がんの痛みと腰痛の見分け方|膵臓がん・骨転移のサイン

痛みの「変化」に着目した、がんの症状と早期発見のポイント

体に痛みが出ると「もしかして、がんでは」と不安になる方は少なくありません。しかし、すべての痛みが、がんの直接的なサインというわけではありません。

大切なのは、その痛みが「いつもとどう違うか」という「変化」に気づくことです。

この記事では、がんの早期発見につながる可能性のある痛みの特徴、痛み以外の症状、そして「いつもと違う」と感じた時にどう行動すべきかを詳しく解説します。

目次

すべての痛みが危険なわけではない – 不安の切り分け方

私たちは日常生活の中で、頭痛、肩こり、腰痛など、さまざまな痛みを経験します。これらの多くは、疲労や筋肉の緊張、一時的な体調不良によるものです。

痛みのすべてを「がんのサイン」と結びつけて過度に恐れる必要はありません。大切なのは、日常的に起こる痛みと、注意を払うべき痛みのサインを見分けることです。

不安をあおる情報に惑わされず、正しい知識を持つことが、冷静な判断につながります。

日常的な痛みと「注意すべき痛み」

日常的な痛みは、原因が比較的はっきりしていることが多いです。例えば、運動後の筋肉痛や、長時間のデスクワークによる腰痛などです。

これらの痛みは、休養やストレッチ、市販薬などで和らぐことが一般的です。

一方、注意すべき痛みは、原因が思い当たらなかったり、これまで経験したことのないような性質を持っていたりします。

急性の痛みと慢性の痛みの違い

痛みは、持続する期間によっても分類できます。急性の痛みは、怪我や炎症など原因がはっきりしており、短期的に生じます。

一方、慢性の痛みは、痛みが3ヶ月以上「続く」状態を指します。がんによる痛みは、初期には現れにくいこともありますが、進行すると慢性的な痛みとして現れることがあります。

注意すべき痛みの特徴

特徴解説対処のヒント
原因不明の痛み特別なきっかけがないのに、痛みが始まった。いつから始まったか記録する。
徐々に強くなる痛み最初は弱かったが、日を追うごとに痛みの程度が増している。痛みの強さの変化をメモする。
市販薬が効かない以前は効いていた鎮痛薬が効かなくなった、または効き目が悪い。薬の種類と使用頻度を記録する。

不安を煽る情報との向き合い方

インターネット上には、がんに関するさまざまな情報が溢れていますが、中には科学的根拠の乏しい情報や、いたずらに不安を煽るものも含まれます。

痛みを感じた時、すぐに「がん」と決めつけてしまうと、精神的なストレスが大きくなり、かえって体調を崩すことにもなりかねません。

信頼できる情報源の見分け方

がんに関する情報を調べる際は、公的な医療機関、大学「病院」、がん専門の研究機関、学会などが発信する情報を参考にすることが重要です。

不明な点や不安なことがあれば、自己判断で完結せず、まずはかかりつけ医や専門の「病院」に相談し、必要に応じて「検査」を受けることを検討してください。

見過ごしてはいけない「痛みの変化」とは何か

がんの早期発見において重要なのは、痛みがあるかないかよりも、その痛みに「変化」があるかどうかです。

これまで感じていた痛みと性質が異なる、痛む場所が変わった、痛みの強さが変動するなど、ささいな「いつもと違う」という感覚が、重要な「サイン」である可能性があります。

この「変化」を「見逃し」たくありません。

痛みの「質」の変化

痛みの感じ方は人それぞれですが、その「質」が変化した場合には注意が必要です。

ズキズキ、チクチク、鈍い痛み

例えば、「以前は肩こりのような重い痛みだったのに、最近はチクチク刺すような痛みに変わった」「お腹の鈍い痛みが、急に締め付けられるような痛みに変わった」など、痛みの表現が変わった時は、体の中で何か新しい変化が起きている可能性を示しています。

痛みが「続く」期間や頻度の変化

一時的だった痛みが、持続的に「続く」ようになったり、痛む頻度が増えたりするのも重要な変化です。

鎮痛剤が効かない、または効きにくくなった

以前は市販の鎮痛剤で収まっていた痛みが、同じ薬を飲んでも効かなくなったり、薬を飲む回数が増えたりした場合も、痛みの原因が変化している可能性を考えます。

これは、痛みの根本的な原因が強くなっていることを示唆しているかもしれません。

「痛みの変化」チェックポイント

チェック項目具体的な例
痛みの強さ徐々に強くなっている。我慢できないほどの激痛が時々ある。
痛みの性質(質)「重い」から「鋭い」に変わった。「鈍い」から「焼けるよう」に変わった。
痛む時間帯特に夜間や早朝、安静にしている時に痛みが強くなる。
痛む場所痛む範囲が広がった。別の場所も痛み始めた(例 背中や腰)。

痛む「場所」や「時間帯」の変化

痛む場所が移動したり、特定の時間帯に痛みが強くなったりすることも、注意すべき変化点です。

夜間や安静時に強まる痛み

一般的な筋肉痛や関節痛は、体を動かした時に強くなり、休むと和らぐことが多いです。

しかし、がんによる痛みの中には、夜間や安静時(横になっている時など)にかえって痛みが強くなるという特徴を持つものがあります。

このようなパターンの変化は、特に注意深い観察が必要です。

「がんの痛み」によく見られる特徴とパターン

がんによる痛みは、がん細胞そのものが引き起こす痛み、がんが周囲の組織に広がること(浸潤)による痛み、他の場所への転移による痛みなど、さまざまな要因で生じます。

すべてのがん患者さんが痛みを経験するわけではありませんが、進行すると痛みが出やすくなる傾向があります。

腫瘍による圧迫や浸潤

がんが大きくなると、周囲の臓器や神経、血管を圧迫したり、食い込んだり(浸潤)します。これにより、その部位に痛みや圧迫感が生じます。

神経への影響と放散痛

がんが神経の束を圧迫したり浸潤したりすると、非常に強い痛みが生じることがあります。また、痛みの原因がある場所とは異なる場所に痛みを感じる「放散痛」が起こることもあります。

例えば、すい臓のがんが「背中」の神経に影響し、「腰」や「背中」に痛みが出ることなどです。

骨への転移による痛み

がんが骨に転移すると、骨がもろくなり、痛みが生じやすくなります。特に「背中」の骨(脊椎)や「腰」の骨(骨盤)、肋骨などに転移しやすいとされています。

体を動かした時や体重がかかった時の痛み

骨転移による痛みは、体を動かした時や、体重がかかった時に強くなる特徴があります。安静にしていても痛みが続くこともあり、時には骨折(病的骨折)を引き起こす原因にもなります。

がんによる痛みの主な種類

痛みの種類原因痛みの特徴例
体性痛皮膚、骨、関節、筋肉などへの刺激「ズキズキ」「チクチク」とした鋭い痛み。痛む場所がはっきりしている。
内臓痛内臓(胃、腸、膵臓など)が押されたり、引っ張られたりする刺激「鈍い」「重苦しい」「圧迫されるよう」な痛み。痛む場所がはっきりしない。
神経障害性疼痛神経そのものが圧迫されたり、損傷したりすること「焼けるよう」「電気が走るよう」「しびれる」ような痛み。

がん治療に伴う痛み

がんそのものだけでなく、手術、放射線治療、抗がん剤治療(化学療法)などの治療が原因で痛みが起こることもあります。

これらの痛みは、治療の経過とともに改善することが多いですが、長く続く場合もあります。治療中に新たな痛みが出てきた場合は、我慢せずに医療スタッフに伝えることが重要です。

痛みだけではない – 早期発見のために注意すべき他の症状

がんの「サイン」は痛みだけとは限りません。むしろ、痛み以外の症状が先に現れることも多くあります。

特に、全身に現れる症状は、がんの「初期症状」として重要な手がかりとなることがあります。これらの症状を「見逃し」たくありません。

全身に現れる「がんの初期症状」

がん細胞は、体の栄養を消費したり、体の状態を変化させる物質を出したりすることがあります。これにより、全身的な症状が現れることがあります。

説明のつかない「体重減少」

食事制限や運動をしていないにもかかわらず、数ヶ月の間に体重が大幅に(例えば、半年で5kg以上)減少した場合、注意が必要です。

これは、がん細胞がエネルギーを大量に消費しているサインかもしれません。

続く「倦怠感」や微熱

十分な休息をとっても改善しない、強い「倦怠感」(だるさ)が「続く」場合や、原因不明の微熱が続く場合も、体の異常を示すサインです。

風邪などの一時的な不調とは異なる、持続性が特徴です。

全身症状のチェックリスト

  • 理由のない体重減少
  • 持続する倦怠感や極度の疲労感
  • 食欲の低下
  • 原因不明の発熱や寝汗

目に見える変化

体表や排泄物など、目に見える変化に気づくことも早期発見につながります。日頃から自分の体を「チェック」する習慣が大切です。

皮膚の変化や「しこり」

皮膚にこれまでなかったシミやホクロの変化、治りにくい傷、原因不明の発疹などが現れることがあります。

また、乳房、首、脇の下、足の付け根などに、これまで触れなかった「しこり」や腫れを感じた場合は、早めに相談することが必要です。

出血や排泄物の変化

血便、血尿、痰に血が混じる、閉経後の不正出血、鼻血が続くなど、体からの出血は重要なサインです。

また、便秘と下痢を繰り返す、便が細くなった、尿が出にくいなどの排泄に関する変化も注意が必要です。

痛みと併せて注意したい症状

痛む場所併発しやすい症状考えられること(一例)
胸の痛み持続する咳、血痰、息切れ肺や気管支の問題
腹痛体重減少、食欲不振、黄疸消化器(胃、大腸、膵臓、肝臓など)の問題
腰や背中の痛み体重減少、血尿腎臓、尿管、または膵臓の問題

なぜ「痛みがないがん」が存在するのか

「がんは痛いもの」というイメージがあるかもしれませんが、実際には、初期の段階では痛みを感じないがん(無痛性のがん)も多く存在します。

これは、がんが発生する臓器の構造や、がんの進行度(ステージ)と深く関係しています。

臓器の構造と痛覚

痛みを感じる神経(痛覚神経)は、体中に張り巡らされていますが、その分布は均一ではありません。

皮膚や骨、臓器を包む膜(漿膜)には痛覚神経が豊富ですが、一部の臓器の内部(実質)には少ないのです。

実質臓器(肝臓、肺など)の特徴

肝臓、腎臓、肺などの「実質臓器」は、その内部に痛覚神経が乏しいとされています。そのため、これらの臓器の内部にがんができても、初期の段階では痛みを感じにくいのです。

がんが大きくなって臓器を包む膜を圧迫したり、外側に浸潤したりすると、痛みとして感じられるようになります。

がんの「ステージ」と症状

がんの進行度合いを示す「ステージ」は、症状の現れ方と密接に関連しています。

早期がんと進行がんの症状の違い

一般的に、がんが臓器の表面にとどまっている早期がん(ステージ0やIの一部)では、症状がほとんどないことが多いです。

がんが進行し、筋肉の層まで達したり、周囲のリンパ節や他の臓器に転移したりする(ステージII以上)と、痛みや圧迫感、出血、通過障害など、さまざまな症状が現れやすくなります。

がんのステージと症状の目安

ステージ(簡略)がんの状態症状の現れ方(一般例)
早期がんがんが臓器の表面(粘膜など)にとどまる無症状であることが多い。検診などで発見される。
進行がんがんが臓器の壁深くまで浸潤痛み、出血、圧迫感、通過障害などが出ることがある。
転移がんがんが他の臓器(骨、肺、肝臓など)に広がる転移した場所に応じた症状(骨の痛み、咳、倦怠感など)が現れる。

「膵臓がん」のように症状が出にくいがん

特に「膵臓がん」は、”沈黙の臓器”と呼ばれる膵臓にできるため、初期症状が非常に現れにくいがんの代表例です。

症状が出た時には進行しているケース

膵臓は体の奥深く(「背中」側)にあり、周囲に胃や十二指腸、胆管などがあります。

「膵臓がん」が進行してこれらの臓器を圧迫したり、神経に浸潤したりすると、「腹痛」や「背中」の痛み、食欲不振、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、急な糖尿病の発症や悪化、そして「体重減少」などが現れます。

しかし、これらの症状が出た時点では、がんが既に進行している「ステージ」であることも少なくありません。

部位別 – 相談を検討すべき痛みのサイン

体の特定の場所に「続く」痛みは、その部位に関連する臓器の異常を示している可能性があります。もちろん、がん以外の原因も多いですが、注意すべき「サイン」として知っておくことが大切です。

頭痛・顔面の痛み

いつもの頭痛と違う、市販薬が効かない、ろれつが回らない、視界がおかしいなどの症状を伴う頭痛は、脳腫瘍の可能性もゼロではありません。

また、片側の鼻づまりや鼻血が続く、頬が腫れて痛む場合は、副鼻腔や上咽頭のがんも考慮に入れる必要があります。

胸の痛み・「背中」の痛み

胸の痛みは心臓や血管の病気でも起こりますが、持続する咳や血痰、息切れを伴う場合は、肺がんや胸膜、縦隔の腫瘍の可能性も考えます。

特に「背中」の肩甲骨の間あたりに痛みが出ることもあり、「見逃し」やすいサインの一つです。

胸部・背部の痛みのチェックポイント

症状考えられる原因(一例)受診の目安
持続する咳と胸痛肺、気管支、胸膜の問題咳が2週間以上続く、血痰が出る。
背中(肩甲骨周辺)の痛み肺、膵臓からの放散痛、骨転移安静時にも痛む、徐々に強くなる。
飲み込む時の胸のつかえ感・痛み食道の問題食事が通りにくい感覚が続く。

「腹痛」と「腰」の痛み

「腹痛」は、胃、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓など、多くの臓器に関連する症状です。

消化器系がんや「膵臓がん」の関連痛

みぞおちの持続する痛みや不快感は胃がん、便秘や下痢を伴う「腹痛」はOがんの可能性があります。

また、先述の通り、「膵臓がん」では、みぞおちの痛みだけでなく、それが「背中」や「腰」に放散する(響く)痛みとして感じられることがあります。

婦人科系のがんや腎臓・尿管のがんでも、「腰」や下腹部に痛みが出ることがあります。

骨や関節の痛み

特定の場所(「腰」や「背中」の骨、太ももの付け根など)が持続的に痛み、安静にしていても痛む、夜間に痛むといった場合は、他の臓器からのがんが骨に転移した(骨転移)可能性も考慮します。

多発性骨髄腫など、血液のがんでも骨の痛みが出ることがあります。

痛みはがん以外の病気でも起こりうる

ここまで、がんと痛みの関係について解説してきましたが、体に痛みがあるからといって、それが必ずしもがんであるとは限りません。

むしろ、他の病気が原因であることのほうがはるかに多いのです。大切なのは、痛みの「サイン」に気づきながらも、冷静に原因を探ることです。

痛みの原因となる他の疾患

痛みの原因は非常に多様です。自己判断で「がんかもしれない」と悩み続けることは、精神衛生上も良くありません。

整形外科系の疾患

「腰」や「背中」の痛みは、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性脊椎症など、整形外科的な問題で起こることが非常に多いです。

これらは神経を圧迫するため、がんの痛みと似たような鋭い痛みやしびれを伴うことがあります。

消化器系の疾患

「腹痛」は、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、胆石症、過敏性腸症候群(IBS)など、さまざまな消化器疾患で起こります。

特に胃潰瘍や胆石の痛みは、非常に強い痛みとして現れることがあります。

痛みの原因となる主な疾患(がん以外)

痛む場所がん以外の主な原因疾患
胸痛狭心症、心筋梗塞、逆流性食道炎、肋間神経痛
腹痛胃潰瘍、胆石症、過敏性腸症候群、虫垂炎、尿路結石
腰痛・背部痛椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性脊椎症、腎盂腎炎

自己判断の危険性

痛みの原因を自分で特定しようとすることは危険です。例えば、「腰痛」を単なるぎっくり腰だと思って放置していたら、実は腎臓や膵臓の病気だった、あるいは骨転移だった、というケースもありえます。

専門医による診断の重要性

「いつもと違う」痛みや、長く「続く」痛みがある場合は、必ず医療機関を受診してください。医師は、痛みの性質や他の症状を総合的に判断し、必要な「検査」(血液検査、画像検査など)を行います。

早期に「病院」で相談することが、万が一がんだった場合の早期発見にも、他の病気だった場合の早期治療にもつながります。

治らない痛みで「整体・マッサージ」に通い続けていませんか?

腰や背中の痛みが続くとき、まずは整体やマッサージに行く方が多いかもしれません。

しかし、もしその痛みが「がんの骨転移」によるものだった場合、強いマッサージや施術によって骨折(病的骨折)や麻痺を引き起こす危険性があります。

2週間以上通っても改善しない、または悪化していく痛みは、整体ではなく一度整形外科でレントゲン等の検査を受けてください。

「いつもと違う」と感じた時の正しい行動

体に「いつもと違う」痛みや症状を感じた時、不安になるのは当然です。しかし、その不安を具体的な行動に移すことが、ご自身の健康を守るために最も重要です。

まずはかかりつけ医へ相談

どの「病院」の何科に行けばよいか分からない、という場合は、まずはかかりつけ医(地域のクリニックや総合病院の内科など)に相談するのがよいでしょう。

何科を受診すべきか

かかりつけ医は、全身の状態を診て、症状から考えられる原因を探り、必要に応じて専門の診療科や高度な「検査」が可能な「病院」を紹介してくれます。

例えば、胸痛なら循環器内科や呼吸器内科、腹痛なら消化器内科、腰痛なら整形外科や泌尿器科などが考えられますが、最初の窓口として内科や総合診療科が適しています。

医師に伝えるべき「痛みの情報」

受診の際は、医師に痛みの情報を正確に伝えることが、的確な診断の助けになります。あいまいな記憶に頼るのではなく、事前に情報を整理しておくことをお勧めします。

痛みの記録(メモ)のすすめ

「いつもと違う」と感じた時から、痛みの様子を簡単にメモ(記録)しておくと、診察時に役立ちます。この「チェック」が、診断の手がかりとなります。

医師に伝えるための「痛みメモ」

  • いつから痛むか(例 3週間前から)
  • どんな痛みか(例 鈍い痛み、刺すような痛み)
  • いつ痛むか(例 食後、夜間、安静時)
  • 痛みの強さ(例 10段階でどのくらいか)
  • 痛み以外の症状(例 体重減少、倦怠感、発熱など)

「検査」を受けることの大切さ

医師が「検査」を勧めた場合、それは痛みの原因を客観的に調べるために必要だからです。

早期発見と治療への第一歩

「検査」の結果、がんが見つかることもあれば、がん以外の病気が見つかることも、あるいは異常なしと診断されることもあります。

どのような結果であれ、原因をはっきりさせることが不安の解消と次の行動につながります。

特に、がんの「初期症状」は非常にわずかなことが多いため、定期的ながん検診と、異常を感じた時の自主的な「検査」が、早期発見の鍵となります。

よくある質問 – 感染症とがん

痛みの変化や症状に関して、よく寄せられる質問にお答えします。特に、がんの原因として知られる感染症との関連についても解説します。

痛みや症状があると、がんのステージは進んでいますか?

痛みや「体重減少」などの自覚症状がある場合、がんが初期(早期)の「ステージ」ではなく、ある程度進行している可能性は否定できません。

しかし、例外も多くあります。例えば、胃がんでは早期でも潰瘍を合併すると痛みが出ることがありますし、逆に「膵臓がん」のように進行しても症状が出にくいものもあります。

症状の有無だけで「ステージ」を自己判断することはできませんので、必ず「検査」を受けてください。

感染症が原因でがんになることはありますか?

はい、一部のがんは、特定のウイルスや細菌への持続的な感染が主な原因となることがわかっています。

例えば、B型・C型肝炎ウイルスは肝臓がんの、ヒトパピローマウイルス(HPV)は子宮頸がんの、ヘリコバクター・ピロリ菌は胃がんの、主要なリスク要因です。

これらは「感染症要因によるがん」と呼ばれます。

感染症由来のがんでも、痛みなどの「初期症状」はありますか?

感染症が原因のがんであっても、他のがんと同様に、初期の段階では症状がほとんどないことが多いです。

例えば、肝炎ウイルスによる肝臓がんは、肝硬変が進行しない限り症状が出にくく、「沈黙の臓器」と呼ばれます。ピロリ菌による胃がんも、早期では無症状のことがほとんどです。

だからこそ、原因となるウイルスや細菌の「検査」を受け、陽性の場合は適切に対処(除菌治療や定期的な経過観察)することが、がんの予防や早期発見に直結します。

ピロリ菌や肝炎ウイルスは「検査」すべきですか?

これまでに一度も「検査」を受けたことがない方、特にご家族に胃がんや肝臓がんの方がいる場合は、一度検査を受けることを推奨します。

多くの自治体では、特定の年齢を対象に、肝炎ウイルス検査やピロリ菌検査(胃がんリスク検診)を公費で実施している場合があります。

かかりつけ医に相談してみてください。

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