プロプラノロール塩酸塩とは、皮膚科などの分野で血管系のトラブルに幅広く用いられる経口薬です。とくに乳幼児の血管腫などに対して、血管を収縮させる作用を期待できます。
皮膚に発生した赤い隆起や盛り上がりを気にしてクリニックへの受診を検討している方にとって、効果や作用機序、使用方法、副作用などを詳しく知ることは大切です。
この記事の執筆者

小林 智子(こばやし ともこ)
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士
こばとも皮膚科院長
2010年に日本医科大学卒業後、名古屋大学医学部皮膚科入局。同大学大学院博士課程修了後、アメリカノースウェスタン大学にて、ポストマスターフェローとして臨床研究に従事。帰国後、同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンターにて、糖化と肌について研究を行う。専門は一般皮膚科、アレルギー、抗加齢、美容皮膚科。雑誌を中心にメディアにも多数出演。著書に『皮膚科医が実践している 極上肌のつくり方』(彩図社)など。
こばとも皮膚科関連医療機関
プロプラノロール塩酸塩の有効成分と効果、作用機序
プロプラノロール塩酸塩は、β遮断薬(ベータブロッカー)の1つに分類される成分です。血管腫などの症状に対してどのようなメカニズムで効果をもたらすのかを理解すると、不安を軽減しながら治療に臨みやすくなります。
β遮断薬としてのプロプラノロール塩酸塩
プロプラノロール塩酸塩は、交感神経の一部であるβ受容体に結合してアドレナリンなどの働きを抑制します。心拍数の低下、血圧のコントロールなどに用いられるほか、血管腫に対しては血管の増殖や拡張を抑える作用を期待できます。
血管収縮効果の背景
プロプラノロール塩酸塩が血管腫に対して有用と考えられる理由の1つは、血管壁に分布する平滑筋や血管内皮細胞への刺激を緩和する点にあります。
アドレナリンが働きにくくなると、血管が収縮しやすい状態になり、赤みや膨らみが軽減することが多いです。
血管腫への影響
乳幼児期に見られる血管腫は、早い時期に積極的な治療が必要になるケースもあり、プロプラノロール塩酸塩は血管増殖を抑えながら既存の血管を萎縮させる方向へ導けます。
飲み薬として内服するため、広範囲の血管腫や深部に及ぶ病変にも働きかけやすいです。
長期的な使用で期待できること
血管腫の消退には時間がかかることが多いですが、プロプラノロール塩酸塩を一定期間内服すると、腫瘍部分が次第に平坦化し、皮膚の色味が目立ちにくくなります。治療開始が早ければ早いほど、より良い結果を得られることが多いです。
主な作用と目的
作用内容 | 目的 |
---|---|
β受容体をブロックしてアドレナリンを抑える | 血管の拡張や増殖を抑制し、血管腫のサイズ縮小を目指す |
心拍数の減少 | 心機能への負担を軽減しつつ、血流量のコントロールを行う |
平滑筋の過度な活動を抑える | 血管壁や気管支の過度な収縮を防ぎ、症状悪化を回避する |
血管腫治療以外の用途として、高血圧や不整脈、片頭痛予防などさまざまな分野で使えますが、血管腫の場合は内服薬としての利用が主です。
プロプラノロール塩酸塩の特徴
- β遮断薬であり、血管収縮を促しやすい
- 内服により全身的に作用し、深部へのアプローチが可能
- 長期投与で血管腫の縮小を期待できる
- 乳幼児の血管腫にも使いやすい調整剤形がある
プロプラノロール塩酸塩の使用方法と注意点
プロプラノロール塩酸塩を安全かつ効果的に利用するためには、用法用量をしっかり守ることが大切です。血管腫の治療で使用する際は、医師が小児の年齢や体重、病変の状態を見ながら処方量を調節します。
内服時間と回数
乳幼児血管腫の治療では、通常朝と夕方など、1日2回前後の服用になることが多く、医師の指示によって用量を微調整する場合があり、自己判断での増減は避けましょう。
症状の変化に合わせて専門医が判断するため、定期的な受診が必要になります。
飲み忘れや過剰投与への対処
飲み忘れた場合、気づいた時点で早めに服用することが多いですが、次の服用時間が近い場合は1回分を飛ばすなど医師の指示に従って調整します。また、誤って過剰に服用したときは、速やかに医療機関に相談してください。
低血糖予防の観点
プロプラノロール塩酸塩は、低血糖の症状を自覚しにくくする可能性があり、特に小児では空腹状態が続くと血糖値が急激に下がることがあるため、食事や間食のタイミングに気を付けます。
経過観察中に嘔吐や哺乳量の減少が見られた場合は、早めに対応することが重要です。
睡眠や行動の観察
プロプラノロール塩酸塩を内服すると、まれに睡眠パターンや活力に変化が起こることがあり、子どもがぐったりしている、普段より活動性が低いなどの異変を感じた場合、主治医に相談してください。
服用時に注意するポイント
項目 | 内容 |
---|---|
服用回数 | 医師の指示を基に1日2回前後が一般的 |
飲み忘れの対応 | 気づいた時点で服用し、次回が近いなら1回分をスキップ |
過剰摂取の危険 | 血圧や心拍数低下のリスクがあり、早めの受診が必要 |
定期的な通院 | 用量調整や状態確認のため、こまめな診察が重要 |
プロプラノロール塩酸塩使用時の留意事項
- 低血糖リスクを考慮した食事管理
- 服用時間や回数の厳守
- 飲み忘れや嘔吐時の相談先の確認
- 子どもの行動や睡眠パターンの把握
適応対象となる患者さん
プロプラノロール塩酸塩は幅広い年齢層で使用できますが、血管腫治療の場合は特に乳幼児期の血管腫に対する処方が多いです。
乳幼児の血管腫が増大している場合
生後まもなく生じる血管腫(いわゆる「いちご状血管腫」)は、しばらくすると自然に消える場合もありますが、一部は急速に拡大して見た目や機能に影響が出ることがあります。
まぶたや口唇など、日常生活に影響を与える部位に血管腫ができた場合は早期からの治療を検討します。
症状の進行が早い乳児
血管腫は生後数週間から数カ月にかけて急速に拡大する時期があり、大きく隆起し、皮膚が破れるリスクや感染リスクが高まるような場合、プロプラノロール塩酸塩の服用で進行を抑えることを目指します。
すでにほかの治療を試したが効果が不十分な患者さん
レーザー治療など他の治療法を試みても効果が不十分な場合、あるいは併用してさらに効果を高めたいときに、プロプラノロール塩酸塩を追加で導入することがあります。
病変の性質や場所によって最適な治療方法が異なるため、専門医の判断が重要です。
心疾患や喘息など既往歴がある方への注意
β遮断薬なので、心臓や気管支に負担をかける可能性があり、重度の喘息や心疾患を抱えている方には、慎重な判断や厳重なモニタリングを行う必要があります。
そうした疾患があっても使用できるケースはありますが、主治医と十分に相談してください。
適応が考えられる主な症例
患者層 | 具体例 |
---|---|
乳幼児 | 急激に拡大するいちご状血管腫 |
重度・複数個の血管腫 | 1カ所だけでなく複数の血管腫が同時に存在し、症状が進行している場合 |
部位による機能障害が疑われる血管腫 | まぶた、口、鼻などの器官に影響を及ぼし、視覚・呼吸・摂食に支障が出る可能性 |
ほかの治療が不十分 | レーザーやステロイド外用で改善が見られないケース |
適応となりやすい患者さんの特徴
- 急速に拡大する血管腫があり、出血や感染が心配
- 機能障害や美容上の問題が顕著
- ほかの治療法で効果が限定的
- 専門医の評価で内服治療が有効だと判断される
プロプラノロール塩酸塩の治療期間
プロプラノロール塩酸塩は、服用開始直後から目立った変化が現れるケースもありますが、多くはある程度長期間の服用が必要です。どれくらいの期間服用を続けるのかは、症状の進行具合や改善度合いによって異なります。
一般的な治療期間の目安
血管腫は生後間もなくから拡大し、やがて自然に縮小に向かう経過をたどり、プロプラノロール塩酸塩の服用期間は平均して6カ月から1年程度が多いです。
必要に応じてこれより長く続けるケースもあり、逆に十分に改善が見られれば6カ月未満で終了する場合もあります。
経過観察のポイント
治療中は定期的に専門医の診察を受けながら、血管腫の大きさや色の変化を確認し、明らかに腫瘍が小さくなる、皮膚の色が薄くなるといった改善が見られれば、治療が順調に進んでいる可能性が高いです。
完全になくならなくても、日常生活や見た目への影響が軽減した段階で服用を終了することもあります。
途中中断のリスク
治療期間中に独断でプロプラノロール塩酸塩の服用をやめると、症状が再び進行するリスクがあります。
特に拡大期に中断すると、血管腫が再び急激に大きくなる可能性があるため、医師と相談しながら適切なタイミングで減量・終了を決定したほうが安心です。
再発の可能性
血管腫は一度縮小しても、成長や体調の変化などでまれに再燃するケースがあり、その際は再度プロプラノロール塩酸塩を検討することもあり、短期間の再治療で十分な効果を得られる場合があります。
再発が疑わしいときは早めにクリニックへ相談してください。
治療期間と注意点
期間の目安 | 具体例 | 治療のポイント |
---|---|---|
6カ月以内 | 初期に改善が著しい、または症状が軽度の血管腫 | 比較的短期で効果を得られやすく、経過観察を適宜行う |
6カ月~1年 | 平均的な期間で、ほとんどの患者に該当 | 定期的な受診で用量調整と症状の改善度合いを測定する |
1年以上 | 重症例や拡大率が高い血管腫 | 長期的なフォローアップ体制が必要で、患者さんの負担軽減が大切 |
治療期間の考え方
- 早期開始ほど短期間で終了できる傾向がある
- 医師の判断に基づき、段階的な減量を行う
- 症状が安定していても、勝手に中止しないほうが無難
- 再発時の早期受診が大切
プロプラノロール塩酸塩の副作用やデメリット
プロプラノロール塩酸塩は血管腫の治療に有効ですが、すべての薬と同様に副作用のリスクがあります。安心して治療を続けるためにも、どういった症状やリスクが考えられるかを把握しておきましょう。
低血糖
特に乳幼児期は血糖値のコントロールが不安定です。プロプラノロール塩酸塩によって低血糖症状(ぐったりする、冷や汗、意識がもうろうとするなど)に気づきにくくなることがあります。こまめに食事やミルクをとらせるなどの工夫が必要です。
心拍数や血圧の低下
β遮断薬として心臓への影響を考える必要があり、心拍数が少なくなりすぎたり、血圧が下がりすぎたりすると、めまいやふらつきを起こす恐れがあります。低年齢の子どもは定期的な検査を受けながら服用したほうが安心です。
気管支収縮
喘息など呼吸器系の疾患を持つ方がプロプラノロール塩酸塩を内服すると、気管支が収縮しやすくなり、呼吸が苦しくなる場合があります。医師は処方前に呼吸器の状態を把握し、対策を行います。
アレルギー反応
まれに発疹やかゆみなどのアレルギー反応が出ることがあり、じんましんや呼吸困難などの症状が生じた場合、速やかに受診が必要です。以前に同系統の薬でアレルギーを起こした経験がある場合は、医師に必ず伝えてください。
主な副作用と対応策
副作用 | 症状の例 | 対応策 |
---|---|---|
低血糖 | ぐったりする、冷や汗、意識がもうろう | 食事管理の徹底、医師への早期報告 |
心拍数や血圧の低下 | めまい、ふらつき、過度の疲労感 | 定期的な測定や検査、急な起立動作を避ける |
気管支収縮 | 息苦しさ、呼吸困難 | 呼吸器疾患の既往がある方は事前に相談、慎重投与 |
アレルギー反応 | 発疹、じんましん、呼吸困難 | 服用を中断し、早めに医療機関を受診 |
副作用への対策
- 授乳や食事のタイミングをこまめに管理
- 観察中に異変があればすぐに医療機関へ連絡
- 持病やアレルギー歴を担当医に正確に報告
- 低年齢児では保護者が状態をしっかり観察
プロプラノロール塩酸塩で効果がなかった場合
プロプラノロール塩酸塩を服用しても、残念ながら思うような効果が得られないケースもあります。血管腫の場所や大きさ、成長の仕方には個人差があり、必ずしも期待どおりに縮小するわけではありません。
ここでは、効果が思わしくない場合に考えられる要因と対処法を紹介します。
用量や治療期間が十分でないケース
早期に目立った変化が見られないと、服用をやめたくなるかもしれませんが、効果の実感には時間がかかる場合があります。医師が設定した期間を守りながら、用量を調整することで効果が得られることも多いです。
レーザーやステロイド外用など他の治療の併用
血管腫の性質によっては、プロプラノロール塩酸塩だけで十分に縮小しない場合があり、レーザー治療やステロイドの外用、手術などを組み合わせることを検討します。
複数の治療法を組み合わせると、副作用やコストの面で負担がかかるため、医師との相談が重要です。
血管腫以外の病変である可能性
血管腫と似たような外見を持つ病変も存在します。診断が難しい部位や形状の場合、ほかの病気が隠れているケースもあります。再度の検査や別の専門医の意見を取り入れて、誤診の可能性を排除するのが賢明です。
病変の位置や深さによる制約
皮膚の奥深くに存在する血管腫や、特殊な組織に入り込んでいる血管腫は、内服薬の効果が十分に届かないケースがあり、そうした場合、外科的手段やレーザー照射が選択肢に入ることがあります。
効果が不十分な場合の主な要因
要因 | 具体例 |
---|---|
用量・期間の問題 | 服用期間が短く、十分な効果を引き出せていない |
診断の誤差 | 類似病変(血管奇形など)と間違っている可能性 |
病変の性質・位置 | 深在性で薬の効果が届きにくい、難治性の血管腫 |
併用治療の不足または適応が限られる場合 | レーザーなど他の手段と組み合わせないと十分な改善が期待しにくいケース |
効果が見られないときの対処法
- 治療期間を延長し、用量を微調整
- 他の医療機関の意見や追加検査を検討
- レーザーなどの別治療を併用して総合的に改善を目指す
- こまめに経過を記録し、医師に詳細を伝える
他の治療薬との併用禁忌
プロプラノロール塩酸塩を使用中は、ほかの薬と併用する際に注意が必要です。組み合わせによっては血圧や心拍数のコントロールに影響を及ぼし、重篤な症状を引き起こすおそれがあります。
カルシウム拮抗薬との併用
カルシウム拮抗薬も心血管系に作用する薬であり、プロプラノロール塩酸塩と同時に使用すると、心機能低下や血圧低下が強く出る場合があります。
医師は併用時により頻繁なモニタリングを行う必要があるため、自己判断で服用を開始または中断しないでください。
抗不整脈薬との併用
一部の抗不整脈薬は心拍数に影響を与え、プロプラノロール塩酸塩と組み合わせることで、めまいや気分不快などの副作用が増強するケースがあります。併用が必要な場合は、症状の変化に注意してこまめに医師へ報告しましょう。
他のβ遮断薬との重複
同じ種類のβ遮断薬を複数併用すると、心拍数や血圧の低下が過度に進むリスクがあります。複数の病院にかかっている場合は必ず服用中の薬をすべて申告してください。
低血糖を起こしやすい薬との組み合わせ
糖尿病治療薬など、血糖値を下げる働きがある薬とプロプラノロール塩酸塩を組み合わせると、重度の低血糖に陥るリスクが高まります。血糖値の測定をしながら、安全性を確保する取り組みが必要です。
併用時に注意が必要な薬剤
薬剤カテゴリ | 具体例 | 併用のリスク・注意点 |
---|---|---|
カルシウム拮抗薬 | ベラパミル、ジルチアゼムなど | 血圧・心拍数低下が強く出る場合がある |
抗不整脈薬 | アミオダロン、ジソピラミドなど | めまいや不快感が増す可能性 |
他のβ遮断薬 | メトプロロール、アテノロールなど | 心臓への負担が大きくなりすぎる恐れ |
低血糖を起こしやすい薬 | インスリン、スルホニル尿素薬など | 低血糖症状に気づきにくく、重症化しやすい可能性 |
併用禁忌や注意のポイント
- 処方された薬や市販薬、サプリメントについても医師に情報共有
- 併用治療が必要な場合はこまめに血圧や心拍数、血糖値をチェック
- 別の疾患で投薬を受ける際も、必ずプロプラノロール塩酸塩の服用を伝える
- 症状に変化があれば速やかに連絡し、必要に応じて受診
保険適用と薬価について
以下に記載している治療費(医療費)は目安であり、実際の費用は症状や治療内容、保険適用否により大幅に上回ることがございます。当院では料金に関する以下説明の不備や相違について、一切の責任を負いかねますので、予めご了承ください。
血管腫に対する保険適用の範囲
乳児期に発生する血管腫(乳児血管腫)に対してプロプラノロール塩酸塩を使用する際、保険が適用されます。適用条件に合致していれば、自己負担割合(小児の場合は医療費助成制度も含め)で購入可能です。
薬価の目安
項目 | 内容 |
---|---|
保険適用の範囲 | 乳児血管腫をはじめとする特定の病態で処方される場合に健康保険が適用される |
ヘマンジオルの薬価 | 0.375% 120mL:2,658.80円、自己負担割合により実際の負担は変動 |
自由診療の場合 | 適応外使用などで保険が効かないと全額自己負担になる |
小児医療費助成制度 | 自治体によって年齢や所得制限が異なり、自己負担がさらに軽減される場合がある |
以上
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