透析患者がやってはいけない事と気をつけるべきポイント

透析患者がやってはいけない事

透析治療を続ける上で、生活習慣や日常の過ごし方に関する不安や疑問を抱く方は多いです。普段の食事や運動、体重管理などの注意点を理解し、無理のない範囲で生活を整えることが大切です。

自身が気をつけるべき項目や、透析患者がやってはいけない事に該当する行動をしっかり把握しておくと安心です。長期的に安定した体調を保ち、合併症を予防しながら生活の質を保つためのポイントを順番にお伝えします。

目次

透析の基本理解

透析という言葉を耳にすると、人工的に血液をきれいにする治療を思い浮かべる方が多いかもしれません。腎臓が十分な機能を果たせなくなった場合に欠かせない方法として、多くの医療機関で行われています。

実は、腎臓の機能が低下すると老廃物や余分な水分が排出できず、高血圧や貧血、むくみなどの症状が出現することがあります。血液をきれいに保つために透析という外部の力が必要となるのです。

以下では、治療の概要や血液透析と腹膜透析の違い、透析が必要になる代表的な疾患などを解説します。

透析とは何か

腎不全などによって腎臓の機能が低下すると、体内に溜まった老廃物や余分な水分を十分に排出できなくなります。

透析では、専用の装置を使用して血液中の老廃物を除去したり、水分量をコントロールしたりすることで、腎臓の代わりの役割を一部担います。

腎臓の機能が回復する見込みが少ない場合は長期的に継続する必要があり、定期的な通院や生活管理が重要です。

血液透析と腹膜透析の特徴

透析には血液透析と腹膜透析の2種類があります。血液透析は主に週3回程度、医療機関で4時間程度かけて行うことが多いです。

ダイアライザー(人工腎臓)を使用して血液を体外に取り出し、老廃物や余分な水分をろ過してから体内に戻します。一方、腹膜透析はお腹の中(腹腔)に透析液を出し入れすることで、腹膜をフィルター代わりに老廃物などを除去します。

自宅で実施する方法もあり、通院頻度が比較的少なくなる利点がありますが、それぞれにメリットと課題が存在します。

透析の種類と主な特徴

透析方法手法の概要メリット主な課題
血液透析体外に血液を循環させてダイアライザーで浄化医療スタッフが管理しやすい通院時間がかかる、体への負担が大きい
腹膜透析腹腔に透析液を出し入れし、腹膜をフィルターに活用自宅でできる、通院回数が少なくなる手技や管理に慣れが必要、感染リスクがある

透析を受ける頻度と時間

血液透析の場合は一般的に週3回程度、1回あたり3~5時間ほどかけるのが多いパターンです。患者の病状や体格、残存腎機能などに応じて時間は異なります。

腹膜透析では1日に数回透析液の交換を行う連続携行型(CAPD)や、夜間の就寝中に自動装置を使って交換する方法など、生活パターンに応じた選択肢があります。

それぞれメリット・デメリットが異なるため、医師や医療チームと相談して自分に合った方法を選ぶことが大切です。

透析が必要になる疾患

慢性腎不全や慢性腎臓病の末期状態、糖尿病や高血圧が原因で腎機能が極端に低下した場合などに透析が必要になります。とくに近年は糖尿病性腎症や高血圧性腎障害によって腎臓がダメージを受けるケースが増えています。

透析導入後も血圧や血糖の管理を怠ると合併症リスクが高まるため、医師や看護師、栄養士からのアドバイスを受けながら安定した状態を維持するよう努めましょう。

透析患者がやってはいけない事と生活習慣の注意点

透析患者がやってはいけない事には、生活習慣全般にわたる多くの落とし穴があります。医療スタッフや家族、周囲からのサポートを受けながら改善を目指していくことが望ましいです。

高カリウム食の過剰摂取や塩分の取りすぎ、極端な水分摂取などは体調を崩す原因になります。また、無理な運動や独断での薬の服用中止なども危険です。以下では、生活習慣の具体的な注意点を解説します。

禁止事項と理由

急激な体重増加を招くような過度な塩分摂取や水分摂取、カリウム値を急上昇させるような食事は避けましょう。透析患者がやってはいけない事の代表例として、自己判断で薬を中断することがあります。

降圧薬やリン吸着薬などは医師の判断により必要量が決まります。勝手に使用を中止すると血圧の急上昇やリン値の上昇など、合併症の引き金になります。

高カリウム血症のリスク

カリウムは野菜や果物、豆類などに多く含まれます。体に必須のミネラルですが、腎機能が低下した状態では余剰分を排出するのが難しいため、血中カリウム濃度が上昇しやすくなります。

高カリウム血症は重度になると不整脈や心停止に直結するリスクがあるため、摂取量をコントロールする必要があります。特に果物ジュースの一気飲みや芋類の大量摂取は注意が必要です。

果物と野菜のカリウム目安

食品カリウム含有量 (mg/100g)注意点
バナナ約360食べ過ぎると高カリウム血症を起こしやすい
アボカド約720半分でもカリウム量が高い
ほうれん草約690茹でこぼすとカリウム量が低下
じゃがいも約410下茹でしてから調理すると吸収を抑えやすい

過度な塩分と水分摂取

塩分が多い食事を続けると血圧が上がりやすくなり、心臓への負担が増大します。また、水分を取りすぎると体重が急激に増加し、透析の際に除水量が多くなると血圧低下や筋肉のけいれんを起こすことがあります。

塩分と水分の調整は透析生活で重要なテーマです。医師や管理栄養士と相談し、自分に合った摂取量を守りましょう。

運動の注意点

運動は体力の維持に効果がありますが、無理をして負担が大きくなると血圧の急上昇や低下、心不全リスクが高まる場合があります。透析当日の激しい運動や、透析後すぐの運動は控えたほうが無難です。

運動を始める前には担当の医師や看護師に相談して、自分に合った強度を決めることが大切です。

食事管理の重要性

透析を受ける方は、日々の食事管理が体調維持に深く関わります。腎臓が老廃物を十分に排出できない状態であるため、必要以上にナトリウムやカリウム、リンなどが蓄積しないように配慮しなければなりません。

食事療法と透析の両輪で身体の調子を整えることを意識すると、長期的な合併症予防にもつながります。

タンパク質とリンのコントロール

透析中はタンパク質をある程度しっかり摂取する必要がありますが、摂りすぎるとリン値が上昇しやすくなります。リンが高い状態が続くと骨の健康や血管の状態に悪影響を与えることがあります。

医師や管理栄養士にアドバイスをもらい、適切なタンパク質摂取量を守りましょう。

主な食品のリン含有量

食品リン含有量 (mg/100g)注意点
牛乳約90カルシウムとのバランスも大事
プロセスチーズ約600高リン食品の代表例
干しえび約860旨味が強い分リンも多く含まれる
卵黄約3001日に複数個摂る場合は要注意

ミネラルバランス

食事制限が強化されると、ほかの栄養素が不足しやすい状況が起こります。特にビタミンや鉄分などは不足すると貧血や免疫力低下が懸念されます。

いろいろな食材をバランスよく取り入れられるように調理法を工夫し、必要に応じてサプリメントを利用する方法も検討しましょう。ただし、サプリメントを始める際は医師に相談して安全を確認することが望ましいです。

食事の味付け工夫

減塩や低カリウム食を続けると味の物足りなさを感じることがあります。しかし、レモンや酢、スパイスなどを上手に取り入れることで旨味を引き立てることができます。醤油や味噌などの塩分量にも注意が必要です。

小分けのパックを使うなどして量を管理しやすい形にするのもおすすめです。

塩分を抑える味付け例

食材推奨する味付けポイント
鶏むね肉レモン汁+胡椒塩分控えめでも爽やかな風味を得やすい
白身魚生姜+すだちさっぱりとした風味で食べやすい
野菜炒め塩分控えめの出汁+唐辛子辛味を加えて味にアクセントをつける

外食や中食の工夫

外食やテイクアウトを利用する場合は塩分やカリウム、リンなどの含有量が高いメニューを避けにくい状況が出てきます。

スープやソースを残す、野菜をしっかり茹でて食べるなど、自分で調整できる部分を意識すると余分なミネラルの摂取を抑えやすくなります。外食の頻度を見直し、自炊とバランスをとることも体調管理に繋がります。

体重管理と水分制限

透析患者にとって、体重増加と水分の取り過ぎは注意点の1つです。体内の水分バランスが崩れると心臓や血管に負担をかけ、透析の際の除水負担が大きくなることがあります。

特に夏場や運動後は喉が渇きやすくなり、水分摂取量が増えがちなので注意が必要です。医師に指示された目標体重増加量を守り、適切に水分と付き合うことが重要です。

ドライウェイトとは

ドライウェイトは透析後にむくみのない状態の理想体重を指します。医師や看護師が残存する尿量や血圧、体のむくみ具合などを考慮して決めることが多いです。

ドライウェイトを大幅に超える体重増加があると、透析時に大量の除水が必要になり、血圧低下や倦怠感、筋肉のけいれんなどが起こりやすくなります。

体重増加と症状の関係

体重増加量 (透析間)起こりやすい症状対応策
2~3kg程度血圧の変動、倦怠感塩分・水分摂取を少し控えめにする
3~5kg程度むくみ、血圧低下、頭痛など除水量が増え透析負担が高まる
5kg以上心不全リスク増大、重度の低血圧、動悸など透析時間の延長、生活習慣の大幅見直し

水分制限の目安

透析患者の水分摂取目安は一般的に1日あたり500~1,000mLプラス前日尿量などが多いです。しかし個人差が大きく、心疾患や残存尿量、体格などによって適切な摂取量は異なります。

飲料水だけでなく、果物やスープなどの水分も総量に含まれるため、日々の食事内容とあわせてコントロールするとよいでしょう。

喉の乾きを和らげる工夫

水分を過度に制限しすぎると脱水症状を起こす可能性もあります。唾液の分泌を促すためにガムを噛んだり、口をゆすぐだけで喉の渇きをやわらげるなど、自分に合った方法を探してみてください。

塩分が多い食事は喉の渇きを助長するため、日頃から塩分制限をしっかり行うと水分コントロールがスムーズです。

水分摂取を減らす工夫

  • 一度にたくさん飲まず、少量をこまめに飲む
  • 氷をなめて喉の渇きを緩和する
  • 常温や冷たい水よりも少しぬるめの飲み物を選ぶ
  • 塩辛い食品を控えて渇きを予防する

体重記録の大切さ

日ごとの体重変動を把握し、短期間に大きな変動があった場合は早めに医療スタッフへ相談することが大切です。日常的に体重を記録することで自分の水分コントロール状況を客観的に確認できます。

体重記録に加え、食事内容や摂取した水分量もメモしておくと、問題が起きた際に原因が特定しやすくなります。

日常生活の注意

透析を受けている方の生活には制約が多いと思われがちですが、決してすべてを我慢する必要はありません。むしろ、自分が気をつけるべきポイントを把握しながら、健康的な日常を維持することが目標になります。

透析があっても外出や旅行を楽しめる方法もありますし、趣味や仕事を続けている方もたくさんいます。以下では、具体的にどのような点を意識するのが良いかをまとめます。

服薬管理

処方されている薬は必ず医師の指示に従って服用し、自己判断で増減や中止をしないようにしましょう。とくにリン吸着薬やカリウム抑制薬などは、タイミングや食事との関連も重要です。

飲み忘れや時間がずれると効果が低下してしまう可能性があるため、スマートフォンのアラームなどで管理すると安心です。

薬の管理ポイント

  • 定期的に処方内容を確認する
  • 飲み忘れ防止のための工夫(アラームやピルケースなど)
  • 他科の医師に受診する際は必ず服用中の薬を伝える
  • OTC医薬品やサプリメントは使用前に必ず相談する

傷口のケア

血液透析の場合は内シャント(動脈と静脈をつないだ血管)やグラフトと呼ばれる人工血管を使用し、そこから血液を取り出します。穿刺部位の清潔管理が不十分だと感染症リスクが高まります。

日々の入浴時や透析後に穿刺部位の状態を確認し、異常を感じたらすぐに医療スタッフへ連絡してください。

生活リズムの確立

透析は一定の時間と頻度で行うため、通院スケジュールに合わせて生活リズムを確立すると体調管理がしやすくなります。

就寝時間や起床時間が不規則になると血圧や心拍数も乱れやすいため、可能な限り決まったリズムで過ごすことを心がけましょう。

夜勤や早朝勤務など特殊な勤務形態の場合は主治医や職場と相談して、負担が大きくなりすぎないように調整することが望ましいです。

生活習慣と透析の相関

生活習慣影響ポイント
不規則な睡眠血圧変動や疲労蓄積寝る時間と起きる時間を一定に保つ
高ストレス状態血圧上昇、ホルモンバランスの乱れ適度な運動や趣味でストレスを発散する
夜間の過度な飲食体重増加、水分摂取過多就寝前は軽めの食事にして、夜間の水分を控える
長時間の座りっぱなし血行不良、下肢浮腫適度な休憩やストレッチで血流を促進する

心のケア

透析が始まると日常の自由度が下がったように感じたり、食事や行動制限がストレスになったりすることがあります。

家族や友人だけでなく、医療スタッフや専門のカウンセラーとも相談しながら気持ちを整理し、自分のペースで新しい生活に慣れていくとよいでしょう。

ストレスが溜まりすぎるとモチベーションが落ちて病気と向き合う意欲も失いやすいので、早めの対策が肝心です。

定期検査と合併症の予防

透析を続けていると、合併症のリスクに常に気をつける必要があります。心臓や血管、骨、貧血など複数の問題が起こる可能性がありますが、定期検査を通じて早期に気づき、早期に対策を講じることで重症化を防ぐことができます。

医療チームとの協力体制を築き、定期的な検査や受診の予定を守ることが合併症予防につながります。

血液検査のチェック項目

透析患者は定期的に血液検査を行い、BUN(尿素窒素)やCr(クレアチニン)、カリウム、リン、ヘモグロビンなどの値をチェックします。

透析の効率や食事のコントロール状況、貧血の程度などを総合的に判断し、必要に応じて薬剤の調整を行うことになります。

主な血液検査項目

検査項目意味・役割
BUN尿素窒素の量を示し、腎機能やタンパク代謝を推定する
クレアチニン筋肉代謝の副産物で、腎機能の指標になる
カリウム電解質バランスを確認し、高すぎると心臓へ影響が及ぶ
リン高すぎると骨や血管に問題が生じる
ヘモグロビン貧血の程度を把握する

透析効率の評価

Kt/VやURR(尿素除去率)などの指標を使って透析効率を評価します。これらの数値が低い場合は、透析時間を延ばす、ダイアライザーの性能を上げる、血流量を調整するなどの方法で改善を図ります。

効率が悪い状態を放置すると、老廃物の十分な除去ができず、体調悪化の一因となる可能性があります。

合併症リスク

長期間透析を受けると、心血管系疾患、骨ミネラル代謝異常(骨粗鬆症や関節痛など)、二次性副甲状腺機能亢進症などが起こりやすくなる場合があります。

血圧や血液データを定期的に確認し、異常があった時点で医師と相談して予防策を実践すると、合併症の進行を遅らせることが期待できます。

定期健診の受け方

主治医以外にも、必要に応じて循環器内科や眼科、歯科など各専門科を受診し、全身状態を総合的に管理することが望ましいです。

例えば糖尿病を併発している方は眼科検診が重要になりますし、心臓病の既往がある方は定期的な心エコー検査などを取り入れることが推奨されます。

医療チームとの連携

透析は医師だけでなく、看護師や臨床工学技士、管理栄養士、薬剤師など多くの専門職が関わります。患者本人と医療チームが双方向に情報を共有し合うことで、より安全で効果的な治療が行えます。

困ったことや不安があるときは遠慮せずに相談し、透析スケジュールや治療方針を納得して進めましょう。

医師とのコミュニケーション

透析前後の体調や透析中に感じた不快感など、細かいことでも共有すると、医師が治療方針を適切に調整しやすくなります。特に急激な体重変化や血圧の乱高下があれば、早めに知らせることが大切です。

透析以外の病気の治療や服薬状況も必ず伝えて、薬の相互作用や投与量を管理してもらいましょう。

医療スタッフに伝えたい情報

  • 毎日の体重測定結果
  • 血圧の変動(家庭血圧や透析前後の値)
  • 運動時の体調変化
  • 食事内容と水分摂取量
  • 眠りの質や疲労度合い

看護師・臨床工学技士との連携

看護師は透析中のバイタルチェックや穿刺部位の管理、日常生活のアドバイスなどを行います。臨床工学技士は透析装置の操作や管理、トラブル対応などを担当します。

わからないことや体調に異変を感じた場合は、どんな些細なことでもすぐに相談する習慣をつけると安心です。

管理栄養士との連携

食事制限が厳しくなると、栄養バランスや調理法でつまずきやすくなります。管理栄養士と連携しながら献立や調理の工夫を学び、生活の中で無理なく続けられる方法を見つけましょう。

外食が多い方や一人暮らしの方など、それぞれのライフスタイルに合わせたアドバイスを得られると食事管理のハードルが下がります。

食事管理の相談ポイント

相談内容具体例
毎日の食事の記録方法写真を撮る、メモをつけるなどで情報を共有する
外食が多い時のメニュー選択低塩メニューや野菜中心のものを選ぶ工夫
カリウムやリンの調整方法食材の下茹で、リン吸着薬のタイミング確認など
水分摂取の管理だしや香辛料を活用して、塩分を抑えるコツ

薬剤師との連携

複数の内服薬や注射薬を使用している場合、薬の相互作用や副作用が心配になることがあります。薬剤師は薬の専門家として、飲み合わせや副作用について助言します。

透析に関連する薬だけでなく、風邪薬や市販薬を利用する前にも相談するのが理想的です。

透析と社会生活

透析スケジュールが生活の中心になると、仕事や学校、家族との時間などに制限が出てくる場合があります。しかし、多くの患者が自分に合った形で社会生活を続けています。

就労支援制度や障害年金などを活用することで負担を軽減し、充実した日常を送ることも可能です。

就労と支援制度

週3回の血液透析で通院が必要な場合でも、勤務先が理解を示してくれたり、勤務時間を調整してくれたりするケースはあります。

ハローワークなどの公的機関では障害者雇用や就労支援の仕組みが整備されているため、状況に応じて活用するとよいでしょう。職業生活と透析生活を両立させるためには、周囲との協力体制が欠かせません。

社会保障活用例

  • 障害年金の申請(腎臓機能障害が対象となる場合がある)
  • 障害者手帳の取得で公共交通機関や税金などの減免措置
  • 医療費助成制度を用いて治療費の負担を軽減する
  • 就労支援センター等でのキャリア相談

旅行や外出時のポイント

旅行や長期の外出を予定する場合、滞在先や移動先で透析を受けられる医療機関を事前に調べ、予約を取っておく必要があります。

ホテルに滞在する場合も、食事の内容や保存方法を確認し、体調を崩さないように工夫すると安心です。スケジュール管理をしっかり行いながら無理のない範囲でレジャーを楽しみましょう。

家族や周囲のサポート

家族やパートナーがいる方は、食事の準備や通院の送り迎えなど、生活面でサポートしてもらうことでストレスが減ります。

一方、独居の方や支援が得にくい環境の方は、医療ソーシャルワーカーに相談してサービスを利用する方法を検討できます。介護保険サービスや訪問看護などを活用しながら、無理なく日常を送る体制を整えることが大切です。

気分転換の工夫

透析に通う生活を続けていると、どうしても気持ちがふさぎがちになることがあります。読書や音楽、映画鑑賞、あるいは手軽にできる趣味を持つことで、通院日以外の時間を楽しめるようになります。

身体的な制約はあっても、頭や心が元気に保てる活動を見つけると生活の質が上がります。

心身をリフレッシュする方法

  • 短時間の散歩や軽いストレッチ
  • 室内でできる軽い筋トレやヨガ
  • 友人とのオンライン交流や電話
  • 無理のない範囲で外食やショッピング

以上のように透析には様々な制限があるものの、正しい知識と周囲の協力、そして自身の工夫によって安定した生活を送ることもできます。

透析患者がやってはいけない事を理解し、日々の行動や体調の変化を客観的に捉えることで、健康管理と快適な生活の両立を目指してみてください。

以上

透析センター(人工透析) | 大垣中央病院(医療法人社団豊正会 )

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大垣中央病院・こばとも皮膚科

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