薄毛の種類 症状から調べる 原因から調べる

女性用育毛剤での薄毛対策 – おすすめの人気育毛剤を当記事の最後に辛口解説

女性用育毛剤での薄毛対策

女性の薄毛は、多くの方にとって深刻な悩みです。しかし、正しい知識と適切な対策を行うことで、その進行を遅らせたり、改善したりすることが期待できます。

この記事では、皮膚科専門医の視点から、市販の育毛剤を中心とした女性の薄毛対策について、薄毛の進行度に合わせた治療選択の重要性、医薬品のリスク、そしてご自身に合った育毛剤の見つけ方まで、詳しく解説します。

諦める前に、まずは正しい情報を手に入れ、一歩を踏み出しましょう。

Dr.小林智子

この記事では、女性の薄毛治療における「育毛剤」に焦点を当て、その効果や種類、人気育毛剤の辛口評価および遺伝子検査付き育毛剤について詳しく解説します。

目次

薄毛の進行に合わせた治療選択の重要性 – 早期発見と適切なケアが鍵

薄毛の進行度に悩む女性

女性の薄毛は、男性とは異なる特徴を持ち、その原因も多岐にわたります。そのため、一律の対策ではなく、ご自身の薄毛の進行度や原因を把握し、それに合わせたケアを選択することが何よりも重要です。

早期に適切な対応を始めることで、より良い結果につながる可能性が高まります。

なぜ進行度に合わせた治療が必要なのか

薄毛の進行度によって、毛髪や頭皮の状態は大きく異なります。

初期の段階であれば、生活習慣の見直しや育毛剤による頭皮環境の改善で効果が見られることもありますが、進行してしまった場合には、より専門的な治療が必要となることがあります。

進行度を無視したケアは、時間と費用を無駄にするだけでなく、かえって状態を悪化させてしまうリスクも伴います。

薄毛のサインを見逃さない

  • 最近、抜け毛が増えた気がする
  • 髪のボリュームが減ってきた
  • 分け目が目立つようになった

といった変化は、薄毛の初期サインかもしれません。これらの小さな変化に気づき、早めに対策を始めることが、進行を食い止めるための第一歩です。

鏡で頭皮の状態をチェックしたり、美容師さんに相談したりするのも良いでしょう。

進行度によるケアの違い

軽度の薄毛であれば、まずは頭皮環境を整えるスカルプケアシャンプーや育毛剤の使用、食生活や睡眠といった生活習慣の改善が中心となります。

頭皮ケアを始める女性

中等度以上に進行している場合は、これらのセルフケアに加えて、医療機関での専門的な検査や治療(例えば、ミノキシジル外用薬や内服薬など)を検討する必要が出てきます。

自己判断せずに、専門医に相談することが大切です。

女性の薄毛の主な原因

女性の薄毛の原因は一つではなく、複数の要因が複雑に絡み合っていることが多いです。主な原因を理解することで、より効果的な対策を立てることができます。

ホルモンバランスの乱れ

女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、髪の成長を促進し、ハリやコシを保つ働きがあります。

加齢や出産、ストレス、不規則な生活などによってエストロゲンの分泌が減少すると、相対的に男性ホルモンの影響が強まり、薄毛が進行しやすくなります。特に更年期以降は、このホルモンバランスの変化が顕著に現れることがあります。

生活習慣の影響

栄養バランスの偏った食事、睡眠不足、過度なストレス、喫煙などは、頭皮の血行不良や毛髪の成長に必要な栄養素の不足を招き、薄毛を助長します。

特に、髪の主成分であるタンパク質や、その合成を助けるビタミン、ミネラル(特に亜鉛や鉄分)の摂取は重要です。また、無理なダイエットも薄毛のリスクを高めます。

頭皮環境の悪化

間違ったヘアケア(洗浄力の強すぎるシャンプー、頻繁なカラーリングやパーマ)、頭皮の乾燥や皮脂の過剰分泌、紫外線によるダメージなどは、頭皮環境を悪化させ、健康な髪の育成を妨げます。

頭皮も肌の一部であり、適切な保湿と保護が必要です。また、牽引性脱毛症といって、ポニーテールなど髪を強く引っ張る髪型を長期間続けることで、毛根に負担がかかり薄毛になることもあります。

進行度セルフチェック

ご自身の薄毛がどの程度進行しているのか、客観的に把握することは難しいかもしれません。以下に簡単なチェック項目を挙げますが、あくまで目安として考え、正確な診断は専門医に委ねるようにしてください。

初期段階のサイン

  • 抜け毛が以前より増えた(1日に100本以上が目安だが、季節変動もある)
  • 髪のハリやコシがなくなってきた
  • 髪が細くなった、柔らかくなったと感じる

中期段階のサイン

  • 分け目が以前より広くなった、地肌が透けて見える
  • 髪全体のボリュームが減り、スタイリングがしにくくなった
  • 頭頂部やつむじ周りの薄毛が気になる

進行した段階のサイン

明らかに地肌の見える範囲が広がり、他者からも薄毛を指摘されることがある状態です。この段階になると、セルフケアだけでの改善は難しく、専門的な治療が強く推奨されます。

進行度に応じたケアのポイント

進行度主な状態推奨される治療法
初期抜け毛増加、髪質の変化市販育毛剤
中期分け目・頭頂部の薄毛外用医薬品
進行期広範囲の薄毛内服医薬品

上記の表はあくまで一般的な目安です。個々の状態によって最適なケアは異なりますので、不安な場合は早めに専門医にご相談ください。

軽度の薄毛で医薬品を使うのはもったいない – まずは生活習慣の見直しと育毛剤

薄毛の悩みを感じ始めると、すぐに効果の高い医薬品に頼りたくなる気持ちも分かります。しかし、特に軽度の薄毛の場合、医薬品の使用は必ずしも最初の選択肢ではありません。

まずはご自身の生活習慣を見直し、頭皮環境を整える育毛剤から試してみることをお勧めします。

医薬品治療の前に試せること

生活習慣の改善と市販の育毛剤を合わせて使う女性のイメージ

医薬品に頼る前に、日々の生活の中で改善できる点は多くあります。これらは薄毛対策の基本であり、健康な髪を育む土台となります。

食生活の改善

髪の毛は主にケラチンというタンパク質からできています。良質なタンパク質(肉、魚、大豆製品、卵など)を十分に摂取することが大切です。

また、ビタミンB群(特にビオチン)、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛、鉄分なども髪の成長や頭皮の健康維持に役立ちます。バランスの取れた食事を心がけ、インスタント食品や脂質の多い食事は控えめにしましょう。

睡眠の質の向上

髪の成長には成長ホルモンが深く関わっています。成長ホルモンは、主に睡眠中に分泌されるため、質の高い睡眠を十分にとることが重要です。

毎日同じ時間に寝起きする、寝る前にスマートフォンやパソコンの使用を避ける、カフェインの摂取を控えるなど、睡眠環境を整えましょう。

ストレスマネジメント

過度なストレスは自律神経のバランスを乱し、血行不良を引き起こして頭皮に十分な栄養が届かなくなることがあります。また、ストレスはホルモンバランスにも影響を与え、薄毛を進行させる可能性があります。

適度な運動、趣味の時間、リラックスできる方法を見つけ、上手にストレスを解消することが大切です。

育毛剤と発毛剤の違いを理解する

「育毛剤」と「発毛剤」は混同されがちですが、その目的と効果は異なります。違いを正しく理解し、ご自身の状態に合わせて選ぶことが重要です。

育毛剤の役割 – 頭皮環境を整える

育毛剤は、主に医薬部外品に分類され、現在生えている髪の毛を健康に保ち、抜け毛を予防することを目的としています。

具体的には、頭皮の血行促進、保湿、抗炎症、皮脂バランスの調整といった作用により、髪が育ちやすい頭皮環境を整えます。新たな髪を生やす「発毛」効果は謳えません。

発毛剤の役割 – 毛母細胞を活性化する

発毛剤は、医薬品に分類され、毛母細胞に直接働きかけて新しい髪の毛を生やし、髪を太く成長させる効果が認められています。代表的な成分としてミノキシジルがあります。

効果が高い反面、副作用のリスクもあるため、使用には注意が必要です。

軽度な薄毛に対する育毛剤の有効性

頭皮をやさしくマッサージしながら育毛剤をなじませるイメージ

軽度の薄毛や抜け毛予防の段階では、まず市販育毛剤の使用が推奨されます。医薬品である発毛剤に比べて副作用のリスクがほぼ無く、手軽に始められるのがメリットです。

頭皮環境改善による効果

育毛剤に含まれる有用成分が、乾燥しがちな頭皮に潤いを与えたり、過剰な皮脂を抑えたり、フケやかゆみを防いだりすることで、頭皮トラブルを改善します。

健康な頭皮は、健康な髪を育むための土壌です。頭皮環境が整うことで、髪にハリやコシが出てきたり、抜け毛が減ったりする効果が期待できます。

保湿と血行促進

多くの育毛剤には、センブリエキスやビタミンE誘導体など、頭皮の血行を促進する成分が含まれています。血行が良くなることで、毛根に必要な栄養素や酸素が届きやすくなり、毛母細胞の働きをサポートします。

また、保湿成分は頭皮の乾燥を防ぎ、バリア機能を高めます。

育毛剤選びの初期ステップ

ポイント内容期待されること
頭皮タイプ確認乾燥肌、脂性肌、敏感肌など自分の肌質に合った製品選び
成分チェック保湿、血行促進、抗炎症など目的に合った有効成分の確認
使用感香り、テクスチャー、刺激の有無継続使用のための快適さ

育毛剤は、数日で効果が出るものではありません。最低でも3ヶ月から6ヶ月程度は継続して使用し、その効果を見極める必要があります。焦らず、じっくりとケアを続けることが大切です。

医薬品は少なからず副作用がある – 特に注意が必要なケース

薄毛治療に用いられる医薬品は、効果が期待できる一方で、副作用のリスクも伴います。特に女性の場合、妊娠や出産といったライフステージを考慮すると、医薬品の使用には慎重な判断が求められます。

副作用について正しく理解し、医師とよく相談した上で使用を検討することが重要です。

女性用治療薬の主な副作用

副作用の注意が必要な医薬品

女性の薄毛治療に用いられる代表的な医薬品には、ミノキシジル外用薬があります。内服薬としてはスピロノラクトンなどが用いられることもありますが、適応外使用となる場合もあり、医師の厳格な管理下での使用が必要です。

これらの医薬品には、以下のような副作用が報告されています。

初期脱毛とは

ミノキシジル外用薬を使い始めると、一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」という現象が起こることがあります。これは、休止期にあった古い髪が新しい髪に押し出されるために起こるもので、治療効果が現れる前兆とも言えます。

通常、使用開始後数週間から1ヶ月程度で始まり、1ヶ月ほどで落ち着くことが多いですが、不安な場合は医師に相談しましょう。

その他の可能性のある副作用

ミノキシジル外用薬では、頭皮のかゆみ、発疹、かぶれ、フケ、接触皮膚炎などが報告されています。また、稀に動悸やめまい、頭痛、むくみなどが現れることもあります。

スピロノラクトンなどの内服薬では、電解質異常(高カリウム血症)、不正出血、乳房痛、血圧低下などが起こる可能性があります。

妊活中・妊娠中・授乳中の医薬品使用について

女性の薄毛治療薬の中には、胎児や乳児に影響を与える可能性があるものがあります。そのため、妊活中の女性、妊娠中の女性、授乳中の女性は、原則としてこれらの医薬品の使用を避けるべきです

胎児への影響を考慮する

妊娠中・授乳中は医薬品の使用に注意が必要

特にミノキシジルやフィナステリド(男性型脱毛症治療薬ですが、女性への使用は原則禁忌)、デュタステリド(同様に男性型脱毛症治療薬で女性禁忌)といった成分は、胎児の発育に影響を及ぼすリスクが指摘されています。

これらの薬剤は、経皮吸収や経口摂取によって母体に入り、胎盤を通じて胎児に移行する可能性があります。

男性がフィナステリドやデュタステリドを服用している場合も、精液を介して女性が薬剤に曝露する可能性は極めて低いとされていますが、念のため注意が必要です。

医師への相談の重要性

もし薄毛治療中に妊娠を希望する場合や妊娠が判明した場合は、速やかに医師に相談し、指示を仰いでください。自己判断で薬の使用を継続したり中止したりすることは危険です。

医師は、患者さんの状態や希望を考慮し、最も安全で適切な対応を提案します。

副作用のリスクを理解した上での選択

医薬品を使用するかどうかは、期待できる効果と副作用のリスクを天秤にかけ、慎重に判断する必要があります。医師から十分な説明を受け、納得した上で治療を開始しましょう。

副作用が出た場合の対処法

万が一、副作用と思われる症状が現れた場合は、すぐに使用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。自己判断で対処しようとすると、症状が悪化する可能性があります。

特に、重篤な副作用の兆候が見られた場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。

  • 頭皮の強いかゆみや痛み、ただれ
  • 急な体重増加、手足のむくみ
  • 胸の痛み、動悸、息切れ

上記の症状が出た場合は、特に注意が必要です。

定期的な医師の診察

医薬品による治療中は、定期的に医師の診察を受け、効果の確認や副作用のチェックを行うことが大切です。医師は、患者さんの状態に合わせて薬の量や種類を調整したり、必要に応じて治療方針を変更したりします。

安心して治療を続けるためにも、医師との連携を密にしましょう。

医薬品使用時の注意点

注意点具体的な内容理由
医師の指示遵守用法・用量を守る効果の最大化と副作用リスクの低減
妊娠・授乳期の禁忌該当期間は使用しない胎児・乳児への影響回避
副作用の把握事前に説明を受け、初期症状に注意早期発見・早期対応のため

医薬品の使用は、必ず医師の診断と処方に従って行ってください。インターネット上の情報だけで判断したり、個人輸入で入手したりすることは非常に危険です。

市販医薬品の中から正解を見つけるのは無理な理由 – 情報過多と個人差の壁

数多くの育毛剤情報に戸惑う女性

ドラッグストアやインターネット上には、数多くの市販育毛剤や発毛剤が溢れています。しかし、その中から本当に自分に合った「正解」の一本を見つけ出すのは、専門家でもない限り非常に困難です。

情報が多すぎること、そして薄毛の原因や体質には大きな個人差があることが、その主な理由です。

市販薬の種類の多さと情報の氾濫

市場には、様々なメーカーから多種多様な成分を配合した育毛・発毛関連製品が販売されています。それぞれが魅力的なキャッチコピーや宣伝文句で効果をアピールしており、消費者はどれを選べば良いのか混乱しがちです。

広告と実際の効果

広告では、使用者の体験談や劇的な改善例が紹介されることがありますが、それらが全ての人に当てはまるとは限りません。

また、医薬部外品である育毛剤は「発毛」を謳うことができないため、表現が曖昧であったり、期待感を過度に煽るような広告も散見されます。

広告の情報を鵜呑みにせず、冷静に製品情報を見極める目が必要です。

口コミの信頼性

インターネット上の口コミサイトやSNSには、多くの使用者の声が投稿されています。これらは参考になる情報源の一つではありますが、個人の感想であり、客観的な効果を示すものではありません。

また、中には宣伝目的のステルスマーケティングや、逆に不確かな情報に基づくネガティブな意見も含まれている可能性があります。情報の取捨選択が重要になります。

薄毛の原因の多様性と市販薬の限界

前述の通り、女性の薄毛の原因はホルモンバランスの乱れ、生活習慣、ストレス、遺伝、頭皮環境の悪化など多岐にわたります。市販されている製品は、これらの原因の一部に対応する成分を配合しているに過ぎません。

全ての原因に対応できるわけではない

例えば、ある育毛剤が血行促進に優れた成分を配合していても、薄毛の主原因がホルモンバランスの乱れであれば、期待する効果は得られにくいでしょう。

ご自身の薄毛の根本原因を特定しないまま、手当たり次第に市販薬を試しても、時間とお金を浪費する結果になりかねません。

対症療法になりやすい

市販薬の多くは、頭皮環境の改善や血行促進といった対症療法的なアプローチが中心です。根本的な原因解決には至らないケースも多く、使用を中止すると再び薄毛が進行してしまうこともあります。

真の改善を目指すには、原因に基づいた対策が必要です。

自分に合う成分を見極める難しさ

製品のパッケージやウェブサイトには成分表示がありますが、一般の方がその内容を正確に理解し、自分の頭皮や薄毛の状態にどの成分が有効なのかを判断するのは容易ではありません。

成分表示の理解

育毛剤には、グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症)、センブリエキス(血行促進)、パントテニールエチルエーテル(毛母細胞活性化)など、様々な有効成分が配合されています。

しかし、これらの成分名を見ても、その働きや自分の症状との適合性を判断するのは難しいでしょう。

また、有効成分だけでなく、基剤や添加物も頭皮への影響を考慮する上で重要です。

アレルギーや肌質との相性

特定の成分に対してアレルギー反応を起こしたり、肌質に合わずに頭皮トラブル(かゆみ、赤み、湿疹など)を引き起こしたりする可能性もあります。

特に敏感肌の方は、アルコール(エタノール)や香料、着色料などが無添加の製品を選ぶなど、慎重な製品選びが求められます。使用前にパッチテストを行うことも推奨されます。

市販薬選びの難しさの要因

要因詳細消費者が直面する課題
情報過多製品数、広告、口コミの氾濫信頼できる情報の見極めが困難
原因の不特定自己判断では根本原因の特定が難しいミスマッチな製品選択のリスク
成分の専門性有効成分や添加物の理解が難しい自分に合う成分の判断が困難

これらの理由から、市販薬だけで薄毛問題を解決しようとすることは、まるで暗中模索のような状態になりがちです。時間と労力をかけても結果が出ない場合、精神的な負担も大きくなります。

より確実な対策を求めるのであれば、専門医に相談するか、この後に解説する遺伝子検査を行うことを推奨いたします。

ご自身に適合する育毛剤を見つける方法 – 個別化ケアの新時代

画一的なケアでは効果を実感しにくい薄毛の悩みに対し、近年では個々の体質や状態に合わせた「カスタマイズ(個別化ケア)」の重要性が高まっています。

特に遺伝子検査といった新しいアプローチは、よりパーソナルな育毛剤選びを可能にし、薄毛対策の新たな道を開きつつあります。

遺伝子検査で個別化ケア

なぜ一人ひとりにカスタマイズしたケアが重要なのか

一人ひとり顔や性格が違うように、薄毛の状態や原因、体質も異なります。そのため、誰にでも同じように効果がある万能な育毛剤というものは存在しません。

自分に合わないケアを続けても、期待する結果は得られにくいでしょう。

薄毛の状態は一人ひとり違う

薄毛の進行パターン(M字型、頭頂部型、びまん性など)、頭皮のタイプ(乾燥肌、脂性肌、敏感肌)、生活習慣、遺伝的背景など、薄毛に関わる要因は多岐にわたります。

これらの要因を総合的に考慮し、個々の状態に合わせたケアを行うことが、効果的な薄毛対策の鍵となります。

画一的なケアでは効果が出にくい

多くの市販育毛剤は、一般的な薄毛の原因に対応する成分を幅広く配合していますが、それが必ずしも個人の特定のニーズに合致するとは限りません。

例えば、血行不良が主原因の人には血行促進成分が有効かもしれませんが、ホルモンバランスの乱れが主原因の人には、異なるアプローチが必要です。

個別化ケアは、このようなミスマッチを防ぎ、より効率的に効果を引き出すことを目指します。

頭皮・毛髪の状態を正確に知る

個別化ケア(カスタマイズ)の第一歩は、ご自身の頭皮と毛髪の状態を正確に把握することです。自己判断ではなく、専門的な知識と機器を用いた診断が役立ちます。

専門家による診断の意義

皮膚科医などの専門家は、問診や視診、触診を通じて、薄毛のタイプや進行度、頭皮の状態を詳細に評価します。また、背景にある可能性のある疾患(甲状腺機能異常、膠原病、鉄欠乏性貧血など)のスクリーニングも行うことがあります。

これにより、薄毛の根本原因に迫り、適切な治療方針を立てることができます。

マイクロスコープ検査など

医師がマイクロスコープを使って女性の頭皮状態を確認

医療機関では、マイクロスコープ(拡大鏡)を用いて頭皮や毛穴の状態、毛髪の太さや密度などを詳細に観察することができます。

これにより、肉眼では分からない頭皮の炎症、毛穴の詰まり、毛髪の菲薄化(細くなること)などを客観的に把握し、より的確なケア方法の選択に繋げます。

遺伝子検査によるアプローチとは

近年注目されているのが、遺伝子検査を活用した薄毛対策です。私たちの体質や病気へのかかりやすさの一部は、親から受け継いだ遺伝情報によって影響を受けます。

薄毛に関しても、特定の遺伝子型がリスクを高めることが分かってきました。

薄毛リスクや体質を遺伝子レベルで分析

遺伝子検査では、唾液や口腔内粘膜などから採取したDNAを解析し、薄毛に関連する遺伝子マーカーを調べます。

これにより、例えば男性ホルモンに対する感受性の高さ、頭皮のバリア機能の強弱、特定の栄養素の代謝能力などを遺伝的な側面から評価することができます。

これらの情報は、個人の薄毛リスクや、どのようなケアが効果的かを知る上での重要な手がかりとなります。

よりパーソナルな育毛剤選びへ

遺伝子検査の結果に基づいて、個人の遺伝的体質に合った成分が配合された育毛剤を選択するというアプローチが可能になります。

例えば、男性ホルモンの影響を受けやすい遺伝子型の人には、その影響を抑制する成分を、頭皮の炎症が起きやすい遺伝子型の人には、抗炎症成分を重視するといった具合です。

従来の試行錯誤に頼った育毛剤選びから脱却し、より科学的根拠に基づいた選択が期待できます。

遺伝子検査でわかること

薄毛関連の遺伝子検査では、主に以下のような項目について、個人の遺伝的傾向を知ることができます。

  • 男性ホルモン(アンドロゲン)レセプターの感受性
  • 頭皮のバリア機能や炎症反応の強さ
  • 血行促進成分や抗酸化成分に対する感受性
  • 特定のビタミンやミネラルの必要量

これらの情報を総合的に解釈することで、より効果的な予防策やケア方法のヒントが得られます。

遺伝子検査と従来の選び方の比較

比較項目従来の選び方遺伝子検査に基づく選び方
根拠口コミ、広告、自己判断個人の遺伝的情報、科学的データ
適合性試行錯誤が必要、ミスマッチの可能性体質に合った成分選択の期待
効率性時間と費用がかかる場合があるより効率的な製品選択の可能性

ただし、遺伝子検査はあくまで個人の「傾向」を示すものであり、必ずしも薄毛が発症する、あるいは特定の育毛剤が100%効果があるということを保証するものではありません。

遺伝的要因以外にも、生活習慣や環境要因が複雑に関与するため、検査結果は専門家のアドバイスとともに総合的に判断することが重要です。

当院が推奨する市販育毛剤は一つだけ – 科学的根拠に基づく選択

唯一推奨する市販育毛剤の選定基準

数多くの市販育毛剤が存在する中で、当院があえて特定の製品を推奨する場合、それは厳格な基準に基づいた判断によるものです。

単に人気があるから、あるいは安価だからといった理由ではなく、医学的・科学的な観点から見て、患者さんの利益に繋がると考えられる製品を選んでいます。

ここでは、当院が市販育毛剤を選定する際の考え方と、遺伝子検査付き育毛剤「Pesod」を推奨する理由について、論理的にご説明します。

クリニックが育毛剤を推奨する基準

皮膚科クリニックとして育毛剤を推奨する際には、以下の点を総合的に評価します。

安全性の高さ

まず最も重視するのは安全性です。頭皮に直接塗布するものであるため、刺激性が低く、アレルギー反応や副作用のリスクが極力少ないことが求められます。

長期間使用することを考えると、実績のある成分や、安全性が確認されている処方であることが重要です。香料、着色料、防腐剤などの添加物についても、可能な限り刺激の少ないものが望ましいです。

効果の期待できる成分

次に、薄毛や抜け毛に対して有効性が期待できる成分が、適切な濃度で配合されているかを確認します。例えば、頭皮の血行を促進する成分、毛母細胞の活性化を助ける成分、頭皮の炎症を抑える成分、保湿成分などが挙げられます。

その成分が科学的なエビデンス(証拠)に基づいているかどうかも重要な判断材料です。

使用感と継続しやすさ

育毛剤は、効果を実感するまでに数ヶ月単位での継続使用が必要です。そのため、使用感が良く、毎日のケアに取り入れやすいことも大切な要素です。

ベタつきが少ない、香りが気にならない、容器が使いやすいなど、患者さんがストレスなく続けられる製品であることが望ましいです。

なぜ多くの育毛剤を推奨しないのか

市場には魅力的に見える育毛剤が多数ありますが、当院が多くの製品を積極的に推奨しないのには理由があります。

効果や安全性が不明確な製品も多い

残念ながら、中には科学的根拠が乏しいまま効果を謳っている製品や、成分表示が曖昧な製品も存在します。また、個々の製品の品質や安全性をクリニックが全て検証することは現実的に不可能です。

安易に多くの製品を推奨することは、かえって患者さんの混乱を招き、不適切な製品選択につながるリスクがあると考えています。

患者さんの混乱を避けるため

「どの育毛剤が良いですか?」という質問は非常によく受けますが、選択肢が多すぎると、患者さん自身が選ぶ基準を見失いがちです。

当院としては、情報提供を絞り込み、より信頼性の高い選択肢を提示することで、患者さんが迷わずに適切なケアを始められるようサポートしたいと考えています。

遺伝子検査付き育毛剤Pesod(ペソッド)について

Pesodの育毛剤と遺伝子検査キット

当院が現在、市販の育毛剤の中で注目し、選択肢の一つとして情報提供しているのが、遺伝子検査キットが付属した育毛剤「Pesod(ペソッド)」です。

この育毛剤は、単に製品を販売するだけでなく、個人の遺伝的体質を考慮したケアを提案するというコンセプトに基づいています。

Pesodの特長とコンセプト

Pesodは、利用者がまず遺伝子検査を受け、その結果に基づいて自分に合ったタイプの製品が推奨されるというシステムを採用しています。

検査では、薄毛に関連する遺伝子(例えば、男性ホルモン感受性、頭皮の抗酸化力、フィラグリン産生能など)を分析し、個々の遺伝的リスクや体質を評価します。

その上で、それぞれの遺伝的特徴に合わせた成分バランスの製品が提案されるため、よりパーソナルなケアが期待できます。

遺伝子検査と製品のマッチング

例えば、遺伝子検査の結果、男性ホルモンの影響を受けやすいタイプと判定された場合には、その影響を考慮した成分配合の製品が、頭皮の乾燥やバリア機能低下が懸念されるタイプと判定された場合には、保湿やバリア機能サポートを重視した製品が推奨される、といった形です。

これにより、画一的な製品ではなく、個々の「弱点」を補うようなアプローチが可能になります。

Pesodを推奨する論理的な理由

当院がPesodに注目する理由は、その「個別化アプローチ」と「科学的根拠への意識」にあります。

個別化されたアプローチ

前述の通り、薄毛の原因や進行は個人差が大きいため、画一的なケアでは限界があります。

遺伝子検査という客観的な情報に基づいて、個人の体質に合わせた製品を提案するというPesodの考え方は、現代の個別化医療の流れにも合致しており、より効果的なケアに繋がる可能性を秘めていると考えます。

科学的データに基づいた製品開発

Pesodは、遺伝子研究の成果を製品開発に応用しようという試みであり、その背景には科学的なデータに基づいたアプローチがあります。

もちろん、遺伝子情報が全てを決定するわけではありませんが、個人の体質を理解する上での有力な情報の一つであり、それを製品選択に活かすという点は評価できます。

医師の視点から見た信頼性

医師としては、患者さんに対して、より根拠のある情報を提供したいと考えています。

Pesodのシステムは、単なる製品の推奨ではなく、「なぜその製品があなたに合う可能性があるのか」という理由を、遺伝子検査という一つの客観的指標に基づいて説明できる可能性があります。

これは、患者さんの納得感を高め、治療へのモチベーション維持にも繋がると期待しています。

Pesodと他の育毛剤の比較ポイント

比較ポイント一般的な市販育毛剤Pesod(遺伝子検査付き)
製品選択の根拠広告、口コミ、自己判断が主個人の遺伝子検査結果に基づく推奨
パーソナル度画一的、汎用的個人の体質に合わせた製品タイプの提案
納得感効果への期待感(根拠は曖昧な場合も)科学的根拠の一端に基づく選択による納得感

Pesodはあくまで選択肢の一つであり、全ての方に最適な育毛剤であると断言するものではありません。また、遺伝子検査の結果が全てを決定するわけではなく、生活習慣や他の要因も考慮する必要があります。

重要なのは、ご自身の状態を正しく把握し、専門家のアドバイスを受けながら、納得のいくケアを選択することです。

当院では、Pesodに関する詳しい情報提供や、遺伝子検査結果の解釈サポートも行っていますので、ご興味のある方はご相談ください。

市販育毛剤で結果が出なかったら「発毛剤」に進みましょう

市販育毛剤から発毛剤へ治療ステップを上げる様子

Pesodなどの市販育毛剤を数ヶ月間試してみても、なかなか効果を実感できない、あるいは薄毛の進行が止まらないという場合もあるでしょう。

そのような時は、セルフケアの限界を感じ、次のステップとして医療機関での専門的な治療、特に「発毛剤」の使用を検討するタイミングかもしれません。諦めずに、専門医に相談することが大切です。

発毛剤とは?

発毛剤とは、国が発毛効果を認めた「ミノキシジル」という成分で作られた頭皮への液体の塗り薬です。

使い方は育毛剤と全く同じです。髪の毛を洗いドライヤーで軽く乾かした後に発毛剤を頭皮にふりかけ、軽くマッサージをするだけです。

育毛剤と違い多少の副作用があります。

育毛剤で効果を感じられないケース

育毛剤は、主に頭皮環境を整え、抜け毛を予防し、今ある髪を健康に育むことを目的としています。そのため、以下のようなケースでは、育毛剤だけでは十分な効果が得られにくいことがあります。

効果の判断基準と期間

育毛剤の効果を判断するには、一般的に最低でも3ヶ月から6ヶ月程度の継続使用が必要です。ヘアサイクル(毛周期)を考えると、すぐに目に見える変化が現れるわけではありません。

しかし、半年以上使用しても抜け毛が減らない、髪のボリュームに変化がない、あるいは薄毛が進行しているように感じる場合は、他の対策を考える必要があります。

進行した薄毛の場合

すでに薄毛がある程度進行し、毛母細胞の働きが著しく低下している場合や、毛包(毛根を包む組織)がミニチュア化・消失してしまっている場合は、育毛剤による頭皮環境の改善だけでは発毛を促すことは困難です。

このような場合は、毛母細胞に直接働きかけて発毛を促す「発毛剤」の使用や、その他の医学的治療が必要となります。

  • びまん性脱毛症が広範囲に進行している
  • FAGA(女性男性型脱毛症)の症状が顕著である
  • 他の基礎疾患(例:甲状腺疾患、自己免疫疾患)が関与している

上記のような場合は、専門医による診断と治療が特に重要です。

発毛剤(医薬品)への移行を考えるタイミング

市販の育毛剤で効果が見られない場合、次の選択肢として「発毛剤」があります。発毛剤は医薬品であり、医師の診断のもとで使用を検討することが原則です。

医師との相談が第一歩

「育毛剤ではダメだったから、次は発毛剤を」と自己判断する前に、まずは皮膚科などの専門医に相談しましょう。

医師は、あなたの薄毛の原因や進行度を正確に診断し、発毛剤が適切な治療法であるか、また、どの種類の薬剤が適しているかを判断します。副作用のリスクや、期待できる効果についても詳しく説明を受けることができます。

期待できる効果とリスクの再確認

発毛剤(ミノキシジル外用薬)は、毛母細胞を活性化させ、新しい髪の成長を促す効果が医学的に認められています。しかし、効果の現れ方には個人差があり、全ての人に劇的な効果があるわけではありません。

また、前述の通り、初期脱毛やかゆみ、かぶれなどの副作用のリスクも伴います。医師とよく相談し、メリットとデメリットを十分に理解した上で治療を開始することが大切です。特に妊娠中・授乳中の方は使用できません。

医療機関で受けられる発毛治療

医療機関では、発毛剤の処方以外にも、様々な薄毛治療の選択肢があります。医師は、患者さん一人ひとりの状態や希望に合わせて、最適な治療法を提案します。

内服薬・外用薬治療

女性の薄毛治療では、ミノキシジル外用薬が第一選択となることが多いです。濃度も市販薬より高いものが処方可能です。

また、医師の判断により、スピロノラクトン(抗アンドロゲン作用)や、鉄剤、亜鉛などのサプリメントが処方されることもあります。これらの薬剤は、医師の厳格な管理下で使用する必要があります。

育毛剤と発毛剤の使い分け

項目育毛剤(医薬部外品)発毛剤(医薬品)
目的抜け毛予防、頭皮環境改善、育毛促進新しい髪の毛を生やす、毛髪の成長促進
主な対象軽度の薄毛、抜け毛が気になる方薄毛が進行した方、FAGAの方など
入手方法ドラッグストア、通販など原則として医師の処方・指導が必要
参考文献

OLSEN, Elise A., et al. Evaluation and treatment of male and female pattern hair loss. Journal of the American Academy of Dermatology, 2005, 52.2: 301-311.

LUCKY, Anne W., et al. A randomized, placebo-controlled trial of 5% and 2% topical minoxidil solutions in the treatment of female pattern hair loss. Journal of the American Academy of Dermatology, 2004, 50.4: 541-553.

DINH, Quan Q.; SINCLAIR, Rodney. Female pattern hair loss: current treatment concepts. Clinical interventions in aging, 2007, 2.2: 189-199.

SINCLAIR, Rodney, et al. Hair loss in women: medical and cosmetic approaches to increase scalp hair fullness. British Journal of Dermatology, 2011, 165.s3: 12-18.

OLSEN, Elise A. Current and novel methods for assessing efficacy of hair growth promoters in pattern hair loss. Journal of the American Academy of Dermatology, 2003, 48.2: 253-262.

SINCLAIR, Rodney; WEWERINKE, M.; JOLLEY, D. Treatment of female pattern hair loss with oral antiandrogens. British Journal of Dermatology, 2005, 152.3: 466-473.

MANABE, Motomu, et al. Guidelines for the diagnosis and treatment of male‐pattern and female‐pattern hair loss, 2017 version. The Journal of Dermatology, 2018, 45.9: 1031-1043.

SEMALTY, Mona, et al. Hair growth and rejuvenation: an overview. Journal of dermatological treatment, 2011, 22.3: 123-132.

BIRCH, M. P.; LALLA, S. C.; MESSENGER, A. G. Female pattern hair loss. Clinical and experimental dermatology, 2002, 27.5: 383-388.

JIMENEZ, Joaquin J., et al. Efficacy and safety of a low-level laser device in the treatment of male and female pattern hair loss: a multicenter, randomized, sham device-controlled, double-blind study. American journal of clinical dermatology, 2014, 15.2: 115-127.

女性向け育毛剤7製品の徹底比較

複数の育毛剤を比較しようとする女性

女性用育毛剤として人気の、

  • ニューモ
  • マイナチュレ
  • スカルプD ボーテ
  • アデノゲン
  • ハリモア
  • ミューノアージュ
  • ベルタヘアローション

の7製品について、比較検討してみました。

それぞれの育毛剤について一般的な評価や傾向を以下で中立的にコメントします。ユーザーの口コミ傾向や製品ごとの特徴的なポイントをまとめました。

ニューモ

製品名ニューモ
主な有効成分(医薬部外品)センブリエキス/グリチルリチン酸2K/D‑パントテニルアルコール+独自 HGP※
特徴(要約)卵由来 HGP で頭皮保護。パラベン・合成香料・鉱物油不使用。メントール無配合で刺激少。
価格帯(税込・内容量)約 6,300 円/75 mL(定期初回 3,475 円)

圧倒的な知名度と販売実績を誇り、累計2,900万本以上売れている人気商品です。

使用感に関しては「ベタつかず匂いも気にならない」「髪にハリコシが出た気がする」といったポジティブな声が多く、爽やかで使いやすい点が支持されています。

一方で肝心の発毛効果については「期待したほどではなかった」「イメージと違った」という声も見られ、効果実感には個人差が大きいようです。

独自の卵由来成分HGPによる新しさから「今までの育毛剤で効果がなかった人には試す価値あり」と専門家から評価される一方、髪が劇的に生えるといった即効性を求めると期待外れになる可能性もあります。

ただ、頭皮コンディションの改善や抜け毛予防には一定の効果があったと感じるユーザーが多く、まず頭皮を健康に保ちたい人に向いているでしょう。

マイナチュレ

製品名マイナチュレ
主な有効成分(医薬部外品)グリチルリチン酸2K/酢酸 DL‑α‑トコフェロール/センブリエキス ほか 6 種
特徴(要約)13 項目無添加・天然エキス豊富で低刺激。産後や更年期の抜け毛予防に人気。
価格帯(税込・内容量)約 5,320 円/120 mL(定期初回 980 円〜)

女性用育毛剤のロングセラーとして安定した人気を保っています。無添加処方による低刺激と豊富な天然成分配合で「頭皮に優しい育毛剤」の代表格です。実際に「刺激がなく使いやすい」「地肌が潤ってフケかゆみが減った」という口コミが目立ちます。

また、有効成分を大幅増強(3種→6種)したリニューアル後は成分評価が高まり、「育毛有効成分がたっぷりで安心感がある」といった声もあります。

一方で発毛効果に関しては、「産後の抜け毛が減ったが髪が増えた実感は薄い」「即効性はないが長期ケアには良い」といった声が多く、どちらかと言えば現状維持や予防に適した製品という印象です。

敏感肌でも使える安心感や、頭皮環境を整える効果に定評があり、「まず頭皮ケアから始めたい」という人に選ばれる傾向があります。

スカルプD ボーテ

製品名スカルプD ボーテ
主な有効成分(医薬部外品)エチニルエストラジオール/ヒノキチオール/グリチルリチン酸2K ほか
特徴(要約)女性ホルモン類似成分配合。ローズの香りと清涼感。店頭でも入手しやすい。
価格帯(税込・内容量)約 4,400 円/120 mL(定期 3,740 円)

大手アンファー社によるブランド力で信頼性は高く、特に出産後や更年期の女性が手に取るケースが多い育毛ラインです。

女性ホルモン様成分エチニルエストラジオール配合の「メディカルエストロジー スカルプセラム」は、そのユニークさから注目され「ホルモンバランスによる薄毛に効果的では」と期待する声があります。

ただし効果については、「産後の抜け毛に一定の効果を感じた」「髪にコシが出てきた」というポジティブな口コミもあれば、「劇的な変化はないが抜け毛予防にはなっている」という穏やかな評価もあり、医薬部外品レベルのため即発毛とまではいかないようです。

使用感はシリーズによって異なりますが、ローズの香りが「癒やされる」と好評な反面、香り付きが苦手な方は無香料の他製品を選ぶこともあります。

全体としてブランドへの信頼感から試すユーザーが多く、「頭皮ケアの延長で長く使い続けたい」という継続使用前提のスタンスで評価される傾向です。

アデノゲン

製品名アデノゲン
主な有効成分(医薬部外品)アデノシン/β‑グリチルレチン酸/パントテニルエチルエーテル ほか
特徴(要約)資生堂独自アデノシンで FGF‑7 産生促進。メントール強めで爽快。男女兼用。
価格帯(税込・内容量)約 7,150 円/150 mL(市販 5,500 円前後)

資生堂が長年展開している育毛剤で、科学的エビデンスのあるアデノシン配合という強みがあります。

専門家からは「アデノシンは発毛促進因子FGF-7を増やす効果が確認されている」ことが評価され、一定の信頼を持って受け入れられています。

ユーザーの声を見ると、「抜け毛が減って床屋さんに褒められた」「産後の薄毛対策に夫婦で使っている」といった肯定的なものがある一方、「メントールが刺激的で合わなかった」「髪が増えた実感は薄い」といった意見もあります。

爽快な使い心地とブランド信頼性から中高年男性には根強い人気がありますが、女性の場合はメントールの刺激やアルコール臭を負担に感じる人もおり、好みが分かれるようです。

総じて「頭皮の血行促進には効果ありそうだが、発毛には根気が必要」といった慎重な評価が多く、即効性よりも長期的なケアアイテムとして位置付けられています。

ハリモア

製品名ハリモア
主な有効成分(医薬部外品)ニンジンエキス/センブリエキス/グリチルリチン酸2K
特徴(要約)成分 99.7 % 天然。ナノ化浸透で頭皮うるおい&抜け毛予防。ローズ水の微香。
価格帯(税込・内容量)約 7,600 円/120 mL(定期初回 3,800 円)

近年台頭してきた女性用育毛剤で、主にインターネットを中心に話題となっています。無添加・高濃度の天然成分による「濃密育毛エッセンス」という触れ込み通り、使用感や安全性についての評価は高いです。

「痒みや刺激が全くなく使える」「頭皮マッサージ用ローションとしても優秀」といった口コミが多く、スキンケア発想の潤い効果で頭皮状態の改善を実感するユーザーが目立ちます。

一方で発毛に関しては、「使ってすぐに生えるものではないが抜け毛は減った」「産後の抜け毛ケアとしては満足だが、新毛が増えるかは様子見」といった声があり、効果実感まで時間がかかる印象です。

メーカーも「まず頭皮環境を整えること」を前面に押し出しているため、劇的な発毛効果を求めるより、髪と頭皮のエイジングケア目的で取り入れているユーザーが多いようです。

総合すると、「使い心地が良いので続けやすい」「髪のツヤやハリが出てきた気がする」といった美容効果含めて評価されており、育毛と美髪ケアを両立したい人に支持されています。

ミューノアージュ

製品名ミューノアージュ
主な有効成分(医薬部外品)グリチルリチン酸2K/ピロクトンオラミン/センブリエキス ほか
特徴(要約)医師監修 2 ステップ式。アルコール・香料フリーで敏感肌向け。
価格帯(税込・内容量)6,913 円/60 mL×2(定期 6,221 円)

皮膚科医監修による2ステップ育毛プログラムという独自性から、専門的なアプローチを求める女性に選ばれています。

1剤+2剤の手間はあるものの、「頭皮が柔らかくなり浸透しやすい感じがする」「アルコールフリーなので沁みずに安心」と、ケアプロセスに納得して使うユーザーが多い印象です。

口コミでは「抜け毛が減って美容師に褒められた」「産毛が生えてきたように思う」という声もあり、一定の効果を感じるケースも報告されています。ただし、手順が特殊なため、「しっかりお手入れしたい人向け」「ズボラな自分には続かなかった」と評価が分かれる部分もあります。

総じて、低刺激で専門性が高い点が評価の中心であり、「敏感肌だけど本格的な育毛ケアをしたい」という層に好評です。

一方、即効性については他製品同様に「緩やかに効いてくる感じ」と捉えられており、地道なケアを前提にした製品だという認識が共有されています。

ベルタヘアローション

製品名ベルタヘアローション
主な有効成分(医薬部外品)センブリエキス/グリチルリチン酸2K/ニンジンエキス ほか
特徴(要約)頭皮ケア成分 117 種・32 種ナノ化。産後ケア定番。完全無香料。
価格帯(税込・内容量)8,778 円/80 mL(定期初回 2,178 円)

女性のライフステージに寄り添うBELTAブランドならではの視点で、特に産後の抜け毛ケアとして支持を集めています。

「授乳中でも安心して使えた」「産後にスルスル抜けた毛が落ち着いた」という口コミが目立ち、ママ向け雑誌やサイトでも紹介されることが多い製品です。

配合成分数の多さ(育毛・美容成分117種類)から「栄養たっぷりで効きそう」というイメージを持たれやすく、実際「髪にハリが出てセットしやすくなった」「地肌の乾燥が改善した」といった髪質・頭皮状態の向上に関する評価は良好です。

ただ、発毛効果に関しては「劇的に生えたわけではないが、抜け毛予防には良い」「即効性はないので長期戦」という声が多く、他の育毛剤と同様にゆるやかな効果との見方が一般的です。

価格が高めである点から「成分の充実度を考えれば妥当」「コスパはやや悪いが安心料」と評価されており、予算に余裕があっても品質重視で選びたい人に向いています。

全体として、「頭皮ケアしながらゆっくり育毛したい人」に適した製品との評価が多い印象です。

育毛剤の効果は人それぞれ:“賭け”に近い現実

以上のように、それぞれ特徴やアプローチの異なる育毛剤ですが、発毛促進効果に関しては個人差が非常に大きいというのが現実です。いずれの商品も医薬部外品であり、医学的な発毛成分(ミノキシジル等)のような強力な効果はありません。

そのため、「使ってみないと自分に合うか分からない」「効く人には効くが、効かない人には全く変化がない」というケースが少なくありません。

実際、ニューモの解析でも「育毛効果は個人によって大きく変動する」「効果は穏やか」だと指摘されています。これは他の市販育毛剤にも概ね当てはまり、まさに、使ってみるまで効果が分からない“賭け”に近い側面があります。

とはいえ、これら育毛剤は頭皮環境を整えたり抜け毛を予防したりする効果は期待できます。すぐに毛が生えなくとも、半年~1年と根気強く続けることで「髪のやせ細りが改善した」「抜け毛の本数が減った」などの変化を感じる人もいます。

発毛には時間と個人差が伴うものですので、短期間で判断せず長期的な頭皮ケアとして捉えることが大切です。

「絶対生える!」と過剰に信じ込むのではなく、頭皮のコンディションを上向かせる土台作りのアイテムとして、気長に付き合う心構えが必要でしょう。

遺伝子検査付き育毛剤「Pesod」の登場

製品名Pesod(ペソッド)
主な有効成分(医薬部外品)郵送による遺伝子検査で遺伝子傾向を突き止め、適合した育毛剤をオーダーメイド処方
特徴(要約)遺伝子傾向により主成分が変わります。
価格帯(税込・内容量)初回3,000円(税込)
2回目以降6,500円(税込)/80 mL

こうした中、最近では遺伝子検査を取り入れた新しいアプローチの育毛剤も登場しています。その代表格が 「Pesod(ペソッド)」 です。

Pesodは育毛剤と遺伝子検査キットがセットになったサービスで、まず利用者の薄毛リスクや体質を遺伝子検査で分析し、それぞれの結果に合わせて処方をカスタマイズしたセミオーダー育毛剤を提供します。

一人ひとり異なる脱毛要因(男性ホルモン感受性や頭皮トラブル傾向など)に対応するため、配合する天然成分や有効成分の濃度を調整し、個別最適化した処方の育毛剤を作るのが特徴です。

遺伝子検査によってAGA型・びまん型・頭皮炎症型など脱毛のタイプを見極め、そのタイプに合ったケアプランで育毛剤を処方するため、無駄な成分を排除し必要な成分を重点的に届けられる点が革新的です。

長期間コツコツと育毛ケアを続ける女性

また、効果が弱いと感じたら、濃度の高いタイプに途中で変更したり、必要に応じて育毛剤より明らかに発毛効果が期待できる「発毛剤」や、さらに希望があればスピロノラクトンやミノキジルタブレットなどの医療用薄毛治療薬に移行できるなど、薄毛で悩む女性を包括的かつ継続的に支援するサービスとなっています。

副作用の少ない天然成分主体の育毛剤をベースにしつつ、遺伝子傾向に応じて一部医薬品成分もオーダーメイドで調整できるため、従来の市販育毛剤より踏み込んだアプローチが可能なのです。

このように自分専用にカスタマイズされた育毛剤という点から、Pesodの発毛効果には他の画一的な育毛剤よりも高い期待が持てます。

的外れな成分で効果が出ないリスクを減らし、各人の原因にマッチした対策ができるため、理論的には効率良く発毛を促進できると考えられます。

まとめ:もし1つ選ぶならPesodを

もし1つ選ぶならPesodを

以上、人気の女性向け育毛剤7製品を比較し、それぞれの特徴と現実的な効果について解説してきました。

正直なところ、「これさえ使えば必ず髪が生える」という魔法のような育毛剤は存在せず、どの商品も効き目には個人差があり“賭け”の要素があるのが現状です。

それでも、自分に合った一本を見つけたいと思うのが切実な思いでしょう。もしこの中からどれか一つを選ぶとするなら、筆者なら「Pesod」を選びます。

やはり遺伝子検査に基づいて処方されるパーソナライズ育毛剤というコンセプトには大きな魅力がありますし、自分の薄毛原因に合った成分でケアできる分、他より効果を実感できる可能性が高いと感じるためです。

もちろん価格や手間も考慮すべきですが、長い目で見て“賭け”の勝率を少しでも上げたいのであれば、Pesodのような最新のアプローチに賭けてみる価値は十分にあるでしょう。

どの育毛剤を選ぶにせよ、継続してケアを続けることが何より大切です。髪と頭皮の状態は日々変化しますから、自分に合った方法で根気強くケアし、必要に応じて見直す柔軟さを持つことが成功への近道です。

その中で、Pesodは今後の育毛剤選びの有力な選択肢として注目される存在と言えるでしょう。自分の髪としっかり向き合い、最適なパートナーとなる育毛剤を見つけてください。

対面診察によるPesod処方

遺伝子検査付き育毛剤「「Pesod」は当院(愛知県名古屋市)で処方しております。東海地方はもちろんのこと、全国でもPesodを対面で処方できるのは当院のみです。

対面で頭皮などを診察し遺伝子検査を行った上でPesodを処方(後日郵送)しております。ご希望の方は以下から来院予約をお願いいたします。

通販(遺伝子検査キットを郵送)

遺伝子検査付き育毛剤「Pesod」は通販(初回税込3,000円、2回目以降税込6,500円)も行っています。

LINE登録をすると、遺伝子検査キットがご自宅に届きます。口の中の側面のほほを綿棒でぬぐっていただき、同封されている返信用封筒で検査機関にあなたの検体を送り、遺伝子検査を行います。

検体の返送から10-14日ほどで遺伝子検査結果と共に、あなたの遺伝子傾向に適合したオーダーメイドの育毛剤がご自宅に届きます。

定期縛りはありませんので解約は自由です。また、発毛結果に応じて治療途中で医薬品の処方に切り替えることも可能です。

お申込みは以下からLINE登録をお願いします。

\ Pesod公式 /

目次