「人工透析を始めると、もう仕事は続けられないのだろうか」と、多くの方が将来への不安を抱えます。しかし、適切な準備と工夫をすれば、透析治療を受けながら仕事を続けることは十分に可能です。
この記事では、透析治療と仕事を両立させるための具体的な働き方の選択肢、生活費の見通し、そして経済的な負担を軽減するために利用できる公的な支援制度について、分かりやすく解説します。
人工透析治療の基本と仕事への影響
人工透析は、腎臓の機能が低下した際に、その働きを代替する治療法です。この治療が始まると、生活、特に仕事の面にどのような影響が出るのかを理解することが、両立への第一歩となります。
人工透析とはどのような治療か
腎臓は、血液中の老廃物をろ過して尿として排出し、体内の水分量や電解質のバランスを調整する重要な臓器です。腎機能が著しく低下した腎不全の状態になると、これらの機能が果たせなくなり、体に様々な不調が現れます。
人工透析は、機械や自身の腹膜を利用して、この腎臓の働きを補う治療です。
血液透析と腹膜透析の違い
透析治療には、主に「血液透析(HD)」と「腹膜透析(PD)」の2種類があります。どちらを選択するかによって、生活リズムや働き方への影響が異なります。
項目 | 血液透析(HD) | 腹膜透析(PD) |
---|---|---|
場所 | 医療機関 | 自宅や職場 |
時間・頻度 | 1回4時間程度を週3回 | 1日数回の透析液交換、または夜間 |
特徴 | 医療スタッフが管理。通院が必要。 | 自己管理が基本。通院は月1〜2回。 |
透析治療が仕事に与える主な影響
透析治療を始めると、いくつかの点で仕事への影響が生じます。特に、時間の確保と体調管理が重要な課題となります。
通院時間の確保
血液透析の場合、週に3回、1回あたり4〜5時間(準備や移動時間を含む)を治療のために確保する必要があります。この時間をどのように勤務スケジュールに組み込むかが、仕事を続ける上での大きなポイントです。
体力面での変化
透析導入直後や透析日には、血圧の変動や体内の水分バランスの変化により、だるさや疲れを感じることがあります。体力を使う仕事や長時間の立ち仕事では、業務内容の調整が必要になる場合もあります。
食事制限や水分管理
透析治療中は、塩分、カリウム、リン、水分の摂取制限が必要です。外食や会食が多い職種の場合、メニュー選びに工夫が求められます。
事前に知っておくべき身体的な変化
透析治療に伴う身体の変化を理解し、うまく付き合っていくことが、安定した職業生活を送るために大切です。
シャントの管理
血液透析では、腕にシャントと呼ばれる、透析のための血液の出入り口を作成します。シャント側の腕で重い物を持ったり、腕枕をしたり、血圧を測定したりすることは避ける必要があります。
業務内容によっては、利き腕ではない方にシャントを作成するなどの配慮をします。
倦怠感や疲労感との付き合い方
透析後の倦怠感は個人差が大きいですが、多くの人が経験します。透析当日は無理な残業を避ける、翌日は軽めの業務から始めるなど、自身の体調のリズムを把握し、仕事のペースを調整することが重要です。
人工透析を受けながら働くための選択肢
透析治療が必要になっても、仕事を諦める必要はありません。現在の職場で働き続ける方法や、新しい働き方を探すなど、様々な選択肢があります。
現在の職場で働き続ける場合
最も望ましいのは、慣れ親しんだ職場で働き続けることです。そのためには、会社側の理解と協力が不可欠です。
勤務時間や業務内容の調整
血液透析の通院時間を確保するため、勤務時間の変更を相談する必要があります。例えば、時短勤務制度やフレックスタイム制を利用したり、透析日は早退を認めめてもらったりするなどの調整が考えられます。
職場への病状の説明と協力依頼
上司や同僚に病状を伝え、どのような配慮が必要かを具体的に説明することが大切です。
シャント側の腕に負担がかかる作業を避ける、体調が悪い時に休憩を取らせてもらうなど、周囲の理解を得ることで、安心して働き続けられます。
新しい働き方を探す場合
現在の職場での両立が難しい場合は、透析治療と両立しやすい職場へ転職することも一つの道です。
透析治療に理解のある職場選び
近年、障がい者雇用に積極的な企業や、多様な働き方を認める企業が増えています。ハローワークの専門援助窓口や転職エージェントなどを活用し、通院への配慮が得られる求人を探しましょう。
在宅ワークやフレックスタイム制の活用
在宅ワーク(リモートワーク)は、通勤の負担がなく、体調に合わせて仕事のペースを調整しやすいため、透析治療との両立に適した働き方です。
働き方の選択肢
働き方 | メリット | 検討事項 |
---|---|---|
現職(勤務調整) | 慣れた環境で働ける、収入が安定 | 職場の理解、制度の有無 |
転職 | 両立しやすい環境を選べる | 新しい環境への適応、収入の変化 |
在宅ワーク | 通勤負担がない、体調管理がしやすい | 自己管理能力、対応職種の限定 |
就労形態の変更を検討する
体力的な負担を軽減するために、雇用形態を見直すことも有効な選択肢です。
正社員からパート・アルバイトへ
フルタイム勤務が難しい場合、勤務時間や日数の少ないパート・アルバイトに切り替えることで、体への負担を減らし、治療に専念する時間を確保できます。
短時間勤務制度の利用
会社の制度として短時間勤務が認められている場合は、積極的に活用しましょう。これにより、正規雇用の身分を維持しながら、無理なく仕事を続けられる可能性があります。
仕事と両立しやすい透析方法の選び方
自身のライフスタイルや仕事の内容に合わせて透析方法やスケジュールを選択することが、両立の鍵となります。
働き方に合わせた透析スケジュールの調整
血液透析は、医療機関によって様々な時間帯に実施しています。日中の仕事を続けたい場合、仕事終わりの時間帯を利用する方法があります。
夜間透析の活用
多くの施設で、夕方から夜にかけて行う「夜間透析」を実施しています。仕事が終わってから透析を受けられるため、日中の勤務時間を確保したい方に適しています。
睡眠時間を利用して透析を行う「オーバーナイト透析」を実施している施設もあります。
在宅血液透析という選択肢
医療機関の指導のもと、自宅で血液透析を行う方法です。介助者の協力が必要ですが、時間を自由に設定できるため、仕事との調整がしやすいという大きな利点があります。
腹膜透析(PD)のメリットとデメリット
腹膜透析は、通院回数が少なく、時間的な拘束が少ないため、仕事との両立がしやすい治療法の一つです。
職場での交換(CAPD)
日中、職場などで1日数回、自分自身で透析液を交換する方法です。清潔な操作場所を確保する必要がありますが、休憩時間などを利用して行えます。
就寝中に行うAPD
夜間、寝ている間に専用の機械が自動で透析液を交換する方法です。日中の活動が制限されないため、仕事への影響を最小限に抑えることができます。
腹膜透析の働き方への影響
腹膜透析の種類 | 働き方への主な影響 | 留意点 |
---|---|---|
CAPD(連続携行式) | 日中の交換時間(約30分)を確保する | 職場に清潔な交換場所が必要 |
APD(自動式) | 日中の時間的制約がほとんどない | 夜間に機械を装着する必要がある |
医療機関との連携の重要性
自分に合った治療法や働き方を見つけるためには、医療機関のスタッフと十分に話し合うことが大切です。
ソーシャルワーカーへの相談
多くの透析施設には、医療ソーシャルワーカーが在籍しています。仕事や経済的な悩み、利用できる公的制度について専門的なアドバイスを提供してくれます。一人で抱え込まず、積極的に相談しましょう。
職場に近い透析施設の選択
血液透析の場合、職場の近くや通勤経路上にある施設を選ぶと、通院の負担を軽減できます。転院することも可能なので、現在の生活圏に固執せず、働きやすい場所にある施設を探すことも検討しましょう。
人工透析に関わる生活費と経済的負担
透析治療を始めると、医療費の負担や収入の変化など、経済的な側面での不安も大きくなります。事前にどのような費用がかかり、収入がどう変化する可能性があるのかを把握しておくことが重要です。
透析治療にかかる医療費の目安
人工透析は高額な医療ですが、公的な助成制度を利用することで、自己負担額を大幅に軽減できます。
医療費の自己負担額
通常、透析治療には1か月あたり約40万円の医療費がかかりますが、健康保険に加えて「特定疾病療養受療制度」を利用することで、自己負担額は原則として月額1万円(上位所得者は2万円)が上限となります。
各種医療費助成制度の活用
お住まいの市区町村によっては、「障害者医療費助成制度」など、さらに自己負担を軽減する制度を設けている場合があります。これらの制度を組み合わせることで、医療費の自己負担がほとんどなくなるケースもあります。
収入の変化と家計の見直し
働き方を変えることで、収入が減少する可能性があります。家計の状況を把握し、見直しを行うことが大切です。
働き方の変更に伴う収入減
正社員からパート勤務に変更したり、勤務時間を短縮したりすると、それに伴い収入も減少します。事前にどの程度の減収になるかを試算し、生活設計を立て直す必要があります。
生活費の内訳と節約のポイント
収入が減る可能性がある一方で、透析治療を始めると食費(治療食)や雑費が増えることもあります。固定費の見直しや、不要な支出を削減するなど、家計全体を点検しましょう。
費目 | 見直しのポイント | 備考 |
---|---|---|
住居費 | 家賃や住宅ローンの見直し | 固定費削減の効果が大きい |
通信費 | 携帯電話の料金プラン変更、格安SIMの利用 | 比較的、簡単に見直せる |
保険料 | 生命保険や医療保険の内容確認、保障の見直し | 重複や不要な特約がないか確認 |
経済的な不安を軽減するための準備
公的な支援を最大限に活用し、計画的に備えることで、経済的な不安を和らげることができます。
貯蓄や保険の見直し
万が一の事態に備え、ある程度の貯蓄があると安心です。また、加入している生命保険や医療保険が、透析治療の開始によって給付金の支払い対象となる場合があります。
保険証券を確認し、保険会社に問い合わせてみましょう。
公的制度の活用計画
後述する医療費助成制度や障害年金など、利用できる制度は多岐にわたります。どの制度が利用できるのかを事前に調べ、申請の準備を進めておくことが、経済的な安定につながります。
仕事と治療の両立を支える公的支援制度
日本の社会保障制度には、透析患者さんの医療費負担を軽くしたり、生活を支えたりするための様々な仕組みがあります。これらの制度を正しく理解し、活用することが両立の鍵となります。
医療費の負担を軽減する制度
高額な透析医療費の自己負担を抑えるための、中心的な制度です。
- 特定疾病療養受療制度
- 高額療養費制度
- 障害者医療費助成制度
- 自立支援医療(更生医療)
主な医療費助成制度
制度名 | 内容 | 窓口 |
---|---|---|
特定疾病療養受療制度 | 透析治療の自己負担限度額を月1〜2万円にする | 健康保険組合、市区町村国保 |
障害者医療費助成制度 | 自己負担分を助成(内容は自治体による) | 市区町村の障害福祉担当課 |
自立支援医療(更生医療) | 腎移植など関連手術の医療費を助成 | 市区町村の障害福祉担当課 |
生活を支える年金・手当制度
収入が減少した場合や、働くことが困難になった場合の生活を支える制度です。
障害年金の受給
人工透析を導入すると、原則として障害年金の2級に認定され、障害基礎年金または障害厚生年金を受給できます。これは生活を支える上で非常に重要な収入源となります。
障害手当金(一時金)
厚生年金に加入中に初診日があり、症状が固定したものの障害等級に該当しない場合に、一時金として支給されることがあります。
障害年金の種類と等級
年金の種類 | 対象者 | 透析導入時の等級目安 |
---|---|---|
障害基礎年金 | 初診日に国民年金に加入していた方など | 原則2級 |
障害厚生年金 | 初診日に厚生年金に加入していた方 | 原則2級(+障害基礎年金) |
就労を支援するサービス
透析治療を受けながら働きたいと考える人をサポートする専門機関があります。
ハローワークの専門援助
ハローワークには、障害のある方の就職を専門に支援する窓口があります。病状や希望する配慮事項を相談しながら、適した仕事を探すことができます。
障害者就業・生活支援センター
就職に関する相談だけでなく、就職後の職場定着や生活面での悩みまで、一体的にサポートしてくれる身近な支援機関です。
利用できる就労支援機関
機関名 | 主な支援内容 | 特徴 |
---|---|---|
ハローワーク | 職業相談・紹介、求人情報の提供 | 全国に設置されている公的な機関 |
障害者就業・生活支援センター | 就業面と生活面の一体的な支援 | 地域に密着したきめ細かな支援 |
転職エージェント | キャリア相談、非公開求人の紹介 | 専門職や特定の業界に強い場合がある |
職場との良好な関係を築くために
透析治療と仕事を両立させるには、自身の努力だけでなく、職場の理解と協力が欠かせません。良好な関係を築くためのポイントを解説します。
会社へ病状を伝えるタイミングと内容
いつ、誰に、どこまで話すかは、非常にデリケートな問題です。自分の状況を整理して、計画的に伝えることが大切です。
誰に、いつ、何を話すか
まずは直属の上司に相談するのが一般的です。タイミングとしては、透析導入の具体的な日程が決まった段階が良いでしょう。
伝える内容は、病名、治療の具体的な内容(週に何回、何時間通院が必要か)、それによって業務にどのような影響が出るか、どのような配慮を希望するか、などを客観的に説明します。
プライバシーへの配慮
同僚全員に伝える必要があるかどうかは、状況によります。業務上、連携が必要なメンバーに限定して上司から説明してもらうなど、プライバシーに配慮した伝え方を相談しましょう。
周囲の理解を得るための工夫
単に配慮を求めるだけでなく、自分自身も前向きに仕事に取り組む姿勢を見せることが、周囲の理解と協力を得る上で重要です。
具体的な配慮事項の伝達
「頑張れない」ではなく、「シャントがあるので重いものは持てないが、事務作業はこれまで通りできる」というように、できることと、配慮してほしいことを具体的に伝えましょう。
これにより、周囲もどうサポートすれば良いか分かりやすくなります。
感謝の気持ちを忘れない
業務を代わってもらったり、早退を認めめてもらったりした際には、必ず感謝の気持ちを言葉で伝えましょう。日頃からの良好な人間関係が、いざという時の助けになります。
無理のない業務計画の立て方
体調の波があることを前提に、無理のない働き方を自分自身で管理していく意識が大切です。
自身の体調を最優先する
透析導入後は、以前と同じように働くことは難しいかもしれません。体調が優れないときは無理をせず、休む勇気も必要です。
自分の体調を第一に考え、長期的な視点で仕事と付き合っていくことが結果的に長続きの秘訣です。
定期的な面談の実施
上司と定期的に面談の機会を持ち、体調の変化や業務の状況について情報共有を行いましょう。状況に応じて業務内容や勤務時間を再調整することで、無理なく働き続けることができます。
よくある質問(Q&A)
最後に、人工透析と仕事の両立に関して、多くの方が抱く疑問にお答えします。
- 身体障害者手帳は必ず申請
-
人工透析を導入した場合、身体障害者手帳(1級)の交付対象となります。申請は任意ですが、手帳を取得することで、前述の医療費助成制度や税金の控除、公共料金の割引など、様々な福祉サービスを利用できるため、ほとんどの方が申請します。
経済的な負担を軽減し、社会生活を送りやすくするために、申請を強く推奨します。
- 透析導入後、体力はどのくらいで回復しますか?
-
体力の回復には個人差が大きく、数週間で安定する方もいれば、数か月かかる方もいます。透析治療によって体内の老廃物が除去され、貧血が改善されると、導入前よりも体調が良くなることも少なくありません。
焦らず、バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、主治医と相談しながら徐々に体を慣らしていくことが大切です。
- 出張や旅行は可能ですか?
-
はい、可能です。血液透析の場合、出張先や旅行先の医療機関で「臨時透析」を受けることができます。事前に主治医に相談し、受け入れ先の施設を探して予約をする必要があります。
腹膜透析の場合は、透析液などの物品を滞在先に送っておくことで、比較的自由に移動できます。事前の計画と準備が重要です。
- 食事制限は仕事にどう影響しますか?
-
外食や会食が多い仕事の場合、食事制限は大きな課題となります。特に塩分、カリウム、リンの管理が必要です。メニューを選ぶ際は、栄養成分表示を確認したり、薄味で調理してもらうよう依頼したりする工夫が求められます。
外食時のメニュー選びのポイント
栄養素 避けた方が良いメニュー例 選びたいメニュー例 塩分 ラーメン、丼物、漬物 定食(汁物は残す)、焼き魚、単品料理 カリウム 生野菜サラダ、果物、芋類 温野菜、加熱調理した野菜 リン 乳製品、加工食品、魚卵 肉類、魚の白身
以上
透析センター(人工透析) | 大垣中央病院(医療法人社団豊正会 )
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