在宅療養において「月1回という少ない頻度で訪問看護を利用できるのか」という疑問は多く寄せられます。結論から申し上げますと、介護保険や医療保険を適用した月1回の利用は制度上全く問題ありません。
主な目的は、病状が安定している方の定点観測や、薬物療法の適正な実施確認で、また、在宅介護を担うご家族の精神的負担を軽減するセーフティネットとしての側面も持ち合わせています。
専門職が定期的に介入することで、本人や家族では気づきにくい微細な変化を早期に捉えることが可能で、病状の増悪や再入院を未然に防ぐ予防的看護が実現します。
訪問看護を月1回だけ依頼するのは本当に可能なのでしょうか
制度上、訪問看護の利用回数に下限設定はありません。月1回の訪問は、介護保険・医療保険の両方で実施可能なサービス形態です。主治医が訪問看護指示書を発行し、看護介入の必要性を認めれば、定期的な健康管理を目的に契約できます。
安定した療養生活を支えるための定期チェックとしての活用
病状が安定している時期こそ、専門家による変わらないことの確認が重要です。
慢性心不全、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、糖尿病などの慢性疾患は、日々の生活の中では非常に緩やかに進行するため、毎日接している家族や本人では気づきにくい細かな予兆があります。
看護師は月1回の訪問であっても、前月のデータと現在の状態を比較し、身体機能の微細な逸脱を徹底的にチェックするのがプロの役割です。例えば、体重が1ヶ月で2kg増加している場合、心不全の悪化による体液貯留を疑います。
また、会話中の息継ぎのタイミングが以前より早くなっている、といった聴覚的なサインも見逃しません。
早期に主治医へ報告し、必要に応じて薬剤調整の提案を行い、このプロセスにより、救急搬送されるような重大な事態を回避できます。予防的観察こそが、自宅で長く元気に過ごすための鍵です。
主治医やケアマネジャーと連携するための情報源としての役割
医療機関の診察室という非日常的な空間では、患者さんは緊張してしまいがちなので、日常の正確な生活実態を医師に伝えきれないことが多々あります。
看護師が自宅を訪問し、居住環境や食生活、実際の活動範囲を直接観察することで、情報の精度は飛躍的に高まります。
収集された情報は訪問看護報告書として詳細にまとめられ、主治医やケアマネジャーへと共有されます。ケアマネジャーにとっては、看護師からの医学的フィードバックが、ケアプランの妥当性を検証する強力な根拠となります。
例えば、「最近寝室からトイレまでの移動に時間がかかるようになっている」という報告があれば、動線への手すり設置やポータブルトイレの検討が始まります。
「歩行が不安定なため、福祉用具の導入を検討してはどうか」といった改善提案が可能になります。月1回の訪問は、医療と介護の橋渡しを行い、多職種連携を正常に稼働させるための不可欠な情報ハブとして機能しているのです。
将来的な病状変化に備えたつながりの維持
「今は必要ない」と感じていても、訪問看護ステーションと契約を交わしておくことには大きなメリットがあります。
将来的に体調が不安定になった際、すでに身体的特徴や性格、生活環境を把握している専門職がいれば、初動のスピードと安心感が全く異なります。
急な発熱や転倒時に、見知らぬ看護師ではなく、いつもの看護師に相談できる心理的メリットは計り知れません。
特に、最期まで自宅で過ごしたいという看取りの意向がある場合、長期的な付き合いのある看護師の存在は、本人および家族の精神的な支えとなります。
看護師が時間をかけて本人の価値観や家族の思いを理解してくれているため、意思決定の支援がよりスムーズに行えます。アドバンス・ケア・プランニング(ACP)を月1回の訪問の中で少しずつ進めていくことも可能です。
月1回の利用を継続することは、いざという時に自分たちの生活スタイルを熟知した専門家がすぐに駆けつけてくれるという、究極の安心の保険をかけている状態です。
月1回の訪問看護で行うサービス内容を知りたい
月1回の訪問時間は一般的に30分から60分程度で、看護師は身体アセスメントから住環境評価まで、多岐にわたるケアを凝縮して行います。少ない回数だからこそ、1回の介入が次回の訪問までの1ヶ月を安全に守り抜くための設計図となります。
全身状態の把握とバイタルサインによる異常の早期発見
看護師は玄関での対面時から、顔色や発声、足取りなどを通じて全身状態のアセスメントを開始し、血圧や脈拍の測定は単なる数値確認ではありません。背景にある心機能や水分バランス、心理状態を読み解くための重要なツールです。
不整脈の有無や拍動の強弱から、心疾患の兆候を探り、聴診器を用いた肺音や腸音の確認により、肺炎や便秘の徴候を察知します。
高齢者の場合、肺炎であっても発熱が見られない無熱性肺炎があるため、呼吸音の変化は極めて重要な情報です。また、皮膚の状態も重要な観察ポイントです。高齢者の皮膚は脆弱であり、乾燥や微細な傷が感染症の原因となることもあります。
背中や足の裏など、自分では見えない部分に床ずれ(褥瘡)の予兆が隠れていることも多く、全身の皮膚チェックによりトラブルを未然に防ぎます。
むくみの出やすい下肢の状態も、指で押して戻りを確認する(浮腫の評価)など、専門的な手技で行い、観察結果は主治医に共有され、必要であればその場で受診勧奨が行われます。
お薬の残り数確認と正しい服薬状況のセルフチェック支援
在宅療養の失敗原因で最も多いのが、不適切な服薬です。看護師は月1回の訪問時に、残薬の数を実数で確認し、処方意図通りに服用できているかを厳格にチェックします。
認知機能の低下や手の巧緻性(細かな動き)の低下により、薬の袋を開けられなかったり、飲み忘れたりしているケースは非常に多いのが実情です。
飲み忘れが多い場合は、本人の意欲を削ぐことなく、なぜ忘れてしまうのか(取り出しにくい、時間が分かりにくい等)を一緒に考え、改善策を講じます。服薬カレンダーへのセットや、一包化の提案、薬剤師への相談なども行います。
また、薬の副作用についても評価し、例えば、睡眠薬による翌朝のふらつきや、利尿薬による脱水のサインなどがないかを確認します。
新しい薬が追加された際は、副作用によるふらつきや口渇がないか、効果は期待通り現れているかを密に確認します。月1回の薬の整理は、重大な副作用事故を防ぎ、治療効果を最大化するための極めて重要なプロセスです。
看護師が介在することで、本人も「正しく飲もう」という動機付けが維持されやすくなります。
排泄トラブルの解消と食生活に関する実践的なアドバイス
排泄や食事の改善は、生活の質(QOL)に直結します。看護師は下剤の使用状況や排便リズムを確認し、腹部触診を行うことで、無理のない自然な排便コントロールを指導します。
便秘が続くことで食欲が低下したり、せん妄(意識の混乱)を引き起こしたりすることもあるため、たかが便秘と侮ることはできません。
食生活においては、冷蔵庫の中身や食卓の様子から、現在の嚥下能(飲み込む力)に適した栄養摂取ができているかを評価します。
むせやすくなった等の訴えがあれば、とろみの付け方や食事の姿勢、一口の量をレクチャーし、誤嚥性肺炎を予防します。また、脱水傾向がないかも爪の色の戻りや舌の乾燥具合からチェックします。
月1回、生活の基礎となる、出す・食べるを専門職が整えることで、快適な在宅生活を維持できるのです。
頻度が少ない訪問看護でも得られる大きなメリット
利用頻度が月1回と少ないことには、独自の利点があります。過剰な介入を避けつつ、専門的なセーフティネットを確保できるため、自立心の高い方にとって最適なバランスとなります。
いつでも相談できるという安心感がもたらす精神的なゆとり
在宅介護を担うご家族は、常に孤独な判断を強いられています。「少し熱があるけれど様子を見ていいか」「痰がいつもより多い気がする」といった日々の葛藤は、想像以上に精神を削ります。
月1回であっても訪問看護とつながることで、多くのステーションでは24時間365日の緊急電話相談が可能になります。
自分一人で抱え込まなくて良いという確信は、介護者の燃え尽き(バーンアウト)を防ぐ最大の特効薬です。訪問時には、看護師が家族の疲れや不安を丁寧に傾聴し、その献身を専門職として承認します。
この承認があるだけで、家族のモチベーションは大きく変わります。
精神的なデトックスにより、家族は再び穏やかな気持ちで本人と接することができるようになり、家庭内の良好な雰囲気を維持する上で、看護師の訪問は数値以上の大きな意味を持ちます。
住宅環境の安全性を見直し転倒事故のリスクを最小化する
看護師は本人の身体機能の変化に合わせて、住宅環境の安全性を再評価します。月1回の訪問のたびに、段差が躓きの原因になっていないか、絨毯の端がめくれていないかといったリスクを洗い出します。
また、照明の明るさが十分か、夜間のトイレ移動時に足元が見えるかといった生活動線全体を確認します。
高齢者にとって一度の転倒は、大腿骨骨折などを経て寝たきりへ直結する重大なイベントです。必要に応じてケアマネジャーと連携し、手すりの増設、段差解消のスロープ設置、滑り止めマットの導入をアドバイスします。
看護師は本人の実際の動き(ADL)を見た上で判断するため、非常に的確な提案が可能です。
動く人間を看るプロが環境を評価することで、本人の今の歩幅やバランス感覚に最適化された、安全な住まいが構築されていきます。
医療知識を身につけることで家族の介護力が向上する
訪問看護師の手技や声掛けは、ご家族にとって最高の教材です。プロの手際を見学し、直接レクチャーを受けることで、おむつ交換、体位変換、移乗介助などの技術が驚くほど楽になります。
力任せではない、ボディメカニクスを利用した介助方法を知ることで、家族自身の腰痛などの身体的負担も劇的に軽減されます。
また、病状の悪化サイン(レッドフラッグサイン)を学ぶことで、家族は異常を正しく認識できるようになります。
「この程度の浮腫なら様子を見ていい」「この息苦しさはすぐ連絡すべき」といった判断ができるようになれば、不要な不安が解消されます。
能力の向上は、不必要な夜間受診を減らし、逆に一刻を争う事態での迅速な対応を可能にします。家族がただの介護者から頼りになるパートナーへと成長する過程を、看護師は専門的知識の提供を通じて支え続けます。
利用者が訪問看護の回数をあえて抑える理由とは
あえて月1回の頻度を希望される背景には、利用者の自尊心や生活の質に対する確固たる価値観があります。これはネガティブな抑制ではなく、自立した生活を守るための積極的な戦略です。
プライバシーを大切にして自分のペースで生活を送りたいため
家は究極のプライベート空間です。どんなに親切な看護師であっても、他人の出入り自体をストレスと感じる方は少なくありません。
特に自立心が強く、現役時代に責任ある立場だった方などは、自分のことを自分でできることに誇りを持っており、頻繁な訪問を「監視されている」「病人扱い」という屈辱感として捉えてしまうことがあります。
月1回であれば、プライバシーを最大限に守りつつ、医療的安心のみを賢く受け取ることができます。自分の生活のリズムを乱されず、自由な時間の中で過ごすこと。この尊厳の維持が、精神的な健康を保つための源泉となります。
看護師もその心理を理解し、訪問時には管理ではなくパートナーとしての姿勢を重視します。
「自分一人でしっかり生活できている」という実感が、高齢者の生きる意欲(自己効力感)を支え、月1回の訪問看護は、その自立を側面からサポートするための、絶妙な距離感を保った支援です。
他の介護サービスとの兼ね合いで全体のバランスを調整するため
介護保険の支給限度額には枠があるため、全てのサービスを上限まで使うことは現実的ではありません。
デイサービスでの社会交流や入浴、リハビリ特化型サービス、ヘルパーによる生活援助など、多角的なサービスを組み合わせる中で、全体のバランス調整が行われます。
医療面が安定している時期は、訪問看護の頻度を月1回に抑え、その分を楽しみや機能訓練としてのサービスに充てるという戦略的プランニングです。
また、高齢者にとって毎日誰かが来る状態は、対応だけで体力を消耗し、疲弊を招くこともあります。あえて余白の日を作ることで、本人のリラックスできる時間を確保し、生活全体の満足度を高めているのです。
ケアマネジャーは、医療・介護の両面からこのバランスを最適化し、月1回の訪問看護は、生活の土台を医療面から静かに支えつつ、他のサービスの効果を最大化するためのアンカー(錨)の役割を担っています。
経済的な負担を考慮して無理のない範囲で継続したいため
在宅療養は数年から十数年、あるいはそれ以上続く長丁場で、経済的な継続性は、療養生活の破綻を防ぐために極めて重要な要素です。1回あたりの利用料は負担割合に応じたものですが、月1回と週2回では、年間の総額に大きな差が出ます。
将来、より高度な医療処置や頻回なケアが必要になる局面を見据え、現在はコストを抑える判断は非常に合理的です。
無理をして最初から回数を増やし、家計の圧迫によってサービスを停止せざるを得なくなることが、医療的には最も大きなリスクです。月1回であれば無理なく継続でき、いざという時のつながりを絶やさずに済みます。
訪問看護師やケアマネジャーも、経済的側面を考慮した上で、最もコストパフォーマンスの高いケアプランを提案するよう努めています。
訪問看護の頻度を増やすべきタイミングの判断基準
月1回のペースでは対応しきれなくなる局面は必ず訪れます。大切なのは、リスクが高まるタイミングを正確に予測し、一時的にでも介入を強める攻めの看護へ切り替える柔軟性です。
退院直後や新しい薬を飲み始めた時期の不安定な状態
病院という24時間体制の管理環境から自宅へ戻った直後は、身体が自宅の環境に馴染んでおらず、再入院のリスクが最も高い時期です。
病院での安静生活と自宅での活動生活では、身体への負荷が全く異なるため、退院後少なくとも最初の数週間は、月1回の予定を一時的に週1〜3回に増やし、集中的に環境調整や身体評価を行うのが医療安全の定石です。
また、新薬の導入・変更時も同様です。心不全の薬であれば血圧の変動、糖尿病の薬であれば低血糖、向精神薬であればふらつきや傾眠(眠気)などの副作用が服用開始直後に現れやすいため、看護師による頻繁な定点観測が事故を防ぎます。
数値が安定し、本人が順応したことをプロの目で確認するプロセスを経て、再び月1回へと移行するのが最も安全なルートです。
この強化期間を設けることで、本人も家族も自信を持って自宅療養に臨めるようになります。
認知機能の低下により服薬管理や食事摂取が困難になった時
「同じことを何度も聞く」「薬の飲み忘れが目立つ」「冷蔵庫の中身が把握できていない」といった変化が見られたら、介入の強化を検討すべきです。認知症が進行すると、本人の主観的な訴えと客観的な事実が乖離し始めます。
月1回の訪問では空白期間に何が起きていたかを正確に把握できず、脱水や栄養失調、事故のリスクが爆発的に高まります。
頻度を上げることで、看護師が直接お薬のセットを行ったり、不衛生な環境の是正を促したり、本人の不安を和らげる対話の時間を増やしたりします。
また、徘徊などの行動心理症状(BPSD)に対しても、早期に介入することで家族の負担を軽減できます。介入を強めることは、住み慣れた家で過ごせる期間を延ばすことにつながります。
「まだ大丈夫」という過信は禁物です。認知機能の低下は不可逆的な場合も多いため、外側からの監視・支援体制を先手で強めることが、本人の尊厳を守るための必須条件となります。
介護を担うご家族の疲弊が目に見えて大きくなってきた場合
介護介入を増やす基準は、本人の病状だけではありません。メインの介護者が「夜眠れない」「食欲がない」「つい本人に怒鳴ってしまう」といったサインを見せた場合、それは緊急事態です。
介護者の健康破壊(身体的・精神的)は、在宅療養の即時終了を意味します。訪問回数を増やす目的は、家族にプロが代わってくれる安心と物理的な休息を提供することにあります。
家族が肩の荷を一時的に引き下ろせる時間を確保し、看護師が家族の良き相談相手として機能することで、介護の持続可能性が回復します。
また、看護師が介入することで介護のプロの視点が入るため、家族が無理をしていた部分を効率的な介助に切り替えることもできます。
月1回の訪問看護を最大限に活かすための準備
月1回の時間を最高の健康アップデート日にするためには、利用者側の事前の準備が鍵となります。貴重な時間を浪費せず、充実したケアを引き出すためのコツを紹介します。
日常の気になる変化をメモに残しておく習慣のすすめ
「先週一度だけ激しく咳き込んだ」「夜間に何度もトイレに起きた」「特定の食べ物を嫌がるようになった」、のような情報は、病状変化を予測する決定的なピースとなります。訪問時に思い出そうとしても、つい忘れてしまうのが人間です。
目につく場所にあるカレンダーや専用ノートに、その瞬間に一言書き留める習慣をつけましょう。
看護師はそのメモを手がかりに、過去1ヶ月の体調の推移を点から線へと繋いで評価します。本人が無意識に隠している不調も、家族のメモから明らかになることがあります。
ご家族が書いた何気ない一文が、重症化の芽を摘み、入院を回避するきっかけになるかもしれません。この共同作業が、看護師との信頼関係を深め、より精度の高いアセスメントへとつながります。
お薬手帳や血圧測定の記録をすぐ出せる場所にまとめておく
訪問看護の時間は有限(通常30〜60分)です。開始と同時に看護師が分析とケアに入れるよう、お薬手帳、血圧・体温ノート、介護連絡帳、主治医からの伝達事項などは一箇所にまとめておきましょう。
探し物で5分、10分と過ぎてしまうのは、非常に勿体ないことです。整理されていることで、看護師は事務的な作業を短縮でき、その分を「ゆっくり話を聞く」「足浴をする」「リハビリを行う」といった直接ケアに時間を充てることができます。
また、日頃からこれらの情報がまとまっていると、急な救急搬送時にも、駆けつけた救急隊員や搬送先の医師へ正確な情報を数秒で伝えられます。この初動のスピードが予後に大きく影響することもあります。
聞きたいことの優先順位をつけて質問リストを作成する
「次の診察で医師に確認すべきことは?」「最近の足の痛みに湿布は有効?」「介護保険の更新手続きはどうすればいい?」、など、聞きたいことが山ほどあっても、看護師が帰った後に「あれを聞き忘れた」となるのはよくある話です。
訪問日の前日までに、質問事項を箇条書きにし、優先順位をつけて3つ程度に絞っておきましょう。
具体的な質問があれば、看護師もより専門的で詳細なアドバイスを準備できます。また、必要であればその場で主治医や薬剤師、ケアマネジャーに電話で確認してくれることもあります。
重要なことから順に解決していくことで、訪問後の安心感が格段に変わります。
よくある質問
- 訪問看護を月1回だけ利用する場合でも、緊急時の対応は24時間体制で受けられますか?
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はい、月1回の利用であっても、契約内容に緊急時訪問看護加算が含まれていれば、24時間365日の体制を利用できます。
利用頻度の多寡にかかわらず、契約を結んでいる以上はステーションのバックアップ体制の対象となります。夜間や休日の急な体調変化の際も、電話相談や必要に応じた緊急訪問を受けることが可能です。
ただし、事業所によって体制が異なる場合があるため、最初の契約時に詳細を確認しておくことが大切です。
- 訪問看護を月1回にしている最中に、家族が一時的に不在になる数日間だけ訪問回数を増やすことは可能ですか?
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柔軟に対応可能です。ご家族の冠婚葬祭や旅行、出張などで不在になる期間だけ、一時的に訪問回数を増やすプランニングはよく行われます。
あらかじめ日程がわかっている場合は、早めにケアマネジャーや訪問看護ステーションに相談してください。必要な日時に訪問を組み込むことで、一人暮らし状態になる不安を軽減できます。
こうした臨機応変な活用ができる点も、訪問看護を継続して利用している大きなメリットの一つと言えます。
- 訪問看護の利用を月1回で検討していますが、看護師ではなくリハビリ職に来てもらうことはできますか?
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制度上可能ですが、リハビリ職による訪問は看護業務の一部という位置づけになります。
そのため、月1回のリハビリ利用であっても、定期的に看護師が訪問して全身状態を評価することが義務付けられています。リハビリを安全に実施できる体調かどうかを看護師が判断する必要があるためです。
リハビリ職のみの完全固定利用とはならず、数回に一度は看護師のチェックが入る仕組みであることを理解しておく必要があります。
- 訪問看護を月1回受けることで、独居高齢者の孤独死を防ぐ効果はどの程度期待できますか?
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月1回の訪問だけでは毎日の安全確認としては不十分ですが、多職種連携の要として大きな効果を発揮します。
訪問看護師は生存確認だけでなく、室内環境の変化やセルフネグレクトの兆候に非常に敏感です。郵便物の溜まり具合や本人の身なりから、生活の崩れをいち早く察知します。
プロの目が定期的に入ることで、他の介護サービスや自治体の見守り網と連携し、孤立を防ぐためのセーフティネットを強化する役割を担います。
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