りましょう。

患部に刺激を与えないための洗顔手順

手順行動目的
手洗い洗顔前に石鹸で手を綺麗に洗う手についた雑菌を顔に持ち込まないため
泡立て洗顔ネット等を使い濃密な泡を作る指と肌の間にクッションを作り摩擦を防ぐため
拭き取り清潔なタオルで優しく押さえて拭く物理的刺激を排除しバリア機能を守るため

睡眠不足と過労を避けて免疫力を高め自然治癒力を引き出す

めんちょうやニキビの治癒スピードは、患者さん自身の体が持っている免疫力に大きく左右されます。睡眠不足が続いたり、仕事や人間関係で強いストレスを感じたりすると、自律神経のバランスが崩れます。

自律神経が乱れると体を守る免疫機能が著しく低下し、黄色ブドウ球菌やアクネ菌の増殖を自力で抑えきれなくなります。この負の連鎖が、炎症が長引いたり急激に悪化したりする大きな原因となります。

つらい腫れを早く引かせるためには、質の高い睡眠を十分に確保する意識が何よりも重要です。毎日決まった時間にベッドに入り、最低でも7時間以上のまとまった睡眠時間を確保するよう心がけましょう。

休日は趣味の時間を作ったり、軽いストレッチを行ったりして心身の緊張を解きほぐします。ストレスを溜め込まない生活を送れば、人間が本来持っている強力な自然治癒力を最大限に引き出せます。

栄養バランスの取れた食事でターンオーバーとバリア機能を正常化

健康な肌の細胞を作り出し、ダメージを受けた部分を素早く修復するためには、毎日の食事から摂取する栄養素が欠かせません。皮膚の直接的な材料となる良質なタンパク質を毎食しっかりと取り入れます。

肉、魚、卵、大豆製品などを意識して食べるのが効果的です。さらに、皮膚や粘膜の健康を維持し、皮脂の過剰な分泌をコントロールする働きがあるビタミンB群も積極的に摂取すべき重要な栄養素です。

豚肉やレバー、納豆などに含まれるビタミンB群に加え、コラーゲンの生成を助けて炎症を和らげるビタミンCも取り入れます。緑黄色野菜や新鮮なフルーツを毎日の食卓に並べる工夫が大切です。

偏った食事や過度なダイエットは深刻な栄養不足を招き、肌のターンオーバーを乱してバリア機能を著しく弱めてしまいます。栄養バランスの取れた食事で、内側から細菌に負けない強い肌を作り上げます。

炎症を激化させない!日常生活で無意識にやってしまう危険なNG行動

何気なく行っている無意識の日常行動が、めんちょうやニキビの炎症を激化させる深刻な原因を作ります。手で顔を触る癖や乱れた生活習慣を根本から見直し、肌の治癒力を妨げない清潔な環境を整えましょう。

汚れた手や不衛生なメイク道具が顔の細菌を爆発的に繁殖させる

スマートフォンを長時間操作した後の手や、電車のつり革に触れた後の手には、想像を絶する数の雑菌が付着しています。その手で無意識に鼻の頭を触ったり、頬杖をついたりする癖は非常に危険です。

汚れた手で顔に触れる行動は、炎症を起こしているデリケートな患部に直接細菌を塗りつけているのと同じ状態です。また、毎日顔に使用するメイク道具の衛生管理も、決して見落としてはいけない盲点となります。

ファンデーションのスポンジやメイクブラシを洗わずに何日も使い続けると、そこに皮脂や汗が蓄積します。湿気と栄養が豊富なその場所は、瞬く間に雑菌の巨大な温床へと変貌してしまいます。

不衛生なメイク道具を顔に滑らせれば、毛穴の奥深くに新たな雑菌を押し込み、めんちょうやニキビを繰り返し発生させます。メイク道具はこまめに専用クリーナーで洗浄し、常に清潔な状態で使用しましょう。

睡眠を削りストレスを溜め込む生活が体の抵抗力を急激に奪う

深夜までスマートフォンで動画を視聴したり、仕事を持ち帰って夜遅くまで作業したりと、日常的に睡眠時間を削る生活は避けるべきです。十分な休息を取らない生活は肌にとって致命的なダメージとなります。

睡眠中は、脳下垂体から成長ホルモンが大量に分泌されて、日中にダメージを受けた肌細胞の修復が活発に行われる大切な時間です。睡眠不足が続くと、この必須の修復作業が十分に行われません。

修復が滞れば肌のバリア機能が徐々に低下し、わずかな細菌の侵入でも激しい感染を起こしやすい脆弱な状態に陥ります。

さらに、慢性的なストレスは自律神経を乱して血管を収縮させ、血流を悪化させます。血流が悪くなると肌に十分な栄養や酸素が行き渡らず、老廃物の排出も滞って肌環境はどんどん悪化していきます。

忙しい日々の中でもリラックスできる時間を確保し、体を休める行動を優先的に選択しましょう。

辛い食べ物やアルコールの過剰摂取が引き起こす皮脂の異常分泌

毎日の食生活の乱れも、鼻の赤い腫れを急速に悪化させるダイレクトな要因となります。特に警戒が必要なのが、激辛料理などの刺激が強すぎる食べ物や、毎晩習慣化しているアルコールの過剰摂取です。

辛い食べ物は体温を上げて発汗を促すだけでなく、交感神経を強く刺激して皮脂腺の働きを異常に活発にします。その結果、毛穴を詰まらせる原因となる皮脂の過剰分泌を引き起こしてしまいます。

また、アルコールを体内で分解するプロセスでは、肌の健康維持に欠かせないビタミンB群が大量に消費されて失われます。ビタミンB群が不足すると、皮脂の分泌コントロールが上手く働きません。

皮脂が溢れた状態は、アクネ菌や黄色ブドウ球菌が増殖しやすい最悪の脂っぽい肌環境を作り出します。患部の赤みや腫れがひどい期間は、香辛料の強い料理や飲酒を控え、胃腸に優しい食事を心がけると良いです。

肌の治癒力を低下させる生活習慣

  • 帰宅後すぐにメイクを落とさず寝落ちする習慣
  • 家族と洗面所のタオルを共有して使い回す行為
  • 甘いお菓子やスナック菓子を頻繁に食べる食生活

上記のような些細な生活習慣の乱れが、肌の免疫力を少しずつ奪っていきます。日々の行動を一つずつ見直し、細菌が繁殖しにくい清潔で健康的な肌環境を維持するよう努めてください。

市販薬で治らない鼻の腫れ!皮膚科を受診すべき明確なタイミング

セルフケアや市販薬で数日様子を見ても症状が良くならない場合や、強い痛みを伴う場合は、迷わず皮膚科を受診しましょう。早期の専門的な治療が、跡を残さず綺麗に治すための鍵を握ります。

数日経過しても痛みが引かず腫れが拡大していく危険なサイン

市販のニキビ薬や化膿止めを塗って安静に過ごしているにもかかわらず、3日〜4日経過しても一向に症状が改善しないケースがあります。この場合は、自力での治癒の限界を完全に超えていると判断します。

最初は小さな赤みだったものが、日を追うごとに赤黒く変色し、腫れの範囲が徐々に拡大していく場合は特に要注意です。薬の成分が患部の深部まで届いていないか、原因菌に対して有効に働いていない証拠です。

効果のない自己流のケアをそのまま放置すると、炎症がさらに周囲へ広がり、健康な皮膚組織まで無残に破壊してしまう危険が高まります。症状が平行線、あるいは悪化の道を辿っていると感じたら行動を変えてみましょう。

一人で悩んで躊躇することなく専門医の診察を受けて、細菌の種類に適合した強力で適切な処方薬に切り替える決断が求められます。早めの受診が、治療期間を劇的に短縮させる最も確実で有効な手段です。

顔全体が熱を持ち発熱や頭痛を伴う場合は一刻を争う緊急事態

鼻の頭の腫れという局所的な問題にとどまらず、顔の半分や全体が不自然に熱っぽく感じられたり、体温を実際に測ると微熱以上の明らかな発熱があったりする場合は直ちに医療機関を受診してください。

さらに、こめかみ周辺の頭痛や、首のリンパ節の腫れ、全身の強い倦怠感を伴う場合は、事態は非常に深刻な方向へ進んでいます。これらの症状は、局所の感染にとどまっていないことを強く示唆しています。

細菌が血液に乗って全身を回り始めているか、あるいは危険な合併症を引き起こす初期段階である可能性が極めて高い状態です。たかが鼻の腫れと甘く見ず、内科や皮膚科の急患としてでも診察を受けるべきです。

命に関わる事態を未然に防ぐためにも、自分の体の発する重大なSOSのサインを決して見逃さないようにしましょう。迷わずタクシーを呼ぶなどして、最寄りの大きな病院へ駆け込む行動力が必要です。

皮膚科受診の目安となる症状のチェックリスト

症状の度合い具体的な状態推奨される行動
初期・軽度軽く触れると痛い、小さな赤み清潔に保ち市販薬で2〜3日様子を見る
中等度腫れが大きくなる、ズキズキ痛む皮膚科または美容皮膚科を受診する
重度・緊急発熱がある、顔全体が熱い、頭痛直ちに医療機関で専門医の診察を受ける

患部に膿が溜まって黄色く変色し激しい痛みで夜も眠れない

患部の中央部分が白や黄色に変色してドーム状に大きく盛り上がっている場合、皮膚の下に大量の膿が溜まっている最悪の状態を示しています。皮膚が内側から強い圧力で引き伸ばされて限界を迎えています。

この段階になると、患部に全く触れていなくてもズキズキ、ジンジンと脈打つような激しい痛みが絶え間なく生じます。夜、横になって体を休めようとしても、痛みでなかなか寝付けない日が続く方もいます。

夜中にあまりの激痛で目が覚めてしまったり、仕事や勉強に全く集中できなかったりするほど生活の質が著しく低下することもあるでしょう。この状態まで進行すると、市販の塗り薬だけで内部の膿を綺麗に吸収させるのは困難です。

一刻も早く医療機関を受診して、専門的な処置によって安全に膿を取り除き、内部の圧力を一気に下げる治療を受けてください。この排膿処置こそが、辛い痛みを素早く取り除く最も確実で即効性のある方法です。

絶対に跡を残したくない!将来の美肌を守るための早期受診

痛みや腫れという現在起きている辛い自覚症状の緩和だけでなく、とにかく早く綺麗に治したい、絶対に顔の中心に跡を残したくないという強い希望がある場合も、早期の皮膚科受診を推奨します。

めんちょうや重症の赤ニキビは、強い炎症によって真皮層という皮膚の深い部分にあるコラーゲン組織を激しく破壊します。炎症が長引けば長引くほど、この組織の破壊は後戻りできないほど進行していきます。

完全に治った後にも茶色い色素沈着がくっきりと残ったり、皮膚が陥没してボコボコとしたクレーター状の跡になってしまったりするリスクが格段に高まります。一度できたクレーター跡は自然には消えません。

美容皮膚科や皮膚科では、燃え盛る炎症を最短期間で鎮めるための強力な医療用治療薬を処方できます。組織の破壊を最小限に食い止め、将来にわたって肌の美しさと滑らかさを守る確実な選択肢となります。

美容皮膚科が提供する専門治療!めんちょうとニキビを根本から治す

医療機関では、原因菌を特定して直接アプローチする内服薬の処方から、専用機器を用いた排膿処置まで、個人の症状に合わせた治療を提供します。専門医の指導のもとで安全かつ確実な改善を目指します。

抗生物質の内服薬と外用薬を駆使して原因菌を根絶する強力な治療

クリニックで行うめんちょうや重症ニキビの治療において、最もベースとなるのが抗生物質を用いた薬物療法です。市販薬よりも有効成分の濃度が高く、効果的に原因菌を殺菌する圧倒的な力を持っています。

医師が患部の状態を詳細に診察し、黄色ブドウ球菌が原因のめんちょうなのか、アクネ菌が原因のニキビなのかを総合的に判断します。そして、それぞれの菌に対して最も効果を発揮する優れた抗生物質を選び出します。

塗り薬である外用薬を直接患部に塗布して外側から細菌を叩き潰します。それと同時に、飲み薬である内服薬を服用して体の内側から全身の血流に乗せて薬剤を患部の深部まで確実に行き渡らせます。

内側と外側からのダブルの働きかけにより、毛穴の深部でしつこく増殖する厄介な細菌を徹底的に撃退できます。医師の指示通りに服薬を続け、長引く炎症を根本から鎮火させて再発を強力に防ぎましょう。

専用の医療器具を使って安全かつ無菌的に膿を排出する面皰圧出

患部に黄色い膿がパンパンに溜まり、耐え難い強い痛みを引き起こしている場合は、面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)や切開による排膿処置を行います。医師が専用の清潔な医療器具を使用する安全な外科的処置です。

面皰圧出器や医療用メス、極細の針などを使用し、皮膚の表面に極小の穴を開けて内部に溜まった膿や芯を物理的に押し出します。自分で無理に指で潰すのとは全く異なり、周囲の組織へのダメージを極限まで抑えます。

徹底した衛生管理のもと、安全かつ無菌的に膿を取り除くため、傷跡も最小限で済みます。大量の膿を排出することで患部の内圧が一気に下がり、神経を圧迫していたズキズキとした強い痛みが劇的に和らぎます。

痛みが消えるだけでなく、炎症を長引かせる原因物質そのものを直接取り除くことになります。治癒までの期間を大幅に短縮し、色素沈着やクレーター跡などの後遺症を防ぐ非常に有効な手段です。

医療用LEDや光治療器を活用して赤みと腫れをスピーディに鎮静化

専門の設備を整えた美容皮膚科では、内服薬や外用薬の薬物療法と併用して、専用の医療機器を用いた光治療を提案する場合があります。特定の波長を持つ青色LEDの光を患部に照射する画期的な治療法です。

この特殊な青色の光には、アクネ菌などの原因細菌を強力に殺菌する効果と、毛穴からの過剰な皮脂の分泌を抑制する優れた働きがあります。痛みや熱さを感じることはなく、リラックスして治療を受けられます。

また、波長の異なる赤色LEDの光を照射して、肌の奥深くにある細胞を活性化させる方法も効果的です。血流を劇的に促進し、長引く赤みや炎症を早期に鎮め、傷ついた皮膚の修復を早める効果が期待できます。

これらの光治療や高出力のレーザー治療は、肌への物理的な負担が少なく、治療後の赤みや腫れといったダウンタイムもほとんどありません。薬だけでは赤みが引かない方や、肌の回復力を高めたい方に適しています。

クリニックで行う主な治療アプローチ

治療の種類治療の内容期待できる効果
内服薬・外用薬症状に合わせた抗生物質や抗菌薬の処方原因菌の殺菌と炎症の根本的な鎮静
面皰圧出・排膿医療器具を用いた安全な膿の取り出し痛みの即時緩和と治癒期間の大幅な短縮
光・LED治療特殊な波長の光を患部に照射する治療殺菌作用と肌細胞の修復・再生の促進

よくある質問

患部の腫れを早く治すために自分で針を刺して膿を出してもよいですか?

絶対に自分自身で針を刺して膿を出そうとしないでください。自宅にある裁縫用の針や安全ピンを火で炙ったりアルコールで拭いたりした程度では、医療現場のような完全な無菌状態にはなりません。

そのような不衛生な針を深く刺す行為は、手や針に付着した新たな凶悪な細菌を傷口の奥深くまで送り込んでしまいます。結果として、取り返しのつかないほどの重症化を招く非常に危険な行為となります。

また、素人の手加減では適切な深さや角度で刺すことができず、健康な皮膚組織を大きく破壊します。このダメージが、一生顔に消えない深いクレーター跡を残す直接的な原因に繋がります。

膿がパンパンに溜まって痛い場合は、自己判断による危険な処置を直ちにやめ、必ず皮膚科を受診してください。医師による清潔で安全な排膿処置を受けるのが最も確実で跡が残らない方法です。

化膿した腫れと一般的な赤ニキビでは市販の塗り薬の選び方はどのように変わりますか?

それぞれの症状を引き起こしている原因菌が全く異なるため、選ぶべき市販薬の有効成分も明確に変わります。ここを間違えると症状が改善しないばかりか、かえって悪化を招く恐れがあります。

ズキズキと強く痛む化膿した腫れの場合は、原因である黄色ブドウ球菌に対して殺菌効果を持つ化膿止めを選びます。クロラムフェニコールやテトラサイクリンなどの抗生物質配合の軟膏が有効です。

一方、一般的な赤ニキビの場合は、アクネ菌の殺菌と角質の軟化に特化したニキビ治療薬を選択します。イブプロフェンピコノールやイソプロピルメチルフェノール配合のクリームを使用します。

自分の症状を見極めずに間違った薬を塗り続けると、治りが大幅に遅くなるケースがあります。どちらか判断がつかない場合は薬剤師に相談するか、皮膚科を受診して正確な診断を受けてください。

鼻の周囲に化膿した腫れができやすい人はどのような体質や習慣を持っている傾向がありますか?

鼻の周囲に化膿した腫れを繰り返し発症しやすい人は、慢性的な疲労や睡眠不足の傾向にあります。日々の無理がたたり、全身の免疫力が慢性的に低下しやすい状態に陥っているケースが大半です。

免疫力が低い状態では、皮膚の常在菌である黄色ブドウ球菌の異常増殖を自力で防げません。また、無意識のうちに鼻をよく触る癖がある人も、指先の細菌を擦り付けてしまうため注意が必要です。

花粉症などで頻繁に鼻をかむために、鼻の周囲の皮膚に細かい摩擦傷が絶えない人も細菌が侵入しやすくなります。さらに、脂性肌で皮脂分泌が多く毛穴が詰まりやすい肌質の人も発症リスクが高いです。

過剰な皮脂は細菌の温床を作りやすく、すぐに炎症を引き起こします。十分な睡眠による生活習慣の改善と、摩擦を徹底的に避ける丁寧なスキンケアの継続が、再発を防ぐための最大の予防策となります。

激しい炎症が治った後に鼻に残ってしまった赤みや黒ずみは自然に消えますか?

初期段階の軽度な炎症であれば、肌のターンオーバーである細胞の生まれ変わりとともに改善します。個人差はありますが、数ヶ月から半年程度で赤みや色素沈着が自然に薄くなり消えていくケースが多いです。

しかし、皮膚の奥深くまで非常に強く深い炎症を起こした後は注意が必要です。メラニン色素が過剰に生成されて真皮層にまで落ち込み、頑固な茶色い色素沈着として長く残ってしまう危険性が高まります。

また、炎症によって毛細血管が拡張したまま元に戻らず、赤みが数年単位でしぶとく消えないケースも存在します。炎症のダメージが深ければ深いほど、自然なターンオーバーだけでの回復は困難になります。

半年以上経過しても赤みや黒ずみに変化が見られない場合は、自然治癒を待つよりも美容皮膚科を受診します。レーザー治療やピーリングなどの専門的な方法を取り入れ、効果的に美しい肌を取り戻しましょう。

参考文献

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大垣中央病院・こばとも皮膚科

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