骨盤骨折(Pelvic fracture)とは、骨盤部に大きな力が加わり、骨盤を構成する骨の一部または複数に亀裂が入ったり、折れてしまう状態を指します。
交通事故や高いところからの転落など、強い衝撃が原因となるケースが多い重篤な外傷です。
骨盤は体の中心部にあり、内臓や大血管を保護する重要な役割を担っているため、骨盤骨折を起こすと命にかかわる危険な状態となるおそれがあります。
骨盤骨折の病型
骨盤骨折の分類方法には、主に「AO/OTA(Tile)分類」と「Young-Burgess分類」があります。
AO/OTA(Tile)分類
AO/OTA(Tile) 分類では、骨盤骨折の成傷原理を3つの力学的パターンとして分類しています。
- タイプA:回旋および垂直方向に安定した骨折
- タイプB:回転不安定であるが、垂直には安定している
- タイプC:回転および垂直の両方で不安定
Young-Burgess分類
Young-Burgess分類は、米国のAdvanced Trauma Life Supportガイドラインにも取り入れられている、最も一般的な分類方法です。
骨盤のX線写真、骨折のメカニズム、および考えられる原因(例えば、側方圧迫骨折では車両の横転または歩行者対車両)について説明しています。
また、輸血の必要性、死亡率、関連する整形外科以外の外傷を予測できることも報告されています。
3つの損傷機序として、前方から後方への圧迫(APC)、側方圧迫(LC)、垂直剪断損傷(VC)が挙げられます。
前方から後方への圧迫による損傷(APC)
前方から後方への圧迫による損傷(APC)では、骨盤の前方の靭帯が後方の靭帯よりも先に損傷します。
まず、恥骨結合靭帯が損傷し、次に骨盤底靭帯(仙骨恥骨靭帯および恥骨結合靭帯)が損傷します。 最後に損傷するのは仙腸関節複合体です。
また、骨折を伴わずに骨盤輪が広がることもあります。この損傷パターンの進行により、前方から後方への圧迫による骨盤輪損傷はタイプI~IIIの3つに分類されます。
- タイプI:恥骨結合靭帯のみを破壊し、通常は恥骨結合靭帯の単独外傷によって引き起こされる。
- タイプII:恥骨結合靭帯と骨盤底靭帯を破壊し、X線写真では恥骨結合の2.5cm以上の拡大としてあらわれる。
- タイプIII:後仙腸関節複合体を含む前仙腸関節および後仙腸関節の靭帯を損傷する。大量の出血、輸血の必要性、および死亡率が最も高い。
側方圧迫損傷(LC)
側方圧迫損傷(LC)は、APC損傷よりも骨盤骨折を伴う可能性が高い骨折で、I型~Ⅲ型に分類されます。
従来、側方圧迫損傷では矢状面における損傷がみられてきました。
これに対し、垂直骨折はAPC損傷でも見られますが、衝撃の程度によってはあまり頻繁には見られません。
側方圧迫骨折患者の死因で最も多いのは、頭部外傷です。
- I型:骨盤後面の外側からの外傷により、同側の仙骨翼骨折を伴う骨折としてあらわれる。
- II型:I型の側方圧迫損傷よりも前方に向かう力が加わった側方圧迫外傷によって生じる。同側の腸骨翼骨折を伴う恥骨枝骨折としてあらわれるのが典型的。
- Ⅲ型:俗に「Windswept pelvis」と表現され、この損傷を引き起こすには通常、非常に大きな力が加わることが必要。同側の側方圧迫型IまたはIIの損傷と、APC損傷に似た反対側の外旋成分が認められる。
垂直剪断損傷
垂直剪断損傷は、片側骨盤への軸性負荷により生じます。
かなりの高さからの転落やオートバイとの衝突事故など、一方の脚に他方よりも強い負荷がかかった場合に多く見られる損傷です。
腸骨翼は仙骨に対して頭側に移動し、関節結合靭帯、骨盤底、仙腸関節複合体が破壊されます。
Rommens分類
上記の分類のほかにも、高齢者に多い脆弱性骨盤骨折(Fragility Fracture of the Pelvis, FFP)を分類するRommens分類が使用される場合があります。
Rommens分類は、高齢者に多く見られる骨密度の低下や骨質の脆弱化に伴う骨盤骨折に焦点を当てているのが特徴です。
4つの主なカテゴリーに分かれており、それぞれがさらにサブタイプに分類されます。
説明:前方の骨盤輪(恥骨や坐骨)のみが損傷しており、後方の骨盤輪(仙骨や仙腸関節)は損傷していない。
サブタイプ:
- FFP Ia:単一の前方骨折(非転位)
- FFP Ib:単一の前方骨折(転位あり)
- FFP Ic:多発性前方骨折
治療:通常、保存療法で対応可能。早期の動員と痛みのコントロールが重要です。
説明:後方骨盤輪にも損傷があるが、安定性は保持されている。
サブタイプ:
- FFP IIa:仙骨の不完全骨折
- FFP IIb:仙腸関節の不完全離開
- FFP IIc:転移のない多発性後方骨折
治療:保存的治療が主流ですが、痛みが強い場合や安定性が不十分な場合は、骨固定(経皮的スクリュー固定など)を行います。
説明:後方の骨盤輪に不安定な骨折があり、骨盤の安定性が損なわれている。
サブタイプ:
- FFP IIIa:仙骨の不完全転位骨折
- FFP IIIb:仙腸関節の不完全離開
- FFP IIIc:転移のある多発性後方骨折
治療:手術が推奨されるケースが多く、後方骨盤の安定化が必要です。仙腸関節スクリュー固定や、より侵襲的な手術を行う場合もあります。
説明:前方および後方の骨盤輪の両方に高度な不安定性が見られる。
サブタイプ:
- FFP Iva:仙腸関節の完全離開
- FFP IVb:仙骨の完全な転位骨折
- FFP IVc:前後方に広範囲な骨折、もしくは不安定性
治療:手術が必須で、後方および前方の両方の安定化が必要です
骨盤骨折の症状
骨盤骨折を起こすと、骨盤部位に激しい痛みが生じ、腫れや皮下出血があらわれる場合もあります。
主な症状 | 特徴 |
---|---|
局所的な痛み | 骨折部位に一致した痛み |
放散痛 | 腰部や大腿部への痛みの広がり |
腫脹 | 骨折部位周辺の腫れ |
皮下出血 | 表面にあらわれる青あざ |
運動機能の障害
骨盤骨折を起こすと、歩行や姿勢の維持機能に障害が生じ、日常生活が大きく制限されるおそれがあります。
- 立つ姿勢が難しくなる
- 歩行時に痛み、不安定さを感じる
- 座っているときに不快感がある
- 下肢の長さの変化、変形
内臓損傷に関連する症状
骨盤内には多くの重要な臓器が存在するため、骨盤骨折により内臓損傷が発生する場合があります。
症状 | 関連する可能性のある損傷 |
---|---|
血尿 | 膀胱や尿道の損傷 |
直腸出血 | 直腸の損傷 |
腹痛 | 腹腔内出血や臓器損傷 |
排尿障害 | 尿路系の損傷 |
神経学的症状
骨盤骨折によって神経が圧迫されたり損傷を受けたりすると、しびれや感覚異常など、さまざまな神経学的症状があらわれる可能性があります。
- 下肢のしびれや痛み
- 会陰部の感覚異常
- 排尿・排便機能の障害
- 性機能の障害
ショック症状
重度の骨盤骨折では、大量出血によりショック状態に陥ることもあります。ショック症状を起こすと命にかかわる危険性があるため、速やかな医療処置が必要です。
- 血圧低下
- 脈拍の増加
- 冷や汗
- 意識レベルの低下
- 皮膚の蒼白化
骨盤骨折の原因
骨盤骨折の主な原因は、転落や交通事故などの激しい衝撃による「高エネルギー外傷」と、高齢者や骨密度が低い人に発症しやすい「低エネルギー外傷」の2つです。
また、まれに病気や反復性ストレス、妊娠・出産などが骨盤骨折の原因となるケースもあります。
骨盤の構造と安定性について
骨盤は、腸骨、坐骨、恥骨の3つの骨と仙骨から構成される複雑な構造です。互いに結合し、強固な骨盤輪を形成しています。
骨盤の安定性は、いくつかの重要な靱帯によって支えられています。
- 前方の安定性:恥骨靱帯が恥骨結合を支え、骨盤の前方部分を安定させます。
- 後方の安定性:骨盤底靭帯と後仙腸関節複合体が骨盤輪の後ろ側を支えています。
- 力への抵抗:仙棘靭帯と恥骨靭帯は、仙腸関節に加わる剪断力や回転力に抵抗します。
特に後部の靱帯系は骨盤安定性において最も重要な役割を果たしており、その損傷は通常、非常に強い外力によって生じます。
高エネルギー外傷
骨盤骨折の最も一般的な原因は、骨盤に大きな力が直接的または間接的に加わったときに発生します(高エネルギー外傷と呼びます)。
原因 | 説明 |
---|---|
交通事故 | 自動車、バイク、自転車事故など |
高所からの転落 | 建設現場や登山中の事故 |
圧挫事故 | 重量物の下敷きになる事故 |
スポーツ外傷 | スポーツでの激しい衝突 |
低エネルギー外傷
高齢者や骨密度が低下している人は、軽い外力でも骨盤骨折を引き起こすリスクがあります(脆弱性骨折)。
転倒や小さな段差でのつまずき、軽微な打撲などが主な原因です。
低エネルギー外傷は、深刻には見えないケースが多いものの、骨の脆弱性が高いと日常生活に大きな支障をきたすおそれがあります。
病的骨折
骨腫瘍や代謝性疾患など、骨盤の構造を弱める基礎疾患が骨盤骨折の原因となるケースもあります。
基礎疾患 | 影響 |
---|---|
骨腫瘍 | 骨構造の破壊や脆弱化 |
代謝性疾患 | カルシウム代謝異常による骨質の低下 |
反復性のストレス
反復動作によって骨盤部分にストレスがかかると、徐々に進行して骨盤骨折に至る可能性があります。
- 長距離ランナーや軍人に見られる疲労骨折
- 過度の運動による微小骨折の蓄積
- 不適切な姿勢や動作の繰り返しによるストレス
産科関連の骨盤骨折
妊娠・出産に関連した骨盤骨折も、まれに発生します。
- 難産時の過度の力
- 骨盤結合部の弛緩による不安定性
- 産後の骨密度低下に伴う脆弱性
骨盤の剥離骨折
- 縫工筋による上前腸骨棘の剥離骨折
- 大腿直筋による下前腸骨棘剥離骨折
- ハムストリングスによる坐骨結節の剥離骨折
- 内転筋群による恥骨結節の剥離骨折
これらは、筋肉や靱帯が骨を引っ張ることで剥離するタイプの骨折です。スポーツや激しい運動で筋収縮が生じたときに発生します。
骨盤骨折の検査・チェック方法
骨盤骨折を正確に診断するために、複数の検査を用いて骨折の有無や程度を評価します。
- 身体診察
- 画像診断
- 血液検査
- 神経学的検査
身体診察
骨盤損傷のある患者さんは、多発外傷のリスクが高いため、気道、呼吸、循環、障害、および外傷の評価を行う必要があります。
患者さんの状態が安定したら、痛みに十分配慮しながら、さらに詳細な診察を行っていきます。
画像診断
検査方法 | 特徴 | メリット |
---|---|---|
X線検査 | 骨折の位置や程度を確認 | 迅速で広く利用可能 |
CT検査 | 骨折の詳細な状態を3D画像で把握 | 複雑な骨折の評価に優れる |
MRI検査 | 軟部組織の損傷を評価 | 靭帯や筋肉の損傷を詳細に確認可能 |
骨盤骨折のスクリーニング検査として最も適しているのは、骨盤の前方後方(AP)X線撮影であり、ほとんどの骨盤骨折を確認できます。
外傷患者には通常、腹部および骨盤のCTスキャンを実施します。
血液検査
血液検査では、骨盤骨折に伴う全身状態の変化を評価します。
- 赤血球数・ヘモグロビン値:出血の程度
- 凝固機能検査:出血リスク
- 電解質バランス:ショック状態の評価
神経学的検査
骨盤を横断する神経血管構造も損傷している可能性があるため、徹底的な神経学的検査が不可欠です。
運動機能や感覚機能をチェックし、神経障害の有無や程度を判断します。
骨盤骨折は通常、L5またはS1神経根が関与し、仙骨骨折はS2からS5の仙骨神経根損傷を引き起こし、腸、膀胱、性機能障害を招く可能性があります。
骨盤骨折の治療方法と治療薬、リハビリテーション
骨盤骨折は、初期段階での固定と痛みのコントロールが不可欠で、その後のリハビリテーションでは段階的な荷重訓練や筋力強化を行います。
初期治療
骨盤骨折の初期治療では、骨折部位を固定し、全身状態の安定化を図ることが重要です。
骨折の程度によって、保存療法(安静や固定具の使用)か手術療法かを選択します。
治療法 | 適応 | 特徴 |
---|---|---|
保存的治療 | 安定型骨折 | ベッド上安静、牽引療法 |
外固定 | 不安定型骨折 | 創外固定器の使用 |
観血的整復固定術 | 高度不安定型骨折 | 手術による内固定 |
薬物療法
痛みの緩和や骨癒合の促進、合併症の予防を目的として、薬物療法を行う場合もあります。
薬物の種類 | 目的 | 代表的な薬剤名 |
---|---|---|
非ステロイド性抗炎症薬 | 疼痛・炎症の軽減 | ロキソプロフェン |
オピオイド鎮痛薬 | 強い疼痛の軽減 | トラマドール |
ビスホスホネート製剤 | 骨粗鬆症の予防・治療 | アレンドロン酸 |
ビタミンD製剤 | カルシウム吸収促進 | アルファカルシドール |
リハビリテーション
骨盤骨折後の機能回復のためには、早期からのリハビリテーションが重要となります。医師の指示のもと、関節可動域訓練や筋力強化訓練、バランス訓練、歩行訓練などを段階的に実施します。
- 急性期:ベッド上でのリハビリテーション
- 回復期:部分荷重から全荷重へ
- 維持期:筋力強化と日常生活動作の改善
薬の副作用や治療のデメリット
骨盤骨折の治療は、機能回復を早めるために不可欠ですが、副作用やデメリットも伴います。
手術治療のリスク・副作用
副作用 | 説明 |
---|---|
感染 | 手術部位の細菌感染 |
出血 | 手術中や術後の過度の出血 |
血栓症 | 深部静脈血栓症や肺塞栓症のリスク |
神経損傷 | 手術操作による周辺神経の損傷 |
固定具のデメリット
内固定や外固定具を使用すると、痛みや不快感、皮膚トラブルなどが生じるおそれがあります。
また、長期的な使用により、筋力が低下する場合があり、治療後のリハビリテーションが不可欠です。
薬物療法の副作用
薬剤 | 主な副作用 |
---|---|
鎮痛剤 | 胃腸障害、眠気、依存性 |
抗凝固剤 | 出血リスクの増加 |
抗生物質 | アレルギー反応、消化器症状 |
薬物療法の副作用は個人差が大きく、重篤な症状を引き起こすケースもあります。
服用中は体調の変化に気を配り、異変を感じたら速やかに医師に相談してください。
リハビリテーションに伴うリスク
リハビリテーションは機能回復に不可欠ですが、過度の運動によって骨折部位が再損傷したり、痛みが増したりするリスクがあります。
また、バランス訓練中の転倒や、筋力トレーニングによる筋肉や腱の損傷にも注意が必要です。
予後
レントゲンなどで、骨癒合が得られたとしても、骨盤骨折の治療から2年経過した時点では、精神的にも肉体的にも著しくQOLが低下しているとの報告があります。
骨盤骨折は、合併損傷と強く関連しており、損傷の原因となった外傷の発生から、かなり時間が経過した後でも機能障害を訴えることが多いです。
多発外傷の症例では、あらゆる損傷が障害の原因となり、QOLを損なうおそれがあります。
保険適用と治療費
以下に記載している治療費(医療費)は目安であり、実際の費用は症状や治療内容、保険適用否により大幅に上回ることがございます。当院では料金に関する以下説明の不備や相違について、一切の責任を負いかねますので、予めご了承ください。
骨盤骨折の治療は保険適用が可能で、自己負担割合は通常3割です。
ただし、治療法や入院期間によって治療費は大きく変動します。
医療費が高額となる場合、高額療養費制度(※)の利用により、経済的な負担を軽減できる可能性があります。
※1高額療養費制度:医療機関や薬局で支払う金額が1カ月あたりの上限を超えた際に、超過分が払い戻しされる制度。上限額は年齢や収入により異なる。
治療費の目安
項目 | 概算費用(保険適用前) |
---|---|
初診料 | 2,000〜5,000円 |
画像診断(X線、CTなど) | 1万〜5万円 |
入院費(1日あたり) | 1万円〜3万円 |
手術費 | 30万円〜 |
リハビリテーション(1回あたり) | 3,000〜7,000円 |
上記はあくまで目安であり、医療機関や治療内容によって変動します。
保険や治療費についての詳細は、各医療機関にお問い合わせください。
以上
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