加速型悪性高血圧

加速型悪性高血圧

加速型悪性高血圧とは、急激な血圧上昇によって血管や臓器への負担が非常に大きくなり、合併症のリスクが増す深刻な病態です。

一般的な高血圧よりも血圧が高く、さらに急峻に変動する点が特徴になります。頭痛や視力異常といった体の不調だけでなく、心臓・脳・腎臓など重要な臓器が障害を受ける可能性が高まります。

早期に対策を講じないと予後に大きく影響を及ぼすこともあるため、疑わしい症状を感じたときには早めの受診が重要です。

本記事では、加速型悪性高血圧の病型や原因、治療方法について詳しく解説し、治療期間や費用の目安、日常生活での注意点などを掘り下げます。

目次

病型

加速型悪性高血圧は通常の高血圧よりも高い血圧値や重い臓器障害が伴うため、重症度が高いといえます。発症の速度も速い場合が多く、急に症状が現れることがあります。

血管だけでなく腎臓や心臓をはじめとした全身の臓器にも深刻な負担がかかりやすい点が特徴です。

とても急峻な血圧上昇が特徴

急激な血圧上昇によって血管壁が傷つきやすくなるとされ、血液の流れが不安定になりやすいです。短期間で高血圧が急激に悪化するので、十分な対処が遅れると命に関わるほど深刻な状況に陥ることがあります。

高度の臓器障害リスク

加速型悪性高血圧は脳や心臓、腎臓など重要な臓器に大きなダメージを及ぼします。特に細小動脈に強い圧力がかかるため、脳出血や心不全、急性腎不全など重篤な合併症の発生リスクが高まります。

血管病変の進展

血圧が極端に高い状態が続くと、血管壁が肥厚したり硬化したりしやすくなります。血管病変が進行すると、血液供給が滞る可能性があり、脳卒中や心筋梗塞の引き金になるので注意が必要です。

成人発症が多いが若年層も注意

40代以上で血圧が高い人に多いとされますが、若年層でも生活習慣や基礎疾患などが関係して突然発症することがあります。家族に高血圧の人が多い場合や持病がある場合は特に用心しましょう。

加速型悪性高血圧においてみられる血圧値や病態を簡単に整理します。

区分血圧の目安特徴的なポイント
収縮期血圧180mmHg以上急激に値が上昇しやすい
拡張期血圧120mmHg以上臓器障害との関連が強い
臓器障害の状態脳・心臓・腎臓の深刻な損傷リスク発作や不全を起こす可能性

急峻な血圧上昇という特徴は、短期間で重い症状に発展する可能性を高めます。自覚症状が出にくい場合でも、上記の血圧の目安に近づくような状態であれば注意が必要です。

以下のような点を意識すると、早期発見に役立ちます。

  • 定期的に血圧を測定する習慣をつける
  • 強い頭痛やめまいが起こった場合は医療機関で相談する
  • 動悸や胸の圧迫感など心疾患を疑う症状があったら、すぐに専門医にかかる
  • 腎臓に負担がかかるような生活習慣(塩分過多など)を見直す

このように、病型自体が急激な悪化と臓器障害を伴うため、早期の受診が大切です。

加速型悪性高血圧の症状

高血圧全般に言えることですが、症状がわかりづらいケースが多いです。加速型悪性高血圧では、頭痛、めまい、視力異常など自律神経の異常を思わせる不調が突然強くなる傾向があります。

さらに血圧の高さに比例して、心臓や腎臓にも影響が及ぶため、日常生活に支障をきたすほどの体調不良に陥ることがあります。

頭痛やめまいの急激な悪化

非常に高い血圧が続くと、脳への負担が増して頭痛やめまいを伴いやすくなります。比較的軽度の頭痛しか感じない人もいれば、吐き気や嘔吐を伴うほど強い頭痛に悩まされる人も存在します。

視力障害や目の異常

網膜の血管障害によって視力が落ちたり、視野が狭くなったりします。重症化すると、突発的に視力が著しく低下し、日常生活に大きな不便が生じます。

血圧変動に伴う動悸や胸部圧迫感

血圧が激しく変動すると、心臓への負担が増し動悸や息切れを感じることがあります。時に胸部圧迫感や不整脈が生じることもあり、狭心症や心不全のリスクにもつながります。

腎機能の低下や尿の異常

腎臓の働きが急激に低下し、尿の量や色、性状に変化が現れやすくなります。血圧が高い状態で腎臓にダメージが蓄積すると、急性腎不全を引き起こす恐れがあります。

以下は症状の例とチェックポイントをまとめたものです。

主な症状具体的な状態チェックポイント
頭痛・めまい突然強まる頭痛、立ちくらみ痛みが増す頻度やタイミング
視力異常視野が狭くなる、視力低下網膜疾患の有無や検眼の結果
胸の圧迫感息苦しさ、動悸心不全や狭心症の既往歴
尿の異常尿量減少、血尿腎障害の有無、検査データの推移

症状は個人差が大きいですが、短期間で複数の不調が重なった場合は、加速型悪性高血圧の可能性を考慮したほうがいいです。

以下のポイントを心に留めておくと、異変に気づくきっかけになります。

  • 以前より強い頭痛やめまいが短期間で頻発する
  • 視野のかすみや光がまぶしく感じやすくなる
  • 安静にしていても動悸が収まらず苦しい
  • 尿の回数や色が明らかに変化する

実際に症状があっても見過ごすケースもあるため、少しでも異常を感じたら医療機関を受診するのが安心です。

加速型悪性高血圧の原因

通常の高血圧が長期的な生活習慣の乱れなどによって進行するのに対し、加速型悪性高血圧は急激に血圧が上昇する点が特徴です。原因としては、腎臓の疾患やホルモン異常、持病の高血圧が悪化したケースなどが挙げられます。

また、ストレスや喫煙、塩分の過剰摂取などの要因が複合的に絡むことも多いです。

原因に多い腎臓の問題

慢性腎臓病や急性糸球体腎炎などの腎疾患が加速型悪性高血圧と深く関わる場合があります。腎臓が血圧調節にかかわるホルモン系に異常を起こしてしまうと、短期間で血圧が非常に高くなるケースが見られます。

ホルモン分泌異常との関連

副腎に腫瘍ができることでホルモンが過剰に分泌され、血圧が異常に上がるケースも存在します。代表的なものに原発性アルドステロン症があり、これを放置すると重度の高血圧へと移行しやすいです。

持病の高血圧が悪化

長期間にわたるコントロール不良の高血圧が急激に悪化して、加速型悪性高血圧に発展することがあります。服薬を怠ったり、自己判断で治療を中断したりすると、症状が進行しやすくなるので注意が必要です。

生活習慣による誘因

塩分過多や飲酒、喫煙、ストレスの蓄積などが血圧上昇の要因になります。もともと高血圧の傾向がある人は、このような習慣が重なると発症リスクが一気に高まります。

原因と主な要因をまとめます。

原因具体的な要因考えられる結果
腎臓の異常慢性腎不全など血圧調節ホルモンの乱れ
ホルモン異常副腎疾患、原発性アルドステロン症血管の収縮促進
既存の高血圧悪化治療中断や放置急速に血圧が上昇
生活習慣の乱れ塩分・喫煙・ストレス悪化の要因が重複しやすい

高血圧の治療中でも、高血圧が急にコントロールできなくなる事態は起こりうるため、自分の血圧変化をしっかり把握することが大切です。

実際に予防を考えるうえでは、次のような対策が重要です。

  • 塩分控えめの食事を心がける
  • 適度な運動やストレスケアを継続する
  • 医師の指示による定期受診と適切な薬物治療を守る
  • 血圧手帳などで日々の血圧を把握し、異変があれば相談する

加速型悪性高血圧の予防として、高血圧の段階からしっかり管理しておくことが大切です。

検査・チェック方法

加速型悪性高血圧を疑う場合、血圧測定のほか、臓器障害の有無やその程度を調べる検査を行います。特に腎臓、心臓、脳などへの負担度合いを早期に確認することが、重症化を防ぐうえで重要です。

血圧の変動を詳細に測定

血圧計測は、安静時と活動時の両方を含めて行うことが多いです。家庭血圧と医療機関での血圧に差が大きい場合は、24時間血圧測定を実施することも検討します。

尿検査や血液検査

尿中タンパクやクレアチニンなどの値から腎機能を把握します。血液検査では、血糖値や脂質、電解質バランスなどを総合的に確認することで、加速型悪性高血圧を引き起こす要因が潜んでいないかを見極めます。

画像診断

心臓や血管の状態を評価するために、心エコーやCT、MRIなどを用いるケースがあります。脳内出血や脳梗塞の兆候が疑われる場合は脳のMRIが大切です。

ホルモン検査

副腎や甲状腺など、内分泌腺の異常を示すホルモン分泌が異常値を示すことがあるため、疑わしい場合は詳しいホルモン検査を行います。

主要な検査項目と目的を簡単にまとめます。

検査項目目的特徴
血圧測定安静時と活動時の血圧確認24時間計測が参考になる
尿検査腎機能や蛋白尿の有無腎障害の早期発見に役立つ
血液検査脂質や電解質、ホルモン等生活習慣病や内分泌疾患の有無
画像診断心臓・脳・血管の状態評価重症度や合併症の確認に活用

具体的な検査の選択は症状や既往歴に応じて医師が判断します。加速型悪性高血圧の場合、臓器障害の進み具合をできる限り早期に把握する必要があります。

以下に早期発見・早期診断に役立つアクションをまとめます。

  • 病院やクリニックでの定期チェックを継続する
  • 異常値が出たときは再検査や精密検査を積極的に受ける
  • 家庭での血圧測定で高めの値が続く場合は、医療機関へ相談する
  • 生活習慣を改善しながら検査結果の推移に注意する

自分の血圧だけでなく、臓器へのダメージ度合いも同時に検査することが効果的な対策に結びつきます。

加速型悪性高血圧の治療方法と治療薬について

加速型悪性高血圧の治療は、緊急性の高さによって入院管理が必要になることがあります。特に脳や心臓、腎臓などへの影響が大きい場合は、徹底した血圧コントロールが求められます。

薬物治療は、降圧薬や利尿薬などを組み合わせて行うのが一般的です。

血圧を急激に下げすぎない工夫

高すぎる血圧をただちに下げたいと思う人も多いですが、急降下させると血液循環が不安定になり、かえって臓器障害を起こすリスクが高まります。適度なペースで段階的に下げることが大切です。

投与されやすい薬の種類

主に用いられる降圧薬は、カルシウム拮抗薬やACE阻害薬、β遮断薬、利尿薬などです。患者の状態や合併症の有無によって組み合わせや投与量が異なります。

入院管理による集中治療

症状が強い場合や脳出血など合併症が懸念される場合は、集中治療室での管理が検討されます。持続的な点滴による降圧や、酸素投与、必要に応じた人工呼吸などを行うことがあります。

合併症に応じた追加治療

腎不全や心不全、脳卒中などが疑われるときは、それぞれの臓器機能を保護するための治療を並行して進めます。血液透析が必要になる場合や、脳神経外科的処置が必要になる場合もあり得ます。

主な降圧薬の種類と特徴です。

薬の種類主な作用特徴
カルシウム拮抗薬血管拡張即効性があるタイプも多い
ACE阻害薬血圧上昇ホルモン生成を抑制腎保護作用が期待される
β遮断薬心拍数や心収縮力を抑制心疾患合併患者に有用
利尿薬余分な水分を排出循環血液量を減らす

それぞれの薬には長所と短所があります。医師が患者の状態を見極めて処方するのが基本です。

いずれの治療薬を使う場合も、以下の点が重要です。

  • 指示された用法・用量を守る
  • 血圧や脈拍の状態をこまめに確認する
  • 副作用の疑いがある場合はすぐに主治医へ相談する
  • 自己判断での服用中断は避ける

薬物だけでなく、塩分制限や適度な運動を含めた日常生活の改善も欠かせないポイントとなります。

治療期間

治療期間は個人差が大きいです。主に血圧コントロールが安定するまでの入院期間と、その後の外来フォローアップにわかれます。合併症の有無や臓器障害の程度も、治療期間を左右する要因になります。

入院治療が長引くケース

重篤な合併症を起こしている場合、集中治療が必要になります。たとえば脳出血や心不全、急性腎不全を併発していると入院期間が数週間から数カ月に及ぶことがあります。

外来フォローアップ期間

血圧値が落ち着いた後も、外来でのフォローアップが続きます。適切にコントロールを維持するために、医師が降圧薬の種類や量を調整しながら管理を行います。

生活習慣改善の継続

食事療法や運動療法は、継続的に取り組むことが必要です。短期間で血圧をコントロールしたあとも、再発を防ぐために生活面を見直し、医師と相談しながら調整していきます。

予後に影響する要因

高血圧以外の基礎疾患がある場合や、複数の合併症を抱えている場合は、治療が長期化する傾向があります。逆に早期に診断でき、適切な治療を速やかに開始できれば、比較的短期間で安定するケースもあります。

治療期間の目安と主な要因を挙げます。

治療段階期間の目安主な要因
入院での急性期治療1週間~数カ月合併症の有無、重症度
外来での継続治療数カ月~数年コントロール状況、再発リスク
生活習慣の改善長期にわたり実施血圧維持と再発防止

治療期間に関する目安はあくまでも一般的なものです。実際には個々の病状によって大きく変わるので、担当医師とよく相談することが大切です。

以下の点を心にとめると、結果的に治療期間の短縮や再発防止に役立ちます。

  • 医療スタッフの指示に基づいた徹底した血圧コントロール
  • 合併症が疑われる場合は関連する診療科と連携しながら治療を進める
  • 退院後も定期的に外来を受診し、薬の調整や生活習慣改善に取り組む

焦らず、症状の安定を目指して取り組む姿勢が必要です。

加速型悪性高血圧薬の副作用や治療のデメリットについて

加速型悪性高血圧の治療薬は、その効果の反面、副作用を伴う可能性があります。デメリットを理解したうえで医師の指示に従い、正しく服用することが大切です。

血圧下降に伴うめまいや立ちくらみ

降圧薬を服用して血圧が下がると、めまいや立ちくらみが出る場合があります。起立性低血圧の症状が強いときは、医師に相談して薬の量を調整します。

腎機能への影響

種類によっては腎機能に影響を与える薬もあります。定期的な血液検査や尿検査で腎機能を確認しながら薬の種類と用量を検討する必要があります。

電解質バランスの乱れ

利尿薬を使っている場合は、ナトリウムやカリウムなどの電解質が乱れやすくなります。倦怠感や筋力低下などがみられた場合は早めに受診しましょう。

生活の質の低下につながる副作用

降圧薬による頭痛や疲労感などの副作用が、生活の質を下げる場合があります。副作用が続くと感じたときは自己判断で中断するのではなく、主治医と相談して薬の種類を変更するなどの対策を検討します。

副作用例と対処法をまとめます。

副作用例症状対処法
めまい・立ちくらみ起立性低血圧服薬タイミングや用量を医師と相談
腎機能低下クレアチニン値の上昇定期検査で早期発見し、薬を調整
電解質異常カリウムやナトリウムの変動必要に応じて点滴などで補正
頭痛や疲労感生活の質の低下副作用の強さに応じて薬を変更

治療のデメリットとして、定期的な通院や検査、生活習慣の制限なども挙げられます。血圧管理のために適度な飲酒や塩分制限が必要になるなど、普段の生活とは異なるルールが増える可能性があります。

とはいえ、デメリットを考慮して治療を避けると、重篤な臓器障害に至るリスクが高まります。医師や薬剤師に相談しつつ、副作用と上手に付き合いながら血圧を管理する姿勢が大切です。

以上

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大垣中央病院・こばとも皮膚科

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